goo

2005.11.30環境

◆サーチナ 2005.11.29 10:08
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051129-00000003-scn-int
【中国】鳥インフルエンザ拡大、農業部「遺伝子変異している」

 誤解を招くタイトルです、本文を読めば、

農業部はまた、中国各地で感染が確認された高病原性鳥インフルエンザウイルスの遺伝子が、ある程度の変異を起こしたものであると発表。
ただし、「人から人に感染する能力は持っていない」と説明した。
衛生部も28日、「鳥インフルエンザは、ウイルスに感染した家禽とその分泌物、排泄物に接触しなければ感染することはない」と発表。

 おそらくH5N1ではなくH6N3とかそういったものに変異したのだろうと思われますが、タイトルだけみたらヒト-ヒト感染が今にも始まりそうです。
 その辺が、いまだに垢抜けない。

◆サーチナ 2005.11.30 15:03
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051130-00000015-scn-int
【中国】衛生部:鳥インフル、人から人への感染を「全力阻止」

 いや、こんな記事を見るとあながち杞憂でもないのかもしれない、ちなみに上のタイトルは内容そのままです。どうも、嫌な感じがぬぐえません。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

2005.11.30雑感

◆時事報告 2005.11.30 08:05
http://news.xinhuanet.com/politics/2005-11/30/content_3817241.htm

 月末の忙しい時にまあた反日記事かい!と思いましたが、25日以降の流れを汲んだ落としどころを探るかのような「未来志向」の内容。
24日の王毅駐日大使の記事を隣にのせてますけどね、手探り状態でしょうな。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

2005.11.29環境

◆時事通信 2005.11.29 00:46
http://www.jiji.com/cgi-bin/content.cgi?content=051129004624X739&genre=int

 アムール川環境問題、ロシア当局は有害物質のロシア領到達を発表、アムール川での川漁を1年間禁止。ヤフーヘッドラインの方だと、全面禁漁は1年以上になる可能性もある、と報じています。
 発表通りの汚染物質なら、生分解性がいい=生態濃縮はあまり心配しなくともよい、ので長期間の禁漁は必要ないと思うのですが、発表通りの汚染物質ではないのでしょうかね。もしかしたら発ガン性を心配しているのかもしれませんが。
 筆者がフォン・マンシュタインの次に勝手に尊敬している安井副学長も取り上げてくれましたが、事実を伝えただけ・・・メールしようかな。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

2005.11.29雑感

◆新華網.org 2005.11.28 18:41:48
http://news.xinhuanet.com/politics/2005-11/28/content_3847654.htm
◆新華網.org 2005年11月28日 20:20:27
http://news.xinhuanet.com/politics/2005-11/28/content_3848170.htm

 今月25日あたりから反日報道が下火になるのに従って「社会主義」が新華社の紙面に目立ってきています。「胡錦涛同志」「中共中央総書記胡錦涛」が枕詞につきます。
 少なくともかの国では、正面切ってこの引き締め路線には反対できないでしょう、正論ですから。この手があったか、というのが正直な印象。棚ざらしになっていたとはいえ、充分な殺傷力を備えた青竜刀を構えなおされたような気がしています。
 地方、民度、隣国関係を犠牲にした野放図な売国、どうやら江沢民路線はそんなところだと筆者は総括しつつありますが。胡錦涛がそこからどう舵を切っていくか注目していきたいと思います。
 これだけの方針を示せたのですから、裏ではかなり基盤固めが進んだのでしょうなあ。
 問題は豊さを覚えてしまった都市住民でしょうが、歴史上かの国で都市革命が成功したためしもない。胡耀邦再評価の動きも、この辺に向けても布石だったのかとも勘ぐれました。
 ニュースソースとしては弱いのですが、筆者の個人的な情報によると南方では最近取り締まりが厳しくなり、カラオケも店を閉めているそうです。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

