黄龍渓古鎮は四川省の十大古鎮の一つです。
成都市の郊外、双流県の府河と鹿渓河が合流する場所にあります。
古くから交通や水運の要衝として発展した街で1700年の歴史があります。
三国時代には諸葛孔明がこの地で軍を駐屯させたこともあるそうです。
昔々、日本でも流行った香港映画、霊幻道士(キョンシーの出てくる映画)の撮影ロケ地としても有名です。
これ以外にも数多くの映画やドラマの撮影地になっています。
実は黄龍渓古鎮、観光景区としての面積は広いのですが、
そのほとんどが古い町並みを模倣して近年造られたものです。
あまりにも観光地化されすぎではと賛否両論のある古鎮でもあります。
成都市内の南、双流空港近辺から行くならS18Kのバスがお薦めです。
2階建ての観光バスみたいな公共バスで停留所の数も少ないですし、終点が黄龍渓なので安心。
地下鉄5号線の回龍駅で乗り換えて乗車なら、黄龍渓まで2駅で着きます。
バスの終点、双流黄龍渓客運中心駅から500mぐらい歩いた場所が入り口です。
古鎮景区の入園は無料ですが、私が行った時にはWechatなどからの予約が必要でした。
予約と言っても事前ではなく、その場で名前と身分証番号を入力すれば大丈夫。。のハズ。
でも案の定、やっぱり外国人パスポート番号は登録できないです。
保安員に言うと、用紙に記入でOKとのことでしたが用紙すら見当たらず、そのままスルーで入園となりました。
入り口から街の中を流れる小川や、噴水、滝などはすべて観光用に新しく造ったものですが、
古い町並みのテーマ―パークに遊びに来たと思って楽しめばよいかと。
成都と言えば耳掃除?
露店の耳掃除屋さんや耳掃除の客引きのおばあさんがいっぱい。
2本の金属の棒を叩いてお客を呼んでいるおばあさんは耳掃除の客引きです。
本物の古鎮は川の橋を渡った先にあります。
鎮江寺、潮音寺、古龍寺などの古いお寺も残っています。
何も知らずに行くとニセモノ古鎮だけ見て帰ってしまいそうです。
正街や復興街と上河街、下河街などには明清代の建物が現存しています。
本物のある場所の方が観光客も少なくてゆっくり散策できます。
府河沿いには茶店や食事の店がずらっと並んでいます。
また、川から古鎮を眺めることができる遊覧船もあります。
昨年、中国では記録的な大雨にみまわれた地域がいくつかあり、
黄龍渓古鎮も洪水で水没した場所があります。
特に水害の跡は残っていないように見えました。
川沿いの飲食店は呼び込みのおばさん達で賑やかです。
古鎮の中には消防署もあります。
路地でも走れるような小さなかわいい車が停まっています。
消防署の裏手にはちゃんと大きな消防車も並んでいました。
古鎮よりも観光用として模造された建物や街の方が大きいという、
ちょっと中国的というか、何というか。。
でも古く見せるように造った街並みもそれはそれで十分綺麗ですし、
写真を撮ったりして遊べる場所はたくさんあります。
黄龍渓古鎮の評価は人それぞれ。
何も知らずに行くと肝心の古い街をあまり見ていなかった。。
というように後でがっかりするかもしれませんが、
そう深く考えずに新しいもの古いものそれぞれ楽しめばよいのではと思います。