Activated Sludge ブログ ~日々読学~

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●戦闘機輸出でゼニを稼ごうという卑しい国に成り下がり、随分と落ちぶれたものだなニッポン…中村哲さん「治安を良くするのは武力ではない」

2024年04月21日 00時00分46秒 | Weblog

(2024年04月07日[日])
明らかに違憲です。明確に平和憲法に反する。戦闘機輸出でゼニを稼ごうという卑しい国に成り下がり、随分と落ちぶれたものだなニッポン。大愚行。中村哲さん「治安を良くするのは武力ではない
 《中村哲は、07年に東洋経済に「殺しながら助ける支援というものがありうるのか干渉せず、生命を尊ぶ協力こそが、対立を和らげ、武力以上の現実的な『安全保障』になることがある。これまで現地が親日的であった歴史的根拠の一つは、戦後日本が他国の紛争に軍事介入しなかったことにあった」と寄稿…政府には人道支援についても中村の遺志を継ぐ積極的評価をしてもらいたい》(政界地獄耳)。《暴力によって立つ者が暴力によって滅びることは、人類史上の鉄則である》《平和憲法のもとでの日本の国際貢献のありようを体現した人だった》《治安を良くするのは武力ではない》。日本は、平和主義を貫くべきだ。ガルトゥング博士の「積極的平和主義」に徹するべきだ。人の親として、子や孫をそんなに人殺しに行かせたいものか?

   『●NGO「ペシャワール会」の中村哲さんが亡くなる…《平和憲法の
          もとでの日本の国際貢献のありようを体現した人だった》
    「NGO「ペシャワール会」の中村哲さんが亡くなる…
     《平和憲法のもとでの日本の国際貢献のありようを体現した人だった》。
     《「治安を良くするのは武力ではない」という先生の志を、
     絶やしてはいけない》」

   『●《現地の慣習や風土、文化を尊重…平和主義を貫いた医師の理念》
       《治安が悪化しても人々を見捨てず、見下すこともなかった》
    《「すべて剣をとるものは剣にて滅ぶ」。伊江島の土地闘争のリーダー、
     故・阿波根昌鴻さんが反戦平和資料館ヌチドゥタカラの家の前に
     掲げた言葉だ…▼阿波根さんの生き方は、非政府組織(NGO)
     「ペシャワール会」代表の中村哲さんに重なる。
     「非暴力による平和の貢献として沖縄県民が認めてくれた
     「暴力によって立つ者が暴力によって滅びることは、
     人類史上の鉄則である」》

   『●アベ様の「積極的平和主義」とガルトゥング博士の
      「積極的平和主義」と中村哲さんが実践してきた「平和主義」と
   『●軍事費倍増、43兆円…バカげている ――― 中村哲さん「治安を良く
      するのは武力ではない」、《武器で平和つくれない》を思い出そう
   『●「平和学の父」ガルトゥング氏は《貧困や差別などのない社会状況を「積極
      的平和」と定義》し、戦争法のアベ様が掲げた「積極的平和主義」を批判

 日刊スポーツのコラム【大谷昭宏のフラッシュアップ/中村哲さん訃報から約4年 「武器」を輸出できるとした政府におぼろげに不安が募る】(https://www.nikkansports.com/general/column/flashup/news/202403300001509.html)によると、《20年近く前に1度、中村さんの講演を聞いたが、「3度の食事がとれて家族そろってひとつ屋根の下で暮らせたら、だれもテロリストなんかになりません」という言葉がいまも耳に残っている。…中村さんの訃報から4年余り。先日、日本政府は、かつて安倍政権が「武器輸出三原則」の武器を「防衛装備品」に、輸出を「移転」と言い換えて骨抜きにした「防衛装備品移転三原則」をさらに改変。日、英、伊3カ国で共同開発する次期戦闘機、つまり武器を、条件つきとはいえ初めて第三国に輸出できるとした》。


 デモクラシータイムスの映像記事【巨額献金で政策を買う~経団連の自民への献金【半田滋の眼 NO.98】20240321】(https://www.youtube.com/watch?v=fJVvTlXp9RI)によると、《防衛ジャーナリスト半田滋の基礎から解説。殺傷兵器をはじめとする兵器産業を経済の柱に据えることになりました。振り返れば、経団連は、何十年も武器輸出の解禁を狙って活動し、献金も行ってきましたあまりに歴然とした政策を転換させる働きかけの有様を解説します。2024年3月21日 収録》。
 明確に違憲な戦闘機輸出、それを望む死の商人経団連。武器輸出でゼニを稼ごうという卑しい国に成り下がり、随分と落ちぶれたものだねぇ、ホントに。自公お維コミの直接的支持者や、選挙に行かないことで自公を間接的に支持している皆さんは、こんな愚行を許してい良いですか? 経済同友会代表幹事・中山素平さんあたりが生きておられたら、どう思われることでしょうか?

 《防衛費43兆円ではやっぱり足りない?》…「減らせっ!」言うとるのに…。《米側の言い値で兵器などを買わざるを得ない現代の不平等条約》「対外有償軍事援助FMS)」など湯水のようにドブガネしてさらなる軍事費増軍事国家化などまっぴら御免だ。(東京新聞)《林芳正官房長官は…「…見直しは考えていない」》、いやいや、そんなドブガネは止めるよう、大幅に減額するよう「見直し」て下さい。そもそも、国会でほとんど議論していないでしょ。軍事費倍増、軍事国家化など、勝手に決めといて、全く納得がいきません。軍事費以外に、使うべき道は幾らでもある。《能登半島地震と珠洲核発電所建設計画凍結と断層の上に建つ志賀核発電所…「悪夢のような民主党政権」と比較して、今のキシダメ政権の無残さ》。
 そして、座長が榊原定征 経団連名誉会長っていうのが、正気なのかね?、という感じ。《軍事費倍増・消費税増税(法人税減税)…《政策をカネで買う》財界総理《自民党への政治献金について「企業がそれを負担するのは社会貢献だ」》》。「これまた、呆れたね。《裏金》《ヤミ金》やりたい放題の「利権」「裏金」党から《政策をカネで買う財界総理。そりゃぁ、政治献金という名の賄賂でしょ。どこが《社会貢献》か? 民主党政権時には無かったのに、アベ様が復権したとたんに政治献金を再開する財界。あからさま。」 「労」も〝労〟なら、「使」も〝使〟だね。労使共々腐っている。豊田章一郎氏(トヨタ自動車会長)あたりからだろうか、いや、それ以前からか、会長が酷くなったのは? 遠の昔に〝財界総理〟なんて期待してはいないが、3.11東京電力核発電人災以降、米倉弘昌氏(住友化学会長)、榊原定征氏(東レ会長)、中西宏明 (日立製作所会長)、十倉雅和 (住友化学会長)…とにかくロクデモナイのだ。デタラメの限りを尽くすキシダメ政権の評価が…「ひとつひとつの施策はいいことをやっている防衛GX脱炭素化)、原子力デフレからの完全脱却など、きちっとした政策だと私たちは思っている」。正気なのかね。消費税増税をせがむ…(法人税減税してね! 「輸出戻し税」分の還付・丸儲けもお願い!)…。

   『●軍事費《43兆円ではやっぱり足りない?》…「減らせっ!」言うとるの
     に、FMSなど湯水のようにドブガネしてさらなる軍事費増、軍事国家化

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https://www.nikkansports.com/general/column/flashup/news/202403300001509.html

コラム
大谷昭宏のフラッシュアップ
2024年4月1日8時0分
中村哲さん訃報から約4年 「武器」を輸出できるとした政府におぼろげに不安が募る

4月、このコラムは少しボリュームアップする一方、紙面の都合で今後は隔週掲載に。引き続きどうぞよろしく、と言いつつ、さてこの季節、希望に燃えて社会に新たな1歩を踏み出した方も多いことだろう。

そんなとき、通信社の依頼で朝日新聞乗京真知記者の著書、「中村哲さん殺害事件 実行犯の『遺書』」の書評を書かせていただいた。

中村さんは医師としてアフガニスタンで活動するとともに、1600本の井戸を掘って緑をよみがえらせ、65万人の生活を支えた。球技場や通りには「ナカムラ」の名がついたものも多く、現地で知らない人はいない。

20年近く前に1度、中村さんの講演を聞いたが、「3度の食事がとれて家族そろってひとつ屋根の下で暮らせたら、だれもテロリストなんかになりません」という言葉がいまも耳に残っている。

だが中村さんは2019年12月、現地で数人組に銃撃され、護衛の4人とともに帰らぬ人となった。乗京記者ら取材班は実行犯の男を突き止めたが、直前に殺害されていた。治安が回復しないまま米軍が撤退した現地で、背景を探るのは極めて困難という。

当時、中村さんの悲報は瞬く間に世界を駆けめぐり、イギリスのBBC電子版は中村さんの信条だった「治安の落ち着かない地域で身を守る最善の方法は、銃を持ち歩くのではなく、だれとでも仲良くなることです」という言葉とともに、その死を悼んだ。

中村さんの訃報から4年余り。先日、日本政府は、かつて安倍政権が「武器輸出三原則」の武器を「防衛装備品」に、輸出を「移転」と言い換えて骨抜きにした「防衛装備品移転三原則」をさらに改変。日、英、伊3カ国で共同開発する次期戦闘機、つまり武器を、条件つきとはいえ初めて第三国に輸出できるとした