2005.11.28環境

 環境汚染(国際)問題・・・まあ環境は国際問題の方が多いのですが、黒龍江省の事件について中共が得意の報道管制を敷いたらしい件。

◆毎日新聞 2005.11.27 19:23
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051127-00000039-mai-int
◆共同通信 2005.11.27 22:05
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051127-00000135-kyodo-int

 人民日報の記事

◆人民網.jp 2005.11.28 08:18
http://www.people.ne.jp/2005/11/27/jp20051127_55450.html
松花江岸で冷水摩擦 寒中水泳の愛好者
(略)現在、吉林市の化学工場爆発による汚染物質の流入のため、松花江で寒中水泳を続けるのは危険な状況になった。このため、一計を案じた愛好者らは、あらかじめ貯蔵しておいた水を使い、松花江の川辺で毎日冷水摩擦を行っているという。

 正直じゃないか、というか一方飲料水を求めて行列を作っているのに、こんなことして許されるのか?将にかの国らしい落差記事。
 十八番とはいえ、今日こういうことをされると国内、国外を含めて信用がなくなるのだが。鳥インフルエンザもかなり深刻と見てよさそうだ。
 アムール川汚染については、そろそろロシアから情報が来るだろうからそれまで保留。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

2005.11.27箸休め

 松花江の環境汚染も続報が入ってますが、お休み。
 で、日曜日らしい面白ニュース。なんでも、少林寺で新しく立てた仏塔には、ノートPCやら飛行機やらが彫られているとか。

 ◆人民網.jp 2005.11.26 13:32
http://www.people.ne.jp/2005/11/26/jp20051126_55438.html
 あるガイドは「仏塔は数百年、数千年も残るものです。こういう物を彫っておけば、仏塔もより現代的な感じがするし、後世には現在の生活を伝えることができますよ」と肯定的だ。

 新華網.orgでは見かけていましたが、会社からだと遅くて。
 現代的な仏塔・・・コンクリートとSUSとガラスで出来たやつかしらん、いや真面目に作りそうだぞかの国のセンスなら。
 それはそれで見てみたい。

 

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

2005.11.26環境

 反日記事も収まったようで、まだあるこたありますけどね、サンプロ-環球時報ラインの持ち上げられて喜ぶ記事とか、耐震強度偽装事件に何故か西宮脱線事故を絡めて、日本全体が危険だとバイアスを掛ける記事とか。
 一時期に比べて全く低調、新華網.orgトップは11次5ヶ年計画ですから、国内政治の季節なんですかね。11-5はこれで分析しなければならないのですが、目新しくないし面白くない。

 で、環境汚染の続報と再分析など。

◆サーチナ 2005.11.25 10:17
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051125-00000006-scn-int
アムール川の汚染対策で中露協力
◆人民網.jp 2005.11.25 10:53
http://www.people.ne.jp/2005/11/25/jp20051125_55404.html
松花江の汚染問題で中露が緊密な協力

 これぞアジア的優しさに溢れた隣国関係、下のような「ロシアに後ろから刺された」じみた記事は飛ばしに違いない。

◆読売新聞 2005.11.25 12:21
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20051125i204.htm
アムール川に有害物質を数年間投棄、露が中国を批判

 あらららら、なんかもう火達磨、とうとうWWFにも警告を食らってしまった。

◆共同通信 2005.11.26 06:19
http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=SMT&PG=STORY&NGID=intl&NWID=2005112601000053
生態系に深刻な影響 河川汚染でWWF警告

「すでに明らかになっているベンゼン以外にも、もっと毒性の強い物質が流入しているのではないか。中国側にすべての有毒物質を分析する技術がないため判明しないだけだ。ロシアの専門家はトルイジンやフェニルアミンなどの有毒物質が含まれている可能性があると指摘」

