四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

福島の兄宅訪問

2014-06-01 18:27:27 | 生かされて今日

 横浜での商売を廃業し福島で田舎暮らしを楽しんでいた兄夫妻は、3.11の大震災と東京電力福島原発事故という無体な仕打ちを受けて郡山、横浜、旭川と避難生活を余儀なくされました。誠に酷な仮暮らしとなりましたが、去年除染が成った福島の村へ返ることが出来ました。

被災時離れ離れとなった愛犬は幸いに助けられ、旭川で二人の手に戻り帰村の家で暮らしましたが3ヶ月前に他界したそうです。ふたりで泣きながら埋葬したそうだ。

 私は運転が下手ですが横浜から三郷IC、常磐自動車道の終点(富岡)まで軽自動車を駆って訪ねてきました。いわき中央IC以遠は対面交通で極めて少ない交通量となり恐らくは原電や除染の車両しか走行していませんでした。道路脇には除染物をくるんだ黒い包が大量に並ぶ景も見えて不気味でした。

山裾の兄宅は改修され、新緑の海原とウグイスやホトトギスなどの囀りが日夜絶え間ない異次元の極楽です。新しい愛犬を連れて散歩しましたが、まだ帰村できない方のアトリエ付き新築の家にはオオテマリの花が盛りでナンと理不尽なことかと怒りが湧きました。

兄達は表面元気溌剌でしたがふたりとも睡眠薬を処方されているそうで、精神的な大きな傷が想像され心が痛みます。みちのくの復興が早からんことを念じました。私たちはご夫婦の厚いお持てなしを頂いて恐縮して帰宅しました。

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