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●希望の光《ミュニシパリズム(地域自治主義)》の芽を摘む、キシダメ独裁政権や「利権」「裏金」「脱税」党…《地方自治法改正案に首長ら危機感》

2024年06月12日 00時00分01秒 | Weblog

[↑ 雑誌「TIME」(2023.5.22・29)… (TBS NEWS DIG)《「日本を軍事大国に変えようとしている」との見出しは政府の申し入れのあと、変更》(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/481736?display=1)]


※このブログに、ブログ主自身がつけたコメントをご覧ください。杉並区議会の一部議員の醜悪さについてのコメントです。酷すぎます。「かつての杉並区議会はどこに行ったの?


(2024年06月04日[火])
(東京新聞)《「自治体は改正を求めてない」地方自治法改正案に首長ら危機感》、《非常時に国が自治体に対して必要な措置を指示できる権限が盛り込まれ》、《政府は地方自治体に対する国の指示権を拡大する地方自治法改正案を提出》…わずかな希望の光《ミュニシパリズム地域自治主義)》の芽を摘む、キシダメ独裁政権や「利権」「裏金」「脱税」党・お維等の嫌がらせ。《非常時に国が自治体に対して必要な措置を指示できる権限》…そんな怖ろしい《権限》《指示権》をこんな腐敗した国に与えるなんて、あり得ない。

   『●【新自由主義からの脱却を──「脱民営化」が世界のトレンド/とこ
      とん共産党】《ゲスト:岸本さとこさん》…民営化ではなく民主化を
   『●水は単なる必要物か?…《ウルグアイとイタリアでは「水は人権」の声が
       国民的な運動に発展し、住民投票の結果、憲法の改正も成功させた》
   『●岸本聡子杉並区長「日本の政治を変えていくには、やっぱり地方、地域
     から変えていくことが大切で、そこにこそ大きな可能性があると感じた」
   『●岸本聡子さん、杉並区《初となる女性区長が掲げるのは、住民主導型
       の区政だ》…《地方自治から政治を変えるビジョンとは何か》?
   『●《欧米で…労働者が行動に立ち上がっており、新自由主義に対抗して
     まともな世の中にすべく、連帯と団結を武器に…挑んでいるのに対して…》
   『●岸本聡子さんの希望溢れるメッセージ ――― 「有権者には力が
     あるんです」「普段選挙に行かない人が選挙に行くと結果が変わる」
   『●《人は、バカにされている、決めつけられている、と思ったら心を
     閉ざす。「無関心」と言われて「関心を持たなければ」とは思わない》
   『●《24時間選挙活動…私生活をなげうって…従来の選挙と議員の仕事の
      定義そのものを問い直し、持続可能なものにする活動に…変化の兆し…》
   『●ニッポンの国会の惨状、キシダメ政権のデタラメ乱発…そんな悲惨な
     さ中、かすかなかすかな希望は ⇨《世界的なミュニシパリズムの潮流…》
   『●埼玉県知事選、「3/4」が選挙に行かないとは…。(神保哲生さん)
     《投票に行かないから政治が変わらないだけのことだったのです》
   『●《杉並区議会、岸本区長に対する罵声、怒声、嘲笑、野次が下劣すぎて
      唖然とする》…自分たちの「利権」が侵されるので、お困りなのか?
     《ミュニシパリズム地域自治主義)》《地域主権という希望
     《住民主導型の区政》《新しいリベラルの政治潮流がボトムアップで拡大》

 我那覇圭山口哲人両記者による、東京新聞の記事【「自治体は改正を求めてない」地方自治法改正案に首長ら危機感 国の指示権は範囲が曖昧、歯止めなし】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/329000)によると、《国会で審議中の地方自治法改正案には、非常時に国が自治体に対して必要な措置を指示できる権限が盛り込まれ、野党や識者、首長らから懸念が相次いで示されている。法的義務を自治体に負わせるのに指示の対象範囲は曖昧。指示のスピード感を優先したとの理由で権限行使への歯止めとなる仕組みも乏しく、国による恣意(しい)的な運用に大きな余地を残しているからだ。(我那覇圭山口哲人)》。

   『●アベ様らは何が何でも辺野古破壊、
     「ヒラメ裁判官が、よりによってこのタイミングで那覇支部長」に就任
    《翁長雄志知事による名護市辺野古沿岸部の埋め立て承認取り消し
     処分を撤回する代執行に向けた訴訟を、福岡高裁那覇支部に
     起こした政府は一九九五年にも、米軍用地強制使用の代理署名を
     拒んだ大田昌秀知事(当時)を相手に、代執行に向けた裁判を
     起こし、勝訴した。国と地方を対等と位置付けた二〇〇〇年の
     地方分権一括法施行後、政府が知事を提訴するのは初めて。》

   『●「自治と基地」: 翁長雄志沖縄県知事
      「日本に、本当に地方自治や民主主義は存在するのか」?

 (東京新聞)《自治体と国との関係は二〇〇〇年の地方分権一括法施行で、従来の「上下・主従」から「対等・協力」へと大きく転換した。住民の平穏な暮らしを守り、自然環境を保護する観点から、自治体がその権限を行使するのは当然だ安倍政権は選挙で繰り返し示された民意を無視して「県内移設」を強引に進め、反対する名護市の頭越しで辺野古周辺三地区に補助金を直接交付する、という。地域を分断し、憲法に定められた地方自治や民主主義に対する重大な挑戦でもある》。

 関口克己記者による、東京新聞のインタビュー記事【「自治体の能力を過小評価、国の対話否定の表れ」地方自治法改正案、岸本聡子杉並区長はこう見る】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/328993)。《<揺らぐ地方自治~改正案を問う> 政府は地方自治体に対する国の指示権を拡大する地方自治法改正案を提出し、通常国会での成立を目指している。地方分権一括法国と地方の関係が対等」とされてから四半世紀足らず。各地の首長などから「上意下達に逆戻りする」などと懸念の声が上がる。この法案をどう見るか。地方自治地域主権に取り組む人たちに聞いた。初回は東京都杉並区の岸本聡子区長。(聞き手・関口克己)》。

 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/地方自治に逆行する自治法改正の裏に衰退国家の準備】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202405240000030.html)。《★能登半島地震石川県効率的な行政判断や対応ができなかったことなどで復興が遅れていることなどに関連するのだろうか。地方制度調査会の答申を受ける形で3月1日に閣議決定していた。ただ自治体などからの反発も大きい。…★いまさらの中央集権体制の復活。21日には参考人質疑が行われ、立憲民主党が推薦した中央大学副学長の礒崎初仁教授は「憲法が定める地方自治の本旨は自己決定権を有し、国は必要な範囲を超えて介入してはならないという原理」と危惧を示した。政界関係者が言う。「背景には今後の人口減と地域の過疎化による情報共有の困難さや鉄道などのインフラの集約化があるのだろう。衰退国家の準備が始まったということだ」と指摘する。これも自民党政治の結果か。》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/329000

「自治体は改正を求めてない」地方自治法改正案に首長ら危機感 国の指示権は範囲が曖昧、歯止めなし
2024年5月24日 06時00分

 国会で審議中の地方自治法改正案には、非常時に国が自治体に対して必要な措置を指示できる権限が盛り込まれ、野党や識者、首長らから懸念が相次いで示されている。法的義務を自治体に負わせるのに指示の対象範囲は曖昧。指示のスピード感を優先したとの理由で権限行使への歯止めとなる仕組みも乏しく、国による恣意(しい)的な運用に大きな余地を残しているからだ。(我那覇圭山口哲人


◆あまりにも曖昧な「その他の事態」

 「特定の事態の類型を念頭に置いているものではない」。松本剛明総務相は23日の衆院総務委員会で、国が自治体に指示する具体的な事態を問われ、こう説明した。栃木県知事を務めた経験もある立憲民主党の福田昭夫氏は「(指示権行使の)事態を想定していないということは、立法事実がないということだ」と批判した。

 同法改正案では、政府は「国民の安全に重大な影響を及ぼす事態」が起きる恐れがあったり、実際に起きた場合、閣議決定のみで指示権が発動できるようにする。大規模災害や感染症のまん延に加え、「その他の事態」も盛り込まれた。

 幅広い解釈を許す書きぶりについて、国は「『想定外』の事態に備えられるようにするため」とするが、国の判断次第で範囲が広まる恐れも否定できない。国民民主党の西岡秀子氏も総務委で「自然災害と感染症以外の事態があまりにも曖昧だ」と苦言を呈した。


◆指示権発動に、立法府は蚊帳の外でいいのか

 指示の前に国が自治体から意見を聞いたり、資料の提出を求めたりする規定はあるが、あくまでも努力義務。現場の実情を十分にくみ取れない恐れがあり、事前協議を義務化するよう求める意見が出ている。

 また、指示権を発動する手続きで、立法府は蚊帳の外だ。改正案には国会の事前・事後の承認や、国会への報告の規定が設けられていない。政府側は、指示権を行使する度に国会への承認や報告を義務付けることは「機動性に欠ける」(松本氏)としていた。

 国の判断が妥当かを検証する方法が限られている状態は、与党からも不十分だとの声がある。自民、公明両党は23日、日本維新の会とともに、指示権を発動した閣僚に国会への事後報告を義務付ける修正案を衆院に提出した。


◆保坂世田谷区長「国がいつも正しいわけではない」

 この日、参院議員会館では同法改正案の廃案を求める集会が開かれた。東京都世田谷区の保坂展人区長は、コロナの流行初期、国がPCR検査の拡充に消極的だったため、区が積極的に検査した事例を紹介し、自治体の判断を飛び越えて国に強い権限を持たせる危険性を指摘。「国がいつも正しいわけではない」と訴えた。

     (地方自治法改正案の廃案を訴える集会で発言する世田谷区の
      保坂展人区長。左手前は杉並区の岸本聡子区長
      =23日、東京・永田町の参院議員会館で)

 集会には約200人が参加し、杉並区の岸本聡子区長のほか、立民と共産、社民各党の国会議員らも足を運んだ。神奈川県真鶴町から駆け付けた小林伸行町長は語気を強めた。「自治体は改正を求めていない国が指示してくれなんて一切思っていない


   ◇


◆「コロナ対応のまずさは国の権限が弱かったため」が根底に

 国会で審議が続く地方自治法改正案。なぜこのタイミングで出されたのか、どんな内容なのか。(山口哲人


 Q 改正の背景は。
 A 首相の諮問機関である地方制度調査会(地制調)が昨年12月、「ポストコロナの経済社会に対応する地方制度の在り方」という答申を岸田文雄首相に提出しました。この答申は、国が自治体に指示できるようにする規定を地方自治法に盛り込むことを求めています。これを受け、今年3月に政府が同法改正案を閣議決定して国会に提出、5月7日に衆院本会議で審議入りしました。

 Q 答申の内容は。
 A 新型コロナウイルスの集団感染で横浜港に足止めとなった客船や、その後全国で起こった病床逼迫(ひっぱく)、飲食店などの休業や時短要請を巡り、国と自治体で調整が難航したり意見が食い違ったりした事例を列挙。「関係法が想定しない事態に対し十分に対応していなかった」と結論付けています。コロナ対応がうまくいかなかったのは国の権限が弱かったためとの考えがあると言えます。解決策として強い法的拘束力を持つ指示権を国に持たせるよう明記しました。

 Q 指示を法律に定めているケースは。
 A 災害対策基本法や感染症法など特定分野に関する個別の法律では、既に指示権が認められていますが、適用対象が広い地方自治法では初めてです。

 Q 政府は法案をどう説明しているか。
 A 「災害や感染症のまん延など国民の安全に重大な影響を及ぼす事態」に、国は「国民の生命保護に必要な対策の実施」を指示します。自治体の危機管理能力や財政力などの格差によって非常時の対応にもばらつきが生じる恐れがあるため、国の指示によって、地域ごとの対応に大きな違いが出ないようになると考える識者もいます。

 Q 国が適切な指示を出せるのか
 A 住民に最も近い市区町村を飛び越える形で、緊急時にそれぞれの地域の住民の命や暮らしを守る最善の指示を国が出せるのかを疑問視する首長は多くいます。


【関連記事】「自治体の能力を過小評価、国の対話否定の表れ」地方自治法改正案、岸本聡子杉並区長はこう見る
【関連記事】国と地方が「主従関係」だったらコロナ禍を乗り越えられたか? 保坂展人・世田谷区長が懸念を示す改正法案
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/328993

「自治体の能力を過小評価、国の対話否定の表れ」地方自治法改正案、岸本聡子杉並区長はこう見る
2024年5月24日 06時00分

揺らぐ地方自治~改正案を問う

 政府は地方自治体に対する国の指示権を拡大する地方自治法改正案を提出し、通常国会での成立を目指している。地方分権一括法国と地方の関係が対等とされてから四半世紀足らず。各地の首長などから「上意下達に逆戻りする」などと懸念の声が上がる。この法案をどう見るか。地方自治地域主権に取り組む人たちに聞いた。初回は東京都杉並区の岸本聡子区長。(聞き手・関口克己)=随時掲載します


 岸本聡子(きしもと・さとこ) 1974年、東京都生まれ。オランダに拠点を置く政策シンクタンクNGO「トランスナショナル研究所」の研究員などを経て、2022年の杉並区長選で初当選。地域主権主義に根差した政治や行政を目指す首長や議員らでつくる「ローカル・イニシアティブ・ネットワーク」(LIN-Net)世話人。


◆自治体が指示待ちマインドになる弊害の方が大きい

 —自治体を預かる区長として法案をどう見るか。

 「災害や感染症のまん延時に重要なことは、自治体同士が連携し、住民の命と財産を守るために主体的に取り組むこといきなり国が自治体に直接指示を出すやり方は解決策にはならないし、分権と地域主権を深く傷つける恐れがある」

     (インタビューに答える杉並区の岸本聡子区長)

 —国の指示権拡大は必要と思うか。

 「新型コロナのような未曽有の感染症を経験して課題が浮き彫りになったのだから、感染症法など直接関係する法律を見直せばよい。地方自治法に国の指示権を新設して『想定できないこと』に自動的に対応できるようになれば、自治体は思考停止に陥る


 —コロナ禍でも国の判断が常に正しいとは限らないことが分かった。

 「コロナの流行初期、私は海外在住だったが、国がPCR検査の拡充をためらっていたことに驚いた。一方で、国の要請がなくても独自に検査拡充に乗り出した自治体もあった。正しい答えを見つけることが困難な中、国も自治体も民間企業も一生懸命模索した。地方自治法を改正しなくても自治体は動く。むしろ、自治体が指示待ちのマインドになる弊害の方が大きい」


◆審議が拙速すぎて危機感が首長に伝わっていない

 —指示権を広げる国の意図をどうとらえているか。

 「自治体の能力を過小評価し、国の権限を強化したいのだろう。国策を有無を言わさずに地方に押し付け、対話で解決策を探るプロセスを否定する国の姿勢が法案に表れている」


 —有事に国に求められる本来の役割とは。

     (インタビューに答える杉並区の岸本聡子区長
      =東京都杉並区で(平野皓士朗撮影))

 「過去の経験から学び次の対策を想定し、準備すること。自治体の体力や気力、能力、財政を含めてサポートしてほしい。国と自治体が迅速に協力できる信頼関係の構築こそ必要だが、法改正されれば自治の精神をなえさせてしまう


 —世話人を務める「ローカル・イニシアティブ・ネットワーク」は法案反対を表明。これとは別に、杉並区を中心に災害時の相互援助協定を結ぶ9区市町村でつくる「自治体スクラム支援会議」も声明を出した。

 「国は指示を出す前に自治体と十分な協議や調整を行い、現場の実情を踏まえた措置とするなどの『配慮』を求めた。災害時の連携のために平時から関係をつくってきた9首長で取り組めた意義は大きい」


 —法案に対する他の首長や自治体の反応は。

 「自主自律的な存在である自治体にとって根源的な問いであるにもかかわらず、審議が拙速すぎて危機感が十分に首長に伝わっていない。地方分権一括法で、国と地方の関係は対等・協力になった。同時期に、公務員数が大きく減らされる一方、国からおりてくる事務は膨大で、自治体職員は疲弊している。今こそ、自治体の主体性が問われる


 地方自治法 地方公共団体の組織や運営に関する事項を法律で定めるとする憲法92条に基づく法律。国と地方の役割分担や住民の権利・義務、条例、議会などについて規定する。2000年施行の地方分権一括法で、国と地方の関係は対等と位置付けられた。現在、国会審議中の改正案は「対等」の原則は維持する一方、大規模災害や感染症のまん延など「国民の安全に重大な影響を及ぼす事態」と政府が認定すれば、個別法に規定がなくても政府が必要な対策を自治体に指示できると定めた。


【関連記事】「自治体は改正を求めてない」地方自治法改正案に首長ら危機感 国の指示権は範囲が曖昧、歯止めなし
【関連記事】「まるでSF」男性に偏り、それでも私が悲観しないのは…杉並区長・岸本聡子さん
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コメント (1)
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●<政治まんが>佐藤正明氏《確定申告会場…「不明です」「はい国税がお決めになることです」「書籍代です」「はい真摯に対応します」…》

2024年03月01日 00時00分56秒 | Weblog

[↑  「確定申告会場」 【<政治まんが>「国会ごっこ」 佐藤正明傑作選「一笑両断」発売中】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/309964)(東京新聞2024年2月18日)]


(2024年02月26日[月])
納税や確定申告がバカらしくなる…カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」「不明」党の退場を。#自民退場
 東京新聞の【<政治まんが>「国会ごっこ」 佐藤正明傑作選「一笑両断」発売中】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/309964)。《確定申告会場…「不明です」…「はい国税がお決めになることです」…「書籍代です」…「はい真摯に対応します」…「説明責任は果たしたじゃないですか!」》

   『●やりたい放題な「裏金」「脱税」党の鈴木俊一財務相《“納税行うかは
     議員が判断すべき”》…んっ? 我々も納税するかどうかを判断可能?

 ↑ 財務相、さすがに発言を訂正したそうだが、もう手遅れ。
 東京新聞の記事【こちら特報部/「納税ばからしくなる」怒りが充満する確定申告会場 自民裏金議員との「信じられないほどの不公平」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/310291?rct=tokuhou)。《確定申告会場で自民党裏金事件への怒りが噴出している。少しでも不備があれば課税される国民に対し、「政治資金」は非課税の聖域。疑惑の国会議員の申告状況も明らかでないが、実は1960年代、国会で200人以上の申告漏れが公表されていた。国権の最高機関を舞台に、脱税と疑われる行為が繰り返されるのはなぜか。本紙「本音のコラム」で指摘した青山学院大の三木義一名誉教授(租税法)とともに、考えた。(西田直晃森本智之)》。

 #自民退場、カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」「不明」党の解党を。(司法、マスコミや自民党、身内からも仕掛けられた陸山会事件という冤罪で散々な目にあった)小沢一郎さんの素晴らしいつぶやき。この犯罪者集団・反社集団による脱税などの犯罪に、なぜ、マスコミは大騒ぎしないのか、不思議で仕方ない。陸山会事件で、あれほどのバカ騒ぎをしたではないか。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/3月に政変の兆し 岸田内閣の支持率は政権発足以来最低に】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202402210000036.html)。《小沢一郎はX(旧ツイッター)で「自民は楽しみ国民は苦しむ自民は豊かに国民は貧しく自民は脱税国民は納税自民に甘く国民に厳しく自民は明るく国民は暗くそんな自民をまだ笑って支持するなら国民にはますます厳しく醜い国になる」》。

 《犯罪者集団》としての、長周新聞作のアベ様派の脱税者リスト ➙ こちら。長周新聞作の二会派の脱税者リスト ➙ こちら
 長周新聞の記事【「政治家は脱税、国民には増税」 誰も納得しない自民党裏金問題 98議員中、起訴3人【一覧表】】(https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/29175)。《自民党が長年の慣習としておこなってきた裏金環流問題は、国政を司る政治家が金で飼い慣らされている現実だけでなく、検察など捜査機関も違法性を認識しながら取り締まらないこの国の統治の実態を可視化するものとなった。自分で企業献金禁止や政治資金透明化などのルールを作っておきながら、金額も使途も公開しない裏金として懐に入れ、違法性が明るみに出ると政治資金」(非課税という隠れ蓑で蓋をする国民には増税を強い、「公共の秩序」を豪語して憲法改定まで叫ぶ者たちが、規範精神や納税意識の欠片もない、盗っ人猛々しい犯罪者集団であったことが暴露されている》。

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https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/29175

「政治家は脱税、国民には増税」 誰も納得しない自民党裏金問題 98議員中、起訴3人【一覧表】
政治経済 2024年2月17日

 自民党が長年の慣習としておこなってきた裏金環流問題は、国政を司る政治家が金で飼い慣らされている現実だけでなく、検察など捜査機関も違法性を認識しながら取り締まらないこの国の統治の実態を可視化するものとなった。自分で企業献金禁止や政治資金透明化などのルールを作っておきながら、金額も使途も公開しない裏金として懐に入れ、違法性が明るみに出ると政治資金」(非課税という隠れ蓑で蓋をする国民には増税を強い、「公共の秩序」を豪語して憲法改定まで叫ぶ者たちが、規範精神や納税意識の欠片もない、盗っ人猛々しい犯罪者集団であったことが暴露されている。記者座談会でこの問題の経過を論議した。


「政治刷新」叫ぶならみずから処罰せよ

 A ここに掲載した一覧表は、自民党の安倍派(清和政策研究会)と二階派(志帥会)が訂正した2020~22年まで3年間分の政治資金収支報告書から、派閥からのキックバックで裏金作りをしていたことが判明した自民党国会議員(元職含む)98人とその金額だ。政治資金規正法では、収支報告書の保存義務(公開期間)を3年と規定しており、不記載罪の公訴時効の5年よりも短いというのもいい加減なものだが、その公開期間分のみの訂正を明らかにした。記載された額はわずか3年間分であり、キックバックは数十年も続けていたのだから1人当りの累積額はこの数倍にのぼると考えてよい。
 清和会については、捜査対象となる5年間で6億7654万円のパーティー券収入を裏金(どこにも記載がない収入)にして議員個人に環流していたことがわかっている。同じく二階派は2億6460万円、岸田派は3年間で3059万円を裏金にしていた。これもあくまで氷山の一角にすぎない。
 安倍派(清和会)幹部で高額なのは、萩生田光一が2728万円、世耕弘成が1542万円、松野博一が1051万円、高木毅が1019万円(いずれも5年間分)などとなっているが、公開した3年間分の派閥の訂正済み報告書ではそれぞれの政治団体への支出日はすべて不明」。受けとった政治家側の収支報告書も「不明」だらけで、萩生田や高木に至っては支出欄での「収入総額」「前年からの繰越額」「支出総額」「翌年への繰越額」をすべて不明」で提出している。これで「政治刷新」「信頼回復」などといっている。

 B コロナ禍では、売り上げが半減した事業者が微々たる給付金の申請をするためには数年間分の収支記録の提出が求められ、要件を満たさなければ給付不可だった。一歩間違えれば詐欺罪で検挙されかねない。その給付金でさえ課税対象なのだ。確定申告にしたって、領収証もなく、収入額も支出額も不明の申告など脱税と見なされ一発アウトだ。そのルールを決めて遵守を求める側であり、公金で支えられている政党や政治家が、不明だらけの帳簿を出して「赤信号、みんなで渡れば…」を平然とやっている。
 だが、政治資金を所管する総務省(松本剛明大臣)は、7日の国会答弁で「領収証などが災害などによって滅失した場合など、政治団体側で収支報告書を正確に記載することが不可能な場合に記載できない項目については不明と記載し、確認できた範囲内で収支報告書を記載して提出された事例はある」などと擁護している始末だ。萩生田の地元でどんな大災害が起きたのか知らないが、数千万円もの所得を「政治資金」にすることによって納税を免れ、記載義務のある政治資金収支報告書で金額も使途も「不明」で済むなら、なんのルールもないのと同じだ。確定申告のために1円単位で領収証を保管し、煩雑な会計事務に追われている事業者や税理士があっけにとられている。犯罪者が大手を振り、正直者が馬鹿を見るような世の中を政治家が作っている

 C 呆れるといえば二階元幹事長で、自身の政治団体が3年間で3500万円を「書籍代」として計上していた。公立図書館で図書購入の年間予算額は1館当り800万円程度というから、公立図書館4館分以上の図書を購入していたことになる。小学校図書室なら75校分だという。2000円の本なら1万7500冊だ。「本屋丸ごと買ったのか?」「もはや家は図書館なのか?」「裏金で買わないといけない本だったのか?」と突っ込まれている。公費を使っておきながら、こういう嘘を平気でかましている

 A 前回の記者座談会でも触れたが、この問題は、派閥の政治資金パーティーと称して個人や企業・団体から集めた資金を議員個人に環流し、どこにも足がつかない裏金にして利用していた問題だ。派閥(党本部)から「政治資金として記載するな」と指令が出ており、それに合意して受領していたのだから最初から政治資金ではない。派閥から議員の政治団体への寄付なら政治資金規正法違反で公民権停止付きの刑事罰だ。派閥から議員個人への寄付も同法違反であり、所得隠しによる脱税にもあたる。それを検察が捜査の過程で「政治資金として処理すべきもの」と誘導し、国税も追徴課税もせず、鉛筆なめなめ帳簿の訂正でこと済ませたという茶番だ。政治資金というのなら、それを立証してしかるべきだが使途不明、領収証なし。これで誰が納得するというのか。
 裏金議員が100人もいて、起訴されたのは、安倍派の大野池田谷川(辞職)の3議員とその秘書、二階の秘書、そして岸田派を含む3派閥の会計責任者のみ。その後は「政治とカネ」「派閥」「政治資金パーティー」「政治資金規正法の抜け穴」など問題のすり替えでお茶を濁し、そんな連中が「政治刷新」とか「再発防止」と他人事のように謳っている。誰がどう見ても、罪人が罪をごまかすための目くらましにすぎない。本気で刷新したいのなら、まず自分を処罰せよという話だ。けじめも何もあったものではない