果たして私たちの国は国際社会に、どんな歩みを進めていこうとしているのか。おぼろげに不安が募る、春4月である。


大谷昭宏(おおたに・あきひろ)ジャーナリスト。TBS系「ひるおび」東海テレビ「NEWS ONE」などに出演中。
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●《杉並から世界に拡散した「原水爆禁止」運動...「市民の戦い」…70年前、先人は声を上げ、局面を動かした…やすやすと諦めている場合ではない》

2024年02月29日 00時00分31秒 | Weblog

(2024年02月12日[月])
中島京子さん《杉並区は「原水爆禁止署名運動発祥の地」だし…さまざまな活動をしている区民が多いんです》。

   『●岸本聡子杉並区長「日本の政治を変えていくには、やっぱり地方、地域
     から変えていくことが大切で、そこにこそ大きな可能性があると感じた」
    「中島:私が素晴らしいな、と思ったのは、杉並で長く運動をして
        きた、いろいろな人たちがウワーッと集まって、みんなで
        選挙を作っていくのを目の当たりにできたことです。杉並区
        は「原水爆禁止署名運動発祥の地」だし、お母さんたちが
        学校給食の自校調理方式を守ったり、さまざまな活動をして
        いる区民が多いんです。
     岸本:私がレジェンドと呼んでいる方々です。」

 山田祐一郎記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/杉並から世界に拡散した「原水爆禁止運動 声を上げた一軒の魚屋、公民館を拠点にした「市民の戦い」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/308840)。《◆デスクメモ 不安定な世界情勢。核使用の懸念が消えない。日本は被爆国なのに煮え切らず、原子力の平和利用の名目で原発稼働に前のめりになるうんざりする。でも、と思う。70年前、先人は声を上げ、局面を動かした。それも東京からだ。見習うべき姿勢やすやすと諦めている場合ではない。(榊)》

   『●鎌田慧さんらの「脱原発」署名呼びかけ
   『●社説:核廃絶と脱原発
    《しかし、本をただせば同じ核燃料と技術である。これまで分けて
     いたことが異常だったのかもしれない。そのことは安全神話が
     まかり通っていた原発が事故を起こし、思い知らされることになる
      田中氏は言う。「核と原発はつながっているが、背中合わせ
     
だからお互いが見えなかった」と。》

   『●呼び掛けに応じて ~原発なんて要らない~
   『●あれから3年半、広島市長までが、
     原発は「安全性を確保できれば再稼働するという方向が出ている」と
    《「核と人類は共存できない」という思想を75年に打ち出した
     哲学者・森滝市郎(1901~94)の次女だ。
      原爆で右目を失った父は戦後、原水爆禁止運動の先頭に立った。
     豪州のウラン鉱山で働く同胞の被曝(ひばく)の危険性を訴えた
     先住民の女性との出会いが、核の「絶対否定」を確信させた》

   『●人類は核と共存できるのか?
      『放射線を浴びたX年後』とパグウォッシュ会議
    《これがきっかけで、原水爆禁止運動が国民的な広がりを持った。
     翌年八月六日、広島で開かれた「第一回原水爆禁止世界大会」には
     三千万を超える署名が集まった。展示館にはその署名簿の一部も
     展示されている。
      影響は海外にも広がった。哲学者バートランド・ラッセル
     物理学者アルバート・アインシュタインは「核兵器の廃絶と
     戦争の廃絶」を訴えたラッセル・アインシュタイン宣言を発表した。
     宣言を出す理由として、水爆実験で日本の漁船員が被ばくしたこと
     に触れている。宣言には、湯川秀樹博士も署名した。
      二年後の五七年、カナダの漁村パグウォッシュに、米、旧ソ連、
     西欧、東欧、中国などの物理学者ら二十二人が集まり、核兵器の
     危険性、放射線の危害、科学者の社会的責任について討議した。
     この後、パグウォッシュ会議のグループ名で毎年、開催されている》

   『●「マンハッタン計画」の核開発拠点となったハンフォードと
           東京電力核発電人災、それぞれの『X年後』…
   『●核発電「麻薬」中毒患者の覚めぬ悪夢…《安全神話、
      経済神話、クリーン神話-三つの神話》を脱却できず
    《原水爆禁止運動に生涯を捧(ささ)げた哲学者の故森滝市郎さん
     さえも「軍事利用はいけないが、平和利用だったらいいのじゃないか
     と考えたのです」…と、一時は評価に傾きました。
      五七年には茨城県東海村の実験炉に初の原子の火がともり、
     十年後には福島第一原発の建設が始まった》
    《◆夢はずっと夢のまま こうして被爆国日本は五十四基の原子炉を
     有する世界三位の原発大国になったのです。ところが、
     しょせん夢は夢。原子力の飛行機も鉄道も、超小型原子炉で
     十万馬力の鉄腕アトムも、使えば使うほど燃料を増やす夢の原子炉も、
     実現を見ることはありますまい
      核兵器の実相を糊塗(こと)するために陳列された空虚な夢は、
     安全神話経済神話クリーン神話三つの神話の温床には
     なりました》

   『●「ビキニ事件は遠い過去に終わったことではなく、未来の命にかかわる」
       ――― マグロ漁船「第五福竜丸」の船員・大石又七さんが亡くなる
    《ビキニ事件は原水爆禁止の国内世論を高めた一方で、日米両政府の
     政治決着により、翌年に米側の見舞金7億円余で「完全解決」とされた
      同じ海域で影響を受けた日本の漁船は約1千隻とされるが、
     公式の健康影響調査はされていない。80年代以降、船の約3割は
     高知県から出ていたことが地元の地道な調査で浮かんだ》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/308840

こちら特報部
杉並から世界に拡散した「原水爆禁止」運動 声を上げた一軒の魚屋、公民館を拠点にした「市民の戦い」
2024年2月12日 12時00分

 太平洋のビキニ環礁で米国が水爆実験を行ってからまもなく70年を迎える。付近で操業していた日本のマグロ漁船が「死の灰」を浴び、放射能に汚染された「原爆マグロ」が大量に廃棄される騒動も起きた。原水爆禁止を求める統一的な署名運動は、東京都杉並区の魚商の呼びかけがきっかけとされる日本全国に広まり、世界的な活動へつながっていく運動の原点をたどった。(山田祐一郎


◆飲食店主、市場の仲間 みんな危機感があった

 「ある日を境にぱたっと魚が売れなくなった。付近の住民が遠巻きに怖い物を見るように店を避けていったのを覚えている」

 杉並区の竹内ひで子さん(81)が70年前の記憶をこう語る。当時は11歳。両親の菅原健一さんとトミ子さん(ともに故人)が営む鮮魚商「魚健」の店番や配達を手伝っていた。

     (署名運動に奔走した両親について話す
      竹内ひで子さん=東京都杉並区で)

 1954年3月1日、ビキニ環礁での水爆実験に静岡県焼津市の遠洋マグロ漁船「第五福竜丸」が遭遇し、乗員23人全員が被ばくした。当時、周辺で多くのマグロ漁船が操業中で、850隻以上から放射能に汚染されたマグロが水揚げされた。ニュースで報道されると「日本の台所を預かる市場が大パニックに陥った」と竹内さんは振り返る。

 父健一さんの元には、すし店や干物店などの店主らが次々と相談に訪れた。同月中には、原水爆禁止を求める署名運動を行うことを地元の魚商組合が決定。健一さんは、築地市場に買い出しに訪れる東京中の魚商仲間にも声を掛けた。


◆店先の署名簿が1カ月で爆発的に広がった

 4月2日、築地市場であった大会は500人以上が集まり、米国の負担による損害補償や実験中止のための大国間の会議などを求める決議を採択した。杉並区にも地元魚商組合が陳情書を提出。文面考案の中心となったのは健一さんだ。「第五福竜丸の一報から1カ月もたたないうちに、米国や日本政府、区に意思を示したのは驚くべきこと」。竹内さんはそう思い返す。

 当初は魚商の店先に置かれていた署名簿。一気に署名運動が広がったのは、母トミ子さんの言動がきっかけだった。

     (菅原健一さん、トミ子さん夫妻=竹内ひで子さん提供)

 4月16日に杉並区立公民館で開かれた地元婦人団体協議会主催の婦人参政権行使記念講演会。講演が終わり、トミ子さんが手を挙げて発言した。「ビキニ水爆実験による放射能汚染で魚が全く売れず、困っています」。署名運動への協力を呼びかけた。後に講演会の参加者から伝え聞いた様子を竹内さんはこう話す。「母は震えながら手を挙げ、意を決して訴えたようだ」


◆日本政府は批准していない「核兵器禁止条約」

 戦時中から労働運動などを行っていた菅原夫妻。「子どものころから、戦争は絶対にしてはいけないと両親から繰り返し言われてきた。米国とソ連(当時)の核開発競争に日本が巻き込まれたことで再び戦争への道が開かれることを懸念した」。竹内さんは積極的に署名運動に関わった両親の原動力をそう語る。

     (杉並公民館の館長室で署名簿を整理する女性たち
      =1954年撮影(杉並区立郷土博物館提供))

 講演会翌日、杉並区議会は全会一致で水爆実験禁止を求める決議文を採択。5月に入ると「水爆禁止署名運動杉並協議会」ができ、区役所にも署名簿が置かれた。官民の垣根なく区民の運動として盛り上がり、当時39万人が住んでいた同区で2カ月余りのうちに27万以上の署名が集まった

