田舎の倉庫

Plala Broach から移植しました。

無類の面白さ~真山仁著「ハゲタカⅡ」

2009年07月21日 | 読書三昧

人気作家真山仁氏の「ハゲタカⅡ(上下)」を読みました。
無類の面白さに引き込まれ、夜半まで読みふけりました。

そのスケールの大きさ、構成の巧みさ、時々刻々変化する事態に立ち向かう主人公をはじめ、登場人物の手に汗握る活躍、加えて、お涙頂戴の人情話と、エンターテイメントとしての小説の面白さを満喫しました。

先に、最近作の「ベイジン」は、話が類型的で面白くないと述べましたが、やはり、「ハゲタカ」シリーズは、同氏の出世作だけに、読者を唸らせる力を持っています。

物語~”海外の逃亡先から帰国したハゲタカこと、鷲津政彦を待っていたものは、信頼する部下だった米国人社長の不審死と、食い荒らされた市場だった。昔の仲間が参集して、社長の弔い合戦として、有名化粧品会社の買収と復興に乗り出すのだが・・・”

読み進む上での難点は、先に、テレビドラマ化された「ハゲタカ」に出演していた俳優がチラチラ目に浮かぶこと。先行する映像は、読者のイメージ世界を構築する上で、何かと影響を与えるものです。