 B そもそも記載するべきものなら最初から記載すればいいだけで、なぜ数億、数十億も裏金にする必要があったのか? それが何十年も組織的にやられていた。直近を思い返すだけでも、2019年の参院選広島選挙区では、安倍晋三率いる自民党本部が推す現職法務大臣(当時)の妻(河井案里)の応援に入り、地元議員ら約100人に総額3000万円もの現ナマを配る買収事件が起きたが、この買収資金の出所も明らかになっていない。裏金作りやりたい放題の時期であり、足がつかないカネが活躍したことは想像に難くない。2022年の政治資金収支報告書からは、事実上の裏金である政策活動費が参院選前に集中的に自民党幹部へ渡っていたことも明らかになっているが、この参院選でも河井法相には党幹部から6700万円が渡っていたことを裏付ける物証も出ていた。真っ黒なのだ
 この間、ビッグモーター、ジャニーズ、ダイハツ、日本大学等々…組織のモラル、コンプライアンス、自浄能力の問題が取り沙汰されてきたが、政権を司る自民党がその筋のチャンピオンで、国民の信頼を裏切る行為に対して処罰もなく、説明もなく、納税もせず、平然と議員バッジをつけて公金が注がれ続けているという異常さだ。底が抜けたような統治の実態を露呈している。


期待できぬ自浄作用 ルール問題にすり替え

 A 国会審議を聞いていても、検察が捜査の幕を引いたことに高をくくって完全に居直っている。昨年五月、れいわ新選組の大石、櫛渕両議員が本会議場で「大量の売国棄民法案を廃案に」「与党も野党も茶番」と書いたプラカード一枚掲げただけで「議会の品位を貶めた」と大騒ぎし、2番目に重い懲罰(登院停止)を科した議員どもが、国会の品位どころかモラルを貶めた自分たちの裏金問題では一斉に口をつぐんでいるすごい品位の実態を見せつけている
 そして、裏金議員の懲罰のかわりに論議されているのが、派閥のパーティー禁止、政治資金規正法に連座制(政治家にも責任を負わせる)導入、企業献金の禁止、政治資金の使途公開の向上などのルール改正だ。だが、自分たちが作った現行ルールを守らない連中のルール改定論議など世間は白々しくてまともにとりあわない。それそのものが茶番であるし、捜査機関も政治的なさじ加減で動くのだから、ほとんど意味がないし、期待もない。
 連座制がないのがいけないとかいっているが、たとえば、自民党から民主党へ政権交代の風が吹いていた2009年、2800万円の「他人名義の寄付」を受けたとして政治資金規正法違反疑惑で小沢一郎が検察のやり玉に挙げられた「陸山会事件」では、秘書3人が逮捕・起訴され、小沢本人も起訴された。だがその後、検察審査会で東京地検特捜部が虚偽の捜査報告書をねつ造して起訴に誘導していたことが発覚して無罪判決となった。だがメディアも連日、嘘の検察リーク情報を報じ、小沢本人を民主党の要職から外させた。検察は政治的に必要ならば、調書をねつ造してでもやる。だが、今回の問題については早々と「法の抜け穴」のせいにして矛を収めた。連座制があろうとなかろうと政治的思惑でしか動かないのではないかという疑念がある。

 B そもそも政治資金報告書については総務省や選管は形式的な審査をするだけで違法性の判断はしない。いくつもある政治家の政治団体(大半は実質のマネーロンダリング団体)の報告書を民間人が調べて違法性を告発したとしても、不記載・虚偽記入や違法寄附の認定はすべて司法判断に委ねられている。だが検察自身は行政機関であるにもかかわらず、今回のように証拠も動機もはっきりしている「真っ黒案件を不起訴にし、情報開示もしなければ、不起訴理由の説明もしない。会見も撮影禁止のブラックボックスだ。「どんだけ汚れているんだ?」と思わざるを得ないものがある。

 C そもそも論でいえば、検察も警察も裏金作りの常習組織として知られている。最近も、広島県警で「カラ出張」による不正受給が発覚しているが、警察の内情を聞けば聞くほどおぞましい話であふれている。関係者に聞くだけでも幹部への上納金や会食、接待、偽領収証作りなど枚挙に暇がないが、自主捜査による自浄作用が働くことなど皆無に等しい。今回の対処も含め、自浄能力がまるでない司法機関の「正義」とはなんぞや?というのもおおいに問題にされるべきだろう。

 A いずれにせよ、そのような実態を温存したまま政党への寄付行為をより制限するようにルールを変えた場合、大規模政党には議員数に応じて公金から政党交付金(自民党には毎年160億円)が注がれるというアドバンテージだけが残り、選挙にエントリーする供託金だけで選挙区で300万円(比例なら600万円)という現行制度においては、巨大政党がより経済的に有利になる構図が強まるという懸念もある。金持ちしか選挙に出れないという構造的な問題には手をつけず、自分たちの不正を理由にして都合よくルール改変し、小規模政党をより不利にするということくらいしか彼らは考えていない。

 B 今回明らかになったパーティー券収入など氷山の一角にすぎず、政党から政党幹部らに支出される政策活動費に至ってはそれどころではない。この政策活動費は、例年幹事長などの党幹部に山分けされる仕組みになっていて、党の収支報告書には支出先の議員名や金額は記載されるが、議員側には使途の公開義務がない。自民党はこれに年間一四億円を支出しており、税金から配分される政党交付金が実質の原資となっている。自民党はそれを否定しているが、お金に色はついていないのだから否定のしようがない。
 これまでに二階元幹事長の口座に振り込まれた政策活動費は50億6000万円にものぼり、うち47億7000万円を5年間の幹事長在任中に受けとっている。使途不明額は50億円で、単純計算で1年10億円、1時間当り10万円近い額となるそこから先は何にいくら使ったのか、誰に渡ったのかもわからない。また書籍代だとでもいうのだろうか?

 C 「使途公開義務」といっても、維新のように自分で自分の政治団体にセルフ領収証を切って「透明化!」と豪語する連中もいる。「議会改革」の急先鋒のように振る舞っているが、政策活動費を幹事長らが毎年数百万円受けとって領収証もないという実態は同じだった。力の源泉である企業献金の廃止も口先でいうだけでやらないだろう。最初から最後まで大山鳴動してネズミ1匹も出てこないというオチが目に見えている。
 巷では、おにぎり1個盗んで逮捕とか、老老介護の苦しみに耐えかねた身内殺人などの経済的困難から生まれる悲劇が溢れているなかで、国民から税金を集める永田町では数十億円の裏金を使いたい放題の政治家が涼しい顔で棲息している。ここに掲載したように、裏金議員の名前と顔を記録と記憶にしっかり残し、来るべき選挙では有権者の手で厳正なる審判を下すことが求められる。
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●《「マイナ保険証」の国家公務員の利用率…当の厚労省すら昨年11月の利用率は4・88%》…「エラーヒューマン」河野太郎氏によるドブガネ

2024年02月17日 00時00分27秒 | Weblog

[↑ 「マイナンバーカードなくても大丈夫 返納のすすめ 明石昇二郎」(週刊金曜日 2023年7月14日 1432号)]


(2024年02月10日[土])
このレベルで予算計上する意味があるのか》《1度決めたら止められない「国家の威信」という名の不作為》《マイナンバーカード普及の無駄遣い》(政界地獄耳)。《政策の失敗を認めないそのための評価も甘》い「エラーヒューマン」氏による、ドブガネ。どこまでドブガネすれば気が済むのだろうか? 紙の保険証廃止という、全く必要のないことを強行しようとする「エラーヒューマン」氏・河野太郎デジタル担当相。なにか狂気すら感じる。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/失敗認めなければ全てが無駄 低すぎる国家公務員の「マイナ保険証」利用率】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202402070000074.html)。《総務省の21年度行政事業レビューによれば、マイナンバーカードは「21年度末までにほぼ全国民に行き渡ることを目指し、マイナンバーカードの普及促進を図るものとあり、点検結果は「現状円滑なマイナンバーカードの普及促進が実施できている」という結論だ。 ★既に2兆円を超す予算を消化したマイナンバーカードだが…》。さらには、《24年度概算要求…624・2億円。昨年度は…予算として763・2億円を要求》。こういうのはドブガネというのではないのか。

 マイナポイントで〝釣り〟、従来の保険証を廃止して、マイナンバーカードを強制する…。自公お維コミ議員がまずはマイナカードを取得して見せてほしいもの。《まずは政治家の政治資金の出入りを、政治家が大好きなマイナンバーカードにひもづけて透明性を高めたらいかがか》(政界地獄耳)。国家公務員、特に、《当の厚労省すら昨年11月の利用率は4・88%》しか普及せず…。自公お維コミの皆さんは、当然、「マイナ保険証」ですよね?
 これだけ問題山積でも、まだ保険証を廃止するつもりか? なんのため? 利権? ヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」党  #自民党に投票するからこうなる。自公お維コミに投票して直接的に支持する、選挙に行かないことで間接的に支持するから、こんなデタラメがまかり通る。「エラーヒューマン」が《窓口業務を担う全国の自治体に責任を転嫁》。「エラーヒューマン」さん、《これだけ複雑で毎年変化する個人データを誰がどうやってマイナンバーカードに間違いなくひも付けるというのか》?
 そして、能登半島地震…「マイナ保険証」など、全く役立たず。屁のツッパリにもならず。

   『●岸田文雄首相も河野太郎大臣も、錯乱していないか? 《マイナンバー
       カードに一本化》したりせず、《現行の健康保険証》のままで良い
   『●ズブズブ壺壺ヅボヅボでない自民党議員はほぼ居ないようだが、《「政治
        とカネ」の疑惑を抱える》議員も多数で、キシダメ首相自身も…
    【政界地獄耳/いまこそマイナカードの出番!?「政治とカネ」で問われる
     自民党の政権担当能力】…によると、《★次の更迭候補は
     「政治とカネ」の疑惑を抱える復興相・秋葉賢也といわれるが、
     ここにきて週刊文春が昨年の衆院選の選挙運動費用収支報告書に
     白紙の領収書94枚が添付されていると指摘。首相自身にも
     公職選挙法違反の疑いがもたれた

   『●(東京新聞)《学業や研究とは関係のないマイナカードの使用状況で、教育
     施設に与えるカネの多寡を決めるというのだ。道理が通る手法だろうか》
   『●「監視社会ならん!市民ネット沖縄」《…国民に不安と不信をもたらす
     マイナンバーの制度そのものを根本的に見直し廃止することを求めます》
   『●《政府の対応が批判されると、河野は「日本だけデジタル化に背を向ける
     ことはできない」と意味不明なことを言い出した。フルスロットルの…》
    「《河野太郎デジタル相は「(トラブルは)マイナンバー、
     マイナンバーカードのシステムの仕組みに起因するもの
     ではない」として、悪いのは登録を誤るなどデータを
     入力した人間、ヒューマンエラーだという立場を崩して
     いない》…SNSでは、河野太郎氏こそ「エラーヒューマン
     との、もっともな指摘が。」

   『●自公お維コミの皆さん、《まずは政治家の政治資金の出入りを、政治家が
      大好きなマイナンバーカードにひもづけて透明性を高めたらいかがか》
   『●自公お維コミ国会議員や地方議員がまずはマイナカードを取得して見せて
     は? …琉球新報【<社説>マイナカード返納 保険証廃止を撤回せよ】
   『●【<ますます迷走マイナ保険証> 防大内部告発・「処理水」放出・大阪万博
      ・「捏造」大川原化工機【山田厚史の週ナカ生ニュース】】…落ち込むょ
   『●《マイナンバーカードの交付責任者を務めたこともあるという都内自治体
      …男性職員…「保険証廃止といった暴論は想像していませんでした」》
   『●2015年の日刊ゲンダイ【マイナンバー「1兆円利権」山分け 制度設計7社
     と天下り官僚】…《納税者番号(財務省)、…運転免許証(警察庁)など…》
   『●アベ様のお友達・新浪剛史氏、キシダメ首相の「聞く力」に期待…健康保険
     証の来年秋廃止について《納期》までに《ぜひとも仕上げていただきたい》
   『●(こちら特報部)《経済同友会の新浪剛史代表幹事…あたかも財界が政府
     に保険証廃止を発注し、その納期を守れと言っているようにみえる…》

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202402070000074.html

コラム
政界地獄耳
2024年2月7日7時46分
失敗認めなければ全てが無駄 低すぎる国家公務員の「マイナ保険証」利用率

政策の失敗を認めないのも結構だが、そのための評価も甘ければすべては無駄になりかねない。総務省の21年度行政事業レビューによれば、マイナンバーカードは「21年度末までにほぼ全国民に行き渡ることを目指し、マイナンバーカードの普及促進を図るものとあり、点検結果は「現状円滑なマイナンバーカードの普及促進が実施できている」という結論だ。

既に2兆円を超す予算を消化したマイナンバーカードだが、24年度概算要求のマイナンバーカード予算は、マイナンバーカードの利便性・機能向上、円滑に取得できる環境整備、住民との接点(「フロントヤード」)の改革や自治体情報システムの標準化・共通化を通じた自治体DXの推進で624・2億円。昨年度は、「マイナンバーカードの円滑な交付体制の確保・利便性の向上・自治体マイナポイントの全国展開」の予算として763・2億円を要求している。この予算委員会の最中の6日、厚労相・武見敬三嫌がらせのように「マイナ保険証」の国家公務員の利用率について発表。「低すぎる。もっと率先して使ってもらえるように働きかける必要性を認識した」と総務省の無駄遣いを皮肉るような発言をした。当の厚労省すら昨年11月の利用率は4・88%。国家公務員の利用率は4・36%。防衛省は最も低く2・50%だ。

このレベルで予算計上する意味があるのか。国民の利用率ではない。公務員や厚労省すら使っていない。つまり普通の健康保険証で十分ということを証明しながら、普及・促進・広報の予算をかけることに誰もブレーキをかけない。こちらの方がやるべきことをやらない、1度決めたら止められない「国家の威信」という名の不作為ではないのか。自民党の裏金事件の質問で珍問答が6日の衆院予算委員会でも続いたが、裏金の定義で首相・岸田文雄と総務相・松本剛明のらりくらりの答弁を繰り返した。マイナンバーカード普及の無駄遣いをただす議員はいないのか。(K)※敬称略
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●全て《不明》と訂正、後藤祐一議員「脱税の疑いがあるマネーロンダリング」…「利権」「裏金」「脱税」党を政権から引きずり下ろすしか道はない

2024年02月16日 00時00分22秒 | Weblog

[↑ ※「サルまで怒る 自民の腐敗」(週刊金曜日 1454号、2023年12月22日・2024年01月05月合併号)]


(2024年02月09日[金])
政権交代を。検察も、カルト協会とヅボヅボ「利権」「裏金」「脱税」「不明」党議員らやキシダメ政権に忖度してばかりなのですから、残された道は民主的な手続きの下、政権交代しかないというのにね。でも、先行き暗いね…。(保守王国・群馬の現職に圧勝した前橋市長選での対比からも)京都市長選での立憲のデタラメぶりを見ていると#選挙に行かないとこうなる#自民党に投票するからこうなる ← 諸悪の根源はコレ。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/脱税明白も正義は貫けずか 国民に残る徒労感】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202401160000073.html#goog_rewarded)。《立件されなければ、このキックバックや裏金は今後も様子を見ながら繰り返されるだろうし、いささかなりとも改革に期待を持った国民は徒労感だけが残る。なんなら刷新本部不要論まで出始めるだろう。特捜の立件断念は、疑惑だったものにシロのお墨付きを与え、安倍派5人衆はこれまで以上に権勢を誇ることになれば、極端に言えば政治は検察のせいで今より悪くなるということになる。そのリスクを承知で着手したのではないのか。この事件は少なくとも脱税は明白正義すらこの国は失ったか。》

 何より大事なことが、政権交代。もうそれしかない。そこから、数多のアベ様案件を解明し、戦争法に代表される法律を廃止していく地道な作業が必要。裏金・脱税に加え「政策活動費闇。
 東京新聞のコラム【<ぎろんの森>裏金と長期政権の驕り】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/298009?rct=discussion)。《政界に目を移すと、岸田文雄首相を取り巻く環境は年が押し詰まるにつれて厳しくなっています。内閣支持率下落の最大の要因は、自民党各派閥による政治資金パーティーを巡る問題です。還流による裏金づくりが指摘された安倍派は4閣僚や党役員が辞任、派閥事務所が家宅捜索されました。東京新聞は19、20両日、政治資金の透明化を求める社説を掲載し、政党から議員個人に渡され、使途公表が不要な「政策活動費」も「ほかの政治資金同様、使途公開を義務付け、透明化すべきである」と主張しました》。

   『●(こちら特報部)《「政治とカネ」で孤軍奮闘…毎年発覚する政治資金問題、
      そろそろ「上脇さん頼み」を脱却した独立の公的監視告発機関が必要》
   『●《「自民党の自浄作用は期待できない」──。政治資金パーティーの
      裏金疑惑に火を付けた神戸学院大教授の上脇博之氏はそう断言する》
   『●自民党「政治刷新本部(仮称)」の凄いメンツ…本部長・キシダメ総裁、
     最高顧問・すがっちとド「アホウ節」氏、事務総長・木原誠二幹事長代理

   『●上脇博之さん《政治にカネ…抜本的な見直し…「政党助成金、企業献金、
     パーティーの全廃」と「政策本位で当選する仕組み」の実現を訴えた》
   『●アベ様派議員だけでなく「利権」「裏金」党全体の問題 ―――― 青木理
      さん《永田町にあまたいる政治部記者はなぜ気づけなかったのか》?

   『●裏金問題:〝平和の党〟〝子育ての党〟…〝むじな〟ではなかったとして
     も、ボロボロの下駄にへばり付いた、泥の混じったどす黒い《下駄の雪》
   『●アベ《昭恵氏が引き継いだ「自民党山口県第4選挙区支部」の残金
     には約2400万円もの政党交付金が含まれている…原資は国民の血税》
   『●《検察は行政機関でありながらも政治からの中立性と独立性が求めら
     れる。しかし、安倍官邸は法務省を通じて検察の捜査に介入していた…》
   『●新しい四文字熟語「集団泥縄」…【こちら特報部/「まるで集団万引した
     人間に万引防止策考えさせるよう」自民党の政治刷新本部の顔触れに…】
   『●心なき《岸田政府が打ち出した被災者支援策…等の窓口における最大20
     万円の特例措置による「貸し付け」だと聞いて耳を疑った》(狙撃兵)
   『●《裏金づくりのテクニックにたけた政治家…保守政治家などと言える
     代物ではない政治家の保守というものがいかに薄っぺらかったか…》
   『●パー券キックバック・裏金化疑惑…カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏
     金」党、きちんと《けじめ》をつけると「そして誰もいなくなった」状態に
   『●腐敗「政治刷新本部」、もともと「利権」「裏金」党の「集団泥縄」に期
     待できる訳もなく、その馬さんや鹿さんな《「××につける薬はない」》
   『●アベ様政権以来、腐敗しきった、真の意味での〝悪夢のような〟「利
         権」「裏金」党政権…悪魔のような、地獄のようなキシダメ政権
   『●またしてもこのまま有耶無耶? 《企業献金の禁止、政党助成金の廃止が
     必要》《告発していた市民団体「議員本人が処罰されないと意味がない」》
   『●《「連座制」…わざわざこれを持ち出さなくても済む方法…会計責任者を
     政治家本人に限定するか、代表者を政治家本人として会計責任者を廃止》

 会計責任者という尻尾を切ってお終いとはね。呆れる。アタマがシッポの動きを知らないなど、あり得ない。検察は強権に忖度したらしい
 東京新聞のコラム【<ぎろんの森>派閥解散という逃げ口上】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/304042?rct=discussion)。《そもそも派閥とは、総理・総裁を目指して仲間を集めるための集団です。すでに首相に就いた岸田氏にとっては用済みで、派閥解消も逃げ口上なのかもしれません。野党から「何も責任をとったことにならない」(立憲民主党の泉健太代表)と批判の声が上がるのも当然でしょう。岸田氏が本当に責任をとると言うなら、首相辞任が筋と考えますが、読者の皆さんはどうお考えですか。》

 カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」党総裁として〝壊憲〟を所信表明演説する地獄な国会…憲法99条は? 違憲な壊憲を表明。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/なぜカネがかかるのか 政治改革案、実現したくないのが本音では?】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202401310000054.html#goog_rewarded)。《★最後に自民党だが、首相・岸田文雄は30日の施政方針演説の末尾に憲法改正を盛り込んだ。しかし今回に限っては官邸内でもいささかの議論があったが首相が押し切った。29日、首相は参院予算委員会で裏金事件を「現行法すら順守を徹底しなかった。コンプライアンス(法令順守)欠如が最も大きな原因だ」としたが、憲法改正はまず党内の法令順守ができてからではないか。》

   『●茂木敏充幹事長、統一協会と「党としては一切関係がない」…《その爛
     れた関係が岸信夫防衛相や二之湯智国家公安委員長、末松信介文科相…》
    【旧統一教会とズブズブ…かつて安倍政権が「反社会的勢力」の
     定義を“撤回”した本当の狙い】

 「反社会的勢力」の「定義は困難」というのもありました、「利権」「裏金」「脱税」党。
 日刊ゲンダイの記事【「裏金って言うな!」自民党が幼稚な“言葉狩り”…岸田首相「定義は困難」でゴマカす無責任】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/335737)。《自民の国対サイドの苦労を知ってか知らずか、追及材料を与えまくっているのが、岸田首相だ。裏金問題を巡り、フザけた答弁を連発。今月2日の参院本会議の代表質問では裏金の定義を問われ、こう言ってのけた。「文脈に応じて、意味、内容が異なってくる。一概に定義をお答えすることは困難」 政治資金収支報告書という正式な帳簿に載っていなければ裏金」だ。安倍政権時代の2019年、首相主催の「桜を見る会」に反社会的勢力が出席していたかが話題となった。質問主意書で「反社の定義」を問われると〈形態が多様で、時々の社会情勢に応じて変化し得るもので、あらかじめ限定的かつ統一的に定義することは困難である〉とする答弁書を閣議決定。まさか、ここまで岸田首相も「アベ政治」のゴマカシ手法を踏襲するとは……。》

 カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」党を政権から引きずり下ろすしか道はない。「文科相の系譜が酷いんですよねぇ。《下村博文馳浩松野博一林芳正柴山昌彦萩生田と林を除きすべて安倍の出身派閥・清話会の指定席》」、そして、「政策協定」問題が盛山正仁文科相(「平成の治安維持法」の頃、法務副大臣として暗躍)に…。さらには、その林芳正官房長官もヅボヅボだった件が露見(マッサージに加えて、ヅボヅボなのも、昔から有名だった模様)。
 【政界地獄耳/「何でもありじゃないですか」あきれた答弁で時間切れ狙う岸田首相】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202402090000053.html)。《記憶があいまいなまま、予算委員会を乗り切らなくてはならない宗教法人を所管する大臣では話にならないが、これには訳がある。 ★首相・岸田文雄がセーフかアウトかのラインを決めないので、アウトラインが決まらないからだ。それは政治とカネの問題も同様だ。立件基準が金額で線引きされた地検の判断は、政治判断の基準と並べるわけにはいかない。…★それを如実に表したのが、7日の衆院予算委員会での立憲民主党・後藤祐一の質問だ。前政調会長・萩生田光一が政治資金収支報告書の支出欄の収入総額、前年繰越額、支出総額、翌年繰越額の全てを不明と訂正して記したが、「脱税の疑いがあるマネーロンダリング(資金洗浄)」ではないかと指摘。》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/298009?rct=discussion

<ぎろんの森>裏金と長期政権の驕り
2023年12月25日 06時55分

 2023年も残すところ1週間。読者の皆さんにとってはどんな1年でしたか。
 思い起こせば、前半はまだ新型コロナウイルスとともにある日常でした。感染法上の位置付けが結核など2類相当から、季節性インフルエンザと同じ5類に移行したのは5月。下火にはなりましたが、代わりにインフルエンザなどの感染症がはやっています。
 政界に目を移すと、岸田文雄首相を取り巻く環境は年が押し詰まるにつれて厳しくなっています。内閣支持率下落の最大の要因は、自民党各派閥による政治資金パーティーを巡る問題です。
 還流による裏金づくりが指摘された安倍派は4閣僚や党役員が辞任、派閥事務所が家宅捜索されました=写真。
 東京新聞は19、20両日、政治資金の透明化を求める社説を掲載し、政党から議員個人に渡され、使途公表が不要な「政策活動費」も「ほかの政治資金同様、使途公開を義務付け、透明化すべきである」と主張しました。
 本社には読者から、この問題に対する怒りの声が相次いで届いています。
 中でも注目したいのは「政治家の『裏金化』は選挙の投票率の低さが影響しているのではないか。国民一人一人の意識も重要な問題点だ」という指摘です。
 安倍派ではパーティー券を悪用した裏金づくりが以前から続いていたようですが、その背景には安倍晋三首相の長期政権による驕(おご)があったのではないかと考えます。
 権力の座にあり続ければ法律から多少外れることをしても見逃してもらえる、もしくは、もみ消せばいい、と。
 そうした状況を許したのは私たち有権者自身にほかなりません政治に緊張感がなければ、権力が節度を失い、暴走するのは当然です。
 来年こそは有権者一人一人が政治に関心を持ち、自らの意思を投票で表現する投票率が上がれば政治に緊張感が生まれ、不正が起きにくくなると考えます。
 年内の「ぎろんの森」はきょうが最後です。少し早いのですが、よいお年をお迎えください。 (と)
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/304042?rct=discussion