 水爆実験からまもなく70年。2021年には核兵器禁止条約が発効した一方、日本政府が今も批准していない状況を竹内さんは残念がる。「かつての杉並から広まった核兵器反対のうねりが再び起こってほしい


◆「魚屋さんだけの問題だけではない」

 署名運動の中心には、杉並区立公民館の存在があった。講演会で署名への協力を呼びかけたトミ子さんに対し、安井郁(かおる)館長(故人)は「これは魚屋さんだけの問題ではない。全人類の問題である」と会場の参加者に呼びかけたという。

 安井さんは1954年5月にできた水爆禁止署名運動杉並協議会の議長に。署名簿に掲げられたスローガンと声明文は「杉並アピール」と呼ばれ、統一的な署名運動が全国に広がった。

     (三つのスローガンが掲げられた署名簿の表紙
      =杉並区立郷土博物館提供)

 8月に原水爆禁止署名運動全国協議会が発足すると、事務局が区立公民館に置かれた。安井さんが事務局長を務め、全国から寄せられた署名の集計を協議会の女性たちが行った。「当初から世界に訴えるという目標がスローガンにも表れている」と長男の妻の節子さん(79)は語る。

 大学教授でもあった安井さん。「専門は国際法。公民館は民主主義社会と平和主義のための基地であるという思いがあった」と節子さん。当時、公開講座や女性向けの読書会を企画。社会教育の場として区立公民館で多くの女性が学んだ。


◆女性たちのエネルギーが局面を動かした

 区内の署名運動で大きな役割を担ったのは、公民館でつながった女性たちだ。「署名は、女性の水爆禁止への意思表示の手段だった」。地域で平和活動や社会教育活動に関わってきた杉並ユネスコ協会顧問の林美紀子さん(84)はこう話す。「あの時代に何万という署名を集めるエネルギーには驚く」

 全国的な署名運動は、55年8月6日に広島で開かれた「第1回原水爆禁止世界大会に結実する。大会までに全国で集められた署名は3200万筆以上当時の人口の3分の1以上が署名したことになる

     (署名を呼びかけるポスター=杉並区立郷土博物館提供)

 こうした動きは、広島・長崎の被爆者の団結にもつながった。日本原水爆被害者団体協議会被団協)の田中熙巳代表委員(91)は「70年前の事件がなければ全国の原爆被害者は救われなかったかもしれない」と明かす。広島での世界大会後、各地で被爆者団体が結成され、56年に長崎で開かれた第2回大会で被団協が誕生。被爆者への補償や実相普及につながった。

 原水爆禁止の署名運動の中心となり、その後の運動に大きな影響を与えた杉並だが、当時を知る人が少ないのが現状だ拠点となった区立公民館は89年に廃館となり、跡地に建てられた記念碑には経緯が短く記されているだけだ。


◆多くの人が「連帯」できるノウハウ 継承できるように

 昨年3月には、区内の市民団体が平和資料館(室)を求めて署名活動を開始した。被爆者や戦争体験者、署名運動の関係者が所有してきた資料や証言記録を整理、保存、展示する施設の整備を訴えている。

 署名の呼びかけ人の一人で区内在住の武蔵大の永田浩三教授(メディア社会学)は当時の動きを「行政も地域の住民も頑張る中で、政党色がなく多くの人を巻き込んだ」と指摘する。

     (杉並公民館跡地に立つ「オーロラの碑」)

 「当時の資料からは、関係者が知恵を出し合い、工夫してきたことがうかがえる連帯のためのノウハウが詰まっている」と検証する場の必要性を強調する。

 安井さんが自宅で保管していた資料は2005年以降、有志らがデータベース化を行ってきた。一昨年、区立郷土博物館に資料を寄贈した節子さんは「今後、資料を研究者に役立ててもらうなどして、杉並区から世界に広がったこの運動の姿勢や精神を次世代へ語り継いでほしい」と願う。


◆デスクメモ

 不安定な世界情勢。核使用の懸念が消えない。日本は被爆国なのに煮え切らず、原子力の平和利用の名目で原発稼働に前のめりになるうんざりする。でも、と思う。70年前、先人は声を上げ、局面を動かした。それも東京からだ。見習うべき姿勢やすやすと諦めている場合ではない。(榊)


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●軍事費倍増、43兆円…バカげている ――― 中村哲さん「治安を良くするのは武力ではない」、《武器で平和つくれない》を思い出そう

2023年01月02日 00時00分03秒 | Weblog

(2022年12月18日[日])
今こそ、思い出しましょう。中村哲さん「治安を良くするのは武力ではない」、《武器で平和つくれない》。
 「すべて剣をとるものは剣にて滅ぶ」《伊江島の土地闘争のリーダー、故・阿波根昌鴻さんが反戦平和資料館ヌチドゥタカラの家の前に掲げた言葉だ》、《生き方は…中村哲さんに重なる。…「暴力によって立つ者が暴力によって滅びることは、人類史上の鉄則である」》。
 沖縄タイムスの記事【「武器で平和つくれない」中村哲さんとパキスタンで働いた技師、遺志胸に新基地建設に抗議】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1073689)によると、《沖縄県名護市辺野古の新基地建設のため、本部港塩川地区が使用されるようになって5年。那覇市の坂尾美知子さん(71)は、「ペシャワール会」で共に活動した故中村哲さんの遺志を胸に、抗議行動に通い続ける。「命を大切にすること、武器で平和はつくれないこと。先生が常に抱えていた思いです」(北部報道部・西倉悟朗) 中村さんは戦乱のアフガニスタンやパキスタンで医療や用水路建設に尽力した。共感した坂尾さんは2002年から6年間、ペシャワール会の検査技師としてパキスタンの病院で働いた。「戦争で一番苦労しているのは沖縄だ」。中村医師が食事の席でぽつりとつぶやいた言葉が、強く胸に刻まれている》。

 さて、軍事費倍増が既成事実化、国会で議論することも無く、閣議決定で軍事独裁化を推進…市民の生活はズタボロで、その上、《標的》の島を目指すバカらしさ。自民党内部から、あるいは、閣内から「増税反対」の声は上がっても、「軍事費倍増」などとんでもない!、敵基地攻撃は違憲だ!、といった声は決して上がらない。FMSによる兵器ローンのが苦しく、軍事費を増やそうとしているのではないか(【<防衛費43兆、なぜ?>【山田厚史の週ナカ生ニュース】】、https://www.youtube.com/watch?v=SarNn-09Rj4)。
 武蔵坊五郎さんによる、長周新聞のコラム【コラム 狙撃兵/米軍需産業へのおべんちゃら】(https://www.chosyu-journal.jp/column/25210)によると、《43兆円ものカネがあるのなら、円安と物価高、コロナ禍で翻弄されている国民生活に回すなり、潰れかかっている生産現場のテコ入れに回すなり、いくらでも有効な使い道はあるはずだ戦争狂いに媚びを売って、おかげでミサイル攻撃の標的に名乗りを上げる(反撃能力を備える以上、軍事的には攻撃の標的になる)ための43兆円など、バカげているといわなければならない》。
 武蔵坊五郎さんの仰ること、本当に素晴らしい。ズブズブ壺壺ヅボヅボな自民党議員やその直接的・間接的支持者の皆さんが、以下を理解できないことが不思議でならない……《安倍晋三からこの方、執拗に「戦争ができる国」作りに邁進してきたが、現実的には「戦争などできない国」であり、邦人の生命を脅威にさらさないためには「戦争などやるもんじゃないの一言に尽きる非戦の誓いを貫くことこそが、最大の防衛策なのである。それを粋がって、カモネギがたくさん武器を買い集めたからといってマッチョになったような勘違いをするというのは悲劇的である。戦争の脅威を抱えないためには、東アジアのなかで友好平和の力を強め、いかなる国であっても不断に平和外交に努めるほかないことは、火を見るよりも明らかなのである》。

 そもそも、なぜ軍事費倍増? 勝手に財源の話に移らないでほしい。《43兆円など、バカげている》。
 週刊朝日のコラム【室井佑月「守れ、人々を」】(https://dot.asahi.com/wa/2022121400014.html)によると、《今、日本で、ギリギリの生活を強いられている無貯金世帯は、4世帯に1世帯。東京の住民税非課税世帯約170万世帯とほぼ割合は一緒だ。困窮者には米の給付で濁し、高額な武器などを買う。日本は、ここに来て独裁国家の北朝鮮の真似をするのか? どこを目指しているのか? 政治が守る対象は、真っ先に、困ってる人や弱い人であるべきだ》。

 そんなに敵基地攻撃したいものかね? 戦争したい? 外交努力はどこ行った? そもそも、なぜ軍事費倍増なのか? キシダメ首相曰く、「国民が自らの責任」として軍事費のための増税を甘受せよ、とのことだ。
 沖縄タイムスの【社説[安保大変容:「防衛増税」迷走]議論の進め方が乱暴だ】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1073594)によると、《何ともお粗末な話だ。岸田文雄首相は、13日の自民党役員会で、防衛費増額の財源の一部を増税で賄う方針を示した際、「今を生きる国民が自らの責任として、しっかりその重みを背負って対応すべきだ」と語った。自民幹部が役員会の後に会見し、首相発言をそのように紹介した。発言を巡ってはツイッターで批判的な意見が相次いだ。14日になって自民党はホームページで「国民の責任」とあるのは「われわれの責任」だったと発言の一部を修正した。自民党の参院選公約には、増税で対応するとの記載はない。発言の事実関係ははっきりしないが、物価高騰のこのご時世に、防衛費増税を打ち出すこと自体、国民不在と言われても仕方がない》。

