妄想による愉快な国際時事ネタ解釈
四生の盲者日記
秦剛節連発
・3月8日外交部報道官記者会見(中文、外交部)
http://www.fmprc.gov.cn/chn/xwfw/fyrth/t302183.htm
「中国の人民は法に基づき、人権および基本的自由を享受している。これは誰の目にも明白な事実だ。米国には「人権の守護者」を自任する資格は全くない。これは国際世論の共通認識だ。」
「慰安婦強制は日本軍国主義が第二次世界大戦で犯した重罪の一つであり、これは客観的な事実だ。」
上記に見られるように、彼は苦しくなってくると「みんな言ってるもん」程度の詭弁を使いだすのでかわいい。
人権については、このブログでもなんどか取り上げているとおり、世界人権宣言http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/udhr/1b_001.htmlにうたっている基本的人権(自由、参政、社会権)のうち、自由権を中国は法律で認めていないので、報道官がどういっても説得力はない。
秦剛もそのへんは理解しているようで、「基本的人権」という言い方はせずにあえて「人権及び基本的自由」という表現をつかっている。これは割合高度な詭弁。
下の発言には多少注目したい、慰安婦というか歴史認識問題に関連してくる可能性がある。報道官が表現したように、安倍首相の発言「狭義の強制はなかった」を「強制はなかった」にすりかえて日米一部のマスコミが騒ぎ立てているのが、3/7の現状。安倍首相が去年訪中した際に、「中国で」騒動となった歴史認識問題について、日中で共同研究をおこなうという同意がなされており。おそらく大部分の日本人は、いかなる結論であれ、科学的な調査に基づく合理的な結論であればそれに従うつもりであろう、近代的法治国家の国民とはそうしたものである。問題は、相手もそうだろうと無邪気にも思い込んでいることなのだ。
「歴史共同研究とは、侵略歴史と犯罪を覆すためのものではない、その点ははっきりさせておかなければならない」
という、前述の発言に続けた報道官発言は、中国側の共同研究に対する認識を明らかにしている。つまり、従来の史観を変更するつもりはさらさらなく、共同研究はあくまでも出来レースにすぎない、日本にとって不利益な結論が初めから決められていることを改めて明言したといえる。
このような行為を歪曲と呼ぶ。
慰安婦問題について、安倍首相は再調査を言い出しているが、連中に対しては無力。ただし、大多数のいわゆる世論に働きかける意味では有効。
昨日書いた空母の件についても、コメントを出しており、これも詳細に記述する必要を感じている。
<抄訳>
Q:文匯報報道による中国空母の開発状況を実証してください。海洋権益維持の為中国は空母を保有する必要があるのか、中国海軍近代化の目的は?
A:領海と海洋権益保護は中国軍の神聖な職務であり、関係方面は各要素を総合し、関連問題を真剣に検討研究している。中国は平和発展の道路を堅持しうんぬん、防衛性の国防政策をかんぬん、いななる国の脅威にもなんたら、国際社会に共栄がかんたら。
これまでの秦剛であれば、質問を否定する時には「そんな話は聞いていない」というか、ムキになって否定する。その秦剛が空母開発を否定しない、つまり中国は空母を建造しているという事だ。回答の様子はむしろ言葉少なですらある、外交官としては外交の限界を認める意味でそうならざるを得ないのかもしれない。
筆者も悩んでいる空母を保有する必要性については、総論でごまかされたのが残念。
念のために書いておくと、近い将来珊瑚海のような空母対空母の海戦が台湾沖で見られるとは考えない方がいい、むしろフォークランド紛争が参考になる。
<<参考>>
・中国空母四年以内に建造(中文、文匯報)
http://paper.wenweipo.com/2007/03/07/YO0703070029.htm