<ぎろんの森>派閥解散という逃げ口上
2024年1月20日 07時50分

 「派閥解消」。70年近い自民党史の中で、この言葉を何度聞いたことでしょう。ロッキード、リクルート…。大型疑獄事件が起きるたびに発せられ、そのたびに裏切られてきました。
 岸田文雄首相が自ら率いていた岸田派の解散を表明。二階派会長の二階俊博元幹事長も追随して派閥解散を表明し、安倍派も解散の方針を決めました。
 いずれも政治資金パーティーの裏金事件を巡り、東京地検が3派の会計責任者らを政治資金規正法違反の罪で在宅・略式起訴したためです。
 国民のカネの流れは国に厳格に把握されているのに、裏金事件の舞台となった派閥が存続しては、有権者の理解は得られないとの考えからでしょう。派閥解消が政治の信頼回復に向けた一歩ではあることは否定しません。
 しかし、派閥を解消すれば問題が根本から解決できるとはとても思えません。自民党は派閥による覇権争いの歴史でもあり、大型疑獄事件のたびに派閥解消を唱えるものの結局、派閥が復活してきた歴史でもあるからです。
 ロッキード事件で有罪判決を受けた田中角栄首相のライバル、福田赳夫氏は自ら率いる福田派を「派閥解消派閥」と名付け、首相就任後は同派をいったん解散。派閥の弊害除去に尽力しましたが、他派閥は追随せず、首相退陣後には福田派も復活しました。
 リクルート、東京佐川急便事件後の政治改革では全派閥をいったん解消しましたが、政策・親睦グループとしての存続が認められたため、結局復活し、今日に至ります。派閥解消と言ってもにわかに信じられないのです。
 そもそも派閥とは、総理・総裁を目指して仲間を集めるための集団です。すでに首相に就いた岸田氏にとっては用済みで、派閥解消も逃げ口上なのかもしれません。野党から「何も責任をとったことにならない」(立憲民主党の泉健太代表)と批判の声が上がるのも当然でしょう。
 岸田氏が本当に責任をとると言うなら、首相辞任が筋と考えますが、読者の皆さんはどうお考えですか。(と)
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202402090000053.html

コラム
政界地獄耳
2024年2月9日7時54分
「何でもありじゃないですか」あきれた答弁で時間切れ狙う岸田首相

★6日の予算委員会答弁では選挙の際に、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)から「政策協定」に当たる推薦確認書に署名したか「覚えていない」と繰り返していた文科相・盛山正仁が、7日の予算委員会では「うすうす思い出した」と発言を変えた。ところが8日の衆院予算委員会で同じことを問われ「サインをしたのかもしれないが、記憶にない」と、行ったり来たりの記憶をさまよった記憶があいまいなまま、予算委員会を乗り切らなくてはならない宗教法人を所管する大臣では話にならないが、これには訳がある。

★首相・岸田文雄がセーフかアウトかのラインを決めないので、アウトラインが決まらないからだ。それは政治とカネの問題も同様だ。立件基準が金額で線引きされた地検の判断は、政治判断の基準と並べるわけにはいかない。だが国民から見れば、10万円でも国税庁からとがめられるのにという思いだ。数千万円が非課税で懐に入る場合も合法になる政治のカネだからこそ、透明にして欲しいという願いは当然だろう。

★それを如実に表したのが、7日の衆院予算委員会での立憲民主党・後藤祐一の質問だ。前政調会長・萩生田光一が政治資金収支報告書の支出欄の収入総額、前年繰越額、支出総額、翌年繰越額の全てを不明と訂正して記したが、「脱税の疑いがあるマネーロンダリング(資金洗浄)」ではないかと指摘。「このような訂正は政治資金規正法上認められるのか」と問うと、総務相・松本剛明は「災害などにより領収書が滅失した場合に不明という訂正の事例がある」と答弁した。後藤は「八王子(萩生田の選挙区)で大地震もあったんですか。こんなの認めちゃうんですね。何でもありじゃないですか」とした。野党席からは「裏金は災害か」とやじが飛んだ。まさに国会議員なら逃げられることを証明した形だ。盛山の答弁や委員会にいない萩生田の報告書の中身について、同じ答弁を繰り返し続ける岸田の神経のずぶとさに野党が負けるまで、このやりとりが続くのだろうか。(K)※敬称略
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●《さまざまな差別発言・女性蔑視をまき散らしてきた元総務大臣政務官・杉田水脈》自民党衆院議員が《啓発》程度で改心するなどあり得ない…

2023年11月18日 00時00分39秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


/ (2023年11月14日[火])
さまざまな差別発言・女性蔑視をまき散らしてきた元総務大臣政務官杉田水脈》自民党衆院議員が《啓発》程度で改心するなどあり得ない…議員辞職をさせるどころか、自民党は党の要職につける始末。こんなヘイト吐きを自民党要職どころか、国会議員で居させていいのか? 世界に恥をさらしている。[大弦小弦]《自民党衆院議員の杉田水脈(みお)氏が最近の動画で、「私は差別をしていません」と断言している。差別者はみんなそう言う》。
 そして今度は、使い古されたヘイト、在りもしない《在日特権》をまたしても持ち出す醜悪さ…。特に沖縄で繰り広げられている、実際に存在する「在日米軍特権」には何も言えない腰抜けぶり。沖縄での番犬様の《特権》には沈黙なのね?

 人権感覚ナシの国会議員を重用する《ヘイト政権だと国内外に喧伝し、一方で、(アノ「ト」なヅボヅボ党壊憲草案)壊憲で「…基本的人権の制限…」。カルトとヅボヅボな上にヘイト党、《こんな人物を政府に入れた時点で差別容認のヘイト政権だと国内外に示したようなもの》(角谷浩一氏)。
 (政界地獄耳)《LGBTには生産性がない」「(性暴力被害について)女性はいくらでもうそをつけますから」などさまざまな差別発言・女性蔑視をまき散らしてきた元総務大臣政務官杉田水脈。この政務官に抜てきしたのは首相・岸田文雄だった。昨年12月2日、社民党党首・福島瑞穂は参議院予算委員会で、杉田の過去の発言を「ヘイトスピーチ」と断じ、「内閣の一員としてふさわしくない更迭すべきではないか」と問うたが、首相は「職責を果たすだけの能力を持った人物と判断した。政府の方針に従って職務に専念してもらう」と退けたものの同日、総務相・松本剛明の指示で発言の一部について謝罪、撤回した。同27日、杉田は政務官を辞任した》。

   『●杉田水脈氏…《このような人権感覚に問題がある議員を政務官に登用した
     岸田文雄首相の人権意識、任命責任を改めて厳しく問わなければならない》
   『●杉田水脈氏をヅボヅボ《党や政権内に厳しく責任を問う様子も見られない》
      …自民党やキシダメ首相・自民党総裁の人権感覚は彼女と同じだから
   『●お維出身でアベ様お気に入りの杉田水脈氏が《啓発》程度で改心するなど
     あり得ない…議員辞職をさせるどころか、自民党は党の要職につける始末
   『●杉田水脈氏は《啓発》されず…《この発言をゆるし公認を出し続けている
     自民党自体が差別的であることに気づいていないのならば、既にそれは同罪》

 沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]自民党は杉田氏をかばうのか】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1255447)。《自民党衆院議員の杉田水脈(みお)氏が最近の動画で、「私は差別をしていません」と断言している。差別者はみんなそう言う全ての要素を、杉田氏は兼ね備えている ▼例えば差別を批判されると「言論弾圧だ」などと被害者を演じる点。本当は自分が強者の側にいて安全だと知っているから、別の動画の中でも弱者をやゆして笑っている ▼差別被害を利権かのように描く卑劣な表現「公金チューチュー」。ありもしない在日コリアンの「特権」。日本軍「慰安婦」の「強制連行はなかった」論。デマや暴論をあえてぶつけて混乱させ、事実を見えなくする...》。

 悍ましい…。どこまで精神が歪んでいるのか。
 東京新聞の記事【杉田水脈氏、アイヌ事業関係者を「公金チューチュー」とやゆ 政務官辞任は「謝罪するのが嫌でやめた」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/289494)。《自民党の杉田水脈(みお)衆院議員は11日までに、保守系月刊誌のユーチューブ番組に出演し、アイヌ文化振興事業に公金不正流用疑惑があるとの見方を示した上で、関係者を「公金チューチュー」とやゆした。昨年12月の総務政務官辞任について、アイヌ関係団体に直接謝罪するのが嫌でやめたと明らかにした。インターネット上では、マイノリティー(少数者)の支援団体や当事者らが補助金などを必要以上に得ているとして「公金チューチュー」と呼んで卑しめる向きがある。杉田氏の発言はこれをなぞったもので「流行語大賞にノミネートされても良かったと思いますけれどね」とも語った。番組でアイヌや沖縄、在日コリアン、被差別部落、LGBTなどに関する支援運動の動きをチェックしていると強調。「そういうふうな人たちが、どこでどんなことをしているのか。全部頭の中に入っている国会議員は私ぐらいしかいない」と自賛した》。

   『●平和憲法・専守防衛の下で、愚かしい過剰な「思いやり」や
      在日米軍特権を差し出してまで…そんな「不公平」は不要
   『●「在日米軍特権」…《事故の検証すらできない日本は
         むしろ、法的従属を“放置”した国家》<金口木舌>
   『●横浜米軍機墜落事件: 「米軍が現場を占拠し、
       警察は蚊帳の外。被害者のための救急車は一番最後に…」
    《▼墜落前に脱出し、傷一つない米兵救出のためだけ自衛隊ヘリは出動した。
     米軍が現場を占拠し、警察は蚊帳の外被害者のための救急車は
     一番最後に来たという石川・宮森小沖国大安部墜落であらわに
     なった不条理さと変わらない》。
    「《不条理の連鎖》は、今もなお沖縄では続く。《米軍機は沖国大墜落など
     「なかったこと」のように、今も県民の頭上をかすめ飛んでいる》。
       「在日米軍特権」も、「日米共犯」も、何も変わらない沖縄。
     《沖縄の人たちは逃げられない》《墜落であらわになった不条理さ》…
     今もなお、何も変わらない」

   『●在りもしない特権には大騒ぎするくせに、明確に存在する #在日米軍特権
       には沈黙する…《米軍の在日特権こそ問題にすべき》(長周新聞)

 《日本人を搾取している》のは、杉田水脈氏が所属する自民党やかつて所属していたお維とヅボヅボなカルト協会でしょうに。《差別的言説ヘイトスピーチと位置付けられ…。レイシズム人種差別主義を助長する恐れがある》デマを自民党・元お維の国会議員が振りまく悍ましさ。
 東京新聞の記事【自民・杉田氏がヘイト扇動 「在日特権、存在する」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/289354)《自民党の杉田水脈衆院議員は10日までに、在日コリアンへの憎悪をあおる悪質なデマとして知られる「在日特権」などを巡り、X(旧ツイッター)に「実際には存在します」と投稿した。「在日特権」は、在日コリアンが「隠れた特権」に基づき日本人を搾取しているとの趣旨の差別的言説ヘイトスピーチと位置付けられ、交流サイト(SNS)を中心に拡散している。レイシズム人種差別主義を助長する恐れがある。投稿は4日付で、杉田氏の言動を取り上げた朝日新聞の1日付朝刊記事に言及。「在日特権」のほか、被差別部落問題に絡む「同和利権」を差別的表現だと分析した記事に反論し「(朝日は)差別に関わる利権や特権は存在しないと断言しました。しかし、実際には存在します」と書き込んだ》。

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●杉田水脈氏は《啓発》されず…《この発言をゆるし公認を出し続けている自民党自体が差別的であることに気づいていないのならば、既にそれは同罪》

2023年11月17日 00時00分32秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


(2023年11月09日[木])
人権感覚ナシの国会議員を重用する《ヘイト政権だと国内外に喧伝し、一方で、壊憲で「…基本的人権の制限…」。

   『●《神さま》気取りのアベ様にこんなお願いする気? ―――「国民主権
     の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限…緊急事態条項の創設」

 日刊ゲンダイのコラム【ここがおかしい 小林節が斬る!/自民党の憲法感覚の歪み「人権」が理解できていない】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/331083)。《残念ながら、今の自民党議員たちの中には、他者が自分とは異質であることに対して権力をもって介入してはならない……という「感覚」を共有しない者が多いのであろう。だからこそ、杉田水脈議員のように他者の人権を蹂躙して恥じない者を組織として擁護し続けているのである》。

   『●杉田水脈氏…《このような人権感覚に問題がある議員を政務官に登用した
     岸田文雄首相の人権意識、任命責任を改めて厳しく問わなければならない》
   『●杉田水脈氏をヅボヅボ《党や政権内に厳しく責任を問う様子も見られない》
      …自民党やキシダメ首相・自民党総裁の人権感覚は彼女と同じだから
   『●お維出身でアベ様お気に入りの杉田水脈氏が《啓発》程度で改心するなど
     あり得ない…議員辞職をさせるどころか、自民党は党の要職につける始末

 カルトとヅボヅボな上にヘイト党、《こんな人物を政府に入れた時点で差別容認のヘイト政権だと国内外に示したようなもの》(角谷浩一氏)。
 日刊ゲンダイのコラム【ラサール石井 東憤西笑/開き直りと大嘘…厚顔無恥で鉄面皮の杉田水脈と萩生田光一を倒すのは誰か】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/331438)。《なんという厚顔無恥。なんという鉄面皮! …2度にわたる人権侵害の認定を受けても、「ブログは削除して謝罪した」と繰り返すだけでなく、あろうことか動画で「私は差別と闘ってきた、差別はしていませんと開き直りの大放言だ。…自民党もなぜこれを放置するのか彼女を重用した安倍元総理も今はいない。いったい彼女は何に守られているのか》、《そしてもうひとり恥知らずがいる。萩生田光一(同下)だ(敬称略!)。先日のNHK日曜討論で立憲の長妻議員から「統一教会と最も関係の深い議員のひとり」と言われたら「レッテル貼りはやめて欲しいブチギレた。いや、レッテル貼りしたんじゃない。すでに貼られているレッテルを読んだだけだ》。

 《杉田水脈氏、アイヌ民族への差別との認識「全くない」 ブログが人権侵犯と認定 記者に囲まれ「びっくり」》だそうです。お維出身でアベ様お気に入りの差別主義者…《啓発》程度で、改心するなどあり得ない。こんなヘイト吐きを自民党要職どころか、国会議員で居させていいのか? 世界に恥をさらしている。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/杉田発言を許す自民党自体が差別的】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202311040000038.html)。《★先月29日、杉田は一連の発言を巡り「差別がなくなっては困る人たちと戦ってきた私は差別をしていない」とし、1日にはX(旧ツイッター)に「人権の定義に法的根拠はない」と書き込み、人権侵犯に認定する制度に疑義があると疑問を投げた。この発言をゆるし公認を出し続けている自民党自体が差別的であることに気づいていないのならば、既にそれは同罪と言わざるを得ない》。

 最後に、木原育子記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/強制移住→疫病で400人犠牲…杉田水脈氏が人権侵害したアイヌ 悲しい歴史は本当に共有されているのか】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/285228?rct=tokuhou)。《日本の先住民族アイヌの民族衣装を「コスプレ」と表現した現職国会議員が、いまだ党の要職を務めている人権侵害は論外だが、そもそもアイヌ民族の歴史を社会は本当に理解できているだろうか。どれだけ知ろうとしただろうか。明治期に強制移住させられた「樺太アイヌ」や、ダム建設で集落を分断された「北海道アイヌ」の地を巡りながら、歴史の負の遺産をどう乗り越えられるか考えた。(木原育子)》《◆アイヌの土地を分断した「違法ダム」今も稼働 苦渋の歴史を背負うのは、樺太アイヌだけではなく北海道アイヌもだ。象徴的なのが97年の二風谷ダム平取町訴訟判決だ。道収用委員会を相手に、土地強制収用などの裁決取り消しなどを求めた》。

   『●【<金口木舌>二風谷判決と沖縄】:
     「わが国の統治が及ぶ前から北海道に住み…先住民族に該当する」
    《「わが国の統治が及ぶ前から北海道に住み、独自の文化を保っており、
     先住民族に該当する」。1997年3月、札幌地裁で言い渡された判決に
     原告のアイヌ民族の人々は驚き、涙を流した ▼司法の場で初めてアイヌを
     先住民族と認めた、二風谷(にぶたに)ダム建設を巡る訴訟の判決だ…
     ▼しかし政府は沖縄の人々の権利保護を求めた国連自由権規約委員会
     勧告を無視

   『●《アイヌ民族…サケの捕獲は認められた先住権…儀式用の
     サケ十数匹を捕獲…サケ漁をするかどうかは自己決定権だ》

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202311040000038.html

コラム
政界地獄耳
2023年11月4日6時53分
杉田発言を許す自民党自体が差別的

★「LGBTには生産性がない」「(性暴力被害について)女性はいくらでもうそをつけますから」など、さまざまな差別発言・女性蔑視をまき散らしてきた元総務大臣政務官杉田水脈。この政務官に抜てきしたのは首相・岸田文雄だった。昨年12月2日、社民党党首・福島瑞穂は参議院予算委員会で、杉田の過去の発言を「ヘイトスピーチ」と断じ、「内閣の一員としてふさわしくない更迭すべきではないか」と問うたが、首相は「職責を果たすだけの能力を持った人物と判断した。政府の方針に従って職務に専念してもらう」と退けたものの同日、総務相・松本剛明の指示で発言の一部について謝罪、撤回した。同27日、杉田は政務官を辞任した。

★思えば2018年8月号の「新潮45」に「LGBTのために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか。彼ら彼女らは子どもを作らない、つまり生産性がないのです」と書き、騒ぎになった時に同誌は廃刊になったが、自民党は杉田を指導しただけだった。党内外からも多くの批判があったが、当時の首相・安倍晋三の強い庇護(ひご)の中にいた。16年2月にスイスのジュネーブで開催された国連女性差別撤廃委員会に参加した杉田は、傍聴に来たアイヌの民族衣装やチマ・チョゴリ姿の女性たちをブログに掲載し、『日本国の恥晒し』と題して「チマ・チョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場。完全に品格に問題があります」「同じ空気を吸っているだけでも気分が悪くなる」と書いた。これが先月、大阪と札幌の法務局から人権侵犯と認定された。

★先月29日、杉田は一連の発言を巡り「差別がなくなっては困る人たちと戦ってきた私は差別をしていない」とし、1日にはX(旧ツイッター)に「人権の定義に法的根拠はない」と書き込み、人権侵犯に認定する制度に疑義があると疑問を投げた。この発言をゆるし公認を出し続けている自民党自体が差別的であることに気づいていないのならば、既にそれは同罪と言わざるを得ない。(K)※敬称略
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/285228?rct=tokuhou

こちら特報部
強制移住→疫病で400人犠牲…杉田水脈氏が人権侵害したアイヌ 悲しい歴史は本当に共有されているのか
2023年10月22日 12時00分

 日本の先住民族アイヌの民族衣装を「コスプレ」と表現した現職国会議員が、いまだ党の要職を務めている人権侵害は論外だが、そもそもアイヌ民族の歴史を社会は本当に理解できているだろうか。どれだけ知ろうとしただろうか。明治期に強制移住させられた「樺太アイヌ」や、ダム建設で集落を分断された「北海道アイヌ」の地を巡りながら、歴史の負の遺産をどう乗り越えられるか考えた。(木原育子

     (「ここに確かに樺太アイヌの集落があった」と話す
      本田さん=北海道江別市の対雁地区で)


◆寂しげな河川敷「かつてここに集落」

 「かつてここに集落があったと想像できますか」。9月上旬、樺太アイヌの遠戚(えんせき)で、郷土史研究家の本田和義さん(71)=札幌市在住=が指さした。視線の先には石狩川。人気ひとけのない河川敷が広がっていた。横なぐりの風が吹き下ろし、何だか少し寂しげだ。

 札幌中心部から北東へ車で30分。本田さんらに案内してもらったのは、石狩川河口から約20キロ地点の北海道江別市の対雁(ついしかり)地区だ。今から150年ほど前、明治政府によって人工的につくられた樺太アイヌの一大集落があったと伝わる場所だ。

 なぜここに樺太アイヌが暮らしていたのか。背景にはロシアとの関係がある。1875(明治8)年、日本政府は樺太千島交換条約を締結。それまで樺太は両国の「雑居地」として国境が画定できずにいたが、条約で千島列島は日本、樺太はロシア領になった。


◆勝手に線引きされ「移住しない限り日本人と認めない」

 両国が勝手に引いた線引きなわけだが、樺太アイヌはどちらの国籍を持つか決めるよう強いられた。猶予は3年以内。だが日本の開拓使は樺太南部のアニワ(亜庭)湾の樺太アイヌらとわずか3カ月の話し合いで、翌76年に道北の宗谷地域に移住させた。江別市郷土資料館の寺井貫生(みきお)・文化財係長は「日本へ移住しない限り日本人と認めないとする布告が出たことも大きい」と説明する。

 その数、計108戸、総勢841人。この他に、唯一「和人」として移住した人もいる。それが、本田さんの高祖父(曽祖母の父)にあたる千徳瀬兵衛さんだ。妻が樺太アイヌで、瀬兵衛さんは後に対雁・江別両村の初代戸長になった。

 本田さんは「内地からの移民も少なく、囚人が道路を造った時代。当時の政府は農業立国を目指し、北海道開拓に樺太アイヌを投入しようと最初から計画していたようだ」と説明する。


◆武力で威嚇、嫌々連れてこられ…

 樺太アイヌたちは故郷が見える宗谷を離れることを嫌がったが、農業や炭鉱での労働を担わせるため、武力で威嚇しながら連れてこられた。それが、冒頭の対雁地区だった。

     (樺太アイヌが対雁から移った石狩川河口の来札地区の
      集落=国会図書館デジタルコレクション提供)

 悲劇は続く。対雁を疫病が襲ったのだ。3年後の79年にコレラで約30人が死亡、86年からのコレラ・天然痘で約320人が亡くなった。他の病も含めて移住者の半数の約400人が、慣れないこの地で世を去った。結局、農業は続かず漁業で生計をたてるため、約20キロ離れた石狩川河口の来札(らいさつ)地区へ移住していった。1905年に日露戦争で南樺太が日本領になると、ほとんどの樺太アイヌは帰島した。

 本田さんは65歳の定年後、自身の親族に樺太アイヌがいることを知り、祖先がどう歴史に関わってきたのか調べるようになった。

 かつて対雁の集落があった付近には、現在「榎本公園」が整備されている。樺太千島交換条約を締結し、この地に農場を開いた榎本武揚の功績をたたえるためだ。本田さんは声を落とす。「何という皮肉なのか。たたえられる歴史がある一方、刻まれることなく忘れられ、消されていった歴史もある」


◆「知る努力、受け継ぐ努力を放棄してはいけない」

 樺太アイヌ集落がかつてあった江別市内の市営墓地を訪れた。片隅には二つの碑があり、「樺太移住旧土人先祖之墓」「乗仏本願生彼国」と刻まれていた。傍らには、アイヌ民族の祭祀(さいし)に使われたイナウ(木幣)が残っていた。

     (1891(明治24)年8月に真願寺で初めて行われた
      「対雁の碑」(左奥)の建立法要=真願寺提供)

 「1979年の前住職の時代から、毎年6月に『対雁の碑』の前で墓前祭を開いてきた」と語るのは真願寺の石堂了正住職(60)。寺院の前身が対雁地区にあり供養を続けてきた。

 石堂住職は東京都調布市の寺院出身。30年前に結婚と同時に入寺し移り住んだが「樺太アイヌの歴史をほとんど知らなかった」と話す。今は公開講演会を開いており「樺太アイヌの歴史は世界で起きている難民問題に通じる。国は歴史を残す努力をし、私たちも知る努力、受け継ぐ努力を放棄してはいけない」とする。


◆アイヌの土地を分断した「違法ダム」今も稼働

 苦渋の歴史を背負うのは、樺太アイヌだけではなく北海道アイヌもだ。象徴的なのが97年の二風谷ダム平取町訴訟判決だ。道収用委員会を相手に、土地強制収用などの裁決取り消しなどを求めた。

 ダムは完成しており請求自体は棄却されたが、判決は収用委の裁決を違法と認定。「少数民族にとって民族固有の文化は多数民族に同化せず、その民族性を維持する本質的なものである」と言及し、「民族固有の文化を享有する権利は、自己の人格的生存に必要な権利ともいい得る重要なもの」と、アイヌ民族の文化享有権を初めて認めた。

     (広大な自然の中にそびえ立ち、稼働し続ける
      二風谷ダム=北海道平取町で)

