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秦ちゃん

中国の軍事費は国民1人当たりでは日本の7%、と中国側(和文、朝日)
http://www.asahi.com/international/update/0227/015.html

 中国外務省の秦剛・副報道局長は27日の記者会見で、自民党の中川昭一政務会長が講演で中国の軍事拡大動向を注視するべきだと強調したことについて「中国の脅威を絶えずわめく本当の目的は何か聞きたい」と述べた。

 秦副局長は「奇妙なのは、日本の面積は中国の25分の1で、人口は10分の1の国家なのに、軍事費は膨大なことだ。中国の軍事費は日本の67%で、国民1人当たりでは7%に過ぎない」と指摘した。「日本側は中国に(軍事費の)透明性を増すようにいつも言う。それなら我々は、日本がそのようにする目的をより透明にするよう求める」と述べた。


 実際の会見の内容
台湾問題で日本側の承諾厳守を希望 外交部(和文、人民網日本版)
http://www.people.ne.jp/2007/02/28/jp20070228_68223.html

 言葉尻を捕らえるのも大人気ないので、統計的に分析してみたい。

質問:              回答(文字数)    :パーセンテージ
金桂冠副外相の件:              211:10%
六者会談の件:                     153: 7%
軍事費の件:                        826:39%
イラン核問題の件:                159: 8%
六者会談の件:                     233:11%
スリランカ情勢:                      94: 7%
唐家せんミャンマー訪問の件: 281:13%
朝鮮経済立て直しの件:         146: 7%

合計:                               2,103:  100%

 触れられると困るのか、ただ単に日本が嫌いなのかは知らないが、中国の軍拡はとにかく必死にならなければいけない話題のようだ。衛星実験もこいつにコメントさせたかった。

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アヘンと呼ばれた

>役所のほかにもかつて中共が否定したはずの「旧中国的なもの」がこの20年で相当復活しており、その中には当然伝統として大切にしなければならないものも多数含まれているのだが、大多数の国民にとってはあまりありがたくない価値観、制度の方が多い。
>そうやって見てみると、物権法の制定は資本主義というより、復古主義への加速に他ならないのではないだろうか。
>復古主義に反対しているのが保守派、というのも皮肉な様相であり、それだけあの体制と筆者などが身をおいている体制の異質性が大きいという事に他ならない。
>問題は、大多数の貧しい国民にとって旧中国も、現状も大して変わりがないことなのだ。


 先週はこのような文章で終わったかと思った。今日の産経を見ると、似たようなことが書いてあった。

中国で広がる宗教心 競争社会…信仰見直し (和文、産経)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/china/070226/chn070226000.htm

 【上海=前田徹】中国の経済発展が加速するにつれ中国人の伝統宗教への回帰が顕著になっていることが上海にある華東師範大学教授らの「当代中国人宗教信仰調査」で裏付けられた。かつて共産主義イデオロギーによって「アヘン」と排斥された宗教だが、市場経済の導入で厳しい競争社会が出現し、“神頼み”的信仰が見直されたためとみられる。
 この調査は華東師範大学哲学科の劉仲宇教授ら学者数十人と調査員数百人によって約3年間にわたって実施された。2005年夏に中国全土で実施した調査によると、16歳以上の中国人の中で宗教を信仰する人は3割を超えた。単純計算で3億人以上にのぼる。
 1949年に中国共産党が政権を取って以来、宗教、特に「治病」「災害除去」「順調加護」を念じる龍王廟などへの民間信仰に否定的な政策が採られたため、各地の廟が次々と破壊された。
 厳しい宗教弾圧にもかかわらず、約1億人がひそかに信仰を続けてきたとみられている。今はその3倍に宗教人口が膨れあがったことになる。
 信仰する宗教に関する調査ではカトリック、プロテスタント、イスラム教、仏教、道教だけで宗教人口全体の7割近くを占めた。中国における仏教、道教信仰は龍王廟などへの民間信仰と信者が重なる面が強いという。仏教、道教、民間信仰を合わせた中国伝統信仰への帰依は66%に達していた。
 劉教授はこうした傾向について「中国社会はこの半世紀に激動を迎え、道徳水準の低下や人間関係の悪化、巨大な西洋文明からの衝撃などを経験した結果、精神のよりどころを失ったことが宗教心の増加の背景にあると思う。社会のエリート層にとっては伝統文化への回帰であり、庶民にとっては古くからの風習への帰依といえる」と説明している。
 この調査結果を報じた雑誌「瞭望東方週刊」などは中国での宗教心の強まりについて「宗教心の強まりで精神が落ち着き、社会道徳が強まれば、和諧(わかい)(調和のとれた)社会に最適である」と、胡錦濤政権が進める「和諧社会建設」に有効だとしている。その一方で「宗教には二面性があり、一部の下心ある人に利用されれば社会の安定と破壊をもたらす」として現在、中国で禁じられている気功集団「法輪功」などを念頭に置いた懸念も示されている。