 東京新聞の記事【「戦争する覚悟、国民と共有できているのか」 伊藤真弁護士、敵基地攻撃能力保有のリスクを語る】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/219688)によると、《政府・与党は「抑止力を高め日本を守る」と主張し、「使わないなら保有ぐらいはいいのでは」と思う人がいるかもしれない。だが、抑止力は能力を持つだけでなく、使う意思を相手に見せ、理解させないと効果がない。使う前提でなければ抑止できないのだから、保有と行使は一体だ。政治家は戦争する覚悟を、国民と共有できているのか。敵基地攻撃能力の保有は憲法9条に違反する》。

   『●「君はドアホノミクスを信奉するのか」、キシダメ君? 軍事費倍増=
       《赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》
   『●斎藤貴男さん《政府と自民党は何がなんでも消費税率を引き上げたい…
     増税を甘受しなければ財政を破綻させるゾと国民を恐喝する目的で…》
   『●《消費税などの値上げを防衛費に転嫁する》気満々…軍事費倍増の
     ために《赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》
   『●城山三郎さん《平和の有難さは失ってみないとわからない》、
     菅原文太さん《政治の役割は二つあります…絶対に戦争をしないこと!》
   『●そんなに殺し合いをしたいものかね? 《一体何のために防衛費の
     増額が必要なのか。…冷静にその意味を問い直さなければならない…》
   『●なんの外交努力もしない、軍事費倍増についてなんの説明もしないし、
     できないキシダメ政権…自公お維を直接的・間接的に支持した重いツケ
   『●《大収奪が必至》な軍事費倍増…《大メディアが脅威を煽り「戦争増税
            必至」の流れ》《北朝鮮にも似た「先軍政治」と言うべきか。》
   『●《攻撃的兵器…他国領域も攻撃できると声高に宣言するような国を「平和
     国家」とはとても呼べない。戦後日本の平和を築いてきた先人への背信》
   『●増税して、軍事費倍増? 「平和主義」「財政民主主義」はどこに?
     自民党の〝下駄の雪〟が《雪崩を打つように崩壊》する「子育ての党」
   『●《専守防衛…「国土防衛に徹し、相手の本土に被害を与えるような脅威に
      ならないと伝え、相手に日本を攻撃する口実を与えない防衛戦略だ」》

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https://www.chosyu-journal.jp/column/25210

米軍需産業へのおべんちゃら
コラム 狙撃兵 2022年12月10日

 混迷著しい自民党暫定政権のトップである岸田文雄が、権力ポスト維持のため背後勢力におべんちゃらをしているのか、来年度から5年間の防衛費の総額として43兆円を確保するよう防衛大臣と財務大臣に指示した。ところが財源は増税で補うのか、はたまた国債発行なのか曖昧である。それが「ボクのお小遣い」ならどうぞご勝手に…で済む話だが、国家財政は岸田文雄のお小遣いでもないし、打ち出の小槌でもない。ましてや現行の中期防衛力整備計画の27兆4700億円ですら巨額なのに、さらに1・5倍に跳ね上がった規模であり、回り回って国民負担に転嫁して増税で補うといってもとてつもない額である。このようなことが内閣支持率もダダ下がりの最中に、首相の一声によって最後っ屁みたく既成事実化されるわけにはいかない。

 それにしても、なぜ政権末期にも関わらず世論の反発も強いであろう「軍事大国化」を打ち出したのか? 円安に物価高、コロナ禍、統一教会問題等等で政権が死に体と化し、永田町で年明けの解散総選挙なんて話も出回っているといわれるなかで、まるで追い込まれた権力者が横田幕府なり米軍需産業にメッセージを送っているような光景にも見える。土下座してでも、国家財政をスッカラカンにしてでも忠誠を尽くし、見返りとして権力ポストの維持を請い願っているかのようなのだ。国民的反発を承知で、それでも「千万人といえども我行かん」をやるのは、相応の理由があると見なすのが自然だ。客観的に見て、43兆円で潤うのは米軍需産業であり、これらを大喜びさせるだけの話なのである。そのために国家財政がたかられ、むしりとられていく構図は歴然としている。これまでも米軍の二軍と化している自衛隊に装備するとして、途方もない金額のミサイルや戦車、戦闘機を買わされ、十二分にカモにされてきたが、海の向こうの遠慮なきおかわり君たちに大盤振る舞いしているだけなのである。

 ウクライナ戦争でも大量の兵器をウクライナに持ち込んで長期化を煽っているのはアメリカである。在庫処分の一掃セールかと思うほど沸き立っている様がありありである。軍需産業にとっては定期的にくり返される戦争・武力紛争こそが稼ぎのネタであり、その利益は人間が血を流すことによって稼ぎ出される関係にほかならない。アフガン戦争イラク戦争、古くはベトナム戦争朝鮮戦争だって、彼らにとってはいつも稼ぎ時である戦争がないと息ができずに窒息するほど戦争を欲し、そのために世界を股にかけて戦争ビジネスを仕掛けている連中である。

 目下、北朝鮮のミサイル発射や台湾有事を一方で煽り上げて「危機」を演出しつつ、それをもっけの幸いにして軍事大国化の道を進み、強面の武力装備こそが防衛につながるのだといって43兆円の軍事費を正当化しようとしている。しかし、冷静かつ真面目に考えてみて、ミサイルや兵器を身にまとったからといって、果たして日本列島が戦争の脅威から守られるのか? である。国土の状況を考えてみると、原発を54基も全国津々浦々に抱え、それだけでも核爆発の起爆装置になり得る。実際にミサイル攻撃で報復しあうような事態になった場合、被害は77年前の空襲の比ではない物流がストップすれば食料自給率も30%台のくせに、たちまち地方も都市も食べることすらままならないだろうし、ライフラインとてしかり。電気、ガス、水道がストップすれば、これまた自然災害の比ではない。

 安倍晋三からこの方、執拗に「戦争ができる国」作りに邁進してきたが、現実的には「戦争などできない国」であり、邦人の生命を脅威にさらさないためには「戦争などやるもんじゃないの一言に尽きる非戦の誓いを貫くことこそが、最大の防衛策なのである。それを粋がって、カモネギがたくさん武器を買い集めたからといってマッチョになったような勘違いをするというのは悲劇的である。戦争の脅威を抱えないためには、東アジアのなかで友好平和の力を強め、いかなる国であっても不断に平和外交に努めるほかないことは、火を見るよりも明らかなのである。

 43兆円ものカネがあるのなら、円安と物価高、コロナ禍で翻弄されている国民生活に回すなり、潰れかかっている生産現場のテコ入れに回すなり、いくらでも有効な使い道はあるはずだ戦争狂いに媚びを売って、おかげでミサイル攻撃の標的に名乗りを上げる(反撃能力を備える以上、軍事的には攻撃の標的になる)ための43兆円など、バカげているといわなければならない。

                          武蔵坊五郎
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/219688

「戦争する覚悟、国民と共有できているのか」 伊藤真弁護士、敵基地攻撃能力保有のリスクを語る
2022年12月14日 06時00分

     (敵基地攻撃能力の保有の是非について語る
      伊藤真弁護士=東京都渋谷区で)

安保政策大転換 私はこう考える

 敵基地攻撃能力を言い換えた「反撃能力」という言葉は、相手国の領域内で戦う意味をごまかしている。自民党と公明党は、国民に本質を伝えないようにしていて不誠実だ

 政府・与党は「抑止力を高め日本を守る」と主張し、「使わないなら保有ぐらいはいいのでは」と思う人がいるかもしれない。だが、抑止力は能力を持つだけでなく、使う意思を相手に見せ、理解させないと効果がない。使う前提でなければ抑止できないのだから、保有と行使は一体だ。政治家は戦争する覚悟を、国民と共有できているのか。

 敵基地攻撃能力の保有は憲法9条に違反する

 敵基地攻撃は憲法上可能とした1950年代の政府答弁があるが、中国や北朝鮮のミサイルが日本に届かず核兵器も持っていなかった時代の、起こり得ない仮定での話だった。軍事情勢の変化で現在の中国、北朝鮮は核兵器を保有し、日本に届くミサイルも何百発も持つ。敵基地攻撃した時には、とてつもなく大きな惨禍が起こり得るこれは9条が許すところではない

 さらに日本が相手国領域に攻撃すればそこで終わらず、相手も反撃してミサイル攻撃の応酬になり、相手を殲滅せんめつするまで止められなくなるこれでは憲法のもとで許される「自衛のための必要最小限度の武力行使」とは言えないし、決着がつくまで止められない全面戦争を行うことは、国際紛争を解決する手段としての戦争を放棄することをうたった9条1項に反する

 日本には多数の原発がある。反撃すれば原発が攻撃され、もっと被害が拡大してしまう時に相手国領域に攻撃するのか。政治家は国民の命を守り、犠牲が少なくなる判断をすべきだ

 他国に脅威を与えず、先に絶対手を出さないとの安心感を与えるのが、9条に基づく従来の専守防衛だった。今は集団的自衛権行使も容認し、米国が攻撃されそうな時に日本が相手国領域に攻撃せざるを得なくなる。日本が全面戦争に入っていくリスクがさらに増す。(聞き手・金杉貴雄