 だが、アイヌ民族の土地を分断して造られた沙流川(さるがわ)の「違法ダムは今も稼働し、広大な緑の地に不自然な人工物はそびえ立ったままだ。法律でアイヌ民族を先住民族と明記したのも、東京五輪前に突貫工事で制定された2019年のアイヌ施策推進法を待たねばならなかった。その上、今年9月には、自民党の杉田水脈衆院議員がSNSにアイヌ民族の衣装を「コスプレ」と投稿した事実が人権侵犯と認定れるなど、放置しかねる問題が山積する。


◆「結局国は何も変わらなかった」

 原告の1人でアイヌ民族の貝沢耕一さん(77)は「当時は画期的な判決だと思ったが…」と言葉少な。「結局国は何も変わらなかった。遠くから、しかと見てきたが、アイヌ民族の復権について何も解決していない取り繕うことだけが実に上手な国になった

 翻って世界はどうか。

 オーストラリアでは14日、先住民族の地位を憲法に明文化するかの是非を問う国民投票を実施。アボリジニやトレス海峡諸島民などの先住民族を「最初のオーストラリア人」とし、先住民族の全国的な代表機関を憲法上に設置することへの賛否が問われた。


◆豪州TVが紹介、先住民族同士で連帯

 恵泉女学園大の上村英明名誉教授(国際人権法)は「歴史や国家制度の根幹に関わる、非常に重要な国民投票だった。結果として否決されたが、現政権は国民に問い、若い世代にも賛成は多かった。その意味では豪州は次の機会にまた期待できる」と指摘。「日本政府にはこの動きの本質的な意味を理解できる人は少ないかもしれないが、アイヌ民族が豪州のテレビで取り上げられ、先住民族同士が連帯を示す動きも深まっている。世界の潮流との連携を広げてほしい」と話す。

 アイヌ民族の歴史とどう向き合っていけばいいか。

 室蘭工業大の丸山博名誉教授は「先住民族は土地と一体だ。土地を意識せずに先住民族を理解することはできない」と切り出し、「北海道各地でアイヌ民族の強制移住は行われ、サケ漁やシカ猟の禁止とともに民族の集団性を失い、入植者社会に消えたアイヌは多い。後から来た入植者が社会制度などを塗り替え正当化するセトラー・コロニアリズム入植者植民地主義)を自覚しなければならない」と説く。そのうえで、「同化に抵抗するアイヌもいる。謙虚に耳を傾け、歴史を先住民族など少数者の視点で捉え直し、歴史観を転換する必要がある」と訴える。


◆デスクメモ

 広がる大地や珍しい動植物。海、山の幸に、スキー、温泉…。北海道旅行で先住民族のアイヌを意識する人はどれほどいるのだろう。私たちが魅了される観光のほとんどは、奪われた人たちの犠牲の上に成り立っているのに。歴史に目を向け、より深く北海道のことを知らなければ。(本)


【関連記事】杉田水脈氏、アイヌ民族への差別との認識「全くない」 ブログが人権侵犯と認定
【関連記事】持ち去られたアイヌの遺骨が子孫に返還されない 「一刻も早く土に」を阻む背景とは
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●《マイナンバーカードの交付責任者を務めたこともあるという都内自治体…男性職員…「保険証廃止といった暴論は想像していませんでした」》

2023年08月15日 00時00分54秒 | Weblog

[↑ 「マイナンバーカードなくても大丈夫 返納のすすめ 明石昇二郎」(週刊金曜日 2023年7月14日 1432号)]


(2023年07月30日[日])
マイナポイントで〝釣り〟、従来の保険証を廃止して、マイナンバーカードを強制する…。自公お維コミ議員がまずはマイナカードを取得して見せてほしいもの。《まずは政治家の政治資金の出入りを、政治家が大好きなマイナンバーカードにひもづけて透明性を高めたらいかがか》(政界地獄耳)。

 これだけ問題山積でも、まだ保険証を廃止するつもりか? なんのため? 利権? ヅボヅボな  #自民党に投票するからこうなる。自公お維コミに投票して直接的に支持する、選挙に行かないことで間接的に支持するから、こんなデタラメがまかり通る。「エラーヒューマン」が《窓口業務を担う全国の自治体に責任を転嫁》。「エラーヒューマン」さん、《これだけ複雑で毎年変化する個人データを誰がどうやってマイナンバーカードに間違いなくひも付けるというのか》?
 長久保宏美記者による、東京新聞の記事【「保険証廃止といった暴論は想像していなかった」 マイナ問題で「住民にウソ」と悔やむ自治体職員】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/264577)によると、《そんな中、かつてマイナンバーカードの交付責任者を務めたこともあるという都内自治体の50代男性職員から本紙に1通のメールが届いた。そこには「保険証廃止といった暴論は想像していませんでした」と記してあった。あらためて話を聞くと、マイナンバーカード制度への不信から「カードを返納したい」という職員まで出てきたことを明かした。共同通信の直近の世論調査で、マイナ問題は総点検しても「解決しないとした回答は74.7%に上っている政府は、世論の批判を深刻に受け止めているのだろうか。男性とのやりとりを一つ一つ振り返ると、そう思わざるを得ない。(長久保宏美)》。

   『●岸田文雄首相も河野太郎大臣も、錯乱していないか? 《マイナンバー
       カードに一本化》したりせず、《現行の健康保険証》のままで良い
   『●ズブズブ壺壺ヅボヅボでない自民党議員はほぼ居ないようだが、《「政治
        とカネ」の疑惑を抱える》議員も多数で、キシダメ首相自身も…
    【政界地獄耳/いまこそマイナカードの出番!?「政治とカネ」で問われる
     自民党の政権担当能力】…によると、《★次の更迭候補は
     「政治とカネ」の疑惑を抱える復興相・秋葉賢也といわれるが、
     ここにきて週刊文春が昨年の衆院選の選挙運動費用収支報告書に
     白紙の領収書94が添付されていると指摘。首相自身にも
     公職選挙法違反の疑いがもたれた

   『●(東京新聞)《学業や研究とは関係のないマイナカードの使用状況で、教育
     施設に与えるカネの多寡を決めるというのだ。道理が通る手法だろうか》
   『●「監視社会ならん!市民ネット沖縄」《…国民に不安と不信をもたらす
     マイナンバーの制度そのものを根本的に見直し廃止することを求めます》
   『●《政府の対応が批判されると、河野は「日本だけデジタル化に背を向ける
     ことはできない」と意味不明なことを言い出した。フルスロットルの…》
    「《河野太郎デジタル相は「(トラブルは)マイナンバー、
     マイナンバーカードのシステムの仕組みに起因するもの
     ではない」として、悪いのは登録を誤るなどデータを
     入力した人間、ヒューマンエラーだという立場を崩して
     いない》…SNSでは、河野太郎氏こそ「エラーヒューマン
     との、もっともな指摘が。」

   『●自公お維コミの皆さん、《まずは政治家の政治資金の出入りを、政治家が
      大好きなマイナンバーカードにひもづけて透明性を高めたらいかがか》
   『●自公お維コミ国会議員や地方議員がまずはマイナカードを取得して見せて
     は? …琉球新報【<社説>マイナカード返納 保険証廃止を撤回せよ】
   『●【<ますます迷走マイナ保険証> 防大内部告発・「処理水」放出・大阪万博
      ・「捏造」大川原化工機【山田厚史の週ナカ生ニュース】】…落ち込むょ

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/264577

「保険証廃止といった暴論は想像していなかった」 マイナ問題で「住民にウソ」と悔やむ自治体職員
2023年7月25日 06時00分

     (マイナンバーカード(見本))

◆高まる不信 職員が「返納」検討するケースも

 健康保険証とマイナンバーカードを一体化した「マイナ保険証」で他人の情報がひも付けられるなど、マイナカードを巡る問題が絶えない。政府がその原因は「ヒューマンエラー(人的ミス)」と、窓口業務を担う全国の自治体に責任を転嫁する中、職員らは個人情報のひも付けなどの点検作業に追われている。

 そんな中、かつてマイナンバーカードの交付責任者を務めたこともあるという都内自治体の50代男性職員から本紙に1通のメールが届いた。そこには「保険証廃止といった暴論は想像していませんでした」と記してあった。あらためて話を聞くと、マイナンバーカード制度への不信から「カードを返納したい」という職員まで出てきたことを明かした。

 共同通信の直近の世論調査で、マイナ問題は総点検しても「解決しないとした回答は74.7%に上っている政府は、世論の批判を深刻に受け止めているのだろうか。男性とのやりとりを一つ一つ振り返ると、そう思わざるを得ない。(長久保宏美)。


◆資格確認書 保険証をもう1枚発行するのと同じ事務量

―マイナンバーカードの交付事務を担当していたのはいつごろですか。

 直接担当したのは2018年の1年間。その前後の期間は取得したマイナンバーカードでの住民票や戸籍謄本の取得方法の説明など周辺の業務を行っていました。


―役所のマイナンバーカード関連業務で最も、煩雑、多忙なのはどのような業務ですか。

 当初はカードの取得手続きそのものでしたが、ポイントがつくようになってからは、ポイントの取得手続きと国民健康保険(国保)とのひも付け作業の対応です。


ー政府は現行の健康保険証を来年秋に廃止する方針を示しています。その後、猶予期間を含め1年間は使えることになりましたが、どう思いますか。

 担当していた当時、交付手続きの際や住民向けの普及促進の説明会の際に、参加者から「今の健康保険証がなくなってしまうことはないのですか」と質問され、私から「健康保険証はなくなりません」と説明していました。あのころは、マイナンバーカードが健康保険証としても使えるようにする構想はありましたが、まさか、保険証を廃止するとは思っていなかったのです。住民の方にウソの説明をしてしまい、申し訳ないという気持ちです


ー政府はマイナンバーカードを所持していない人などが医療機関を保険適用で受診できるよう「資格確認書」を健康保険組合など保険者が発行する、と説明しています。

 それは、役所の職員にとって、国保の保険証をもう1枚発行するのと同等の事務量が必要です。また、住民の方からの質問や苦情への負担がどれほどのものになるか想像もつきません。


◆「自治体や国民の声を取り入れない」ことが国の一貫した方針


     (7月5日、衆院特別委の閉会中審査に臨む(前列左から)
      松本剛明総務相、加藤勝信厚労相、河野太郎デジタル相。
      26日には参院で審査が実施される。)

ー現行の健康保険証を残せばよいと考えますか。

 
そもそも、現行の健康保険証の存続こそが当然のことだと思います。 


ーマイナ保険証を含むマイナンバーカードの導入・普及を巡る政府の姿勢についてどう思いますか。

 「自治体や国民の声を取り入れないというのが国のマイナンバーカード政策で唯一、一貫した不動の方針です。マイナンバーカードの普及のためには、住民の方々の制度への信頼とその利便性の周知が必要です。
 しかし、実際は、ポイントという名の金でつり、健康保険証廃止という権力行使で普及させました。カードがあれば、住民票が簡単にとれて便利という意見もありますが、うちの自治体ではカードの保有比率は約7割ありますが、今年6月のカード利用による住民票などの取得は3割程度です。


ーマイナンバーカードと健康保険証のひも付け作業は具体的にどのようなチェック体制で行うのですか。

 まず、いずれも委託事業者(ベンダー)の担当者が端末にデータを入力、別の者が1次チェックし、責任者が2次チェック、次に役所の職員が3次チェック、係長が4次チェック、課長が5次チェックという仕組みで行います。


ーそれでも間違いは起きると

 いろんな理由はありますが、委託事業者、職員とも人手が足りません。うちの役所の場合、小さなミスでも報告が求められ、叱責(しっせき)され処分されます。「マイナンバー」は特定個人情報に該当し、トラブル発生時には国の個人情報保護委員会への報告が必要になり、職員へのプレッシャーが強まりました。ミス発生に対する恐れが増大し、職員の萎縮につながり、さらなるミスを誘発することになっています。


◆取材を終えて…編集委員・長久保宏美

 丁寧な言葉遣いながら、マイナンバーカードの普及と、マイナ保険証を中心とするトラブル対処に関する国の姿勢に対して強い不満を抱いていると感じた。今年4月のオンライン資格確認システムの義務化以降、これだけトラブルが報告され、現在もそのトラブルが継続しているにもかかわらず、政府が健康保険証廃止の方針を変えないのは何故か。開業医らで構成する全国保険医団体連合会(保団連)の幹部は「これじゃ“マイナ・ハラスメント”だ」とつぶやいた。

 年齢や前年の所得によって医療機関の窓口負担割合が異なる医療費。生活保護など公費負担の情報も含めて従来の保険証の本人情報を管理してきたのは自治体職員や健康保険組合の担当者だ。子ども医療費の自治体による補助対象年齢は自治体によって条件が千差万別だ。これだけ複雑で毎年変化する個人データを誰がどうやってマイナンバーカードに間違いなくひも付けるというのか


【関連記事】マイナ保険証だけになったら大量トラブル発生? 「無効」72万件、読み取れない53万件 保険医団体推計
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●《本来、問題にすべきは…安倍政権が政権批判をおこなう“目障りな番組”を潰すために法を捻じ曲げさせていた、という民主主義の破壊行為》

2023年04月01日 00時00分07秒 | Weblog

[『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著、ちくまプリマ―新書257)↑]

[※以前のブログ『●東電核発電人災から12年: 暦が一巡して、2023年は再びの卯年…もう一回り前の卯年は《1999年9月30日。東海村JCO臨界事故…》』の通り、12年ぶりに、今週は「再びの〝年男〟の今年3月末、再び入院」していました。デザリングのし過ぎか、携帯がインターネットに接続できず、一昨日は、〝つぶやく〟ことも出来ず、養生に専念せざるを得ませんでした。本日あたりから、通常運転に戻ります。]


// (2023年03月18日[土])
この問題、しつこく。適菜収さん《要するに政府にとって都合の悪いテレビ番組を潰すために悪党が動いたわけだ》。(リテラ)《もちろん、「怪文書」「捏造」と啖呵を切ったことの責任を追及することは重要だが、本来、問題にすべきは、この内部文書に示されているように、安倍政権が政権批判をおこなう“目障りな番組”を潰すために法を捻じ曲げさせていた、という民主主義の破壊行為のほうだろう》。

 モリカケ桜事件以前、官僚らの〝忖度〟の始まり。テレビメディアの萎縮の始まり。斎藤美奈子さん《メディアの役目は「中立公正、不偏不党な報道」ではなく権力の監視なんです。それ、常識。》
 (リテラ)《安倍晋三という人物がそもそも報道の自由の重要性についてまったく理解しておらず、平然と放送に介入・圧力をかけてきた》、適菜収さん《安倍政権がやったことは、自由と法に対する挑戦だった》。アベ様直伝の息吐くようなウソ吐き…「礒崎さんという名前は今年3月になって初めて聞いた」!? 「202333日は高市早苗元総務相のタンカ記念日」。「報道の自由」「知る権利」「権力の監視」を委縮させた問題についての高市早苗元総務相のタンカ…。(琉球新報)《しかも高市氏に対する質疑内容について官邸は「こちらの方で質問立てしたい」との意向を総務省に伝えていた。まさに自作自演》だった。青木理さん《礒崎氏が自身のコントロール可能な議員にヤラセ質問をさせ、官邸の意向に沿う答弁を総務大臣にさせることで、放送法の解釈を変えてしまおうという構図であり、論外です》。この問題、有耶無耶でいいのか?

   『●「電波」な「凶器」高市総務相の暴走と
     「報道現場の声」: 「自粛」「忖度」「委縮」…が「内部から」
   『●「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」…さて、高市早苗氏の
     「タンカ」も、アベ様同様、有耶無耶になってしまうのだろうか、それとも…
   『●「2023年3月3日は高市早苗元総務相のタンカ記念日」…《「捏造文書
     でなければ大臣も議員も辞職するか」と問われて「結構ですよ」と答弁》
   『●《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は「中立
     公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。それ、常識。》
   『●青木理さん《関口宏さんが番組で言っていましたが、『われわれはこの
     番組の姿勢を淡々と貫いていかないといけない』ということに尽きる》
   『●《憤死》した西山太吉さん:《報道の自由を巡って政府相手のせめぎ合い、
        今の日本にあるだろうか》? 《報道の自由を守るには報道しかない》
   『●「停波」恫喝…《大切なことは当時の官邸が放送法の解釈について介入して
     高市はそれを許容した側なのか、阻止に回ったのかという立場の問題だ》

 リテラの記事【総務省文書の放送法解釈変更は氷山の一角! 安倍官邸は同時期、あの手この手で言論弾圧 古舘、国谷、岸井が次々降板したのも…】(https://lite-ra.com/2023/03/post-6266.html)によると、《もはやこれは国家の危機と呼ぶほかない。官僚が作成した行政文書を大臣が「捏造」だと言い張ることは、この国の行政文書の信用・信頼性を当の大臣が根底から毀損しているからだ。そもそも文書が「捏造」なのだというのであれば、文書捏造の責任を負うのは当時の総務大臣で責任者である高市大臣にほかならないだろう。しかし、いま大きな問題にしなければならないのは、高市大臣の悪あがきではない。もちろん、「怪文書」「捏造」と啖呵を切ったことの責任を追及することは重要だが、本来、問題にすべきは、この内部文書に示されているように、安倍政権が政権批判をおこなう“目障りな番組”を潰すために法を捻じ曲げさせていた、という民主主義の破壊行為のほうだろう》。
 日刊ゲンダイのコラム【適菜収「それでもバカとは戦え」/一連の“高市騒動”の前提 安倍晋三による言論弾圧は疑惑ではなく客観的事実だ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/319888)によると、《要するに政府にとって都合の悪いテレビ番組を潰すために悪党が動いたわけだ。内部文書には「現在の放送番組には明らかにおかしいものもあり、こうした現状は正すべき」という安倍の発言や「けしからん番組は取り締まるスタンスを示す必要がある」という礒崎の発言も記載されている》。

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https://lite-ra.com/2023/03/post-6266.html

総務省文書の放送法解釈変更は氷山の一角! 安倍官邸は同時期、あの手この手で言論弾圧 古舘、国谷、岸井が次々降板したのも…
2023.03.10 07:00

     (首相官邸HPより)

 ついに総務省が「行政文書」だと認めた、放送法の解釈変更をめぐる官邸側と総務省側のやりとりなどを記した内部文書問題。ところが、当時総務相だった高市早苗・経済安保担当相はこの期に及んでも「捏造だ」という主張を繰り返している。

 もはやこれは国家の危機と呼ぶほかない。官僚が作成した行政文書を大臣が「捏造」だと言い張ることは、この国の行政文書の信用・信頼性を当の大臣が根底から毀損しているからだ。そもそも文書が「捏造」なのだというのであれば、文書捏造の責任を負うのは当時の総務大臣で責任者である高市大臣にほかならないだろう。

 しかし、いま大きな問題にしなければならないのは、高市大臣の悪あがきではない。もちろん、「怪文書」「捏造」と啖呵を切ったことの責任を追及することは重要だが、本来、問題にすべきは、この内部文書に示されているように、安倍政権が政権批判をおこなう“目障りな番組”を潰すために法を捻じ曲げさせていた、という民主主義の破壊行為のほうだろう。

 しかも重要なのは、この放送法の解釈変更へといたる過程と軌を一にして安倍政権による報道圧力は苛烈さを増し、さらに2015年の法解釈の変更と2016年の高市総務相による「停波」発言によって、安倍政権によるテレビメディア支配は行き着くところまで行ってしまったことだ。

 内部文書がつくられた前後にあたる2014年から2016年にかけて、安倍政権がいかに放送への介入や報道圧力を強め、テレビによる報道を歪めさせていったのか。この重要な事実をあらためて振り返っていこう。

 まず、大前提として触れておかなくてはならないのは、報道圧力は第二次安倍政権からはじまったものではなく、安倍晋三という人物がそもそも報道の自由の重要性についてまったく理解しておらず、平然と放送に介入・圧力をかけてきたということだ。

 それを象徴するのが、2001年に起こったNHK番組改変問題だろう。これは日本軍性奴隷制を裁く女性国際戦犯法廷を取り上げたETV特集問われる戦時性暴力』に対し、内閣官房副長官だった安倍氏と自民党の中川昭一衆院議員(故人)のふたりが放送直前に政治的な圧力をかけ、その結果、番組が改変されたという事件だが、このとき安倍氏は「勘ぐれ、お前」という直接的ではない脅し文句で圧力をかけてきたことを、当時面会したNHK放送総局長が証言している。

 当然、自身が首相となった第一次政権では、虚偽報道などを理由とした放送法に基づく番組内容への「行政指導を乱発。メディア論が専門の砂川浩慶・立教大学教授の『安倍官邸とテレビ』(集英社新書)によると、1985年から2015年までの30年間で行政指導がおこなわれた件数は36件だったが、そのうち7件は第一次安倍政権(2006年9月〜2007年9月)のたった約1年のあいだにおこなわれたものだった(ちなみに民主党政権下では一件も行政指導はおこなわれていない)。7件の行政指導がおこなわれた際の総務相は、菅義偉だ

 日本テレビのディレクターとしてメディアの最前線に身を置いていた水島宏明・上智大学教授は、第一次安倍政権下の2007年ごろ、ある民放キー局の経営者から「やつらは本当にやばい」「一線を越えて手を突っ込んでくる」と聞かされたという(「Journalism」2015年10月号/朝日新聞出版)。この「やつら」とは無論、安倍氏と菅氏のことだ。「やばいやつら」が政権に返り咲き、首相と官房長官としてタッグを組んだのが、第二次安倍政権だったのである。


フジ・日枝、テレ朝・早河、日テレ・大久保らテレビ幹部と会食を繰り返した安倍首相

 しかし、ここで指摘しておきたいのは、第二次安倍政権においておこなわれたメディア対策は、報道に目を光らせて圧力を強めただけではなかった、ということだ。

 たとえば、安倍首相は総理就任後から、フジテレビの日枝久会長やテレビ朝日の早河洋社長、日本テレビの大久保好男社長(肩書はすべて当時)といったテレビ局幹部との会食に繰り出すようになったが、その一方で目立ちはじめたのが、情報バラエティ番組への露出だった。

 実際、2013年1月には「安倍晋三総理誕生SP」と題した『たかじんのそこまで言って委員会』(読売テレビ)に出演。同年4月には『スッキリ!!』(日本テレビ)に約40分間も生出演し、このとき安倍首相は自分から同番組に出演したいと希望したことを明かしたり、海外ドラマの『24』を全部観たと明かすなど、番組は終始なごやかムード。同番組は翌日にも「安倍首相本当にスタジオに来てくれちゃいましたSP」と題し、VTRで安倍首相特集を組んだほどだった。また、同月には『情報7daysニュースキャスター』(TBS)の独占インタビューも放送されたが、そのコーナータイトルも「安倍政権100日 好調のウラに極秘手帳」というものだった。

 くだんの内部文書でも、当時安倍官邸で広報担当の首相秘書官を務めていた山田真貴子氏が、ひとつの番組でも政治的公平かどうかを判断することを可能にしようとする礒崎陽輔首相補佐官の動きに反発する際、「総理はよくテレビに取り上げてもらっており、せっかく上手くいっているものを民主党の岡田代表の時間が足りない等言い出したら困る」と発言していたことが記されている。この発言からもわかるように、安倍首相を好意的に扱う番組にどんどん露出するというのが安倍官邸のメディア対策でもあったのだ。

 逆に、安倍政権に批判をおこなう番組は邪魔なものであり、圧力をかける対象となった。安倍政権が最初に表立って報道圧力のターゲットにしたのは、『NEWS23』(TBS)だ。

 礒崎首相補佐官が『サンデーモーニング』を目の敵にして総務省に放送法の解釈変更を要求しはじめるのと同じ2014年11月、自民党は安倍首相が街頭インタビューVTRに逆ギレした『NEWS23』生出演後、自民党筆頭副幹事長だった萩生田光一・現政調会長らが差出人となって在京テレビキー局の編成局長、報道局長宛てに「選挙時期における報道の公平中立ならびに公正の確保についてのお願い」と題した“報道圧力文書”を送りつけている。だが、じつはこの前年の2013年にも、萩生田氏が中心となって『NEWS23』に圧力をかける事件が起こっている。


『NEWS23』に安倍首相が激怒 取材拒否、恫喝文書で手下の萩生田光一が圧力を

 問題となったのは、第二次安倍政権にとって最初の国会が最終日を迎えた2013年6月26日放送回。この日の『NEWS23』では、安倍首相に対する問責決議のために電気事業法改正案など重要法案が廃案になったことを伝えたのだが、このとき番組では、民間団体「自然エネルギー財団」ディレクターの大林ミカ氏による「政争の道具にされていますよね。(与党は)もしかしたら法案を通す気がなかった」という談話を放送。番組終盤では、岸井成格キャスターが「十分な議論がないまま、最後に問責(決議)で不信任でやっていいですかと一番言いたい」と批判した(毎日新聞2013年7月29日付)。

 ご覧のとおり、キャスターの岸井氏は与野党ともに批判していたわけだが、自民党は大林氏のコメントを標的にし、翌27日、「番組内容の構成は著しく公正を欠いている」としてTBSに抗議。毎日新聞の取材に応えた萩生田氏は「参院選を前に、(党内で)マイナスのイメージを受けることにはきちんと物を申そうと決めていた」と語り、〈番組の放送翌日からプロデューサーや報道部長らと連日会って「ハードなネゴ(交渉)」を続けた〉。しかし、6月末の番組内での訂正放送をおこなうことを要求するもTBSが拒否したため、参院選公示日だった7月4日、安倍首相や石破茂幹事長など党幹部の取材を拒否すると発表したのだ。

