おもしろい調査結果に目が止まった。
アクサ生命(本社・パリ)が世界15ヵ国を対象に退職後の生活について行った意識調査結果が報道されていた。その内容は大変興味深い。
リタイアについて「自分の時間が持てる」「人生を楽しめる」など肯定的な答えは、日本人は半数以下で、15ヵ国中14位。逆に「孤独」や「貧困」など否定的な答えが高く3位だったそうだ。
「何歳でリタイアしたいですか」との質問に、日本人は就労者が61歳、退職者が65歳と答え、15ヵ国中で日本人だけが60歳を超えた。対照的に、他の14ヵ国ではいずれも50歳代での早期退職を希望していたそうだ。
欧米では働いて老後の蓄えができたら早めに退職し、その後は自分の好きな趣味やボランティア活動をして過ごすのが理想だという。「ハッピーリタイア」と呼ぶ。
一概には言えないが、欧米では仕事は賃金を得るため、家族を養うための「苦役」と考える人が多いという。しかし日本人は違う。仕事は生きがいであり、自己実現の場と考えられてきた。リタイアについての調査結果に大きな差が出る理由だろう。
お国柄であり、一概にどちらがいいとは言えないが、誰もがいずれリタイアの時期を迎える。調査では、リタイア後の人生について、欧米では30代から準備を始めるのに対して、日本人は定年が間近に迫った50代からだった。これでは、リタイア後の人生について、いい夢はなかなか描きにくいのではなかろうか。
編集長も、家族にも、誰にも話していない夢を持って毎日を生きている。その夢を実現するためには、それなりの資金計画も必要なため、もうしばらくは会社勤めという「苦役」を果たさなければならないが、できれば50代の半ばでリタイアし、残る人生を楽しむとともに、少しでも人のために役立つ人生を送りたいと思っている。
私が尊敬する人物の一人である伊能忠敬は50歳で息子に家督を譲り、江戸に出て本格的に天文や測量の勉強を始め、55歳から全国を測量して、日本地図を完成させた。編集長もそういう人生に憧れ、準備を進めている一人である。
読者諸兄はどのような夢や人生を描いているのだろう。
もし読者諸兄の毎日が「生きていくだけで精一杯」というのが現実だとしたら、これほど不幸なことはない。世界第2位の経済大国に住む国民が、単なる働き蜂、会社人間で人生を終えるのではなく、リタイア後の夢を実現できる社会であってほしいと思っている。
アクサ生命(本社・パリ)が世界15ヵ国を対象に退職後の生活について行った意識調査結果が報道されていた。その内容は大変興味深い。
リタイアについて「自分の時間が持てる」「人生を楽しめる」など肯定的な答えは、日本人は半数以下で、15ヵ国中14位。逆に「孤独」や「貧困」など否定的な答えが高く3位だったそうだ。
「何歳でリタイアしたいですか」との質問に、日本人は就労者が61歳、退職者が65歳と答え、15ヵ国中で日本人だけが60歳を超えた。対照的に、他の14ヵ国ではいずれも50歳代での早期退職を希望していたそうだ。
欧米では働いて老後の蓄えができたら早めに退職し、その後は自分の好きな趣味やボランティア活動をして過ごすのが理想だという。「ハッピーリタイア」と呼ぶ。
一概には言えないが、欧米では仕事は賃金を得るため、家族を養うための「苦役」と考える人が多いという。しかし日本人は違う。仕事は生きがいであり、自己実現の場と考えられてきた。リタイアについての調査結果に大きな差が出る理由だろう。
お国柄であり、一概にどちらがいいとは言えないが、誰もがいずれリタイアの時期を迎える。調査では、リタイア後の人生について、欧米では30代から準備を始めるのに対して、日本人は定年が間近に迫った50代からだった。これでは、リタイア後の人生について、いい夢はなかなか描きにくいのではなかろうか。
編集長も、家族にも、誰にも話していない夢を持って毎日を生きている。その夢を実現するためには、それなりの資金計画も必要なため、もうしばらくは会社勤めという「苦役」を果たさなければならないが、できれば50代の半ばでリタイアし、残る人生を楽しむとともに、少しでも人のために役立つ人生を送りたいと思っている。
私が尊敬する人物の一人である伊能忠敬は50歳で息子に家督を譲り、江戸に出て本格的に天文や測量の勉強を始め、55歳から全国を測量して、日本地図を完成させた。編集長もそういう人生に憧れ、準備を進めている一人である。
読者諸兄はどのような夢や人生を描いているのだろう。
もし読者諸兄の毎日が「生きていくだけで精一杯」というのが現実だとしたら、これほど不幸なことはない。世界第2位の経済大国に住む国民が、単なる働き蜂、会社人間で人生を終えるのではなく、リタイア後の夢を実現できる社会であってほしいと思っている。