四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

7月句会での作品

2016-08-03 11:05:55 | 俳句

 参議院選挙もありあっという間に酷暑の八月となりました。私が参加している句会で点の集まった作品をどうぞご覧ください。

 

*地下足袋のこはぜの湿り梅雨に入る

*病床に祭太鼓の調子とる

 

*桐下駄の脛の白さや夏は来ぬ

*白もまた華やぎの彩半夏生

 

*街炎暑指紋の残る終電車

*花氷はりつく子らの指の穴


*蚊遣り立て母に濃い目の死に化粧

 

*差しこみの緩んでをりぬ今日は夏至

*まくわ瓜過去をばっさり捨てましょか

 

*ぼろぼろの広辞苑と母夕焼ける

*草いきれうつし身の仮面壊れそう

 

*葛桜食(と)うべどこから霞もうか

*田植機やずんずん太陽赤くなる

 

*降り立てば里の訛や青田風

*白玉をつつく幼なの指の先

 

*ふるさとの庭の匂ひや半夏生

*一本の狭庭の今朝の胡瓜かな

 

*百年を耐へ青蔦のレンガ塔

*雲の間をあてなき飛行あめんぼう

 

*木漏れ日をスポットライトに毛虫ゆく

*眼鏡邪魔ああ顔がじやま汗しとど

 

*白南風や廃線の錆深みたる

*橋涼みこだはりひとつ流しけり

 

*荷に添へて一筆涼を足し給ふ

*二列目の子の音読の涼しさよ

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