「自民党は法案を通す気がなかったのでは」というだけのコメントに対し、「番組で訂正しなければ選挙取材をさせないぞ」と恫喝する──。もはや常軌を逸しているとしか思えないが、このとき自民党が恫喝に動いた理由は、もちろん安倍首相にある。TBS幹部は「安倍さんはよほど怒っていたようだ」と語り、萩生田氏も「決着がつかないなら、TBSに出なくてもいい」と安倍首相が述べ、党の判断を支持したと明かしている。

 安倍首相が『NEWS23』を目の敵にしていたのは、キャスターの岸井氏が父・晋太郎の番記者を務めていた過去があり、父とも関係も深い「保守派」の人物だと認識していたにもかかわらず政権批判を厭わない岸井氏の姿勢に激怒していたとも言われているが、この恫喝の結果、7月5日にTBSの西野智彦報道局長が自民党を訪れ、「指摘を重く受け止める」とする文書を提出。その日の夜、安倍首相は生出演した『プライムニュース』(BSフジ)で「事実上の謝罪をしてもらったので問題は決着した」と発言し、取材拒否の解除となったのだ(TBSは「訂正・謝罪はしていない」とコメント)。

 この2013年に起こった一件を見ても、安倍首相が『NEWS23』を敵視していたこと、実働部隊として萩生田氏が現場への圧力に動いていたことがわかる。そして2014年11月20日、『NEWS23』での街頭インタビューVTRに生出演中の安倍首相が逆ギレし、萩生田氏が在京テレビキー局に恫喝文書を叩きつけた。かたや、安倍首相の片腕だった礒崎首相補佐官は11月26日、総務省に「ひとつの番組だけで政治的公平かどうかを判断できる」ように放送法の解釈変更を迫りはじめたのである

 しかも、礒崎氏が動きはじめたのと同じ11月26日、自民党は『報道ステーション』(テレビ朝日)のアベノミクスにかんする放送に対しても注意文書を送付している。つまり、安倍自民党および安倍政権が、とりわけTBSの『NEWS23』と『サンデーモーニング』、テレ朝の『報道ステーション』という個別の番組を狙い撃ちして、圧力を強めようとしていたことがわかるだろう。


『報道ステーション』『クローズアップ現代』幹部を呼び出し“停波”をちらつかせ恫喝

 そして、このあと安倍政権による個別番組を狙い撃ちした圧力は、どんどん強まっていく。

 翌2015年1月、『報道ステーション』の不定期コメンテーターだった古賀茂明氏が、「イスラム国」による邦人人質事件について、安倍首相の外交姿勢を毅然と批判。「I am not ABE”(私は安倍じゃない)というプラカードを掲げて、『日本人は違いますよ』ということを、しっかり言っていく必要がある」と発言した。

 これに官邸が大激怒し、当時、菅官房長官の秘書官を務めていた中村格・前警察庁長官が番組放送中から番組編集長に電話をかけまくり、出なかったため、今度はショートメールで猛抗議。その内容は「古賀は万死に値する」というものだったという。この一件により古賀氏の3月末での番組降板、さらに安倍政権に限らず歴代与党からの圧力にも臆することなく『報ステ』のジャーナリズム路線を支えてきた番組統括の女性チーフプロデューサーの更迭、キャスターの古舘伊知郎と絶妙なコンビネーションワークで視聴者に人気のあったコメンテーターの恵村順一郎氏(朝日新聞論説委員)の降板が決まった。

 だが、直接的な官邸の番組介入に古賀氏は黙らなかった。最後の出演回となった2015年3月27日の放送で、古賀氏は「菅官房長官をはじめとして官邸のみなさんからものすごいバッシングを受けてきた」と発言したのだ。

 この発言が火に油を注ぎ、菅官房長官は「事実無根」「放送法がある以上、事実に反する放送をしちゃいけない」と批判。さらに自民党を使って実力行使に出る。同年4月17日、自民党の「情報通信戦略調査会」がNHKとテレビ朝日の経営幹部を呼びつけて事情聴取を実施。NHKは『クローズアップ現代』が放送した「追跡“出家詐欺”~狙われる宗教法人~」でやらせ疑惑が発覚した問題、テレ朝は『報ステ』における古賀発言を問題にしたかたちで事情聴取はおこなわれたのだが、聴取のあと、川崎二郎・同調査会会長は「政府は停波の権限まである」と発言したのだ。

 政権党が個別番組に介入し、幹部を呼びつけた挙げ句、停波までちらつかせる──。安保法制の国会提出を控え、安倍政権が放送局に対して睨みをきかせるべく、本格的に暴走をはじめた時期ともいえるだろう。

 しかも、その手口は個別番組に介入するだけではなかった。

 たとえば、前述した2014年11月に自民党の萩生田氏らが差出人となり在京テレビキー局の編成局長、報道局長宛てに送りつけた“報道圧力文書”だが、このとき自民党はNHKと在京テレビキー局の官邸記者クラブのキャップを党本部に呼びつけたうえで恫喝文書を示したという。また、2013年の『NEWS23』への抗議の際も、他局の報道内容をチェックして〈TBS以外の局にも口頭で抗議〉していたという(前出・毎日新聞)。

 こうした直接、政治部記者を呼びつけたり、どやしつけることの効果は絶大なものだったと想像に難くない。目を付けられることでネタをもらえず、自社だけが“特オチ”するのではないかという不安に駆られた政治部の記者たちが、社内の報道に横やりを入れるという「忖度」の構造は、こうして蔓延していったのだ。


高市“放送法解釈変更”答弁から数カ月で『クロ現』国谷、『報ステ』古舘、『NEWS23』岸井が一斉に降板

 そして、安倍官邸によるメディア圧力の総仕上げとして飛び出したのが、今回問題となっている放送法の解釈変更だった。安倍首相によるお墨付きを得たかたちで2015年5月12日、高市総務相によって「一つの番組のみでも極端な場合は一般論として政治的に公平であることを確保していると認められない」という放送法の解釈を変更する答弁がおこなわれたのだ。

 このあとの報道の自由の崩壊、ジャーナリズムの弱体化は、まさにあっという間だった

 まず、安保法制の国会審議がスタートして以降、安倍首相のメディア対応は露骨さを極めた。集団的自衛権を火事にたとえ、煙が生肉にしか見えない模型で自ら解説した『みんなのニュース』(フジテレビ)や、国会開会中に大阪入りしてまで出演した『情報ライブ ミヤネ屋』『そこまで言って委員会NP』(ともに読売テレビ)など、安倍首相のテレビ出演はフジテレビ系や日本テレビ系、NHKに集中。TBSとテレ朝、テレビ東京の番組に出演することはなかった。つまり、厳しい指摘や批判が予想される番組には出ず自分の主張を垂れ流してくれる番組を選別し、出演したのだ。

 一方、『報ステ』や『NEWS23』は安保法制の報道で気概を見せたが、当然、安倍政権はそれを見逃さなかった。同年9月には自民党の「放送法の改正に関する小委員会」の佐藤勉委員長が、テレビの安保法制の報道をやり玉にあげて「公平・公正・中立は壊れた。放送法も改正したほうがいい」と恫喝発言。

 さらに、同年11月には、小川榮太郎氏やすぎやまこういち氏、ケント・ギルバート氏らといった「安倍応援団」によって設立された「放送法遵守を求める視聴者の会」が、産経新聞と読売新聞に全面の意見広告を掲載。その内容は、放送法を曲解し、『NEWS23』とキャスターの岸井氏を攻撃するものだった。

 「視聴者の会」は初代事務局長の小川氏をはじめ、下野時代から安倍氏と密接な関係を持って応援してきた、極めて安倍首相に近いメンバーで構成されていた。同時に日本会議系人脈の多さや接点も指摘されていた。そんな団体が、特定の番組とキャスターを攻撃するために、数千万円はかかると見られる全面意見広告を出す──。その動きは、もはや安倍政権の別働隊といえるものだった。

 このとき、「視聴者の会」はTBSと岸井氏、さらには総務省にまで公開質問状を送りつけたといわれ、この「視聴者の会」の動きにTBS幹部は真っ青。その結果、同月中に一気に岸井氏の番組降板は決まったといわれている。

 しかも、翌12月には『報ステ』の古舘キャスターの降板が、年が明けて2016年1月には、2014年に菅官房長官に厳しく質問を浴びせたことで官邸を激怒させた『クロ現』の国谷裕子キャスターの降板が発表。岸井、古舘、国谷という安倍政権に睨まれつづけてきたキャスターが、3月末をもって一斉にそれぞれの番組から消えることが決定したのである。


安倍政権で完成した政権による言論支配はいまも…総務省文書問題も他人事報道

 いま振り返ってみても異常事態としか言いようがなく、陰に陽に繰り広げられてきた安倍政権による報道圧力がいかに苛烈なものであったかは、2016年春に起こった各局を代表するキャスター一斉降板劇からも明らかだろう。そして、こうしたキャスターを降板に追いやることに成功し、図に乗っていた安倍政権から飛び出したのが、2016年2月の、高市総務相による「停波」発言だったのである。

 しかし、「停波」をちらつかせずとも、このときすでにテレビ局の“現場”はすっかり骨抜きになっていた。実際、同年2月29日に田原総一朗氏や岸井氏、金平茂紀氏、青木理氏などテレビ業界に身を置くジャーナリストらが「停波」発言に対する抗議声明を発表し記者会見をおこなったが、この会見で読み上げられたテレビ局関係者の声は、あまりに生々しいものだった。

「気付けば、街録で政権と同じ考えを話してくれる人を、何時間でもかけて探しまくって放送している。気付けば、政権批判の強い評論家を出演させなくなっている」
「私たちは今までどおり自由に企画を提案しても、通らないことが多くなったり、作ったものに対しても直しを求められることが増え、それがいつの間にか普通になり、気付けば自由な発想がなくなってきているような状況だ。以前のように政策をチェックし、批判すべき点を批判するということが明らかにできていない。おかしいことをおかしいとは言えない閉塞感が漂っている。若い新入社員などはそれをおかしいとは思わず、これを基準に育っている」

 第二次安倍政権発足時から繰り返されてきた、放送法を曲解・悪用した公権力による報道圧力は、こうして時を経るごとにますます具体化されていった。それはいまも変わらないどころか、さらにひどくなっている。政治にかんする報道はめっきり減り、報道・情報番組では政権の代弁者めいた評論家や御用ジャーナリストばかりが重宝され、批判的報道も必ず政権の言い分を同程度垂れ流すなど、完全に腰砕け。ワイドショーなどでは問題政策や政権不祥事がまともに報じられることなくスルーされることも多い。政権が何も言わなくとも勝手に忖度し、自主規制に走るという言論統制体制が完成してしまったのである。

 しかも、それは今回の内部文書問題でも露呈している。安倍首相の側近による要求によって、放送法の解釈が捻じ曲げられるというとんでもない過程が記された重大文書が出てきたというのに、当初、NHKの『ニュース7』『ニュースウオッチ9』がこの問題を無視。民放各局も、総務省が「行政文書」と認めるまで、詳しく触れようとしなかった。

 安倍政権下で失われてしまった「権力監視」という役割を、テレビは取り戻せるのか。いや、取り戻すためには、このように安倍政権下で繰り広げられた放送法の曲解・悪用や報道圧力を自ら検証し、政治介入を許さないという大原則を確認する必要がある。そのためにも、今回の内部文書問題を、テレビこそが徹底追及しなければならない

(編集部)
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/319888

適菜収 作家
近著に「ニッポンを蝕む全体主義」「日本人は豚になる」「思想の免疫力」(評論家・中野剛志氏との対談)など、著書45冊以上。「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。本紙連載が書籍化「それでもバカとは戦え」好評発売中

適菜収「それでもバカとは戦え」
一連の“高市騒動”の前提 安倍晋三による言論弾圧は疑惑ではなく客観的事実だ
公開日:2023/03/11 06:00 更新日:2023/03/11 06:00

     (啖呵を切ったのに、議員辞職を否定(高市早苗
      経済安保担当相)/(C)日刊ゲンダイ)

 今回の高市早苗を巡る一連の騒動。前提として確認しておきたいのは、安倍晋三という異常な人物が、言論統制・言論弾圧を行っていたのは疑惑ではなく、客観的事実であるということだ。アメリカ国務省が発表した人権状況に関する2016年版の年次報告書には、放送局が政治的な公平性に欠ける放送を繰り返した場合、高市が電波停止を命じる可能性に言及したことを挙げ、「安倍政権によるメディアへの圧力強化に懸念が強まった」と指摘した。

 16年、国境なき記者団は「国境なき記者団は日本のメディアの自由の低下を懸念する」という文書を発表。「安倍政権によるメディアの独立性への脅し」「主要な放送局内で自主規制が進んでいること」などを挙げた。

 3月2日、立憲民主党の小西洋之議員が安倍政権時代に作成された総務省の内部文書を公表。そこには礒崎陽輔首相補佐官(当時)が14年11月26日に、放送法の解釈や違反事例などの説明を総務省に問い合わせてから、翌15年5月に高市が従来の政府見解を事実上見直すまでのやりとりが時系列でまとめられている。

 要するに政府にとって都合の悪いテレビ番組を潰すために悪党が動いたわけだ。内部文書には「現在の放送番組には明らかにおかしいものもあり、こうした現状は正すべき」という安倍の発言や「けしからん番組は取り締まるスタンスを示す必要がある」という礒崎の発言も記載されている。

 当時、総務相だった高市は自身の言動に関する記述から「全くの捏造文書だ」と主張。捏造でなかった場合は閣僚や議員を辞職するかと問われると「結構だ」と答えた。その後、総務相の松本剛明が「すべて総務省の行政文書であることが確認できた」と述べ、礒崎が総務省に「問い合わせた」ことも認めた。内部文書によれば、礒崎は「この件は俺と総理が二人で決める話」「しかし、俺の顔をつぶすようなことになれば、ただじゃあ済まないぞ」と圧力をかけたという。

 結局、高市は議員辞職を否定、「私に関しての4枚については内容が不正確であると確信を持っている」とトーンダウン。アホくさ。ちなみに15年、礒崎は安保法案に関し「法的安定性は関係ない」と口を滑らせている。安倍政権がやったことは、自由と法に対する挑戦だった
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●《憤死》した西山太吉さん:《報道の自由を巡って政府相手のせめぎ合い、今の日本にあるだろうか》? 《報道の自由を守るには報道しかない》

2023年03月30日 00時00分15秒 | Weblog

// (20230311[])

[※ 沖縄復帰50年 利用され続けた海と大地/西山太吉 「密約」を語る (週刊金曜日、2022年5月13日1376号)↑]

   『●西山太吉さん亡くなる: 事件の本質のすり替えであり、「西山事件」に
     非ず…《今も政府は密約を認めない…「返還密約事件」は終わっていない》

 【<金口木舌>「ペンタゴン・ペーパーズ」】《▼後追いで報じたポストもタイムズと共に政府に訴えられた。だが最高裁は「制限を受けない自由な報道のみが政府の偽りを効果的に暴くことができると新聞社勝訴の判決を出す報道の自由を巡って政府相手のせめぎ合い、今の日本にあるだろうか》? (リテラ)(ワシントン・ポスト編集主幹のベン・ブラッドリー氏)《報道の自由を守るには報道しかない》。
 日刊ゲンダイのコラム【佐高信「追悼譜」/西山太吉メディアや岸田文雄に絶望して憤死したのだ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/319554)によると、《国家の嘘を暴いた元『毎日新聞』記者の西山太吉の死を各新聞を含むメディアがそれなりに大きく取り上げている。しかし、報じたメディアは西山の怒りがそのメディアにも向けられていることを知っているのだろうか》。
 佐高さんの「追悼譜」タイトルが示す通り、《西山太吉メディアや岸田文雄に絶望して憤死したのだ》。無念だった、と思う。

   『●三十数年前の映画 ~『密約 ―外務省機密漏洩事件―』
   『●『密約 ~外務省機密漏洩事件~』読了
   『●西山太吉さん密約事件が示すもの:
      「一人歩きし、拡大解釈され、時の権力によって必ず乱用される」
     「「首相のウソを暴いた西山太吉さん。それが今後できなくなる」
      (佐高信さん、10月13日『サンデーモーニング』)。
      また、「西山事件が
      示している通り、必ず一人歩きする。拡大解釈される。
      その時の権力に
      よって必ず乱用される」(岸井成格さん、同番組)」
     「「公務員法でも政と官がその気になれば、
      ジャーナリストなんぞ簡単に逮捕できるということ」だったが、
      それ以上の強力な「猛毒」を安倍首相や自公議員は欲しいらしい。
      自公議員への投票者や支持者は、そんな「猛毒」をどう思っている
      のでしょう?」

   『●東京電力原発人災「被ばくに関する正確な情報が
       伝えられなかった・・・身近で必要な情報が一層隠される」
     「田島泰彦氏の発言で気になるのは、「日本は今でさえ、
       本来なら国民が知るべき情報が出てこない。原発事故で…
      「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム
      (SPEEDI)」や
      被ばくに関する正確な情報が伝えられなかったのがその表れだ…
      身近で必要な情報が一層隠される」という部分。
       ホント~にロクでもない事ばかりする政権!」

   『●西山太吉さん: 「特定秘密保護法制の実施機関に
              メディアが入っている」非民主国
   『●密約破棄
     「自民党の政治家の顔色を見てもみ消したわけですね。西山太吉
      元毎日新聞記者の記者生命を奪っておいて、さんざん嘘を吐き、
      最後はもみ消してあげるわけ」

   『●『沖縄密約』文書破棄という歴史の冒涜
         ~「捨てちゃったんだからもういいジャン」の国~

   『●沖縄密約文書:
      「捨てちゃったんだからもういいジャン」の国を許す最高裁

    《それ以外にも「秘密枠」が存在し、莫大(ばくだい)な金を日本が
     積んでいた。核兵器の持ち込みなど「核密約」も含まれていた。
     このような重要情報が米国からもたらされても、日本側は「ない
     と言い張ってきた状況は異様である》

   『●情報公開法と公文書管理法: 「「何が秘密かすら秘密」
          という特定秘密保護法が施行」、そして共謀罪へ
   『●特定秘密保護法案「改悪」協議:
       沖縄密約事件時どころか、戦前の「治安維持法の再来」
   『●〝沖縄密約〟東京高裁判決、原告側の逆転敗訴
     「「無いんだから仕方ないジャン」、
      「捨てちゃっただからもういいジャン」
      という言い訳を認めて良いのかな。本当に廃棄してしまった
      のならば、それはそれで大問題でしょう。これだけ議論を
      呼んだこんな重要な文章が、
      そういう風にいい加減に取り扱われていて大丈夫なのか? 
      廃棄を指示したのは一体誰で、実行したのは一体誰?」

   『●西山太吉さんが喝破、
      「うそをつく人たちが作ろうとしている危険な法案」
   『●『ペンタゴン・ペーパーズ』: 「報道の自由を守るには
         報道しかない」、でも、沖縄密約と西山太吉記者…
    「リテラの記事【森友文書改ざん問題を彷彿と話題の映画
     『ペンタゴン・ペーパーズ』! 三浦瑠麗はまたトンチンカンコメント】」

   『●政権広報「アベ様のNHK」への切っ掛け…アベ様や
       中川昭一氏に「勘ぐれ、お前」と忖度を強要されて…
    《綿井健陽さん…「報道やジャーナリズムに携わる者が、
     「言論・報道の自由」という言葉を抵抗手段として公に訴える場合は、
     それは対国家、対公権力に向けて使うべきだと私は考えている。
     たとえばNHKの「ETV番組改編問題」のときの
     安倍晋三や故・中川昭一ら国会議員(当時)の対応、古くは毎日新聞
     西山太吉記者(当時)の沖縄返還密約記事での逮捕・有罪、
     最近では映画『靖国』上映中止問題のときに国会議員らが試写要求と
     文化庁に口出しや取材対象者に接触する行為など、これらは
     「言論・報道の自由」の問題として、それこそ良い意味での
     〝メディア・スクラム〟でもって対応すべき出来事だった》

   『●《権力にとって、これほど便利で御しやすい低能メディアも、
      国民も珍しい…一刻も早く立て直さなければ、本当に危険》

 さて、モリカケ桜事件以前、官僚らの〝忖度〟の始まり。アベ様直伝の息吐くようなウソ吐き…「礒崎さんという名前は今年3月になって初めて聞いた」!? 「202333日は高市早苗元総務相のタンカ記念日」。「報道の自由」「知る権利」「権力の監視」を委縮させた問題についての高市早苗元総務相のタンカ…。(琉球新報)《しかも高市氏に対する質疑内容について官邸は「こちらの方で質問立てしたい」との意向を総務省に伝えていた。まさに自作自演》だった。青木理さん《礒崎氏が自身のコントロール可能な議員に“ヤラセ質問”をさせ、官邸の意向に沿う答弁を総務大臣にさせることで、放送法の解釈を変えてしまおうという構図であり、論外です》。この問題、有耶無耶でいいのか?
 沖縄タイムスの【[社説]放送法巡る文書公表 解釈変更の真相究明を】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1116088)によると、《安倍晋三政権当時、官邸官僚が各省庁ににらみを利かせ、官邸主導の政治を担っていたことはよく知られているが、その実態を伝える内部資料が明らかになった。放送法が定める「政治的公平」の解釈を巡り、立憲民主党議員が公表した内部文書とされる資料について、松本剛明総務相は、同省の「行政文書」だと正式に認め、全文を公表した》。
 琉球新報の【<社説>放送法解釈変更 「報道の自由」を侵害した】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1674441.html)によると、《露骨な政治介入の経緯が明らかになった。「報道の自由を侵害するものであり、到底許されない。放送法第4条が定める「政治的公平」の解釈変更を巡り、立憲民主党の小西洋之参院議員が公表した総務省の内部文書について、松本剛明総務相は公式な「行政文書」と認め、全文をホームページで公表した。小西氏が公表した文書と同じ内容だった》、《当時の高市早苗総務相は15年5月、国会で「一つの番組でも極端な場合は政治的公平を確保しているとは認められない」と答弁した。高市氏の答弁は官邸と総務省の協議を踏まえたものだったしかも高市氏に対する質疑内容について官邸は「こちらの方で質問立てしたい」との意向を総務省に伝えていたまさに自作自演である。政権に批判的な番組へのけん制を狙い、官邸主導で放送法の解釈を変えたのだ。岸田文雄首相は「従来の解釈を変更することなく補充的な説明を行ったと承知している」と解釈変更を否定するが、高市氏の答弁は放送局を萎縮させるものにほかならない》。

 斎藤美奈子さん《メディアの役目は「中立公正、不偏不党な報道」ではなく権力の監視なんです。それ、常識。》
 日刊ゲンダイの記事【批判的なコメンテーターは今や皆無 自民党政権の言論弾圧“黒歴史”】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/319684)によると、《第2次安倍政権以降、権力は公然と大手メディアに圧力をかけ、萎縮したメディアによる忖度は常態化し、「権力の監視は骨抜きにされた。大きな転換点となったのが、2015年5月に示された放送法の政治的公平性をめぐる「新たな解釈」の追加だ。政権に批判的なメディアに対する圧力を強めるため、…》。

   『●「電波」な「凶器」高市総務相の暴走と
     「報道現場の声」: 「自粛」「忖度」「委縮」…が「内部から」
   『●「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」…さて、高市早苗氏の
     「タンカ」も、アベ様同様、有耶無耶になってしまうのだろうか、それとも…
   『●「2023年3月3日は高市早苗元総務相のタンカ記念日」…《「捏造文書
     でなければ大臣も議員も辞職するか」と問われて「結構ですよ」と答弁》
   『●《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は「中立
     公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。それ、常識。》
   『●青木理さん《関口宏さんが番組で言っていましたが、『われわれはこの
     番組の姿勢を淡々と貫いていかないといけない』ということに尽きる》

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/319554

佐高信 評論家
1945年山形県酒田市生まれ。「官房長官 菅義偉の陰謀」、「池田大作と宮本顕治 『創共協定』誕生の舞台裏」など著書多数。有料メルマガ「佐高信の筆刀両断」を配信中。

佐高信「追悼譜」
西山太吉はメディアや岸田文雄に絶望して憤死したのだ
公開日:2023/03/06 06:00 更新日:2023/03/06 11:38

西山太吉(2023224日没 享年92

     (西山太吉さん(2023年2月24日没 享年92)
                /(C)日刊ゲンダイ)

 国家の嘘を暴いた元『毎日新聞』記者の西山太吉の死を各新聞を含むメディアがそれなりに大きく取り上げている。しかし、報じたメディアは西山の怒りがそのメディアにも向けられていることを知っているのだろうか。

 私が聞き手を務めた西山の『西山太吉最後の告白』(集英社新書)で西山はこう憤る。

戦後において、国家機密が日本のメディアによって暴かれたことがありますか? 1回もないよ西山太吉だけですよ国家機密の暴露は

 沖縄返還の密約を暴いて、時の首相・佐藤栄作の怒りを買い、その取材方法が「情を通じて」だったとして逮捕された西山は天国から地獄への苦痛を味わった。

 その時、メディアは西山に味方して国家権力に立ち向かったのかと西山は問うているのである。

国家機密の暴露は1回だけ最初にして最後情けないですよ

 死後にこれほど焦点を当てるなら、生前にもっと西山の名誉回復に努めるべきではなかったのか。

 「最後の告白」を受けた私はこう言わざるをえない。

 「日本のメディアは何一つ、自力で取材し、裏付けを取ってはいないんです」

 密約をいまだに政府は認めていないが、危険なものは焼却したり、なかったことにしてきたのだが、たとえば森友事件などでは改ざんに変えた。

「特に、安倍政権では特定秘密保護法を制定し、国民の知る権利を侵害する一方、内閣人事局による人事統制で、公文書改ざん国会での虚偽答弁など好き放題やってきた。これに対して、メディアが徹底した取材や追及を本当にやってきたかについては、私は大いに疑問を持っています」

 最初は否定しながらも、のちに密約を認めた事件当時の外務省アメリカ局長の吉野文六諸永裕司著『ふたつの嘘』(講談社)の中で西山をこう語っている。

「自分を、そして国民を欺いた国家に嘘を認めさせようとする執念、そして正義感。さらには、みずからの名誉をなんとしても回復させたいという欲。そのすべてをひっくるめて、偉大だと思います。なにしろ、鎧兜をつけたような国を相手に、ひとり素手で戦ってきたのですから」

 西山によれば、岸信介やその弟の佐藤栄作らの強権的な秘密主義を阻止すべく池田勇人大平正芳らの宏池会は組織された。しかし、その流れをくむはずの岸田文雄には「宏池会のこの字もない」と西山は断罪する。大平と一心同体だった西山は岸の孫の安倍晋三に、亡くなってからも追随する岸田が腹立たしくてならないのだろう。岸田が腹立たしくてならないのだろう。岸田は宏池会を名乗るが、「私の知っている宏池会とは似て非なるものですよ。宏池会は絶対追随しません」と西山は怒りに体をふるわせていた

 西山はメディアや岸田に絶望して憤死したのだと私は思う。(文中敬称略)
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●青木理さん《関口宏さんが番組で言っていましたが、『われわれはこの番組の姿勢を淡々と貫いていかないといけない』ということに尽きる》

2023年03月29日 00時00分16秒 | Weblog

[『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著、ちくまプリマ―新書257)↑]


(2023年03月10日[金])
青木理さん「そうした出演者を含め、おかしなことにはおかしいと、政権にとってみれば耳の痛いことも果敢に物申してきた。逆に言えば今回の文書は番組にとって名誉かもしれません。『一強』を謳歌(おうか)した長期政権にそれほど嫌悪され、敵視されていたということは、時の政権を監視するというメディア本来の使命を果たしてきた証左とも言えるわけですから」。
 アベ様直伝の息吐くようなウソ吐き…「礒崎さんという名前は今年3月になって初めて聞いた」!? 「202333日は高市早苗元総務相のタンカ記念日」。「報道の自由」「知る権利」「権力の監視」を委縮させた問題についての高市早苗元総務相のタンカ…。(琉球新報)《しかも高市氏に対する質疑内容について官邸は「こちらの方で質問立てしたい」との意向を総務省に伝えていた。まさに自作自演》だった。青木理さん《礒崎氏が自身のコントロール可能な議員に“ヤラセ質問”をさせ、官邸の意向に沿う答弁を総務大臣にさせることで、放送法の解釈を変えてしまおうという構図であり、論外です》。この問題、有耶無耶でいいのか?