 華東師範の学問研究の結果なので、統計局の調査より信頼性は高いだろう。
 上記では信仰の理由として「過当競争からの逃避手段」を挙げている。筆者はこれには同意できない。
 まあ信仰者が3億人もいればそういう理由から宗教をもつにいたった人もいるとは思うが
>仏教、道教、民間信仰を合わせた中国伝統信仰への帰依は66%に達していた。
などという表現を読むと、大部分は現世利益(いわゆる「福・禄・寿」)のまったく伝統的な意識からはみ出るものではない。
 個人の価値観の変化が社会に影響するならともかく、社会の変化がそうそう簡単に個人に影響を与えてたまるものかと思う。

 この余りにも即物的な価値観が、今後どのように人民に影響を与えるか、さらには社会に影響を与えるかが興味深い。

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経済体制と政治体制は別

中国、社会主義と決別か 全人代は私有財産保護が焦点(和文、産経)
http://www.sankei.co.jp/kokusai/china/070223/chn070223000.htm

 【北京=福島香織】私有財産の保護を明記した「物権法」が3月5日から開幕する中国の全国人民代表大会(全人代=国会)で焦点になりそうだ。採択されれば資本主義化が加速されるのは必至で、社会主義国家のレゾンデートル(存在意義)を問われかねないと強い反発が出ている。保守派勢力は「同法は憲法違反」として反対要望書をインターネット上に発表した。
(略)

■物権法反対要望書の骨子
 ▽物権法は「社会主義の公共財産は神聖にして不可侵」と規定する憲法12条などに違反する。
 ▽私有化は、急速な発展の結果起きる問題を解決できず、貧富の差を広げ、両極分化と社会危機を招く。
 ▽国有企業は全国民の財産。汚職役人や富豪などのウジ虫、国際企業が巧みに強奪し私有化してもよいものではない。
 ▽指導幹部らの財産申告・公布法を制定せよ
 ▽国有企業の「売り出し」を全面的に停止せよ。
 ▽国務院は、公有制経済と私有制経済の比重の計画目標を示せ。


 中国において国名の他にも、土地の公有制だとかなにかと口をはさんでくる役所に、まだまだ共産体制を感じ取ることは可能である。ただ役所については、日本のように「規制」が目的ではなく、中国伝統のそれで解釈した方がより自然かと思われる。
 役所のほかにもかつて中共が否定したはずの「旧中国的なもの」がこの20年で相当復活しており、その中には当然伝統として大切にしなければならないものも多数含まれているのだが、大多数の国民にとってはあまりありがたくない価値観、制度の方が多い。
 そうやって見てみると、物権法の制定は資本主義というより、復古主義への加速に他ならないのではないだろうか。
 復古主義に反対しているのが保守派、というのも皮肉な様相であり、それだけあの体制と筆者などが身をおいている体制の異質性が大きいという事に他ならない。
 問題は、大多数の貧しい国民にとって旧中国も、現状も大して変わりがないことなのだ。

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【中国】濃霧発生の原因は爆竹か? 気象台は予知できず(和文、情報局)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070222-00000011-scn-cn

 北京など華北地方の広い範囲で20日早朝から濃霧が発生したことに絡み、気象の専門家は「旧正月(春節)に鳴らされた爆竹で空気中に粉じんが放出され、非常に濃い霧が発生した」との見方を示した。22日付で北京娯楽信報が伝えた。

 濃霧発生は午前5時ごろだが、北京市気象台は予知できず、ようやく午前7時30分と午前11時に濃霧注意報を出した。自動車の排気ガスや家庭から出るほこりなどに加えて、爆竹の燃焼で出た二酸化硫黄の浮遊粒子状物質によって、霧の濃度が非常に高まったいう。写真は濃霧で見通しが悪くなった北京市内の様子。(編集担当:菅原大輔)


「おいおい、火薬の燃焼カスなんか粒子が細すぎて霧の核にはならないだろう」などと思いながら読んでいたら【情報局】だった、【情報局】じゃしょうがない。


中国のメディアも否定している
・北京21日の霧、花火の燃えカスは元凶ではない(中文、新京報)
http://news.xinhuanet.com/local/2007-02/22/content_5761965.htm

 シンプルな自然現象だった模様。

 