いとう・まこと 日弁連憲法問題対策本部副本部長。法律家の育成を目指す「伊藤塾」塾長。「一人一票実現国民会議」の発起人、「安保法制違憲訴訟の会」の共同代表。東京都出身。東大卒。64歳。


   ◇  ◇ 

 岸田政権が敵基地攻撃能力保有や防衛費の大幅増を進めようとしていることについて、識者や与党の協議に加わっていない野党議員らに意見を聞いていく。(随時掲載します)

【関連記事】【関連記事】「敵基地攻撃能力を持てば抑止力、は楽観的すぎる」 流通経済大・植村秀樹教授が語る戦争への危惧
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●台湾有事を煽り《ロシアのウクライナ侵攻のような軍事衝突にまでエスカレートさせてはならない…外交による対話を強めなければならない》

2022年03月06日 00時00分48秒 | Weblog

[※ 自公選挙公約「子育て…」小躍りするアベ様日刊ゲンダイ(2017年12月19日)↑]


(20220305[])
君と同じ未来を見ている」…あぁ虚しい、《外交の安倍》と称賛、《安倍外交「センスある」と評価》していた皆さん、いま何を想うの?
 日刊ゲンダイの記事【プーチン大統領を慢心させた“張本人”!安倍元首相は四の五の言わずクレムリンへ行くべきだ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/301826)によると、《「戦後、私たちがつくってきた国際秩序に対する深刻な挑戦であり、断じて許すわけにはいかない」──。SNSでも「何を今さら」と猛バッシングだ。ロシアがウクライナに侵攻した24日、自民党本部の会合で安倍元首相が吠えた。続けて「例えばキエフまで行って民主的に選ばれた大統領を逮捕し、新たな政権を作る。これは民主主義や法の支配といった普遍的価値を共有する日本としても、先進7カ国としても、決して許してはならない」と強調。発言を伝えたWEB記事をわざわざツイートし、〈G7と連携し直ちに対抗処置を取らなければなりません〉と記す強硬姿勢だが、どの口が言うのか。「ウラジーミル」の面前でも同様に非難できるのか。》

   『●「君と同じ未来を見ている」…あぁ虚しい、《外交の安倍》と称賛、
     《安倍外交「センスある」と評価》していた皆さん、いま何を想うの?

 《火事場ドロボー》1号=アベ様。ウクライナ侵略を利用・便乗して、壊憲して戦争できる国へ、敵基地攻撃へ、核保有へ。そういうのを《火事場ドロボー》と言います。
 日刊ゲンダイの記事【安倍元首相に“おまえが語るな”批判の大合唱! フジ番組でウクライナ問題にペラペラ持論】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/301871)によると、《安倍氏一派は、ウクライナ危機に便乗して“敵基地攻撃”や“原発推進”を進めようとしている。火事場ドロボー的なやり方は、ロクな結果にならない。安倍元首相はいつ、大親友のプーチン大統領を説得しに行くのか》?

   『●大阪市長がお維議員30人と焼き鳥屋で《反省会》…「ルールに従え
     ないなら、組織を出るべきだと思う」by 松井一郎元大阪「ト」知事
   『●《「どのような人権感覚を持っているのか」を問いただされるべきは、
       むしろ》お維の《創設者》《いちコメンテーター》《いち民間人》

 《火事場ドロボー》2号=松井一郎元大阪「ト」知事。COVID19対策は一体どうなっているのか?
 日刊ゲンダイの記事【大阪いまだコロナ死者突出なのに…松井市長が政党批判の“場違いツイート”にかまけ大炎上!】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/301873)によると、《ヒドイのが、大阪市の松井市長だ。場違いな言動にかまけ、炎上している。ウクライナ危機について、共産党の志位委員長が24日に〈仮にプーチン氏のようなリーダーが選ばれても、他国への侵略ができないようにするための条項が、憲法9条なのです〉とツイートすると、松井市長は〈共産党はこれまで9条で他国から侵略されないと仰ってたのでは?〉と皮肉ってみせたのだ。これにツイッターでは〈大阪の市長としてのアカウントを使い、今言いたい事がそれですか?〉と批判が続出。〈アンタは大阪の人たちをコロナウィルスから守る決意と覚悟持てよ〉と大炎上だ。「ここへきて、大阪市民から松井市長への批判が続出しています。死者数の突出はもちろんのこと、大阪は病床使用率も8割近くで東京より高い。市民の不満が高まるのも当然です。自治体トップとして、ワクチンの3回目接種や検査、医療体制の拡充を優先すべき、という声が上がっているのです」(地元関係者) ウクライナ情勢に言及するのは結構だが、何よりも感染症対策を優先すべきだ》。


 山添拓さんのつぶやき:

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https://twitter.com/pioneertaku84/status/1497826998760054787

山添 拓@pioneertaku84

安倍元首相が「核シェアリング」に言及。「議論をタブー視してはいけない」などといい、日本も是非を話し合うべきだと煽る
非核三原則は単なる政策ではなく衆参で決議された国是でもある。
ロシアの侵略を奇貨とするかのように、力に力で対抗する議論をふりまくのも大問題。

nikkei.com
安倍氏、「核共有」政策に言及 議論の必要性提起
自民党の安倍晋三元首相は27日のフジテレビ番組で、欧州の一部が米国の核兵器を自国管理下に置いている「核シェアリング(共有)」政策に言及した。「世界の安全がどう守られているか議論をタブー視してはいけない」と日本も是非を話し合うべきだと主張した。北大西洋条約機構(NATO)に加盟するベルギーやドイツなどが米国の核兵器を共同運用していると指摘した。「様々な選択肢を視野に入れ議論すべきだ」と述べた。

午後3:52  2022年2月27日
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 つづいて、杉原こうじさんのつぶやき:

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https://twitter.com/kojiskojis/status/1497723181792378882

杉原こうじ(NAJAT・緑の党)@kojiskojis

2月27日、フジテレビ「日曜報道ザ·プライム」。プーチンのウクライナ侵攻を受けてエネルギー危機になるとして、小型原子炉の開発や原発再稼働が必要だと語り合う安倍晋三と橋下徹。恥知らずの火事場泥棒たち。朝から不快極まりないものを見た。

午前9:00  2022年2月27日
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 《火事場ドロボー》3号=橋下徹元・初代大阪「ト」知事。もういい加減にしてほしいな、お維。


   『●長周新聞《まるで地獄の沙汰もカネ次第 名護市を丸ごと買収する国
     ミサイルの標的と引き換えの「繁栄」》…渡具知武豊名護市長再選の闇

 《民主主義のあるべき姿》のない沖縄、ニッポン…《反対が7割以上を占め、県知事があれほど反対を表明しても、国も裁判所も門前払い》。
 琉球新報の【<社説>県民投票から3年 新基地停止へ重み増す】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1476343.html)によると、《名護市辺野古の新基地建設に伴う埋め立ての賛否を問う県民投票から、24日で3年となった。投票者の7割超が埋め立てに反対した投票結果は重い。県民投票に法的拘束力はないが、政治的な拘束力はある明確に示された民意に応えること民主主義のあるべき姿だ》。

   『●<金口木舌>《「すべて剣をとるものは剣にて滅ぶ」。伊江島…
     阿波根昌鴻さんが反戦平和資料館ヌチドゥタカラの家の前に掲げた言葉だ》

 琉球弧の島々が攻撃の《標的》に。
 琉球新報のコラム【<金口木舌>遠い国のことではない】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1476371.html)によると、《▼現地住民を案じる沖縄戦体験者からは「戦争で犠牲になるのは弱い者」との声が上がる。自分事として捉え、私たちにできることは何か。改めて考えたい》。
 長周新聞の記事【馬毛島問題に見る米国の不沈空母・日本の将来 それはまるでウクライナ危機とも表裏一体 沖縄国際大学教授・前泊博盛】(https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/22825)によると、《基地による「標的の島」へ 沖縄戦の教訓 馬毛島問題と自衛隊の関係について考えるうえで、まず沖縄戦の教訓に触れておきたい。77年前に民間人を巻き込む地上戦となった沖縄戦では、軍がいない地域や島では住民が無傷であったり、被害が軽微に済んでいたのに対して、軍が配備されていた場所では地域全体が原形を留めないほどに猛攻撃を受けたつまり基地をつくるということは、その地域は「標的の島」になるということを教えている》。

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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1476343.html

<社説>県民投票から3年 新基地停止へ重み増す
2022年2月26日 05:00

 名護市辺野古の新基地建設に伴う埋め立ての賛否を問う県民投票から、24日で3年となった。投票者の7割超が埋め立てに反対した投票結果は重い。県民投票に法的拘束力はないが、政治的な拘束力はある。明確に示された民意に応えることが民主主義のあるべき姿だ。

 その民意を無視してでも続けられる辺野古新基地の建設は、台湾有事をにらんで日米一体で進める軍事拠点整備の象徴に他ならない。建設強行の流れを止めなければ、米中対立の最前線として南西諸島が要塞(ようさい)され、県民の生命が危険にさらされてしまう。

 抑止力強化の応酬ではなく外交によって武力衝突を回避し、地域の安全確保に取り組んでいく沖縄から平和的な対応を主張するよりどころとして、県民投票結果の重みは増している。