   『●「電波」な「凶器」高市総務相の暴走と
     「報道現場の声」: 「自粛」「忖度」「委縮」…が「内部から」
   『●「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」…さて、高市早苗氏の
     「タンカ」も、アベ様同様、有耶無耶になってしまうのだろうか、それとも…
   『●「2023年3月3日は高市早苗元総務相のタンカ記念日」…《「捏造文書
     でなければ大臣も議員も辞職するか」と問われて「結構ですよ」と答弁》
   『●《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は「中立
     公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。それ、常識。》

 東京新聞の【<コラム 筆洗>テレビ司会者の関口宏さんに『テレビ屋独白』という著書がある…】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/235670?rct=hissen)によると、《▼一つの番組ではなく局の番組全体をみて判断するという従来の政府解釈だけでは納得せぬらしい補佐官。「とにかくサンデーモーニング」「けしからん番組は取り締まるスタンスを示す」と言ったらしい▼首相の同意を経て、一般論として一つの番組でも極端な場合は政治的公平を確保しているとは認められない高市早苗総務相が国会で答弁すると補佐官はその旨ツイッターで発信した。成果を誇ったのか▼関口さんは恐怖心を「横に置くしかない」と記す。それを自覚しつつ囚(とら)われずに番組をつくろうという趣旨らしい。不特定多数の目がもたらすこの恐怖以外にテレビマンに強いていいものなどなかろう》。

 斎藤美奈子さん《メディアの役目は「中立公正、不偏不党な報道」ではなく権力の監視なんです。それ、常識。》 (日刊ゲンダイ)《第2次安倍政権以降、権力は公然と大手メディアに圧力をかけ、萎縮したメディアによる忖度は常態化し、「権力の監視は骨抜きにされた。大きな転換点となったのが、2015年5月に示された放送法政治的公平性をめぐる「新たな解釈」の追加だ。政権に批判的なメディアに対する圧力を強めるため、…》。
 dot.のインタビュー記事【総務省文書で名指しされた『サンモニ』出演の青木理氏 政権からの敵視は「番組にとって名誉」なこと】(https://dot.asahi.com/dot/2023030900006.html)によると、《3月2日、立憲民主党の小西洋之参院議員が国会内での記者会見で公表した総務省の「内部文書」は、当時総務相だった高市早苗経済安全保障担当相の進退問題にまで発展している。文書の中身について、小西氏が「超一級の行政文書」と言えば、高市氏は「悪意を持って捏造されたもの」と反論。「この文書が捏造でなければ大臣も議員も辞めるか」と小西氏に追及されると、高市氏は「結構ですよ」と答えるなど激しい応酬が続いている。同文書には、具体的な番組名としてTBS系の報道番組『サンデーモーニング』などが挙げられているが、当の出演者は何を思うのか。同番組にレギュラー出演しているジャーナリストの青木理氏に問題の本質を聞いた》。

 以下、Arc Timesの録画映像もご覧ください。


【Arc Times The News ● 総務省文書の衝撃 安倍政権から続くメディア攻撃 / 今後の日韓 / 少子化と首相の迷走【青木理望月衣塑子尾形聡彦】】
 (https://www.youtube.com/watch?v=SnOmjz8kDOg

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/235670?rct=hissen

<コラム 筆洗>テレビ司会者の関口宏さんに『テレビ屋独白』という著書がある…
2023年3月10日 07時05分

 テレビ司会者の関口宏さんに『テレビ屋独白』という著書がある▼自身も含む「テレビ屋」の敵は視聴率や裏番組ではなく自身に巣くう「恐怖心」だという。人が恐れるのは人の目。多数の視聴者の目を意識するゆえ恐怖心は生まれる。「これじゃ視聴者が逃げてしまうのではないか」とあざとい策に走り空回りすることも。おびえては一人前になれぬが、恐怖心はなくならないという▼関口さん司会で、出演者が政権批判を厭(いと)わぬTBSの番組『サンデーモーニング』。偏向しているとみる安倍政権の礒崎陽輔首相補佐官が約八年前、放送法の政治的公平の解釈をめぐり担当官僚らに働き掛けたことを官僚が記録していた▼一つの番組ではなく局の番組全体をみて判断するという従来の政府解釈だけでは納得せぬらしい補佐官。「とにかくサンデーモーニング」「けしからん番組は取り締まるスタンスを示す」と言ったらしい▼首相の同意を経て、一般論として一つの番組でも極端な場合は政治的公平を確保しているとは認められない高市早苗総務相が国会で答弁すると補佐官はその旨ツイッターで発信した。成果を誇ったのか▼関口さんは恐怖心を「横に置くしかない」と記す。それを自覚しつつ囚(とら)われずに番組をつくろうという趣旨らしい。不特定多数の目がもたらすこの恐怖以外にテレビマンに強いていいものなどなかろう
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https://dot.asahi.com/dot/2023030900006.html

総務省文書で名指しされた『サンモニ』出演の青木理氏 政権からの敵視は「番組にとって名誉」なこと
サンデーモーニング 023/03/09 09:33
上田耕司

     (ジャーナリストの青木理氏)

 3月2日、立憲民主党の小西洋之参院議員が国会内での記者会見で公表した総務省の「内部文書」は、当時総務相だった高市早苗経済安全保障担当相の進退問題にまで発展している。文書の中身について、小西氏が「超一級の行政文書」と言えば、高市氏は「悪意を持って捏造されたもの」と反論。「この文書が捏造でなければ大臣も議員も辞めるか」と小西氏に追及されると、高市氏は「結構ですよ」と答えるなど激しい応酬が続いている。同文書には、具体的な番組名としてTBS系の報道番組『サンデーモーニング』などが挙げられているが、当の出演者は何を思うのか。同番組にレギュラー出演しているジャーナリストの青木理氏に問題の本質を聞いた。

【写真】文書にはかつてメディアで話題になった「女性総務官僚」の名前も
     (※引用者注: アノ山田真貴子元内閣広報官のこと)

*  *  *

 青木氏はまず、この文書を読んだ感想をこう話す。

極めて異常なことが、当時の安倍晋三政権の内部、総務省の内部で起きていた事実が見事に浮かび上がる文書です。ある意味で、安倍政権の体質が凝縮されていると思いました」

 文書の信ぴょう性については、7日午前に松本剛明総務相が「すべて総務省の行政文書であることが確認できた」と認めた。ただ、記載されている内容には正確性が確認できない部分があるとして、引き続き精査が必要だとも付け加えた。

 一方、高市氏も同じく7日午前の会見で自身が登場する4枚の文書について「内容が不正確であるということに確信を持っている。ありもしないことをあったかのようにつくるというのは捏造だ」と一歩も引かない構えだ。

 文書の内容は、当時、安倍氏の首相補佐官だった礒崎陽輔氏が放送法の「政治的公平性」についての解釈を変えようと総務省に働きかけたというもの。これにより、従来は『放送事業者の番組全体を見て判断する』とされてきたテレビ局の政治的公平性に、『一つ一つの番組を見て全体を判断するという新たな解釈が加わった

 礒崎氏は3日、ツイッターで「総務省と意見交換をしたのは事実」と、総務省に働きかけたことを認めたが、青木氏はこう問題視する。

「時の政権の一員である首相補佐官の礒崎氏が総務省に迫り、文書にもあるような“ヤクザまがいの恫喝も交え民主社会の根本たる言論・表現や報道の自由に関する法令解釈変更を裏で迫るのは大問題です」

 2015年1月29日付の文書の中で、礒崎氏は官邸でこう言ったと記載されている。

「総理がどう仰るかにもよるが、いつ誰が質問するかは慎重に決めたい。(補佐官は質問に立てないので)質問は補佐官がきちんとコントロールできる議員にさせる」

 それに対して、情報流通行政局長は「実際に国会で質問いただく場合、総務省としては、今回整理した『極端な事例』の適否について質問者から例示いただく形(中略)にしていただきたい」などと答えている。

礒崎氏が自身のコントロール可能な議員に“ヤラセ質問”をさせ、官邸の意向に沿う答弁を総務大臣にさせることで、放送法の解釈を変えてしまおうという構図であり、論外です。そもそも放送法が定める政治的公平性とは、時の政治権力の介入などで放送をゆがめてはならないという趣旨であり、むしろテレビ局の自主性、独立性を担保するもの。一方、総務省の従来の解釈は『放送事業者の番組全体』で判断すると一定程度は自制的なものでしたが、今後は『極端な場合』は『一つの番組』でもダメだと踏み込んだ。しかも礒崎氏は文書の中で『けしからん番組は取り締まるスタンスを示す必要がある』とまで言い放っている。あまりに露骨な言論、報道の自由への政治介入、直接的なメディア攻撃です」(青木氏)

 そして、礒崎氏が主張する「政治的公平性」の解釈について、こう批判する。

「文書の中で礒崎氏らが盛んに言っているのは、国民的に議論が二分されるテーマは公平にせよということです。たとえば特定秘密保護法にしても安保法制にしても、政権は何が何でも押し通したいが、反対する声は大きかった。実際、それぞれの政策には重大な問題もあった。それが政権側から見れば『国論を二分』という理屈になるのでしょうが、それでメディアに『政治的公平性』を保てということは、『政権批判をやめろという意味に等しい。批判をするなら同じ分量で政権の立場も伝えろ、ということになれば、物事はすべて相対化され、時の政権や各種権力を監視するメディアとジャーナリズムの使命は死にます。結局のところ、政権に批判的なメディア、番組をつぶしたいのが本音なのでしょう」

 当時、文書の中で問題のある報道として名指しされていた番組は『サンデーモーニング』『NEWS23』(ともにTBS系)、『モーニングバード』『報道ステーション』(ともにテレビ朝日系)などがあった。

 15年3月5日付の文書には「サンデーモーニングはコメンテーター全員が同じことを述べている等、明らかにおかしい」という礒崎氏の発言が記録されている。青木氏は『サンデーモーニング』にレギュラー出演しているが、政権からの圧力を感じたことはあるのだろうか。

「私はいち出演者ですから、直接的圧力はありません。ただ、こうした政権の態度はテレビ局、あるいは制作陣に直接、間接的に影響を及ぼすでしょう。また、18年に亡くなられた『NEWS23』のキャスターだった岸井成格さんは、安倍晋三氏と相当な遺恨があったのではないでしょうか。岸井さんは毎日新聞の政治部時代、安倍氏の父親である晋太郎氏の番記者であり、晋三氏の素顔もよく知っている。今回の文書が記す放送法問題と同時期、安倍氏の応援団は岸井さんを攻撃する新聞広告を出しています。政権が『サンデーモーニング』などに異様な敵意を示したのは、長く番組に出演した岸井さんへの遺恨ゆえかもしれません」

 実際、『サンデーモーニング』はどういうスタンスで報道していると青木氏は感じているのか。

「5日、司会の関口宏さんが番組で言っていましたが、『われわれはこの番組の姿勢を淡々と貫いていかないといけないということに尽きるのではないですか。実際、『サンデーモーニング』が偏っているわけではなく、番組のコメンテーターには元自民党議員や外務省の元事務次官も出演してきましたし、保守系の外交評論家だった故・岡本行夫さんも長く出演されていました。ただ、そうした出演者を含め、おかしなことにはおかしいと、政権にとってみれば耳の痛いことも果敢に物申してきた。逆に言えば今回の文書は番組にとって名誉かもしれません。『一強』を謳歌(おうか)した長期政権にそれほど嫌悪され、敵視されていたということは、時の政権を監視するというメディア本来の使命を果たしてきた証左とも言えるわけですから」

 一方、高市氏は前述のように、文書の一部を「捏造だ」と主張している。高市氏が「私が出てくる4枚」と言ったものの一つにあたると思われる15年2月13日付の文書には、当時、総務相だった高市氏が大臣室でこう発言したとある。

「そもそもテレビ朝日に公平な番組なんてある? どの番組も『極端』な印象。関西の朝日放送は維新一色。維新一色なのは新聞も一緒だが、大阪都構想のとりあげ方も関東と関西では大きく違う」

 この発言に対して、青木氏はこう批判する。

「現実にさまざまなテレビ番組があり、中には劣悪な番組があるのも事実でしょうが、時の政権や閣僚が自らの尺度で『公平性』を押しつけるのは、まさに政治権力の横暴であり、メディアへの政治介入です。まして放送行政をつかさどる総務大臣が『これは極端』などと断ずるのは放送メディアに対する介入であり、許されないことです」

 15年3月9日付の文書は「高市大臣と総理の電話会談の結果」とあり、「政治的公平に関する件で高市大臣から総理に電話(日時不明)」と記載されている。高市氏はこれについて「日時不明で私が安倍首相と会話したと書いてあるが、私の電話を誰かが盗聴でもしているのか」と反論したと報じられた。青木氏は言う。

「本当にそういう電話があったのかは知りませんが、一般的に官僚は政治家に忖度するものです。まして官僚は時の大臣の意向に沿って仕事をするわけですから、大臣が誰と会って何を話したか、どういう意向を持っているか、日常的に目と耳をそばだてて情報収集する。それを公文書として保存するか否かはともかく、メモとして残しておくのは生来の習性でしょう」

 そして、こう続ける。

「そんな官僚たちが、大臣の発言や行動に関する文書を捏造するとは考えられず、そんなことをしても何の得もない。むしろ、できるだけ正確に記録するでしょう。実際、礒崎氏は放送法解釈に関する働きかけを総務省にしていたことを認め、現実にそれが高市大臣の国会答弁に反映されているわけですから、文書が記す細かい日付や発言のニュアンス等は精査が必要でも、文書のほとんどは真実だと考えるのが自然でしょう」

 だが、青木氏は政局的な動きに矮小化すべきではない、と語る。

「高市氏は『捏造でなかったら辞める』と断言してしまったので一種の政局になっていますが、問題の本質は放送法の不当な解釈変更であり、そのやり口であり、『けしからん番組』は『取り締まる必要がある』とまで言い放って報道の自由に露骨な介入を企てた安倍政権の姿勢です。もちろん高市氏は当時の総務大臣であり、当事者でもありますから、私は辞任が当然だと考えますが、高市氏の進退問題だけに目を奪われるべきではない。政治とメディアの関係、そもそもメディアはどうあるべきか、そして放送法とは何か、さらには安倍政権の本音や体質は岸田政権にも色濃く受け継がれているのではないか、これを機に考察すべき論点はたくさんあります」
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●「2023年3月3日は高市早苗元総務相のタンカ記念日」…《「捏造文書でなければ大臣も議員も辞職するか」と問われて「結構ですよ」と答弁》

2023年03月23日 00時00分25秒 | Weblog

[※ 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日というトリガー(『報道特集』、2021年06月26日)↑]


(2023年03月06日[月])
2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」…さて、高市早苗氏の「タンカ」も、アベ様同様、有耶無耶になってしまうのだろうか…、それとも、きっちりと大臣も議員も辞職するのか? (リテラ)《国民の「知る権利」を侵害するかたちでこのまま「真偽不明」で闇に葬られる可能性は高い》。

   『●「電波」な「凶器」高市総務相の暴走と
     「報道現場の声」: 「自粛」「忖度」「委縮」…が「内部から」
   『●「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」…さて、高市早苗氏の
     「タンカ」も、アベ様同様、有耶無耶になってしまうのだろうか、それとも…

 東京新聞の【本音のコラム「勇気ある内部告発者前川喜平】によると、《当時の高市早苗総務相と安倍首相の電話会談の記録について、高市氏は「捏造文書だ」と主張。「捏造文書でなければ大臣も議員も辞職するか」と問われて「結構ですよ」と答弁した》。
 「2023年3月3日は高市早苗元総務相のタンカ記念日」。アベ様や当時の最低の官房長官による《メディアコントロール》の威を借り、《当時、高市早苗総務相が国会で「電波停止もありうる」と発言》していた訳で、何十頁にもわたる今回の文書が捏造であるとまでタンカを切ったのだが、墓穴を掘ったのではないか。自分が長を務めていた総務官僚が「捏造文書」を作成していたなどと言える大臣って、一体?

 リテラの記事【安倍政権の言論弾圧「放送法解釈変更」をめぐる総務省内部文書のリアルすぎる中身! 高市早苗はこれでも「捏造」と言い張るのか】(https://lite-ra.com/2023/03/post-6265.html)によると、《しかし、なぜ高市総務相が唐突に解釈変更を明言したのか、その背景に何があったのかはこれまで謎に包まれていた。ところが今回、公開された総務省の内部文書では、当時、安倍晋三首相の首相補佐官を務めていた礒崎陽輔氏が、おもに『サンデーモーニング』(TBS)をやり玉に挙げるかたちで、しつこく総務省に事実上の解釈変更を要求していたことが判明。さらに、安倍首相の“鶴の一声”によって、高市答弁に至っていたことがわかったのだ》。

   『●アベ様は「報道がそれで抑圧される、
     そんな例があったら私は辞める」と明言・・・ETV番組改編問題は?
    《文書は「選挙時期における報道の公平中立ならびに公正の
     確保についてのお願い」というタイトルで、20日付で在京の
     テレビキー局に送付された。差出人は筆頭副幹事長の
     萩生田光一と報道局長の福井照の連名。
     その中身がむちゃくちゃなのだ》

   『●「政権にとって「白紙委任状」ほど好都合なものはありません」:  
                       2014年12月衆院選に是非行こう!
    《その2日後、自民党はNHKや在京テレビ局に要望書を出しました
     萩生田光一・自民党筆頭副幹事長、福井照・報道局長の
     両衆院議員の連名で、出演者の発言回数や時間▽ゲスト出演者の選定
     ▽テーマ選び▽街頭インタビューや資料映像の使い方――の4項目
     ついて「公平中立、公正」を要望する内容になっています》

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https://lite-ra.com/2023/03/post-6265.html

安倍政権の言論弾圧「放送法解釈変更」をめぐる総務省内部文書のリアルすぎる中身! 高市早苗はこれでも「捏造」と言い張るのか
2023.03.05 07:00

     (首相官邸HPより)

 安倍政権下でおこなわれた報道圧力の実態がつまびらかとなる内部文書が公開され、大きな問題となっている。2日に立憲民主党の小西洋之・参院議員が公開した、約80ページにもおよぶ総務省の内部文書だ。

 放送法における「政治的公平性」について、政府はそれまで「一つの番組ではなく、放送事業者の番組全体を見て判断する」という見解をとってきた。だが、安倍政権下の2015年5月12日、当時の高市早苗総務相が参院総務委員会で「一つの番組のみでも極端な場合は一般論として政治的に公平であることを確保していると認められない」と答弁し、突然の解釈の追加、事実上の解釈変更をおこなったのだ。

 この解釈変更がテレビの番組づくりにもたらした影響は計り知れない。ご存知の通り、安倍政権下では批判的だったキャスターやコメンテーターが次々と番組から消えていった一方、政権を擁護するコメンテーターが跋扈するようになった。さらに、情報番組やワイドショーでは政権批判や不正の追及をすること自体がどんどん減っていった。こうしたいまにつづく状況をつくり出したのは、高市総務相が明言した解釈変更によって、ひとつの番組内で中立を保たなければならなくなったことが大きく影響しているのだ。

 しかし、なぜ高市総務相が唐突に解釈変更を明言したのか、その背景に何があったのかはこれまで謎に包まれていた。ところが今回、公開された総務省の内部文書では、当時、安倍晋三首相の首相補佐官を務めていた礒崎陽輔氏が、おもに『サンデーモーニング』(TBS)をやり玉に挙げるかたちで、しつこく総務省に事実上の解釈変更を要求していたことが判明。さらに、安倍首相の“鶴の一声”によって、高市答弁に至っていたことがわかったのだ。

 当の高市氏は、この内部文書を「捏造文書だ」「非常に悪意をもってつくられた文書」と主張し、「捏造文書でなかった場合には議員辞職するか」という質問にも「結構ですよ」と応答。森友公文書改ざん問題のきっかけとなった安倍首相の「私や妻が関係していたということになれば総理大臣も国会議員もやめる」を想起させる展開となってきている。

 いかに高市氏の主張が苦しいものなのかについては後述するが、そもそもこの内部文書を総務省が「捏造」する理由がない上、礒崎氏本人も「総理補佐官在任中に放送法で定める政治的公平性の解釈について総務省と意見交換をしたのは事実」だと認めている。そして、実際に解釈変更がおこなわれたのも事実なのだ。

 それでは、政権への忖度と擁護に溢れかえるいまのテレビ番組の状況を生み出すことになった放送法の解釈変更は、いったい、どのようなやりとりのなかで実行されるにいたったのか。公開された約80ページにもおよぶ内部文書から、紐解いていきたい。


■『サンモニ』批判を繰り返していた磯崎 そして“安倍首相『NEWS23』で逆ギレ事件”の直後…

 はじまりは2014年11月26日、元総務官僚である当時の礒崎首相補佐官が総務省放送政策課に電話をかけたことからはじまる。「厳重取扱注意」と記された「「政治的公平」に関する放送法の解釈について(礒崎補佐官関連)」という文書によると、この日、礒崎首相補佐官は「コメンテーター全員が同じ主張の番組(TBSサンデーモーニング)は偏っているのではないか」という問題意識を総務省側に伝え、「政治的公平」の解釈や運用、違反事例を説明してほしいと迫った

 じつは礒崎首相補佐官は、自身のTwitter上で以前から『サンデーモーニング』への批判を繰り返しおこなっていたのだが、直前の11月23日・24日にも同番組に対して猛批判を展開していた。

〈日曜日恒例の不公平番組が、今日も、放送されています。仲間内だけで勝手なことを言い、反論を許さない報道番組には、法律上も疑問があります。特定秘密保護法でも、集団的自衛権でも、番組に呼んでいただければ、いつでもきちんと御説明します。〉
〈偏向した報道番組はたくさんありますが、相手側ゲストを呼ばず、一切の反論権を認めない番組は、最悪です。仲良しグループだけが集まって政治的に好き放題言うような番組が、放送法上許されるはずがありません。今の立場では余り動けませんが、黙って見過ごすわけにはいきません。〉
〈女性のO・Eさん(編集部注:大宅映子氏を指していると思われる)がレギュラーで出演している頃には、それほど違和感がなかったのですが、最近傾きが大きくなってきました。間違ったことを本当のように言われるのが、一番困ります。〉