 現地にスタッフが出向いて、水質検査をしているらしいので、おっつけ分かるでしょう。
 で、トルイジン、フェニルアミンなる物質について。例によって神奈川県環境科学センターのkis-net(http://www.k-erc.pref.kanagawa.jp/kisnet/menu.asp)より。

o-,m-,p-トルイジン:下記データはo-トルイジンのもの
毒性症状:経口摂取、腹腔内投与で毒性を示す。皮膚接触により中程度の毒性を示す。突然変異原性、発ガン性、催新生物性あり。皮膚、眼の刺激剤。ヒトの粘膜に影響があり、激しい全身的な動揺を起こす。頭痛、衰弱、呼吸因難、空気渇望、精神的動揺、腎臓とぼうこうの著しい炎症などの徴候あり。
急性毒性:マウス 経口   LD50 520 mg/kg
       ラット   経口   LD50 670 mg/kg

フェニルアミン:アニリン
毒性症状:ほとんどの投与、摂取方法により毒性を示す。発ガン性あり。皮膚、眼の刺激剤。メトヘモグロビン血症、持続性無酸素血症、中枢神経系の機能抑制の原因となる。血液毒、神経毒、チアノーゼを起こす。急性中毒では、くちびる、鼻、耳、歯ぐきなどに青味を帯び、陽気になることがある。催腫瘍性あり。 
急性毒性:マウス 経口       LD50  690 mg/kg
       ラット   経口       LD50  250 mg/kg
       マウス 経気道 7 時間  LC50  175 mg/m3
       ラット   経気道 4 時間  LCL0 250 mg/m3

 両方とも毒物及び劇物取締法で劇物に指定されている物質ですな。というか、フェニルアミンを径気道で吸収した場合が特にやばそうなのですが、少なくともロシアはなんか知らんがやばいと判断しているようです。

◆時事通信 2005.11.26 10:11
http://www.jiji.com/
有毒物質27日にもアムール川到達

対策:
・全ての取水口に浄化装置を設置 
・24時間態勢で水質検査
・上空からの偵察
腐っても鯛、ってやつ。というか、地続きの隣国だけに、よく解っていらっしゃる。
 根本的に狸と狢の関係っぽくはあるのだが。

◆共同通信 2005.11.26 10:18
http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=GIF&PG=STORY&NGID=intl&NWID=2005112601000374
国連支援提案に返答なし 松花江汚染で中露

 それにしても、どうしたんだ共同、先祖がえりしたのか!

 以下妄想昔話など

壱 『八俣の遠呂智』
「故(かれ:註1)、避追(やら)はえて、出雲国の肥の河上、名は鳥髪(とりかみ)といふ地に降(くだ)りたまひき。
此の時水蛭子(ひるこ:註2)其の河より流れ下(くだ)りき」

註1:須佐之男命(すさのおのみこと)のこと
註2:汚染物質と思われる


弐 『吉備津彦命』
「おばあさんが川(註3)で洗濯をしていると、大きな汚染物質が、どんぶらこ~どんぶらこ~と」

註3:アムール川と思われる、どんぶらこ~だけに ドン・ブラコ

すまん!

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

2005.11.25環境

 ああなるほど、というか己の想像力の減退を思い知らされた記事。

中国東北部の河川汚染が深刻、露側も非常事態宣言へ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051124-00000012-yom-int
化学工場爆発による松花江流域の水質汚染物質、流水過程で濃度低下
http://www.xinhua.jp/news/topics/10040249.html

 今月13日の事件

化学工場爆発で70人負傷 中国吉林省、数万人避難
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051114-00000005-kyodo-int

 認識はしていたのですが中国地方ニュースとして脳内処理していました。H5N1やらAPECやら胡耀邦再評価の方が面白かったせいもあります。
 実は筆者、一時期RoHSというかSONY SS-00259にかかずらわせられた事があり、環境関係も一応守備範囲に入れていたのでした。

