桔梗おぢのブラブラJournal

突然やる気を起こしたり、なくしたり。桔梗の花をこよなく愛する「おぢ」の見たまま、聞いたまま、感じたままの徒然草です。

桔梗!

2010年04月06日 19時25分07秒 | 

 昨日は夜まで雨でした。
 イヤだなぁと思いながら勤め先を出ましたが、雨そのものはイヤな雨ではありませんでした。
 風もなく、音もなく降る雨はいいものです。桜の花も元気づいて、心なしか花の赤みを増したようでした。
 イヤだなぁと思ったのは、お米がなくなっていたので、帰りに買わなければならないことでした。傘を差しているのに、重くてかさばる荷物を持つというのはじつに鬱陶しい。

 鬱陶しいから、お米を買うのは晴れた日に延ばすとしても、家には何もないので、腹の足しになるものは買わなければいけない。
 で、ダイエーに寄りました。
 食品売場は二階です。エスカレーターを降りるとパン屋があり、花屋があります。そこで、こんなふうにして売られているものを見つけました。桔梗(キキョウ)の鉢植えです。



 一鉢198円也。
 思わず手を延ばしかけて、ふと逡巡しました。買うのはもちろん賛成だが、お米はどうする?
 5キロ10キロと重いヤツは敬遠して、2キロだけ買うことにしても、レジ袋の中で桔梗
は潰されてしまう。

 この花屋で花を買ったことはありません。取り立ててほしいと思う花がないことと、私が行く時間には係員がいないからなのですが、こと桔梗に関しては別腹。いま、我が庵には愛すべき桔梗がない状態だからです。

 浅草から連れ添ってきた桔梗が去年でダメになりました。
 去年の三月、芽が出ることは出て、4~5センチ伸び、蕾らしきものが見えたところで、胡麻粒より小さい黒い虫がいっぱいついたかと思うと、枯れるというより腐ったようになったのです。
 2002年に鉢植えを買って、それから2008年まで、毎年花を咲かせてくれていました。毎年二陣三陣と咲くので、もしかしたら……と、晩夏まで待ちましたが、もしかしたら、はありませんでした。

 十月になって、土を掘り返してみました。
 宿根草である桔梗には、小さな大根のような根っこがあります。毎年土の中で冬を越し、春になるとそこから芽を出すのです。しかし、掘り返した土の中には何もありませんでした。

 たまたま種を売っている店があったので、求めました。
 二十年ぐらい前と十数年前、ともに種を買ってきてちゃんと咲かせたことがあるのです。蒔いた翌年はしおらしく弱々しいのですが、二年目以降はアスパラガスを思わせるような逞しい芽が出ます。寒い間はコーヒー袋を裂いて鉢に被せて、寒さ対策をします。それを突き破らんばかりの芽の出方です。

 先月、本来なら何かの兆候があるはずでした。
 四月になっても、芽の出る兆候がない、ということはあり得ない。二鉢に二袋分の種を蒔きましたが、すなわち……発芽しなかったのです。
 芽を出してくれれば四代目になるはずだった幻の桔梗。

 昨日、鉢植えを見つけたのも何かの因縁かもと考えて、二鉢買い求めることにしました。結局、お米は買わず、弁当のたぐいも買わず、ダイエーと同じ建物にあるスパゲッティ屋に入って、晩飯の代わりとしました。
 桔梗の鉢は潰れもせず、無事我が庵に持ち帰られました。ダイエーを出るころには雨も上がって……。

 鉢植えの桔梗の難点は丈が低いことです。ヒョロリと伸びて、風が吹けば倒されてしまうのではないか、という頼りなさが桔梗らしいと思うのですが、鉢植えを育てる側や売る側では、それが欠点と考えるのかもしれません。
 これまで買ったことのない花売り場で出会い、買い求めることになったのも何かの縁。枯れさせないように、来年も再来年も花を咲かせてくれるように、丹精こめることにいたしましょう。



 今朝、鉢に植え替えしようと思ってベランダに出しました。



 雨上がりの朝でした。通勤路で見た枇杷(ビワ)の若葉があたかも花を咲かせたように見えました。



 梨の花も咲き始めていました。



 新松戸の桜はすでに散り始めていますが、「こざと公園」では今日あたりが満開という風情です。
 昼は弁当を買ってベンチで……と思ったら、数少ないベンチはいずれも先客に占領されておりました。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 杏の花を見に行く | トップ | 川路聖謨 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

」カテゴリの最新記事