 また、ここで注意したいのは、礒崎首相補佐官が動き出したタイミングについてだ。礒崎首相補佐官が総務省側に電話をかける約1週間前にあたる11月18日、安倍首相は『NEWS23』(TBS)に生出演したのだが、このとき安倍首相は放送された街頭インタビューのVTR内にアベノミクス批判をする声が入っていたことに対し、厳しい意見を意図的に選んでいると逆ギレ。さらにその2日後の11月20日に自民党は、在京テレビキー局の編成局長、報道局長宛てに「選挙時期における報道の公平中立ならびに公正の確保についてのお願い」と題した“報道圧力文書”を送りつけている。この文書の差出人は、当時、自民党筆頭副幹事長だった萩生田光一・現政調会長と報道局長だった福井照氏(2021年衆院選で落選)だ。

 つまり、礒崎氏による総務省への働きかけは、安倍首相が『NEWS23』に逆ギレを起こしたことをきっかけに安倍首相の子飼い議員である萩生田氏が自民党としてテレビ局に圧力をかけたタイミングと同時期におこなわれたのだ。これらの客観的事実からも、内部文書に記された礒崎首相補佐官の言動に齟齬はなく、信憑性が高いと考えられるだろう。


■磯崎首相補佐官のゴリ押し要求に高市早苗総務相は「この答弁は苦しいのではないか?」と疑問

 話を内部文書に戻そう。2014年11月26日に礒崎首相補佐官から放送法が規定する「政治的公平」についての説明を求められた総務省側は、2日後の11月28日に官邸の礒崎総理補佐官室を訪問。そこで礒崎氏は「一つの番組でも明らかにおかしい場合があるのではないか」「絶対おかしい番組、極端な事例というのがあるのではないか。これについても考えて欲しい」と述べ、事実上の解釈の変更に向けて検討するよう迫っている

 首相補佐官が官僚を呼び出し、当たり前の政権批判をおこなう特定の番組をやり玉に挙げて法の解釈変更を要求する──。政権にとって目障りな番組を潰すために法を捻じ曲げさせようとは言語道断の行為であり、安倍官邸の報道圧力体質が浮き彫りになっていると言えるだろう。

 一方、礒崎氏に無理難題をふっかけられた総務省側は、あきらかに困惑。しかし、磯崎首相補佐官の要求は再三にわたっておこなわれ、2015年1月15日には総務省側が提出した説明資料に「激高」したことも記述されている。こうしたやりとりの結果、2015年1月29日には、高市総務相と安倍首相に了解を得た上で、国会で「(磯崎氏が)きちんとコントロールできる議員」が質疑をおこなう方向性が確認されている。

 そして、礒崎首相補佐官が押し進めてきた事実上の解釈変更をめぐる国会答弁について、2015年2月13日、総務省の担当局長らが高市総務相にレクをおこなう。この場で高市総務相は、総務省が作成した整理ペーパーに記された答弁案に対し「この答弁は苦しいのではないか?」と疑問を呈しつつ、このように発言している。

「そもそもテレビ朝日に公平な番組なんてある?どの番組も「極端」な印象。関西の朝日放送維新一色
「苦しくない答弁の形にするか、それとも民放相手に徹底抗戦するか。TBSとテレビ朝日よね」
官邸には「総務大臣は準備をしておきます」と伝えてください
総理も思いがあるでしょうから、ゴーサインが出るのではないかと思う」

 つまり、高市総務相は「答弁としては苦しい」部分があると認識しながらも、安倍首相の判断の上で話を前進させることを了承したのである。

 ところが、ここで思わぬ人物からの横やりが入る。その人物とは、2013年から2015年まで安倍官邸で広報担当の首相秘書官を務めていた山田真貴子氏だ。


■NHKに言論弾圧電話をかけたあの側近の意外な反応 磯崎首相補佐官を「変なヤクザ」と

 山田首相秘書官は礒崎氏と同じ総務省出身で、菅義偉政権の発足で菅氏が官邸に呼び戻し、内閣広報官に据えた人物。菅首相の息子が絡んだ東北新社の接待問題で辞職に追い込まれたことは記憶に新しいが、2020年には菅首相が生出演したNHK『ニュースウオッチ9』において、有馬嘉男キャスターが日本学術会議問題の追及をおこなったことに対し、「総理、怒っていますよ」「あんなに突っ込むなんて、事前の打ち合わせと違う。どうかと思います」とNHKの政治部長に怒りの電話をかけたと報じられ、その後、有馬キャスターが降板するきっかけにもなったと見られている。

 ようするに、山田氏自身も、菅首相の子飼いらしい報道圧力体質を持った人物なのだが、しかし、このときは逆の動きを見せていた。

 2015年2月18日、総務省側が放送法の解釈変更について安倍首相の首相秘書官である山田氏にお伺いを立てたところ、山田氏はこう難色を示したのだ。

「今回の整理は法制局に相談しているのか? 今まで「番組全体で」としてきたものに「個別の番組」の(政治的公平の)整理を行うのであれば、放送法の根幹に関わる話ではないか。本来であれば審議会等をきちんと回した上で行うか、そうでなければ(放送)法改正となる話ではないのか」

 意外にもまっとうな指摘だが、ここから山田首相秘書官による礒崎首相補佐官の批判がつづく。

「礒崎補佐官は官邸内で影響力はない(長谷川補佐官は影響力あるとの言)。総務省としてここまで丁寧にお付き合いする必要があるのか疑問」
「今回の話は変なヤクザに絡まれたって話ではないか」
「礒崎補佐官からすれば、前回衆院選の時の萩生田(議員名の要請)文書と同じ考えで、よかれと思って安保法制の議論をする前に民放にジャブを入れる趣旨なんだろうが、(山田秘書官からすれば)視野の狭い話。党がやっているうちはいいだろうし、それなりの効果もあったのだろうが、政府がこんなことしてどうするつもりなのか。礒崎補佐官はそれを狙っているんだろうが、どこのメディアも萎縮するだろう言論弾圧ではないか

 まさかの礒崎氏を「変なヤクザ」呼ばわり……。この物言いからも官邸内のパワーバランスが透けて見えるようだが、重要なのは、礒崎首相補佐官が進めようとしている放送法の解釈変更に対し、首相秘書官からしっかりと「言論弾圧」だという認識が示されていたことだ。

 さらに山田首相秘書官は、こうもつづけている。

「総理はよくテレビに取り上げてもらっており、せっかく上手くいっているものを民主党の岡田代表の時間が足りない等言い出したら困る」
「だいたい問題になるのは「サンデーモーニング」「ニュース23」「報道ステーション」だろうが、国民だってそこまで馬鹿ではない。今回の件は民放を攻める形になっているが、結果的に官邸に「ブーメラン」として返ってくる話であり、官邸にとってはマイナスな話」

 ようするに山田氏は、「一つの番組」で政治的公平を言い出せば、逆に「安倍首相だけ取り上げられているのはおかしい!」と野党からつけ込まれること、さらには政権に批判的な番組を露骨に狙い撃ちすれば国民から反発が巻き起こることを懸念したのだ。ある意味、冷静な判断だとも言えるだろう。


■磯崎首相補佐官「俺と総理が二人で決める話」「ただじゃあ済まないぞ」「首が飛ぶぞ」と総務官僚を恫喝

 このように、言論弾圧をしたい首相補佐官vsそれを阻止しようとする首相秘書官の対立構図となった放送法の解釈変更問題だったが、困り果てたのが、両者の板挟みとなってしまった総務省だった。山田首相秘書官のレクから約1週間後の2015年2月24日、総務省側は礒崎首相補佐官と面談し、「総理にお話される前に官房長官にお話し頂くことも考えられるかと思いますが」と提案。つまり、礒崎・山田両氏の頭が上がらない菅官房長官にジャッジしてもらおうと考えたらしい。

 だが、この提案に礒崎首相補佐官は怒り心頭。総務省の官僚たちをこう恫喝しはじめるのだ。

「何を言っているのか分かっているのか。これは高度に政治的な話。官房長官に話すかどうかは俺が決める話。局長ごときが言う話では無い。総理が(官房長官に相談しろと)仰るなら勿論話をする。この件は俺と総理が二人で決める話
「俺の顔をつぶすようなことになれば、ただじゃあ済まないぞ首が飛ぶぞ。もうここにも来ることができないからな」
「俺を信頼しろ。役所のOBなんだし、ちゃんとやってくれれば、役所の悪いようにはしない。そちらも、官邸の構造論を分かっておくように」

 「俺と総理が二人で決める話」「ただじゃあ済まないぞ」「首が飛ぶぞ」……。事態が一筋縄ではいかなくなったなか、ついに2015年3月5日、礒崎首相補佐官と山田首相秘書官、さらには今井尚哉首相秘書官が同席するもとで、安倍首相に意向を確認することとなったのだ。

 このとき、山田氏のみならず今井首相秘書官も「総理単独の報道が萎縮する」「メディアとの関係で官邸にプラスになる話ではない」などと説明。

 ところが、マイナス面を説明したというのに、ここで安倍首相が「前向きな反応」を示すのだ。

 山田首相秘書官が総務省側に伝えた安倍首相の反応をまとめた「総理レクの結果について(放送番組の政治的公平について)」という文書には、安倍首相の発言がこのようにまとめられている。

「政治的公平という観点からみて、現在の放送番組にはおかしいものもあり、こうした現状は正すべき」
「(放送番組全体で見ることについて)「JAPANデビュー」は明らかにおかしい、どこでバランスを取っているのか」

 安倍首相が具体名を挙げた『JAPANデビュー』とは、2009年に放送された全4回のNHKスペシャルのシリーズだ。このシリーズ第1回目で日本の台湾統治を取り上げた「アジアの“一等国”」をめぐっては、当時、安倍氏は「番組はひどすぎる」「『反日』で貫かれています」「イメージ操作を行い、これでもかと日本を貶めています」と猛批判。安倍氏や中川昭一氏らを含む自民党国会議員有志で「公共放送の公平性を考える議員の会」を発足させたほどだった。つまり、こうした「反日」番組を取り締まるためにも、放送法の解釈変更はありではないか、と安倍首相は前のめりになったのだ。

 さらに、ここで礒崎首相補佐官が追い打ちをかける。礒崎氏が「サンデーモーニングはコメンテーター全員が同じことを述べている」「明らかにおかしい」と発言すると、安倍首相はこう呼応したというのである。

「放送番組全体で見る」とするこれまでの解釈は了解(一応OKと)するが、極端な例をダメだと言うのは良いのではないか」

 再度、山田首相秘書官がマイナス点を説明しても、もはや暖簾に腕押し。安倍首相は「有利不利ではない」「全部が全部とは言わないが、正すべきは正す」と引かなくなってしまったのである。


■“安倍首相もサンデーモーニングを問題視”と磯崎首相補佐官 一方高市総務相は「本当にやるの?」

 上記は山田首相秘書官が総務省側に伝えた安倍首相の反応についての報告だが、一方の礒崎首相補佐官が総務省側に伝えた安倍首相の反応をまとめた「礒崎総理補佐官からの連絡(総理レクの結果について)」という文書には、礒崎氏の発言として、こうも書かれている。

「総理がいちばん問題意識を持っているのはNHKの「JAPANデビュ―」だが、これはもう過去の話。今はサンデーモーニングには問題意識を持っている。(報道ステーションの)古舘も気に入らないが、古舘はゲストを呼ぶ。ゲストが弱くて負けるのはしょうがないが、この違いは大きい。サンデーモーニングは番組の路線と合わないゲストを呼ばない。あんなのが(番組として)成り立つのはおかしい」
とにかくサンデーモーニング。番記者にもいろいろ言っているが、総務省もウォッチしておかなきゃだめだろう」
「古舘は番組には出演させる。総理が呼ばれれば総理はけんかするだろう。その意味でもサンデーモーニングは構造的におかしいのではないかということ。皆さんもこうした意識は頭に入れておいていただきたい。(笑いながら)あんまり無駄な抵抗はするなよ」

 つまり、礒崎氏の弁によれば、安倍首相自身も『サンデーモーニング』が問題だという認識を持っていた、というのである。

 このように、ついに安倍首相が乗り気となってしまったことで、法解釈の変更を国会質疑でおこなうという方向がいよいよ現実化する。

 「大臣レクの結果についての安藤局長(編集部注:安藤友裕・総務省情報流通行政局長)からのデブリ模様」と題された文書によると、総務省は礒崎首相補佐官から受けた安倍首相の反応などを高市総務相に報告するが、高市氏は〈あまり記憶がなかった様子〉だったらしく、第一声は「本当にやるの?」。その後、この問題の内容を思い出してくると、「これから安保法制とかやるのに大丈夫か」「民放と全面戦争になるのではないか」「(前回衆院選の)要請文書のように、背後で動いている人間がいるのだろう」と懸念などを口にし、最終的には「一度総理に直接話をしたい」と発言。高市氏は〈平川参事官(編集部注:平川薫・総務省大臣官房参事官のこと)に今井総理秘書官経由で総理とお話できる時間を確保するようその場で指示〉したという。

 この結果、高市総務相は安倍首相と電話会談を実施。その内容を2015年3月9日に平川参事官が安藤局長に報告した内容をまとめた「高市大臣と総理の電話会談の結果」という文書によると、高市氏が安倍首相に電話をしたとあり(日時不明)、こう綴られている。

〈総理からは、「今までの放送法の解釈がおかしい」旨の発言。実際に問題意識を持っている番組を複数例示?(サンデーモーニング他)〉
〈国会答弁の時期については、総理から、「一連のものが終わってから」とのご発言があったとのこと。〉

 こうした流れを経て、礒崎首相補佐官が放送法の解釈変更について、国会における「質問」を総務省側に送付。〈NHK予算が終わった後のタイミングで、参・総務委員会の一般質疑で質問する〉方向性が示され、実際、2015年5月12日の同委員会で、自民党・藤川政人・参院議員の質問に答えるかたちで、高市総務相が一つの番組のみでも極端な場合は一般論として政治的に公平であることを確保していると認められないという解釈変更を明言するにいたったのである。


■「捏造文書でなければ議員辞職する」と啖呵を切った高市早苗大臣だが…

 ──以上、今回公表された総務省の内部文書約80ページをざっくりと追ってみた。ここからは、少なくともこの放送法の解釈変更が「言論弾圧」(山田首相秘書官)という大きな危険を孕んだものであり、審議会に諮ることや法改正が必要であるという認識が示されながらも、『サンデーモーニング』を異常なまでに目の敵にしている礒崎首相補佐官の執念と恫喝、さらには礒崎氏に同調した、安倍首相による絶対的な「天の声」があって実行に移されたことがよくわかる。

 また、総務省も結果的に政治に振り回されるだけで、問題があることを理解しながら唯々諾々と従ってしまっているまさに安倍政権の官邸支配の構図が浮かび上がる内容だと言えるが、こうした文書を総務省が「捏造」する理由など、どこにもないだろう

 しかも、現在、「捏造文書だ」と主張している高市大臣は、法解釈の変更を答弁した張本人であるわけだが、その答弁にいたった経緯について問われると「質問通告があったからじゃないか。答弁書の案を私が見たのは前日。その経緯は知らない」などと発言。しかし、とてもじゃないが従来の政府解釈を変更するという重大な答弁書を、経緯も知ろうとせずにそのまま読み上げたというのはおかしい。むしろ、内部文書にあるように「本当にやるの?」「一度総理に直接話をしたい」という反応こそリアリティがあるだろう。

 さらに高市大臣といえば、いま刑事告発されている政治資金規正法違反問題で、疑惑隠蔽のために「虚偽の領収書」を発行したという“証拠の捏造”疑惑が浮上。高市大臣は「捏造文書だ」と決めつける前に、自身の事務所の“証拠の捏造”疑惑について説明すべきではないのか。

 その上、高市大臣が「捏造文書でなければ議員辞職すると啖呵を切ったばかりに、今後、総務省が事実の隠蔽に走り、万が一、関係官僚が命の危険にさらされるような事態へと発展しないか、不安は大きい。いや、高市大臣のみならず、3日の参院予算委員会で岸田文雄首相は「(内部文書について)正確性が定かでない」と答弁し、松本剛明総務相も「発言者に内容の確認を取っておらず、文書の記載について、かなりの方々が認識が異なると言っていることが判明した」などと発言しているように、すでに逃げの一手に出ている国民の「知る権利」を侵害するかたちでこのまま「真偽不明」で闇に葬られる可能性は高い

 だが、それでいいはずがあるまい。繰り返すが、この解釈変更は、政権批判が封じられ、かたや擁護で溢れかえるといういまのテレビ番組の状況をつくり出した元凶ともいえるものだ。そして、政権批判を厭わずおこなう『サンデーモーニング』のような番組を狙い撃ちにし、時の権力が恣意的に解釈を変更させていたのである。解釈変更の見直しの議論は当然のこと、テレビ番組における報道のあり方を問い直すためにも、この内部文書をなかったものにするわけにはいかないのだ。

(編集部)
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●お維系の杉田水脈議員を、櫻井よしこ氏の助言を基に引き抜いたのはアベ様であり、なんとキシダメ首相は総務政務官に指名してしまったょ…

2022年12月18日 00時00分34秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


(2022年12月05日[月])
いやぁ~、福島みずほさんとの参院予算委員会 (221202) での質疑、本当に酷かった。
 以前、松尾貴史さん《能力の問題人格の問題品性の問題》と批判…。当然、キシダメ首相の責任は極めて重い。

   『●《能力の問題。人格の問題。品性の問題》…本当にそうだ! 〝ハート〟
        無き自民党の〝ハート〟無き山口県連所属国会議員・杉田水脈氏

 日刊ゲンダイの記事【“ヘイトの見本市”杉田水脈政務官薄ら笑いでデタラメ答弁連発!挑発40分“面の皮”に慄然】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/315264)によると、《11月30日の参院予算委員会は慄然モノだった。立憲民主党の塩村文夏議員が差別発言を平然と繰り返す杉田水脈総務政務官の資質を40分あまり追及。薄ら笑いを浮かべた杉田氏はデタラメ答弁を連発し、「日本には命に関わるひどい女性差別は存在しない」と言い出し、審議は何度も止まった。安倍元首相の子飼いアピールで生き延びてきた杉田氏は、さながら「ヘイトの見本市」だ》。国際的な恥さらし…《角谷浩一氏…「岸田首相は例によって〈適材適所とかばっていますが、こんな人物を政府に入れた時点で差別容認のヘイト政権だと国内外に示したようなもの。一連の辞任ドミノしかり、自民党にはこのレベルの議員しかいないということでもある」》。

 さらに、リテラの記事【杉田水脈「女性差別・民族差別の撤回・謝罪」は形だけで反省なし! 岸田首相がトンデモ差別政治家を守り続ける理由】(https://lite-ra.com/2022/12/post-6248.html)によると、《「傷つかれた方々に謝罪し、表現を取り消す」──昨日2日、杉田水脈・総務大臣政務官が過去の発言について撤回・謝罪すると言い出した。「LGBTには生産性がない」と発言してから約4年、今年8月も「性的マイノリティの方を差別したことはない」などと発言していた杉田政務官だが、無論、いまなお反省していないのは明らかだ》。

 キシダメ首相が総務政務官に指名してしまったアノ杉田水脈氏を、そもそも、櫻井よしこ氏の助言を基に (お維から直接ではないようですが) お維から引き抜いたのはアベ様らしい…。

   『●「取締役レベルで決定した確信犯的」ヘイト企画・
      「差別ビジネス」のツケ…これで幕引きでいいのですか?
   『●杉田水脈衆院議員、《一体、だれがこんな人物を国会議員にしたのか》
     (日刊ゲンダイ)…悪夢のような無《責任政党》やその総裁らの無責任
   『●村上誠一郎議員の発言よりも、統一協会票の差配等々のアベ様案件こそ
      が《国賊》であり、《党員の品位を汚す行為》だと思いますが?(1)
    《…自民党・杉田水脈衆院議員の“性的マイノリティには生産性がない
     という差別言説…》

   『●《とりあえず、うっかり「いいね」を押したら即アウト、ではない》…
      杉田水脈衆院議員はどのように言動し、どの様なモノに「いいね」?
   『●杉田水脈総務政務官、麻生太郎自民党副総裁らはウルトラのつく差別
     主義者…ズボズボ壺壺ヅボヅボな自民党で重用されるってどういうこと?
   『●《能力の問題。人格の問題。品性の問題》…本当にそうだ! 〝ハート〟
         無き自民党の〝ハート〟無き山口県連所属国会議員・杉田水脈氏

 自民党山口県連所属。どうやっても落選させられそうにもない、比例名簿の上位。ヘイトで差別主義者が未だに国会議員、かつ、キシダメ首相がなんと総務政務官に任命してしまうという絶望…。キシダメ首相の政治音痴。案の定、杉田水脈総務政務官の酷い国会での答弁。

 そして、リテラの重要な指摘…《これだけの差別言辞を垂れ流してきた杉田氏を、「職責を果たすだけの能力を持った人物などと評価する岸田首相──。しかし、それも当然なのかもしれない。というのも、岸田首相の“ブレーン”だと囁かれているのが、杉田政務官と近い小川榮太郎氏だからだ》。

   『●村上誠一郎議員の発言よりも、統一協会票の差配等々のアベ様案件
     こそが《国賊》であり、《党員の品位を汚す行為》だと思いますが?(1)
    「アベ様の《ブレーン》を起用するキシダメ首相、もう辞任してくれ…。
     勘弁してほしいよ、全く。…リテラの記事【岸田はおかしくなっている!
     性差別発言や統一教会擁護の極右安倍応援団・小川榮太郎をブレーンに
     国葬も小川の進言か】」

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/315264

“ヘイトの見本市”杉田水脈政務官薄ら笑いでデタラメ答弁連発!挑発40分“面の皮”に慄然
公開日:2022/12/01 14:15 更新日:2022/12/01 15:52

     (発言はさながら「ヘイトの見本市」だ
      (杉田水脈総務政務官)/(C)日刊ゲンダイ)

 11月30日の参院予算委員会は慄然モノだった。立憲民主党の塩村文夏議員が差別発言を平然と繰り返す杉田水脈総務政務官の資質を40分あまり追及。薄ら笑いを浮かべた杉田氏はデタラメ答弁を連発し、「日本には命に関わるひどい女性差別は存在しない」と言い出し、審議は何度も止まった。安倍元首相の子飼いアピールで生き延びてきた杉田氏は、さながら「ヘイトの見本市」だ。

 杉田氏の異常な思考回路は「LGBTは生産性がない」で周知だが、女性差別も常軌を逸している。性暴力被害を訴えたジャーナリストの伊藤詩織さんを取り上げた英BBCの番組(2018年6月)のインタビューで、「彼女の場合は明らかに女としての落ち度があった」と発言。伊藤さんを中傷するSNS投稿に「いいね」を大量に押して東京高裁から賠償を命じられたが、最高裁に上告。20年9月の自民党内の会議で内閣府が性暴力被害者支援施設の増設を説明した際には、「女性はいくらでもウソをつけますから」と言い放った。

 塩村氏から「落ち度」や「ウソ」について問われた杉田氏は、「性暴力被害者に対して申し上げたことでは全くございません。女性を蔑視する意図も全くございませんでした」と、あからさまなウソ。その挙げ句、「BBCのインタビューを受けたのは4年前。当時は不起訴で検察(審査会の議決)も不起訴相当ということで、性暴力も性被害者も存在していなかった」とイケシャアシャアだ。

 14年10月の衆院本会議で「男女平等は絶対に実現し得ない、反道徳の妄想です」とブッて、男女共同参画社会基本法の廃止を求めたことについては「現在とは異なる政党に所属をしていた」と釈明。杉田氏の古巣は旧日本維新の会で、当時は次世代の党所属だったが、子どもの言い訳にも劣る。

 極め付きは16年の国連女性差別撤廃委員会に関するブログ投稿。「小汚い格好に加えチマ・チョゴリやアイヌのコスプレおばさんまで登場」「同じ空気を吸っているだけでも気分が悪くなる」などと罵詈雑言だったのだが、「100人ぐらいの方々が私を取り囲んで至近距離で罵声を浴びせた。当時、一般人だった私がこのような感想を持つのは仕方がなかった」とまたウソ。再選できず「タダの人」だっただけで、ブログには「近寄ろうとすると大勢の人間に囲まれました」と書いていた。

 政治ジャーナリストの角谷浩一氏は言う。


■ヘイト政権だと国内外に示したようなもの

「岸田首相は例によって〈適材適所とかばっていますが、こんな人物を政府に入れた時点で差別容認のヘイト政権だと国内外に示したようなもの。一連の辞任ドミノしかり、自民党にはこのレベルの議員しかいないということでもある」

 一事が万事だ。
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https://lite-ra.com/2022/12/post-6248.html

杉田水脈「女性差別・民族差別の撤回・謝罪」は形だけで反省なし! 岸田首相がトンデモ差別政治家を守り続ける理由
2022.12.03 11:00

     (左・杉田水脈政務官/右・岸田首相(両氏公式HPより))

 「傷つかれた方々に謝罪し、表現を取り消す」──昨日2日、杉田水脈・総務大臣政務官が過去の発言について撤回・謝罪すると言い出した。「LGBTには生産性がない」と発言してから約4年、今年8月も「性的マイノリティの方を差別したことはない」などと発言していた杉田政務官だが、無論、いまなお反省していないのは明らかだ