ポイント:(新華社日本版)
1.ニトロベンゼン、ベンゼンによる汚染である。
2.MAX、環境基準の29.9倍濃度のニトロベンゼン、同じく2.6倍のベンゼンを観測(黒龍江省肇源観測点、11/20~22)


 まず汚染物質がどのようなものか、から。神奈川県環境科学センターのkis-netによると(http://www.k-erc.pref.kanagawa.jp/kisnet/menu.asp

ニトロベンゼン:
毒性症状:皮下、静脈内、腹腔内投与などで毒性を示す。経口摂取、皮膚接触で中程度の毒性を示す。眼、皮膚の汚染物。メトロヘモグロビンの生成によるチアノーゼを起こす。皮膚を通して速やかに吸収。蒸気を吸入するとめまい、頭痛などを起こす。
急性毒性:マウス 経口 LD50  59mg/kg
       ラット 経口 LD50 780mg/kg

ベンゼン:
毒性症状:人に対するがん原性を有する恐れあり。静脈内投与、その他の経路での投与により中毒を起こす。吸入、経口、経皮摂取で中枢神経系や血液系に影響あり。ヒトに対する発がん性(骨髄性白血病)が認められる。動物試験で催奇性と催腫瘍性が認められる。麻酔作用あり。吸入による慢性毒性あり。Ames試験は陰性、ヒトリンパ球を用いた染色体異常試験、姉妹染色分体交換は陰性。
急性毒性:マウス 経口 LD50 4700mg/kg
       マウス 経皮 LD50    48mg/kg.52W
       ラット 経口 LD50  930mg/kg

 とまあ、このような物質。

 では、ニトロベンゼン/ベンゼンに関する中国の環境基準はどのくらいか。
 まずはニトロベンゼン財団法人 国際環境技術移転研究センター(http://www.icett.or.jp/)によると

工場排水に対する汚水総合排出基準 (GB8978-88)1989年施行
http://www.icett.or.jp/controlj.nsf/6cbbbcaa73014180492569510009676d/aac8a715d055ef54492567ca001c668f

1~3級の基準に分かれていて、どれが適用されるかよくわからないのだが一番厳しい5mg/Lを使ってみるとして。

5mg/L×29.9=149.5mg/L
780mg/kg÷149.5mg/L=5.2L/kg

 体重1kgのラットに汚染水を5.2リットル飲ませたら半分死ぬという数値。問題外、ニトロベンゼンの毒性よりも先に破裂して全数が死ぬ。

 次にベンゼンなのだがネットを探っても、ベンゼンに関する中国の水質基準値が分からなかった、地表水環境基準特定項目物質というものには含まれているようなのだが(http://sjc.zhb.gov.cn/japan/env_info/3_3-06.htm)仕方がないので、日本の基準値(http://www.env.go.jp/chemi/communication/factsheet/data/1-299.html)を援用しよう、排水基準(水質汚濁防止法):0.1mg/L

0.1mg/L×2.6=0.26mg/L
930mg/kg÷0.26mg/L=3,577L/kg

 体重1kgのラットに汚染水を3,577リットル飲ませたら半分死ぬという数値。問題にならない、ベンゼンよりも破裂して確実に全部死ぬ。

 結論:ラットにとっては、騒ぐような環境汚染ではない

 とはいえ、恐らく松花江とアムール川ではさぞかし魚がプカプカ浮いている事でしょう、これまで100トンのベンゼン/ニトロベンゼンを川にぶちまけるような事故は発生した事がないので、是非貴重な実例として観察したところです。

 そりゃ、環境汚染に国境はない事は理解してますが、現にアムール川は間宮海峡に流れ込んでいるわけですし。今更中国で環境つってもねえ~と思うのが本心、鼻ほじりながら。
 あーそうだ、アスベストやらダイオキシンやらメチル水銀やらBSEやらで、マイナスイオンやら遠赤外線やら波動水やらと過剰かつ狂ったように騒ぎ出す日本のマスコミや反公害団体、ああ、今は環境団体っつーのか?は何故にこの件に関して静かなのでしょうか?もしかして、一部で言われているように「中国の環境汚染はきれいな環境汚染」という認識なのかな?今回は騒ぐもんでもないと思うが。

