時々新聞社

慌ただしい日々の合い間を縫って、感じたことを時々報告したいと思います

民主党の代表選挙の世論調査

2009年05月19日 | 政治問題
民主党の新代表が鳩山氏に決まった。
この代表選に関して、投票日の前日に、毎日新聞が世論調査結果を発表していた。
小沢氏の代表辞任の適切性や民主党の次期代表に関する世論調査である。
小沢氏の代表辞任について、国民の意見を聞くことは理解できるが、民主党の次期代表として誰がふさわしいのかを一般国民に聞いてもまったく意味はない。
なぜこういうくだらない調査を行うのだろうか?
そもそも民主党というのは、1つの政党、結社であって、その代表に誰がふさわしいかという問題は、この結社の内部問題である。民主党内で、そのルールに従って決めればよい。(自らが決めたルールを完全に無視して、国会議員だけで決めたわけだが。)
こういうことが許されるのなら、会社の社長に誰がふさわしいとか、ある団体の代表として誰は好ましくないとかといった世論調査まで可能になる。
それぞれの結社、団体にとっては、まったく余計なお世話である。内政干渉もはなはだしい。
しかし、毎日新聞が、こういう調査を行った背景には、是が非でも、「二大政党」、「政権交代」という話題づくり、世論づくりをしなければ、面白くないという思惑があってのことだろう。
民主党が政権をとれば、民主党の代表が総理大臣になるわけだから、どちらが、首相の顔としてふさわしいか、ということを暗に国民に聞いているわけである。
しかし、日本には、自民・公明と民主だけでなく、さまざまな政党があり、そもそも、いかなる政党も支持しない無党派層が圧倒的に多い。
今回の調査は、こういう国民の多様な考え方を無視して、世論を「二大政党」、「政権交代」に導こうとするもので、マスコミの行為として、極めて不適切なものである。
自民党の総裁選についても、バカ騒ぎをしたが、これも余計なお世話である。
国民の関心事について世論調査を行うことは否定しないが、私的な結社の代表について、世論調査を行うような愚行は、以後慎むべきであろう。民主党とその関係者にとってみれば、まさに余計なお世話にほかならない。
それにしても、不祥事で代表を辞任した人物を「代表代行」にする政党とは、いかがなものであろう。新代表の見識、常識を疑わざるを得ない。
毎日新聞の見識だけでなく、民主党の見識にも疑いの眼を向けておこう。