 そもそも、辺野古新基地は完成が見込めない。大浦湾側で見つかった「マヨネーズ状」とも言われる軟弱地盤の改良が必要となり、建設の総工費は政府の試算でも当初の2.7倍に当たる9300億円に膨らみ、2022年以降としていた普天間飛行場の返還は30年代以降にずれ込む。

 それであっても国内で施工例のない難工事となり、安定した施設が完成できるという保証はない。このため玉城デニー知事は昨年11月に、沖縄防衛局が県に申請していた設計変更を不承認とした。

 安全性が担保できず、普天間周辺の早期の危険除去にもつながらない設計変更を認めるわけにいかない。そして反対が7割を超えた県民投票の民意こそが、県の不承認の正当性を何より裏付けている。

 設計変更の不承認によって施設全体を完成させる根拠は失われた。それにもかかわらず沖縄防衛局は辺野古側の埋め立てを続けている。大浦湾側のサンゴ移植に許可を出すよう県に申請までしている。

 地方自治や行政手続きをゆがめ、環境を破壊する暴挙だ。政府は埋め立て工事を即時に停止すべきだ。

 何より、辺野古新基地をはじめ有事の際の出撃拠点となる県内の各基地は、攻撃対象となる可能性がある。政府は県民の判断材料となる情報を隠さず開示する必要がある。

 政府は軟弱地盤の存在を把握しながら公表せず、18年12月の土砂投入の開始に踏み切っていた。新基地が建設される米軍キャンプ・シュワブに陸上自衛隊の水陸機動団を常駐させることで、米海兵隊と陸自が極秘合意していたことも判明している。

 防衛省は表向き否定するが、日米は「対中同盟」の色彩を強め米軍と自衛隊の一体運用が進む。国民に明かされない共同作戦計画が進行している事態は想像に難くない。

 台湾海峡を巡る緊張を、ロシアのウクライナ侵攻のような軍事衝突にまでエスカレートさせてはならない。基地建設を止め、外交による対話を強めなければならない。
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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1476371.html

<金口木舌>遠い国のことではない
2022年2月26日 05:00
金口木舌 屋部公子 沖縄戦 ひめゆり学徒 ウクライナ侵攻

 「病院壕に数多の傷兵診たまひし医師の悲憤を胸痛く聴く」。歌人・屋部公子さん(93)の歌集「遠海鳴り」の中で、印象深い作品の一つだ

▼東京で戦争を体験した屋部さんは戦後、古里の沖縄へ帰郷した。南風原の陸軍病院壕跡に足を運び、詠んだ作品群も歌集に収めた。ひめゆり学徒ら戦場に動員された女学生たちと同世代だけに「もし沖縄戦の時に沖縄に住んでいたら、どうなっていたか。自分で足を運んで実際に見て詠んだ」と語る

▼戦争を学ぶ際、過去に終わったことや遠い場所で起きたこととして終わらせないように肝に銘じたい。今の私たちにつながっていると捉えることで戦争の教訓を深く理解できるはずだ

▼ロシアのウクライナ侵攻も、遠い国の人ごととして終わらせることはできない。多数の死傷者が出ている。どんな理由をつけても、戦争がもたらす悲劇を正当化することはできない

▼現地住民を案じる沖縄戦体験者からは「戦争で犠牲になるのは弱い者」との声が上がる。自分事として捉え、私たちにできることは何か。改めて考えたい。
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/301871

安倍元首相に“おまえが語るな”批判の大合唱! フジ番組でウクライナ問題にペラペラ持論
公開日:2022/02/28 11:35 更新日:2022/02/28 12:17

     (余計な口出し、ロクなことにならない(安倍元首相)
      /(C)日刊ゲンダイ)

 あれほど“対ロシア外交”で失敗しておきながら、どういうつもりなのか。安倍元首相が27日、フジテレビの番組に出演し、ウクライナ問題について偉そうに持論を述べた。案の定、ネット上では批判が噴出している。

 <首相在任中「ウラジーミル、シンゾウ」と仲の良さをアピールして、プーチン大統領の増長に加担した責任を果たすべきなのに、まるで他人事ですね>──と、おまえがウクライナを語るな! の大合唱だ。

 番組内で「核シェアリング」について論じたことに対しても、<ダメだこの人。ニュークリア・シェアリングのことちゃんと調べてないでしょ?>と批判の声が上がっている。

 安倍氏は、ウクライナがロシアに侵攻されたのは核を放棄したからだ、という趣旨を語り、NATO加盟国が採用している「核シェアリング」について日本も議論すべきだと強調してみせた。日本の国是である、非核三原則「持たず、つくらず、持ち込ませず」のうち“持ち込ませず”を放棄すべきだ、という訴えだ。

 現在、核シェアリングは、NATOに加盟するドイツ、ベルギー、イタリア、オランダ、トルコの5カ国と核保有国アメリカとの間で行われている。

 しかし、非核三原則を捨て去って大丈夫なのか。軍事ジャーナリストの前田哲男氏はこう言う。

「核シェアリングは、アメリカと欧州のNATO加盟国が冷戦時代から取っている体制です。核を保有していないNATO加盟国にアメリカの核を配備している。欧州各国のパイロットは核投下の模擬訓練も受けています。ただし、核を管理する権限はアメリカにあり、有事の時、使用するかどうかの決定権もアメリカにあります。シェアした国が勝手に使えるわけではありません。レンタルとは違います。問題なのは、NATOの核シェアリングは、“核不拡散条約NPT)”の締結前から存在していたということです。すでに存在していた体制だったからNPT締結後も認められている。日本の場合は、NPTに署名した後に実施することになり、NPT違反に問われる可能性があります。抑止力が高まる可能性はあるでしょう。しかし、中国や北朝鮮、ロシアといった周辺国を刺激するのは間違いない。韓国が核保有に動く可能性もあります。北東アジアの緊張が一気に高まる恐れがある。それだけにアメリカが“核シェアリング”を認めるかどうかは分かりません」

 安倍氏一派は、ウクライナ危機に便乗して“敵基地攻撃”や“原発推進”を進めようとしている火事場ドロボー的なやり方は、ロクな結果にならない。安倍元首相はいつ、大親友のプーチン大統領を説得しに行くのか。
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●「君と同じ未来を見ている」…あぁ虚しい、《外交の安倍》と称賛、《安倍外交「センスある」と評価》していた皆さん、いま何を想うの?

2022年02月28日 00時00分10秒 | Weblog

[※ ↑ 【「空からの写真は一目瞭然」埋め立て進む辺野古の海 ドローンで監視する技術者の思い】(沖縄タイムス21.12.14、https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/879026)]


(2022年02月25日[金])
東京新聞の記事【なぜプーチン氏は破滅的な決断を下したのか ウクライナ侵攻の背景にある「帝国」の歴史観】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/162144)によると、《ロシアのプーチン政権がウクライナ侵攻に踏み切った。欧米や日本のロシア専門家や外交関係者の間では全面的な軍事侵攻には否定的見方が有力だった。公然たる「侵略国」となり国際的信用は失墜、巨大な制裁を招くことで疲弊している経済に大打撃となるからだ。合理的な判断を超えて破滅的ともみえる決断を下したプーチン大統領は、「帝国復活」の執念にとらわれているようだ。(元モスクワ支局長 常盤伸)》。
 「すべて剣をとるものは剣にて滅ぶ」《伊江島の土地闘争のリーダー、故・阿波根昌鴻さんが反戦平和資料館ヌチドゥタカラの家の前に掲げた言葉だ》、《中村哲さんに重なる。…「暴力によって立つ者が暴力によって滅びることは、人類史上の鉄則である」》。
 例えば、北方四島が独立を宣言し、キシダメ氏がその独立を承認し、住民保護・自衛を口実に、憲法9条に反して「敵基地攻撃」としてミサイルを発射する…プーチン氏はそれを支持・歓迎するのかね? 国際社会はニッポンを非難すると思いますが? アベ様、いまこそ、同士・盟友ウラジーミル氏を諫めに出かけられては如何か? 懲罰委員会の委員などやっている場合ではない。

   『●アベ様の害交・害遊の大きな成果 ―― 「ゴールまで、ウラジーミル、
        二人の力で、駆けて、駆け、駆け抜けようではありませんか。」
    「琉球新報のコラム【<金口木舌>日本外交の病】…。
     日刊ゲンダイのコラム【適菜収 それでもバカとは戦え/安倍前首相が
     ぶち壊し 北方領土の返還可能性はほぼゼロだ】」

   『●「ゴールまで…駆けて、駆け…」…害交のアベ様はよくもこんなクッサイ
          科白が言えたものだ、ウラジーミルもドッチラケだったことだろう
   『●害交・害遊のアベ様…《首相ポストを放っぽり投げた者が黙っておれば
     いいものを…アジア近隣諸国との外交関係を閣外からぶっ壊している》

 害交・害遊のアベ様「ゴールまで、ウラジーミル、二人の力で、駆けて、駆け、駆け抜けようではありませんか。」「君と同じ未来を見ている」…あぁ虚しい、《外交の安倍》と称賛、《安倍外交「センスある」と評価》していた皆さん、いま何を想うの?