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いわゆる「慰安婦」

米の従軍慰安婦の決議案、「事実に基づかず」と麻生外相(和文、朝日)
http://www.asahi.com/politics/update/0219/002.html
 旧日本軍の従軍慰安婦問題に関して日本政府に謝罪を求める決議案が米下院に提出されていることについて、麻生外相は19日の衆院予算委員会で、「決議案は、客観的事実に全く基づいていない。日本政府の対応を踏まえていないので、甚だ遺憾だ」と述べた。(略)

 この件に関しする新華網の報道。

日本外相、米慰安婦議案を「事実無根」(中文、新華網)
http://news.xinhuanet.com/world/2007-02/20/content_5757233.htm

 基本的な内容は事実関係を伝えるもので、上の朝日の記事をそのまま和訳にもってこれる。ただし、朝日の記事に追加して、いわゆる「河野談話」を紹介、日本政府が正式に謝罪していると書いている。更にアジア女性基金が日本政府によって慰安婦への賠償の為に設立されたにも関わらず、多数の慰安婦が「政府の賠償ではない」として受け取りを拒否している、と書く。
「数十万人が慰安婦とされた」などの表現も見られるものの、全体として決議案に反対的な、つまりは日本よりの記事。

 春節のどさくさ紛れのまとも記事なのだろうか。

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十周忌

 今日は小平の十周忌にあたる。新華網は主に春節のニュースがほとんどで、小平関係は数えるほどしかない。
 それもほとんどは外電を受けた形になっている。

 新華網オリジナルは↓くらい。
小平死後10年、中国は発展の新段階を迎えた(中文、新華網)
http://news.xinhuanet.com/politics/2007-02/18/content_5752425.htm
 
 この記事にも書かれている内容(おそらく良識をもった中国人は全員気にしていることだと思うのだが)対策を後回しにしてきた、それを否定する事で中共が成立している筈の「近代化とはなじみにくいアジア的なもの」、が小平モデルを進めるうちに腐敗の度合いをより深めている。
 そもそも小平モデルは「近代化には多少目をつむった上で経済建設を優先する」ものなので、80年代末のように上が弱腰のように見えれば直ぐに下の方が騒ぎ出す。また伝統的にそれをくりかえしてきた民族でもある。
 歴史的にみると、共産党王朝は伸張期を過ぎて爛熟の最盛期にあるといえよう。
 民主的な政体であれば、痛みを伴った自己改革も可能なのだろうが「新中国」がどうするのか、縁浅からぬ隣国人として見守ろうと思う。

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軍拡宣言

 

・世界は中国を「対立」で理解しようとしている(中文、環球)
http://paper.people.com.cn/hqsb/html/2007-02/14/content_12373587.htm

 記事の論旨そのものは、中国人は冷戦時代の見方で見られる事を好まない、中国の発展はおおむねアジアでは歓迎されている、というもの。後文が前文を否定しきれていないように見えるのは、原文が論理破綻している為。
 論旨はどうでもいい、記事の中に書かれている中国の現状認識が気になったので引用している。

<抄訳>
 過去10年来、中国は世界に影響力を及ぼす少なくとも3方面において著しい発展を示した。
1:日本に取って代わってアジアの外交と経済の焦点になった。
2:中国の軍事の実力が絶えず増強された。
3:中国はその世界戦略の利益の事実を求めている。

 筆者も中国が旧ソ連の立ち位置を求めているという「冷戦時代の見方」で解釈している一人ではある。その理由として人民日報、新華社といった準公式な媒体で、覇権主義を隠そうともしなくなっている事がある。例えば上の現状認識しかり。
 この記事が環球時報に載った翌15日、本家人民日報海外版には以下のような「軍拡宣言」を載せている。

・中国の国防力は国家と地域のバランスに貢献(中文、人民日報海外版)
http://news.xinhuanet.com/mil/2007-02/15/content_5741319.htm

 一言でいうと、経済大国に見合った責任を国際社会が要求してくるので軍拡しなければならない。


 中国に限らず、国家が対外的に強行に出るのは内政を誤魔化すからである。上記のあからさまな動きは、それだけ中国国内が不安定な証左であろう。

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続緑の恐怖

雲南富民県、四川籍の経営者がペンキで緑に塗った(中文、国際在線)
http://www.yn.xinhuanet.com/newscenter/2007-02/15/content_9319600.htm