 それは、撤回・謝罪をおこなった昨日2日の参院予算委員会での答弁からもはっきりしている。杉田政務官は、こう述べた。

「過去の配慮を欠いた表現、そういったことを反省するとともに、松本総務大臣から私に対し、傷つかれた方々に謝罪し、そうした表現を取り消すように指示がありました。私としても内閣の一員としてそれに従い、傷つかれた方々に謝罪し、そうした表現を取り消します」

 ようするに、松本剛明総務相から指示されたから撤回・謝罪するだけだと、当の杉田政務官が述べているのだ。

 杉田政務官の差別発言問題は、いま開かれている臨時国会において何度も追及を受けてきたが、杉田政務官はそのたびに頑なに撤回・謝罪することを拒んできた。

 しかし、11月30日の参院予算委員会での答弁があまりにひどく、ネット上でも批判が殺到する事態になっていた。

 岸田政権は、大臣の辞任ドミノにはじまり、秋葉賢也復興相の「影武者」疑惑や岸田首相を筆頭とする「空白領収書」など問題が次から次に噴出して、対応に追われている。杉田発言問題についても、当初は逃げ切れると高をくくっていたものの、30日の参院予算委員会答弁で批判が放置できないくらい広がったため、「謝っておけ」と指示するにいたったということだろう。

 実際、11月30日の参院予算委員会での杉田政務官の答弁はあまりに酷いものだった。


■アイヌ差別、在日コリアン差別を「一般人だった」と開き直り 「前衆院議員」として活動していたのに

 その筆頭というべきものが、アイヌ・在日コリアンへの侮蔑発言への弁明だった。

 杉田氏は、2016年2月にジュネーブで開催された国連女性差別撤廃条約に参加したアイヌ民族や在日コリアンの女性たちについて、杉田氏が当時、自身のブログで〈国連の会議室では小汚い格好に加え、チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場。完全に品格に問題があります〉などと露骨な民族蔑視投稿をおこなっていた。

 この問題を立憲民主党の塩村文夏参院議員が追及したのだが、杉田議員は発言を訂正・謝罪することなく「事実ではございます。ただ、このときは私はまだ国会議員ではなく、一般人でございました」と、答弁をおこなったのだ。

 まるで一般人ならば、どんな民族差別をしてもなんの問題もないかのような物言い。これだけでも大問題だが、加えて杉田氏は当時、一般人などという立場ではなかった。杉田氏は2012年に日本維新の会から衆院選に出馬し比例復活で初当選。2014年に維新の分裂に伴って次世代の党に参加したが、その年の衆院選で落選。その後は「前衆院議員」という肩書きで活動し、産経系メディアなどで歴史修正主義発言を連発する前衆院議員の論客として持て囃されていた

 つまり、「前衆院議員」として差別を垂れ流していたのに、それをネグって、「私はまだ国会議員ではなく、一般人でございました」などと開き直っていたのである。

 だが、酷い答弁はこれだけではなかった。同委員会では、杉田氏が2014年10月31日に本会議において「男女平等は絶対に実現しない反道徳の妄想」と発言した件についても追及されたのだが、杉田政務官、今度は「当時、現在とは異なる政党に所属をしていた」などと答弁したのだ。維新や次世代の党にいたら、差別発言や陰謀論が許されるとでもいうのか

 さらに、同じ2014年10月の内閣委員会で杉田氏が「日本に女性差別というものは存在しない」と発言した件を追及されると、杉田政務官はこう答えた。

日本には命にかかわる酷い女性差別は存在しないという、そういう趣旨でございます」

 この国にはDVをはじめとして「直接的に命にかかわる女性差別」が存在するし、SNS上では権利を訴える女性たちに対する誹謗中傷などの攻撃や、経済的格差による女性の貧困問題など、命の問題にかかわりかねない女性差別も存在する。ところが杉田政務官は、この期に及んでも「日本には命にかかわる酷い女性差別は存在しない」などと口にしたのである。


■伊藤詩織氏に対する性暴力事件について「当時は性暴力はない」「性被害者も存在しない」と暴言答弁

 そして、極め付きは、杉田氏がおこなった伊藤詩織氏に対する攻撃についての答弁だ。伊藤氏が受けた性暴力について、英・BBCの取材のなかで杉田氏が「あきらかに女としても落ち度がある」と発言したことについて追及を受けると、杉田政務官はこう言い放ったのだ。

「BBCのインタビューを受けたのはいまから4年前でございまして、当時は刑事裁判におきまして不起訴ということになっております。そしてまた、検察のほうも不起訴相当ということになっておりまして、当時は性暴力というのはございませんで、性被害者というのも存在していないというふうに思っております」

 周知のとおり、伊藤氏が山口敬之氏に性暴力を受けた事件では、安倍官邸の圧力によって刑事事件化されなかったものの、民事訴訟では東京高裁が「合意なく山口氏が性行為に及んだ」と認定している。また、杉田政務官に対しても、当時、伊藤氏に対する誹謗中傷ツイートに25も「いいね」を押したことが伊藤氏の名誉感情を傷つけたとして、今年10月、東京高裁が賠償命令の判決を下している(杉田氏はその後、最高裁に上告)。

 だが、こうした事実を杉田政務官は無視し、「当時は性暴力はない」「性被害というのも存在していない」と強弁。いまだに伊藤氏を攻撃するような答弁をおこなったのだ。

 つまり、こうしたあまりに酷い答弁に、ネット上などで厳しい批判が広がったため、岸田政権が杉田政務官に謝罪を命じ、杉田氏も昨日2日の参院予算委員会でしぶしぶ形だけの撤回・謝罪に応じたのである。

 しかも、杉田政務官が撤回・謝罪をしたのは、在日コリアンやアイヌの女性たちに対する発言と、「LGBTには生産性がない」発言の2つだけ。そのほかの発言については2日の予算員会でも「反省している」と口にしつつも一切撤回しようとせず、開き直り答弁を続けた

 たとえば、「男女平等は絶対に実現しない反道徳の妄想」という発言について、あらためて社民党の福島瑞穂党首が発言の意味について問いただしたのだが、杉田政務官は「(当時の)党を代表しての発言」などと答弁し、11月30日と同じような主張を繰り返した。これには福島党首が「党は変わっても、あなたはあなたでしょ」と突っ込んでいたが、まさしくそのとおりだろう。

 また、「日本に女性差別というものは存在しない」「日本には命にかかわる酷い女性差別は存在しない」という答弁についても、杉田政務官はまたも「世界各国には日本にくらべて女性が厳しい立場に置かれている国々があるという趣旨だった」「女性差別がより深刻な国があることを強調したいための表現だった」などと何の説明にもなっていないゴマカシを続けた。

 しかも、撤回・謝罪するとした発言についても、「差別発言だと認めるか」と福島党首に問われると、杉田政務官は「しっかり精査して対応していく」と答弁。「差別発言だったとは認めなかった


■岸田首相はなぜ杉田水脈を守る? 杉田重用は安倍晋三“極右差別主義”の象徴 あの極右安倍応援団も杉田を応援

 だが、問題なのは、いまだに反省の色もない杉田政務官だけではない。最大の問題は、このような差別主義者を、適当に撤回・謝罪させて罷免することもなく、総務大臣政務官を続投させている岸田首相にある

 実際、昨日2日の参院予算委員会では、「男女平等は絶対に実現しない反道徳の妄想」という発言の意味を問われた杉田政務官が「(当時の)党を代表しての発言」だったと言い張ったが、岸田首相も一緒になって「内閣の一員になる前の発言。別の党にいたときの発言」などと答弁。挙げ句、杉田政務官について、岸田首相は「職責を果たすだけの能力を持った人物と判断した。政府の方針に従って職務に専念してもらう」などと言い、更迭を拒否したのだ。

 これだけの差別言辞を垂れ流してきた杉田氏を、「職責を果たすだけの能力を持った人物などと評価する岸田首相──。しかし、それも当然なのかもしれない。というのも、岸田首相の“ブレーン”だと囁かれているのが、杉田政務官と近い小川榮太郎氏だからだ。

 小川氏といえば、熱心な安倍応援団のひとりであり、杉田氏の「LGBTには生産性がない」発言を“性的マイノリティを認めるなら痴漢の触る権利も保障せよ”なるヘイトの上塗りで擁護した人物だが、「週刊文春」(文藝春秋)は今年9月、「岸田氏にとって小川氏は、安倍氏を支持してきた右派の中では、ほぼ唯一と言っていい“ブレーン”」だと伝えている(詳しくは既報参照 → https://lite-ra.com/2022/09/post-6229.html)。

 そして、この小川氏は、11月25日に自身のFacebookで、12月15日に開催されるという「衆議院議員杉田水脈さんを育てる会」の告知を投稿。そこでは、このような杉田政務官への応援メッセージを寄せている。

〈みんなで杉田水脈議員の応援の輪を広げよう!
 選挙のたびに安倍晋三先生が死守した杉田さん
 他の自民党重鎮たちは、杉田さんが目障りで仕方がない。
 イデオロギーで叩かれる存在は自民党の大概の連中にとっては邪魔なんです。公認を渋る執行部を叱責して杉田さんの議席を守ったのは安倍氏その人でした。私はその実態を詳細に知っている。
 イデオロギーと本気で戦う政治家は、安倍さんと杉田さんしかいなかった。巨木である安倍さんが倒れたあと、杉田さんの議席と社会的名誉を死守するのは、私たち保守の責務だと信じます。〉

 平然と歴史修正主義と差別を振りまく杉田氏を、自ら自民党に引き入れ、中国ブロック比例名簿実質1位で当選させた安倍晋三・元首相。そして、熱烈な安倍応援団を自身のブレーンに重用し、安倍元首相亡き後、よりにもよって杉田氏を総務大臣政務官に抜擢した岸田首相。つまり、政治が差別を是認するという異常な状況を生み出した「安倍的なるもの」は、こうして脈々と岸田政権にも根を張っているのだ

 差別主義者をのさばらせ政務官に据えつづける、岸田首相の判断を看過することはできない。即刻、杉田氏を政務官から更迭するのはもちろん、いまだ安倍氏の極右差別主義思想に縛られ続けているこんな総理大臣は一刻も早く、権力の座から引きずり降ろさなければならない。

(編集部)
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●キシダメ首相と茂木敏充自民党幹事長…(政界地獄耳)《人ごとのように話す首相と国民のせいにする幹事長にこの国を任せていていいのか》?

2022年12月09日 00時00分11秒 | Weblog

[※ 「自民党と旧統一教会の闇」(週刊金曜日 1386号、2022年07月22日) ↑]


(2022年11月25日[金])
いつまでも自民党に投票し続けている人たちの気が知れない。ズブズブ壺壺ヅボヅボ問題について誰か責任を取って議員辞職しましたっけ? 村上誠一郎議員を除けば、自民党内部からはまともな批判も、火の手も上がらず。ズブズブ壺壺ヅボヅボでない自民党議員にとっては大チャンスなのに? ……まあ、自民党にそんなやる気のある〝非汚染〟議員が居ればの話ですがね。

   『●漸く内部から火の手が…村上誠一郎議員《安倍氏の政権運営が「財政、
        金融、外交をぼろぼろにし、官僚機構まで壊した。国賊だ」と批判》

   『●村上誠一郎議員の発言よりも、統一協会票の差配等々のアベ様案件
     こそが《国賊》であり、《党員の品位を汚す行為》だと思いますが?(1)
   『●村上誠一郎議員の発言よりも、統一協会票の差配等々のアベ様案件
     こそが《国賊》であり、《党員の品位を汚す行為》だと思いますが?(2)
   『●自民党《国賊》(発言)処分問題…数多のアベ様案件や《悪夢》な暴政、
     ズブズブ壺壺ヅボヅボな統一協会との関係と「政」への介入こそ《国賊》
    《60余年前の石橋湛山のことばは、今の悲惨な自民党の政治状況を
     的確に表現し、批判しています。まあ、自民党は、あるいは日本の
     政治は変わらなかったんだなあという落胆でもありますが。しかも
     湛山は、言論機関と国民の役割にも触れていました》

   『●自民党議員の皆さん、《留飲を下げ》られましたか? 《「国賊」は
     だめだがそれ以外の発言は幾人もの議員が同調、または同様の発言》

   『●(狙撃兵)《その死を呼び寄せた原因が反日カルト組織である統一教会と
     ズブズブだった関係にあり…なぜ「ファザームーン」みたく神格化…?》
   『●自民党《国賊》(発言)処分問題…数多のアベ様案件や《悪夢》な暴政、
     ズブズブ壺壺ヅボヅボな統一協会との関係と「政」への介入こそ《国賊》
   『●《安倍がやったのは国家と社会と法の破壊だった。…今回の弔辞は、
     その「共犯者」による国民を愚弄した「勝利宣言」だった》(適菜収さん)
   『●朝日新聞スクープ…統一協会《関連団体…が…参院選や昨年の衆院選に
       おいて、自民党議員に対して「政策協定」への署名を求めていた》
   『●《「真のお母様」と崇め奉ってきた自民党内の「赤子」たちは、
     黙ってないで公明正大にカミングアウトすべきである》(狙撃兵)
   『●ズブズブ壺壺ヅボヅボでない自民党議員にとっては大チャンスなのに?
      ……まあ、やる気のある、自民党にそんな議員が居ればの話ですがね
   『●「統一協会との関係を断つ」? 村上誠一郎議員《肝心なことはまだ
     何も解明されていない。解明されない限り…関係を絶つことは難しい》
   『●ズブズブ壺壺ヅボヅボな政権与党・自民党のどうしようもない腐敗具合
         …村上誠一郎議員を〝罰して〟《留飲を下げ》たかと思ったら…
   『●《健全な官僚制を破壊し「亡国の官僚」が闊歩》…自民党内部からも
      《安倍氏の政権運営が「…官僚機構まで壊した。国賊だ」と批判》
   『●ズブズブ壺壺ヅボヅボでない自民党議員はほぼ居ないようだが、
     《「政治とカネ」の疑惑を抱える》議員も多数で、キシダメ首相自身も…

 (古賀茂明さん)《万一維新の想定通りに事が進んだらどうなるかポスト岸田は、安倍派と組んだ菅前総理自身あるいは菅氏と安倍派が組んで推すタカ派総理となる可能性が高い。これに維新や国民民主が協力し、憲法改正と戦争準備、また原発再稼働や新増設などが進む》…そうです。泉健太〝論憲〟民主党がそこにすり寄るという絶望的な状況。政府は国会で議論することも無く、軍事費倍増=《赤字国債の乱発社会保障のさらなる削減消費税の大増税…》(斎藤貴男さん)。給料も上がらず、スタグフレーションに庶民が苦しむ中、《国民生活より防衛費が優先》(政界地獄耳)するニッポン。マトモじゃない。

   『●「君はドアホノミクスを信奉するのか」、キシダメ君? 軍事費倍増=
       《赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》
   『●斎藤貴男さん《政府と自民党は何がなんでも消費税率を引き上げたい…
     増税を甘受しなければ財政を破綻させるゾと国民を恐喝する目的で…》
   『●《消費税などの値上げを防衛費に転嫁する》気満々…軍事費倍増の
     ために《赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》
   『●タカ派政権とお維が《協力し、憲法改正と戦争準備、また原発再稼働や
     新増設などが進む》…そういう想像力も無く、お維と組む〝論憲〟民主党

 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/人ごとのように話す首相と国民のせいにする幹事長】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202211250000192.html)によると、《首相は24日「添付書類の領収書の一部に不記載のものがあった。今後このようなことがないよう指示を出した」とあまり自分とは関係ないような顔をしているが、自分の選挙の収支をいくら人に任せているといっても申し訳なさを示すべきだ。…20日、自民党幹事長・茂木敏充も党金沢支部のセミナーで「若干の物価の上昇があっても、賃上げがそれよりも上回っていれば、それは比較的ですね、状況としてはいいことなんです」とのんきな構え。》

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202211250000192.html

コラム
政界地獄耳
2022年11月25日8時39分
人ごとのように話す首相と国民のせいにする幹事長

★週刊誌に昨年の衆院選に伴う首相・岸田文雄の選挙運動費用収支報告書に、宛名もただし書きも空白の領収書を94枚添付していたと指摘され、首相は24日「添付書類の領収書の一部に不記載のものがあった。今後このようなことがないよう指示を出した」とあまり自分とは関係ないような顔をしているが、自分の選挙の収支をいくら人に任せているといっても申し訳なさを示すべきだ。総務相に就任したばかりの松本剛明の政治資金規正法違反が問われ、参院本会議で首相は「指摘されている事項については、まずは本人から適切に説明すべきものだと考えている」といったばかりではないか。

★首相は昨年の総裁選で「令和版所得倍増計画」を高らかに宣言し、5月に外遊先の英国金融街シティーで「資産所得倍増計画」を打ち上げた。今でさえ物価や公共料金の高騰、給料は上がらずという悪循環の中、安倍政権から続く国民に迎合する給付金配布政策やマスクの全戸配布など財源の伴わない大盤振る舞いや遠大な無駄遣いの結果、防衛費増強を理由に所得税や法人税、場合によっては消費税の値上げを検討する可能性を見せ始めた。総裁選では「10年間消費税の値上げはしないと大見えを切っていたが、これが新しい資本主義なのかと国民はがっかりだ。

★20日、自民党幹事長・茂木敏充も党金沢支部のセミナーで「若干の物価の上昇があっても、賃上げがそれよりも上回っていれば、それは比較的ですね、状況としてはいいことなんです」とのんきな構え。加えて「賃上げのためには、従業員のスキルアップが欠かせないとして、国が支援プログラムを拡充し後押しする」と言い出した。つまり国民のスキルが足りないから給料は上がらないということだ。フリーランスの中でも来年から施行されるインボイス制度への懸念が広がる。人ごとのように話す首相国民のせいにする幹事長にこの国を任せていていいのか。(K)※敬称略
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●ズブズブ壺壺ヅボヅボでない自民党議員はほぼ居ないようだが、《「政治とカネ」の疑惑を抱える》議員も多数で、キシダメ首相自身も…

2022年12月08日 00時00分29秒 | Weblog

[『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著、ちくまプリマ―新書257)↑]


 (2022年11月24日[木])
キシダメ政権、解任理由は三者三様だけれども、一月でズルズルと3人が辞任という名の解任。ズブズブ壺壺ヅボヅボな自民党、そんな党の下駄の雪・「子育ての党」を詐称する宗教政党(最近は、「平和」「福祉」の看板を下げ、敵基地攻撃能を推進し、軍事費倍増にもろ手を挙げているようだ)…(狙撃兵)《山際以上にズブズブだった「安倍晋三と統一教会の関係」であったり、「清和会と統一教会の関係」という本来追及されるべき本丸が後景に下がっている》。(政界地獄耳)《逃げ切った》…でいいのか?

   『●《与党共闘にまっしぐら…自民党から見れば国民が連立入りするメリット
      はほとんどない。自民党は連合を野党支援からはがせればそれでいい》
    《★ただ公明党だけは下駄の雪とやゆされたように自民党にしがみ
     ついてきた。今回の騒動も結局は何事もなかったように収まったが、
     公明党という政党は連立を組み続ける以外に道はなくなっている
     20年連立を組んで野党には戻れず、既に選択肢は連立を組み続ける
     しかない。国民や連合にはその覚悟が当初からない。
     長期ビジョンよりもその場しのぎが魅力のようだ》

   『●《「真のお母様」と崇め奉ってきた自民党内の「赤子」たちは、
     黙ってないで公明正大にカミングアウトすべきである》(狙撃兵)

 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/萩生田も公明党も言えた義理か】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202211220000158.html)によると、《★自民党幹部が言う。「外遊前には法相・葉梨康弘の更迭でそれどころではなかった。その経緯を知りながら『見極めが遅い』というのは政権与党の発言としてはどうだろうか。あえて言えば本来なら、旧統一教会問題が心配で、辞任ドミノは統一教会がらみのドミノを恐れていたはず。萩生田も公明党も言えた義理か」。逃げ切ったから強気に出たか。》

   『●岸田文雄首相も河野太郎大臣も、錯乱していないか? 《マイナンバー
       カードに一本化》したりせず、《現行の健康保険証》のままで良い

 政治家と富裕層・強者が先鞭を。お先にどうぞ。先ず隗より始めよ。腐敗した彼や彼女らが、《マイナカードの出番》で、一掃されるのならば、まずはそこからどうぞ。ブログ主は、マイナンバーカードなど絶対に反対だが、《まずは政治家の政治資金の出入りを、政治家が大好きなマイナンバーカードにひもづけて透明性を高めたらいかがか》(政界地獄耳)。まぁ、しかし、ズブズブ壺壺ヅボヅボでない自民党議員はほぼ居ないようだが、《「政治とカネ」の疑惑を抱える》自民党議員も多数で、キシダメ《首相自身にも公職選挙法違反の疑いがもたれた》って、どこまで腐敗してんだろうかね。《自民党自体の政権担当能力が問われる》。
 【政界地獄耳/いまこそマイナカードの出番!?「政治とカネ」で問われる自民党の政権担当能力】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202211240000278.html)によると、《★次の更迭候補は「政治とカネ」の疑惑を抱える復興相・秋葉賢也といわれるが、ここにきて週刊文春が昨年の衆院選の選挙運動費用収支報告書に白紙の領収書94枚が添付されていると指摘。首相自身にも公職選挙法違反の疑いがもたれた》。

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202211220000158.html

コラム
政界地獄耳
2022年11月22日7時45分
萩生田も公明党も言えた義理か

★政界は1カ月で3人の閣僚が辞任したと大騒ぎだが、元々閣僚の資質のない人材をたいして身体検査もせずに登用した首相・岸田文雄の自業自得でしかない。「3人も辞めた」ではなく、第2次岸田改造内閣の組閣の失敗だ。また野党の支持率が全く伸びず、功績になっていない。つまりは政権の体たらくにほかならない。岸田首相は今月12日からASEAN(東南アジア諸国連合)との首脳会議、G20=主要20カ国の首脳会議に出席するため、8日間の日程でカンボジア、インドネシア、タイの3カ国を訪問。その間、日米韓、日米、日韓、日中の首脳会談も行った。

メディアは外遊することで低迷する政権が起死回生するような期待を持たせる記事のオンパレードだったが、外交の得点どころか、8日間、日本を留守にしたのがあだとなった。21日には公明党国対委員長・佐藤茂樹から前総務相・寺田稔の更迭時期について「見極めが遅すぎた」などと言われる始末。同党代表・山口那津男は同日首相と会談後、「率直に申し上げて、総務相になる人の足元でそういう課題があったということを聞いて驚いた。説明をするように努力をされてたと思うが、なかなか不透明感が残ったという印象だ」「内閣全体として体制をしっかり立て直して国民の信頼を取り戻す努力が大事だと思う」と苦言を呈した。また自民党政調会長・萩生田光一も同日、「政治資金規正法を所管する総務相として、自らの疑惑に対して説明が国民に分かりづらいところがあったと思う」と寺田更迭を解説した。

★自民党幹部が言う。「外遊前には法相・葉梨康弘の更迭でそれどころではなかった。その経緯を知りながら『見極めが遅い』というのは政権与党の発言としてはどうだろうか。あえて言えば本来なら、旧統一教会問題が心配で、辞任ドミノは統一教会がらみのドミノを恐れていたはず。萩生田も公明党も言えた義理か」。逃げ切ったから強気に出たか。(K)※敬称略
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202211240000278.html

コラム
政界地獄耳
2022年11月24日7時42分
いまこそマイナカードの出番!?「政治とカネ」で問われる自民党の政権担当能力

★どうも首相・岸田文雄には政局観がない。前任の総務相・寺田稔のずさんな政治資金収支報告は、それを監督するにふさわしくなく更迭されたが、後任の松本剛明も早速「赤旗」に政治資金規正法違反を指摘された。地元で開いたパーティーでホテルの収容人数を大幅に超えるパーティー券を販売したことが問われている。パーティー券だけを購入した場合には寄付に当たるがその計上がない。続けざまに監督官庁の大臣の違反が問われている。

★首相は今年度第2次補正予算成立や安全保障関連3文書の改定、新年度予算案の編成を窮屈な日程の中で成立させるために、その都度、野党に問題閣僚のクビを差し出してきた。8月の内閣改造で留任させた前経済再生相・山際大志郎は旧統一教会との関係が改造前から指摘されていたにもかかわらず押し通し、結局予算委員会が一巡した先月24日に更迭。8日間に及ぶ外遊直前の11日、「法務大臣というのは朝、死刑のはんこを押しまして、それで昼のニュースのトップになるというのはそういうときだけ、という地味な役職なんですなどの失言で法相・葉梨康弘を更迭。

★次の更迭候補は「政治とカネ」の疑惑を抱える復興相・秋葉賢也といわれるが、ここにきて週刊文春が昨年の衆院選の選挙運動費用収支報告書に白紙の領収書94枚が添付されていると指摘。首相自身にも公職選挙法違反の疑いがもたれた。首相は内閣改造を模索しているようだが、閣僚を変えたところで党内の顔ぶれは五十歩百歩。顔が変わっても旧統一教会との関係や政治とカネ疑惑が続けば自民党自体の政権担当能力が問われることになる。ホテルの規模以上のパーティー券が問われれば抵触する議員はかなり多くなるはずだ。まして岸田が自らの説明に追われることになれば政権は漂流する。まずは政治家の政治資金の出入りを、政治家が大好きなマイナンバーカードにひもづけて透明性を高めたらいかがか。(K)※敬称略
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