 《私たちがつくってきた国際秩序》!? よく言うよねぇ~! 散々、《アジア近隣諸国との外交関係を閣外からぶっ壊して》おいて! 《平和なアジアという井戸を掘る意思》など全く無かったのにね。さんざん《平和なアジアという井戸…の水を濁らせて》きたくせに。ホントに恥ずかしい人だ。しかも、《ようするに、国民の大事な年金を世論操作と政権維持に利用してきたというわけだが、安倍政権はそれだけでなく、「北方領土問題進展」で自分たちの得点を稼ぐために、年金の金を使おうとしたのである》に至っては、呆れてものも言えないね。どこまでデタラメなのか。
 リテラの記事【ロシアのウクライナ侵攻で安倍元首相の責任! プーチンに「君と同じ未来を見ている」、年金で経済制裁破りのロシア企業支援画策】(https://lite-ra.com/2022/02/post-6164.html)によると、《しかし、このロシアの暴挙のなかで呆れたのが、“プーチンの犬”安倍晋三元首相の手のひらの返し方だ。安倍元首相はきのう24日、党の会合で「戦後、私たちがつくってきた国際秩序に対する深刻な挑戦であり、断じて許すわけにはいかない」とロシアを非難したらしいのだが、いまさら何を、という話だろう。安倍元首相はこの間、ロシアがウクライナ侵攻準備を着々と進めても一切まともに批判していなかった。また、先日、安倍首相の子分である高市早苗・自民政調会長が、林芳正外相がロシアの経済発展相と日露経済をめぐり協議したことについて、「ロシア側を利することになる」「ロシアの術中に見事に自分からはまっていった」などと攻撃していたが、むしろ、こうした路線を後押ししたのは、安倍元首相だった》。

   『●『「反日」とは何か ~中国人活動家は語る~』読了(3/3)
    「平和なアジアという井戸を掘る意思があるのかどうか、疑わしい」

   『●隣国と一体どんな関係を築きたいの?
   『●東京新聞・半田滋さん「「銃後の国民」も
       無関係ではいられない。たいへんな思いをするのは…」
   『●「平和なアジアという井戸を掘る意思があるのかどうか、疑わしい」
   『●加害者性と被害者性…「私たち一人一人が被害者となり、
             加害者となり得る戦争。戦争はどこかで今も…」
   『●アベ様の《国民観、人間観には共通点が多すぎる…
      彼の目には私たちが己の財布、兵力、労働力だとしか…》
   『●パラノイアなディストピアで何を好き好んで
       アベ様の奴隷に成り下がりたい?…という人たちの気が知れない
   『●「この国は今、とてつもなく恥ずかしい」(斎藤貴男さん)…
              「倫理観のかけらもない男」が自民党総裁三選
   『●《平和なアジアという井戸…先人の掘った
     井戸の水を濁らせている》人々…企画展「表現の不自由展・その後」を破壊
   『●《売国》どころか《安倍さんの安倍さんによる…
      “献国”とか“贈国”》。《前進どころか…後退してるわ》
   『●あのオモテナシ《ご機嫌取りの接待漬け》は「交」渉だったのか?   
                 「害遊・害〝行〟のアベ様」がイラン訪問?
   『●《極東の多くの国の国民は戦争でなく
     平和を望んでいることは間違いない》…蚊帳を吊るされたアベ様ら外交音痴
    「アベ様らには、《平和なアジアという井戸を掘る意思》など全く無し。
     蚊帳の外の《蚊》でしたとさ。害交害遊のアベ様は害虫の《蚊》だったわけ…
     そりゃぁ、蚊帳を吊るすでしょうょ」

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https://lite-ra.com/2022/02/post-6164.html

ロシアのウクライナ侵攻で安倍元首相の責任! プーチンに「君と同じ未来を見ている」、年金で経済制裁破りのロシア企業支援画策
2022.02.25 12:01

     (2016年に訪日したプーチン大統領と安倍首相(当時)
      (官邸ホームページより))

 とうとうロシアがウクライナの首都・キエフにまで攻撃を開始した。武力による一方的な他国への軍事侵攻・攻撃は絶対に許されるものではないし、プーチン大統領とロシアは侵攻を即刻中止すべきだ

 しかし、このロシアの暴挙のなかで呆れたのが、“プーチンの犬”安倍晋三元首相の手のひらの返し方だ。安倍元首相はきのう24日、党の会合で「戦後、私たちがつくってきた国際秩序に対する深刻な挑戦であり、断じて許すわけにはいかない」とロシアを非難したらしいのだが、いまさら何を、という話だろう

 安倍元首相はこの間、ロシアがウクライナ侵攻準備を着々と進めても一切まともに批判していなかった

 また、先日、安倍首相の子分である高市早苗・自民政調会長が、林芳正外相がロシアの経済発展相と日露経済をめぐり協議したことについて、「ロシア側を利することになる」「ロシアの術中に見事に自分からはまっていった」などと攻撃していたが、むしろ、こうした路線を後押ししたのは、安倍元首相だった

 実際、2月8日には岸田首相と会談、ウクライナ情勢や対露外交についてアドバイスしており、安倍元首相は北方領土交渉への影響を持ち出し、ロシアを刺激しないようけん制したのではないかといわれている

 さらに、岸田首相が15日夜、ウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談を行うと、安倍は17日の安倍派会合ですかさずそのことにふれたうえ、「(岸田首相は)おそらく近いうちにプーチン大統領にも日本の考え方を伝えるだろう」と語った。これは、ウクライナだけでなくロシアにもきちんと対応しろ、と圧力をかける意図があったとしか考えられない

 中国や韓国に対してはいまにも戦争を始めかねないような勇ましい発言を連発してきたウルトラタカ派の安倍元首相が、今回、ロシアに対して寛容だった理由は、もちろん、プーチン大統領との関係だ。

 安倍元首相はとにかくプーチン大統領が大好き、首相在任中は何を命じられても言いなりプーチンの利益になることなら、国際社会の秩序なんて平気で無視するプーチンの犬”と化してきた。

 それは、第二次政権発足直後から始まっている。2014年、ソチで冬季五輪が開かれたが、当時、同性愛宣言禁止法など、ロシアの人権問題が国際的な非難の的となり、ロシアへの抗議の意を込めてアメリカ、イギリス、フランス、ドイツなど欧米諸国の首脳が軒並み開会式への参加を見送った。ところが、そんななか、日本の安倍首相は開会式に出席し、プーチンに媚を売った


■安倍がプーチンに「ウラジーミル、君と僕は同じ未来を見ている」とネトウヨ同士の愛確認

 しかし、犬っぷりがもっともひどかったのはやはり、この間の北方領土交渉だろう。安倍元首相はプーチン大統領との友情によって北方領土が返還されるかのような幻想を振りまいてきたが、実際は返還交渉なんて1ミリも進んでいない

 安倍首相はそれこそ、プーチンにいいように利用され、金を貢がせられてきただけだった

 まず、2016年12月のプーチン大統領の訪日では、安倍首相の地元・山口県に招待して豪華接待、一気に北方領土交渉進展を目論んだものの、プーチン大統領に2時間40分も待たされ、大恥をかかされた挙句、共同経済活動に日本側が約3000億円を投入することを約束されられた。

 2018年の日露首脳会談でも、安倍首相は「(2島引き渡しを明記した1956年の)日ソ共同宣言が基礎」と強調、「2島は確実に取り戻す、ということだ」と喧伝していたが、会談翌日に当のプーチン大統領に2島について「宣言で、主権がどちらになるかは記されていない」と、引き渡しを完全否定される始末。さらには、翌年1月におこなわれた日露外相会談後のラブロフ外相の会見でも、2島返還以前に“主権は我々にある”と念押しされた挙げ句、“北方領土と呼ぶな”とまで言われてしまった。

 しかも、ロシアはその後、択捉島と国後島に艦艇攻撃用ミサイルを配備し、択捉島には高性能な地対空ミサイルを実戦配備するなど軍事拠点化を進め始めた

 高市政調会長の言い方を借りれば、まさにロシアの術中に自らはまっていったのが当時の安倍首相だったのである。

 ところが、安倍政権は、このロシアのやりたい放題、言いたい放題にほとんど抗議すらできず、それどころか、それまで毎年、2月7日の「北方領土の日」に政府が新聞各紙に広報広告を打ち〈北方領土は日本固有の領土です〉と宣言していたのに、2019年には「日本固有の領土」の文言を削除するところまで後退させてしまった

 まさに、金だけ貢いでプーチンの言いなり状態。しかし、それでも安倍首相のプーチン愛は冷めず、2019年の9月の日露会談では、冒頭、プーチンに向かってウラジーミル、君と僕は同じ未来を見ている」「ゴールまで、ウラジーミル、2人の力で、駆けて、駆け、駆け抜けようではありませんか」などとできの悪いラブレターのようなメッセージを読んで失笑を買う始末だった。


■経済制裁のさなか、年金積立金を使ってプーチンに近い国営企業支援を画策した安倍政権

 それだけではない。安倍政権は、ロシアのために西側諸国の経済制裁を破るような動きまでやろうとしていた。

 ロシアは2014年のウクライナ・クリミア半島侵攻後の時点で、西側諸国から経済制裁受け、経済が悪化。制裁対象となっていたプーチンに近い国営石油会社「ロスネフチ」が経営難に陥っていた。