>先進国で確立されている、種とか改良材とか肥料を斜面に吹き付ける工法(SR緑化法)あたりの情報が、ゆがんだ形で伝わったものかと推測はできる。
 筆者の推察は見事に外れた。上記の記事によれば、この採石場を請け負っていた四川籍の杜氏が、採石場閉鎖後仕事と生活がうまくいかない為『風水師』に相談。「玄関が採石場に向いており、採石場の赤い岩肌がよくない」と『風水師』に指摘され「緑に塗った」らしい。
 食事だけで作業を請け負った人間は7人、費用は1万元だとか。
 この経営者、一応農林局にはペンキで塗る旨口頭で連絡しにいったらしい。農林局の対応「岩山は林用地ではないので管轄外。あなたがペンキを塗りたいのなら勝手に、我々に権限はない」

 お役所仕事とか、飯を食わせるだけで7人集まるとか、いろいろ指摘したいことはあるのだが。
 本気で風水が理由だとは思わなかった。

 紅衛兵だった皆さんに感想を聞きたい。

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チベット

 13日の定例記者会見を見るまで知らなかったのだが、中共当局は外国マスコミのチベット入りを制限しているようだ。
http://www.fmprc.gov.cn/chn/xwfw/fyrth/t297454.htm

 この季節の自然条件の悪さと受け入れ態勢の不備を理由に挙げている。
 中国観察をしていてそのような御託を信じる人間がいる訳も無く、またなにか悪さを企んでいるのだろうなと考える。
 ただし素人考えだと、あんな物理的に高い場所を領土にしたところで、領土として経営する為には持ち出しの方が多すぎるのではなかろうか。台湾、東トルキスタンあたりにも影響してくるので、今更なかったことにもできないとは思う。
 こうなると、毛沢東も余計な革命的情熱にとち狂ったもの。いや、チベットだけの話ではないな。
 理由はどうあれ、締め付けは厳しくなっている模様か。


 報道統制社会を観察する際、他の報道のクロスチェックをおこない、報道内容の信憑性を疑うのはあたりまえとして。その報道をしている機関のその社会における位置づけ、報道していない内容まで計算に入れ、報道統制を実施している主体がどのような印象操作をしようとしているのか、逆に現実はどのようなものであるかまで分析する必要があると考えている。いささかクラシックな姿勢だという自覚はあるものの、この「下司の勘ぐり」はなかなか楽しい。
 以前にも書いた通り、新華社は中国政府の対外広報機関であり、上の位置づけでいうと活発な情報戦略を担う立場にある。

 北朝鮮当局による民間人拉致事件に対する新華社の反応
http://news.xinhuanet.com/world/2007-02/13/content_5735705.htm

<<抄訳>>
「拉致問題とは、前世紀70年代末に日本人が朝鮮人に拉致された問題である。2002年9月、当時の日本首相小泉純一郎が平壌を訪れた時、朝鮮は正式に遺憾を表明し、拉致された者とその子女を返し、亡くなった者については遺骸と異物を返した。朝鮮は拉致問題は既に解決済だとしているが、日本は未解決だとしている」

 この記事ではこれまでの新華社の拉致問題に対する書き方から、微妙に表現が変わってきている。

拉致主体:朝鮮→朝鮮人
拉致被害者:被害者→拉致された者
被害者帰国の状況:事実のとおり報道→すぐ帰国したかのように報道
問題発覚:小泉訪朝時→前世紀70年代末

 反日教育を受けた記者が脳内で歪曲した可能性が残っているものの、軸足が朝鮮側に移ってきているように見え、記載した次第。

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緑の恐怖

雲南富民農林局、荒山をペンキで塗って「緑化」(中文、中国経済網)

http://news.xinhuanet.com/photo/2007-02/13/content_5732587.htm
http://news.xinhuanet.com/photo/2007-02/13/content_5732587_1.htm
http://news.xinhuanet.com/photo/2007-02/13/content_5732587_2.htm

 ’06年夏、雲南省富民県勤労郷梨華村で、県の林業局が、森林保護区内の採石場跡地を、ペンキで緑に塗った、というお話。
 インパクトのある画像がついていたので、転載しておく。


 法律的、職務的に県の林業局の行為を否定するコメントを、省の林業庁と昆明市の林業局が載せているところを見ると、雲南省全体で普通におこなわれている方法ではなさそう。
 中央の林業部(?)のコメントがないので、中国全体でどうなっているかは不明。但し記事のトーンはこの事件を揶揄するものであるので「中国では禿山にペンキを塗っている」という短絡的な発想はしない方がよい。

 先進国で確立されている、種とか改良材とか肥料を斜面に吹き付ける工法(SR緑化法)あたりの情報が、ゆがんだ形で伝わったものかと推測はできる。
 個人的にはもっこに土をいれる農民や、ねこに砕石を積む工人が20年前とまったく変わっていないのがうれしい。

 

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