時々新聞社

慌ただしい日々の合い間を縫って、感じたことを時々報告したいと思います

「すき家」のアルバイトに残業の割増賃金

2007年01月12日 | 格差社会
先日の毎日新聞に、ゼンショーが経営する牛丼の「すき家」で働くアルバイト(約1万人)に残業代の割増賃金が支払われるようになったことが報じられていた。
アルバイトやパートの労働条件が改善することは、ワーキングプアと呼ばれるバイトやフリーターの処遇が改善されるということであり、さらには正社員の待遇の改善にとってもプラスとなり、大変喜ばしいことである。
労働基準法では、残業には25%の割増賃金が義務付けられているが、アルバイトには残業時間分の時給は支払われるものの、割増賃金は支払われないことが多い。明らかな違法行為であるが、黙認されているケースが多いのが現実だ。
そのような中で、ゼンショーがなぜ今回のような措置を行ったのか?
その背景には、アルバイト店員の一部(15名)が個人加盟の労働組合に加盟し、経営者側と交渉した結果であることも報じられていた。
労働者一人一人は、当然のことながら会社に対して立場的に弱者である。それゆえに、法律が遵守されないケースも多いのだが、労働組合などを結成し、労働法制を楯に会社側と交渉することが重要である。
すき家で労働組合に加盟したアルバイト15名には、会社からの様々な嫌がらせが始まっているという。
勇気ある組合員の決意と努力で、全国のすき家のアルバイトの処遇が改善されたわけだ。この組合員たちに拍手を送るとともに、自らの生き方に自信を持ってこれからも頑張って欲しいと願っている。同時に、すき家のアルバイトのなかに、労働組合がしっかり根を張るとともに、この動きが、不法な労働条件の下で働くことを余儀なくされている他の企業のアルバイトやパートにも広がることを願っている。
ちなみに、この組合は、「首都圏青年ユニオン」というそうだ。おそらく、青年でなくとも相談に乗ってくれるに違いない。
アルバイトやパートであっても一定の条件を満たせば、有給休暇も取得できる。劣悪な条件で働いている青年や女性がもしこの記事を見ていたら、ぜひこの組合に相談することをお勧めしたい。
自分の人生は、自分で切り開いていくものである。自分の人生を振り返って、恥ずかしくない生き方をして欲しいと思っている。


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