↓少なくともマスコミはこういう認識のようだ。

マスコミ名:汚染物質の表現
時事通信:有害物質、汚染物質
産経新聞:汚染物質
共同通信:汚染物質
読売新聞:化学薬品、化学物質、有害物質
東京新聞:化学物質、有害物質、汚染物質
朝日新聞:化学物質
サーチナ:汚染物質との表現なし

化学薬品→化学物質→汚染物質→有害物質

の順で汚くなるのねきっと。
番外:表現しない

 実をいうと新華社.jpが「汚染物質」と書いてしまっているので「ええ~化学物質じゃないの、汚染物質なんて書いちゃっていいの?」と文字通り右往左往している様が目に浮かぶような。
 特に東京新聞にその傾向が顕著で、同じ記事の中で上記の三つの表記が混在しています、書いてる途中で新華社電が入ってきたんでしょうな。
 朝日は化学物質でもう充分興奮してしまい、汚染物質まで誰も書けなかったのだろう。ちなみに右とか左とか筆者は知りません。
 読売が意外、右か左か腹ぁくくれや!サーチナがいっそ清々しい。
 くどいようですが、右とか左とか筆者に言われても困ります。

 それはそうとして、筆者がフォン・マンシュタインの次に尊敬している大御所、安井副学長のHP(http://www.yasuienv.net/)ではまだ取り上げていない。筆者と同じ結論だったらちょっと嬉しい。

12/02:一部激しい計算間違いがありましたので、修正しました。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

2005.11.24雑感

 23日は〔自衛軍〕が目白押しであった。

【日本・自民党、新憲法草案を公表】
http://www.people.ne.jp/2005/11/23/jp20051123_55342.html
【日本憲法草案の言葉遊びを分析、戦争放棄承諾への侵蝕】
http://news.xinhuanet.com/world/2005-11/23/content_3821456.htm
【自衛隊と自衛軍、一字の違いはなにか】
http://news.xinhuanet.com/world/2005-11/23/content_3825105.htm

 他にもいろいろあるようだが、カウントするつもりもない。内容は大同小異、全部「日本が右翼軍国主義的侵略国家になる」で要約できる。
 〆はおきまりの「日本は反省しおとなしくする」なのだが、三番目の記事ではこれまでとちょっとニュアンスが違う。以下抄訳を載せる


「国際社会並びにアジア国家は、上から下までの日本はかつてアジアと日本の人民に侵略戦争で多大な災難を与えたことを忘れることなく、現行の平和憲法を尊重、維持し、アジア地区の平和を維持することを希望する」


 周知のとおり元ネタは1972年9月25日晩餐会における周恩来の発言
「日本軍国主義者の中国侵略によって、中日両国人民がひどい災難をこうむった」
なのだが。これまでこの発言は「中国を侵略したのは〔日本〕ではなく〔日本軍国主義者〕である」「中国の人民のみならず日本国民も苦労した」と解釈されていたし、中共も一貫してこのスタンスをとってきたと記憶している。靖国でいいがかりをつける時も、「正確に歴史を認識しなければならない」の主語は「日本政府」だった。だいぶ前から「災難を蒙り」「平和を希望する」のが〔日中人民〕→〔アジア〕→〔国際社会〕と範囲が広がってはいたが。
 この記事では、元記事も新華社だが、主語が「上から下までの日本は」になってる。ちなみに原文の表現は「日本上上下下能gou不忘侵略戦争」(gouは句に多)
 この一文はどこで切るかによって別の解釈も可能で、筆者は「日本上上下下」で切って「上から下までの日本は侵略戦争を忘れることなく」と訳したが、「日本」で切ると「日本は侵略戦争を上から下まで忘れることなく」となる。どちらも主語が〔日本政府〕〔日本軍国主義者〕でないのは同じだが。
 いずれにせよ、このように微妙な表現の記事を載せてきたのは注目されてよい。一週間前なら「反日教育世代が記事を書くようになったか」で済んだのだが、15日あたりからどうも腰が定まったらしい新華社の報道なので、それなりに中共の意図が入っていないわけがない、これも追跡対象としたい。
 当中共の反応に関して日本のマスコミは不気味に沈黙している、流石にあきれているのだろうか?

