時々新聞社

慌ただしい日々の合い間を縫って、感じたことを時々報告したいと思います

金持ちになりたいのなら

2009年05月27日 | 政治問題
資本主義の限界、終焉などという言葉が飛び交うような時代になった。
「資本主義」という用語を最初に用いたのは、かのマルクスである。
したがって、最近話題のこういうことに関心があるのなら、マルクスの資本論を読むのが一番だろう。
資本論という本は、聖書と並んで、もっとも多くの言語に翻訳されている割には、もっとも読まれていない本だそうだ。
かく言う編集長は、資本論を3回通読したが、内容の真髄に迫るどころか、まともに内容さえ理解できない個所も多い。そのうち、落ち着いたら、じっくりノートでも取りながら勉強してみることとしよう。ちなみに、聖書でまともに読んだのは、モーゼの箴言くらいである。
さて、この資本論は、資本主義の発生と没落が歴史の必然であることを、生産力の発展の歴史的な研究から明らかにしたものであるが、読み方を変えれば、「どうすれば金持ちになれるか」、その根本的な方法を明らかにしているという見方もできる。
資本主義社会では、周期的に起きる恐慌によって、投資家は多大な損失を被る。したがって、恐慌のメカニズムを理解し、その時期や規模を推理し、それを回避することができれば、逆に、大もうけができるということになる。
資本主義社会に限界を感じ、社会主義を含む新しい社会の建設をめざす人も、資本主義が終焉を迎えるまでに、大もうけをしたいと思う人も、くだらない俗流経済書、実用書などは一切合財をドブに捨てて、まずは「資本論」を極めようではないか。マルクスほど、資本主義社会を徹底的に研究した学者はいないであろうから。
資本論は、1880年頃までの経済上の諸事実の解明のうえに理論が構築されている。
その後の130年にわたる世界の経済的、社会的な事実から、新たな経済学的あるいは歴史的な発見が期待できるかもしれない。マルクスが解明できなかったことに新たな光を当てることができるかもしれない。
どのような政治的、経済的立場にある人物にとっても、興味の尽きない書であることは事実である。