四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

八幡さまの大イチョウが倒れた

2010-03-12 20:59:37 | 生かされて今日
 鎌倉鶴岡八幡宮の大イチョウが余寒の北風にポッキリ倒れたそうです。樹齢公称800年、源氏の3代目将軍実朝が暗殺された現場を見ていた樹です。犯人は2代将軍で兄の頼家の子供、公暁(くぎょう)。実朝の甥で、当八幡宮の長官だった由でこの樹に隠れていて、雪の石段を降りてきた実朝を斬殺、首を抱えて有力武将・三浦義村を頼ったのですが、三浦の裏切りで討たれたと云います。
実朝の首級は親源氏の武士により神奈川県秦野に逃れ、そこが首塚(みしるしづか)として遺されてるという。
 実朝暗殺については三浦のライバル北条義時陰謀説もあります。実朝警護役の北条義時は暗殺の前にお告げにより中座し殺傷を免れ、その報恩から覚園寺の前身大蔵薬師堂を創設しました。あわれ実朝は鎌倉幕府の実権を争っていた北条と三浦との闘争の犠牲のようです。
 貴族化した平家一族を壇ノ浦に壊滅させ鎌倉武家政治を開始した源氏本流はわずか3代で断絶。以降名前ばかりの将軍を頂いて北条一族が絶対権力者となりました。
 舞殿の上にのぞく大イチョウが見えない八幡さまは少し淋しいかもね。
コメント