 遊びで中共の意図と犯人の推理など、サスペンス小説の執筆が煮詰まっているのだ。
 個人的には〔自衛軍〕よりも〔防衛軍〕〔国防軍〕がいいかと思うのだが、中共は〔自衛軍〕に定着させたくて報道を流しているのだろう、おそらく。さらに推理を進めて、もし自衛隊の次期呼称が〔自衛軍〕であれば、英名の"Self defence force"がそのまま使えるのでお役人は楽かと思える。この騒ぎで一番得するのは防衛庁の官僚という事か、つまりはこいつらが犯人だといえる。日本で報道されないのもこれで説明がつく、だろうか?今でも外に出てしまえば"Japan Army/Nany/Air Force"なのだが。
 関係ないが、頭の中でさっきからずっとゴジラマーチが鳴り響いている。

-----

 日米関係など。

【日米同盟は日本軍に太平洋で生きる通行証を与えた】
http://news.xinhuanet.com/world/2005-11/23/content_3822313.htm

 外電(シンガポール聨合早報)の引用記事、「中国を見据えた日米同盟の見直しで日本軍はよりプレゼンスを増し、特に台湾を共同安全目標に入れた事により中国との見えない摩擦が高まる」との論調。台湾とMDを気にしている。つまるところ中共が何を気にしているか、分かりやすい記事。

【日中関係の衰退は、日本に損失が大きい】
http://news.xinhuanet.com/world/2005-11/23/content_3822652.htm

 元ネタ環球時報の反日面白記事、

「日本が今右傾化しているのは不景気だからだ。小泉内閣は日米関係を重視し、日中関係をないがしろにしているがどんどん孤立している。今年以降日中の政治関係の悪化は経済にも及び「政冷経冷」の状況が起こる」

との要旨なのだが・・・非常に要旨が取りづらい文章である。論旨となると苦労という他はない、とりあえずクライマックスを抄訳してみる。

「今年にはいってからの日本のやりかたには次の特徴がある。外圧を煽って国民感情を刺激し、その国民感情を元に外国に強行姿勢をとっている。中国の民衆感情を刺激し傷つけ、相手の譴責特に一部の民主の過激な行動を利用し、本国の民族感情に訴えて、国内支持を得た後再び対外的に強行姿勢を取る。次に(註1)主客転倒(註2)して、攻めを以って守りとし。中国の教科書と愛国主義教育に文句をつけ、「政冷」の責任を中国に転嫁する。三番目は「再び賭ける」やりかたで、華を圧し譲歩させる(註3)。中国に日本首相の靖国参拝が当たり前だと思うように仕向け、最終的に相手の立場を動揺させる。四つ目は別の話題をもってきて、論点をずらす。去年のアジアカップ「ファン事件」や今年の日本への行列(註4)を利用し、大々的に国際広報をおこない、日本を「被害者」に「仕立て上げ」、侵略歴史等の問題を曖昧にし、欧米の世論を争奪し、アジア隣国を反対に制した」

註1:一番目がなにか不明
註2:原文は「反客為主」該当する日本語が「主客転倒」なのでそう訳したが、「逆切れ」が妥当な意訳だと思われる
註3:原文は「圧華譲歩」
註4:原文は「渉日遊行」文脈からすると「反日デモ」の事と思われる

 外圧利用の国民感情煽りも、逆切れも、しつこい要求の拡大再生産も、論点ずらしも、全部中共の特技だ、という指摘はさておき。
 筆者は文脈を追う邪魔にしかならない為、註釈が嫌いである。文章を書く時にも註釈は入れない、読者が文脈に沿って読めば文意が伝わる文章を心がけているつもりである。そんな事を考えているから遅筆なのだという自覚もあるが、拘りなので仕方がない。ついでに言えば括弧書きも極力控えるようにしている。
 極力原文のニュアンスを残そうとしたせいもあるが、例えば句読点は原文にあわせた、上の4註釈、筆者の完敗である、実に悔しい。
 それでなくとも、この華夷秩序の臭いすら漂う、表現が異なるだけで同じ文意の繰り返される、詭弁に満ちた文章は意味不明なのに。後にはさらに、国交回復、右翼教科書、岸、中曽根まで出てきて完全に論旨が取りにくくなっている。
 これ書いた人間はかなり頭が悪いのか、境界性人格障害を患っているものと思わざるをえない。あるいは、記事の書きようがないあまり、朝鮮民族特有の鬱火病を発病したのかもしれない。

 統括、実に楽しい。中国情報を整理している、という大義名分が立つので時間中でも作業ができるので能率もよい。自称海外非常事態対策要員だから、常日頃の情報収集は欠かせないのである。
 今日は、アルデアル調の硬い文章にしてみた、これはこれで書きやすい。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

2005.11.23雑感

 朝も早いので、情報が古くなる可能性もありますが、その時はその時で。

 中共の情報操作機関新華社のサイト「新華社全球網(ワールドネットなんでしょうなあ)」のトップ項目が、自民党50週年に絡んだものになっています。
タイトル:日本憲法修正案公布、建軍の禁忌を強行突破(文字強調原文のまま)

 5個ほど記事がぶら下がっておりまして。
【自民党は憲法草案を公布(発表じゃないです)し、自衛隊を軍隊に昇格させようとしている】
【小泉は大日本をめざしている】

 その中で筆者が目をつけたのがこれ。
【陳水扁日本自衛隊の「自衛軍」への昇格を始めて指示】
わざわざ11.11の古い記事を貼り付けてます。そうか、そっちに結び付けたいのか。この記事は朝日新聞が陳水扁総統にインタビューしたもんなんですけどね。きっと朝日の記者も喜んでいるでしょう。
 これ関連、別の意味で面白かったのかこれ。
【自称七項目の世界一】
元ソースは中国国防報でそこでのタイトルは
【自衛隊は七項目に世界一を隠匿しており、兵員の質は世界でも有数】
「世界一」って表現が恥ずかしいですが、原文の雰囲気を出すために敢えて直訳しました。筆者の好みだと【自衛隊は七項目において優勢、~】にしたいところ。日本の雑誌を紹介した内容で、タイトルも内容も軍事誌らしい冷静かつ科学的なもの。なんで「自称」などとつけるのでしょうか?きっと、自衛隊が精強であっては困るのですな。
 ああ、記事の中で海自の対潜能力にも触れています、もちろん優勢という内容で。人民解放軍潜水艦隊の誰かが失脚したものと見えます。

 ところで、新華社が笛を吹くと踊り出す敵性語狩りの本家新聞社とか満鉄調査部直系の通信社とかは、この件に関してなぜかテンションが低い。
【「防衛省」への昇格を働きかけ 自民行革本部】
http://www.asahi.com/politics/update/1122/003.html
【首相「改革に終わりない」 立党50年記念大会受け】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051122-00000228-kyodo-pol

 なんだ?どうなってるんだ?
 反日に路線を決めたのはいいのですが、やり口がいかにも古臭い。今の日本政府には通用しなくなっているのがわからないのか、わかっていても他に手がないのか、気の毒になってきた
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 前ページ