 ところが、なんと、日本政府は西側の経済制裁を破り、年金積立金を使って「ロスネフチ」を支援しようとしたことが、ロイターのスクープで明らかになったのだ。

 ロイターは、プーチンの側近でもあるロスネフチ会長のセチンのメモを入手。2018年11月「独自スクープ! ロシア国営銀行がロスネフチの資金を秘密裏に調達 外国の買い手が難色を示した後に(Exclusive :Russian state bank secretly financed Rosneft sale after foreign buyers balked)」という記事のなかで、「湾岸から日本へ」という見出しをつけて、2016年末ごろの日本側の経緯を以下のように、レポートしている。

〈ロシア政府関係者、ロスネフチに近い関係筋、そしてセチンが証人となった全く別件の裁判で浮上したセチンの会話記録によると、セチンは東に向かい日本の政府関係者と会談を始めた。会談は主に、日本の経済産業相・世耕弘成となされた。
 交渉が合意に至った場合、その株式の購入者は、管理対象資産が1.4兆ドル以上をもつGPIF年金積立金管理運用独立行政法人)、または独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)のいずれかになっていた、とこの件に詳しい3人の関係者がロイターに話した。(中略)
 結局、取引は破綻した。
 日本の経済産業省は質問に応じなかった。ロスネフチは、ロイターの取材に対し、日本との件に関しては、回答しなかった。JOGMECの広報は「回答できない」と言った。GPIFは、「直接関与していないため政府間の問題についてコメントすることはできない」と述べた。〉

 そう、日本は一時、安倍元首相の側近である世耕弘成経産相(当時)が乗り出して、政府系ファンドにこの株を買わせようとしていたというのだ。経済制裁の対象となって、経営不振にあえいでいる企業の株を引き受けようとするとは、正気の沙汰とは思えないが、これも安倍首相の強い意向が働いていたといわれ、政権はかなり本気で動いていたようだ


■安倍の経済支援の姿勢がプーチンの強気を招いた

 もちろん、記事にもあったように、この日本と交渉は最終的には決裂した。しかし、日本側が「制裁対象国の国営企業株を取得するのはまずい」と断ったわけではない。ロイターは決裂の経緯をこう報じている。

〈裁判で再生されたセチンの会話記録によると、日本が第二次世界大戦末期から続くロシアとの領土問題の進展とリンクさせようと要求したことで、交渉は暗礁に乗り上げてしまった。〉

 ようするに、日本政府は安倍首相がぶちあげた北方領土の返還交渉を進展させるため、間接的にでも経済制裁に反する可能性のある企業の株を政府系機関に購入させようとしていたのだ。

 しかも、信じられないのが、その取得先の政府系機関としてGPIFの名前が真っ先に上がっていたことだ。ロイターの記事にもあるように、GPIFというのは、年金積立金管理運用独立行政法人のこと。国民が積み立てた年金を資産運用しているのだが、その金額は130〜160兆円にものぼり、「世界最大の機関投資家」ともいわれる。

 GPIFは以前は、国民の年金を減らしてしまう危険性を考えて、株式などリスクのある投資をほとんどしていなかったが、第二次安倍政権になって株式への投資を全体の半分にまで増やした。この背景には、世界最大の機関投資家であるGPIFに大量に株を買わせれば、株価が上がり、景気が回復したという印象を与えることができるという安倍政権の計算があったといわれる。

 ようするに、国民の大事な年金を世論操作と政権維持に利用してきたというわけだが、安倍政権はそれだけでなく、「北方領土問題進展」で自分たちの得点を稼ぐために、年金の金を使おうとしたのである。

 しかも、このロマネスフチの株購入は頓挫したものの、安倍政権は経済支援する気満々だったはずだ

 今回、ロシアに「経済制裁をするぞ」という脅しが効いていないということがよく指摘されているが、その背景の一つには、安倍政権のこうした姿勢がプーチンとロシアを増長させてきた部分もあるのではないか

 しかも、安倍元首相は冒頭でも指摘したように、ウクライナ侵攻危機が現実化しても、つい一昨日までまともに批判せず、むしろ岸田政権に対してロシアの顔色を伺うよう圧力をかけ続けてきたフシさえある

 その結果がこれである。安倍元首相はあれだけプーチンとの友情とやらを強調してきたのだから、今頃になって慌ててロシアを非難する声明をアリバイ的に出している場合ではないモスクワに飛んで、プーチンを説得してきたらどうなのかもちろん相手にはされないだろうが

(編集部)
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●<金口木舌>《「すべて剣をとるものは剣にて滅ぶ」。伊江島…阿波根昌鴻さんが反戦平和資料館ヌチドゥタカラの家の前に掲げた言葉だ》

2022年02月27日 00時00分49秒 | Weblog

[※ ↑ 【「空からの写真は一目瞭然」埋め立て進む辺野古の海 ドローンで監視する技術者の思い】(沖縄タイムス21.12.14、https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/879026)]

※2022年02月24日(木)、ロシアがウクライナに侵攻・侵略した。
 東京新聞の記事【なぜプーチン氏は破滅的な決断を下したのか ウクライナ侵攻の背景にある「帝国」の歴史観】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/162144)によると、《ロシアのプーチン政権がウクライナ侵攻に踏み切った。欧米や日本のロシア専門家や外交関係者の間では全面的な軍事侵攻には否定的見方が有力だった。公然たる「侵略国」となり国際的信用は失墜、巨大な制裁を招くことで疲弊している経済に大打撃となるからだ。合理的な判断を超えて破滅的ともみえる決断を下したプーチン大統領は、「帝国復活」の執念にとらわれているようだ。(元モスクワ支局長 常盤伸)》。
 「すべて剣をとるものは剣にて滅ぶ」《伊江島の土地闘争のリーダー、故・阿波根昌鴻さんが反戦平和資料館ヌチドゥタカラの家の前に掲げた言葉だ》、《中村哲さんに重なる。…「暴力によって立つ者が暴力によって滅びることは、人類史上の鉄則である」》。
 例えば、北方四島が独立を宣言し、キシダメ氏がその独立を承認し、住民保護・自衛を口実に、憲法9条に反して「敵基地攻撃」としてミサイルを発射する…プーチン氏はそれを支持・歓迎するのかね? 国際社会はニッポンを非難すると思いますが? アベ様、いまこそ、同士・盟友ウラジーミル氏を諫めに出かけられては如何か? 懲罰委員会の委員などやっている場合ではない。

   『●アベ様の害交・害遊の大きな成果 ―― 「ゴールまで、ウラジーミル、
        二人の力で、駆けて、駆け、駆け抜けようではありませんか。」
    「琉球新報のコラム【<金口木舌>日本外交の病】…。
     日刊ゲンダイのコラム【適菜収 それでもバカとは戦え/安倍前首相が
     ぶち壊し 北方領土の返還可能性はほぼゼロだ】」

   『●「ゴールまで…駆けて、駆け…」…害交のアベ様はよくもこんなクッサイ
          科白が言えたものだ、ウラジーミルもドッチラケだったことだろう
   『●害交・害遊のアベ様…《首相ポストを放っぽり投げた者が黙っておれば
      いいものを…アジア近隣諸国との外交関係を閣外からぶっ壊している》



(2022年02月19日[土])
琉球新報のコラム【<金口木舌>命どぅ宝】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1470501.html)。

 《1969年製作の映画「沖縄」の舞台は伊江島銃剣とブルドーザーで先祖から受け継いだ土地を奪う米軍に「1坪たりともわたすまい」と非暴力で立ち向かったのが阿波根昌鴻(しょうこう)さん(1901~2002年)だ》

   『●多分、アベ様は沖縄で三度敗れる……
                踏みにじられる沖縄の民意
    《全てを失った沖縄戦から70年のできごと。伊江島で土地を
     守るために戦った阿波根昌鴻さんから、米軍の統治の横暴さに
     抵抗して投獄された瀬長亀次郎さんから、脈々とこの島で
     生きるものたちが受け継いできたもの

   『●写真家・嬉野京子さん…
     「自分は逃げられるが、沖縄の人たちは逃げられない」
    《人間らしい生き方を求めて~阿波根昌鴻さんと非暴力平和運動~
     嬉野さんが沖縄の中でも大切にしている場所がある。
     伊江島の一般財団法人「わびあいの里」だ。
     ここには反戦平和資料館「ヌチドゥタカラ(命こそ宝)の家」があり、
     戦争と基地被害の証拠が所狭しと並べられている。
     「ヌチドゥタカラの家」は農民の立場から非暴力平和運動を提唱し、
     基地反対闘争の先頭に立ってきた故・阿波根昌鴻さんが1992年に
     建立した平和をつくる実践活動の拠点である。
     非暴力平和運動はその名の通り、暴力に頼らず、話し合いによって
     問題を解決していくというもの。
     沖縄戦やその後の様々な運動による経験で「暴力は何も生まない
     と実感した阿波根さんの精神が産んだ運動方針である》

   『●沖縄イジメ…《この74年間、沖縄戦以来、陸兵が軍服を着て
            宮古島を闊歩する姿など誰も見たことはない》
    《三上智恵の沖縄〈辺野古・高江〉撮影日誌 …阿波根昌鴻
     (あはごんしょうこう)さんに象徴される伊江島の闘い。
     沖縄戦の後、真っ先に土地も畑も米軍に取り上げられた伊江島の
     住民たちはその惨状を県民全体に訴えるために沖縄本島で
     ムシロ旗を掲げて「乞食行進」をした。そして島では
     完全非暴力で、農民の誇りを失うことなく堂々と抵抗を続け、
     そのあと次々に勃発する沖縄基地闘争の手本となった
     この闘いとて「勝った」わけではない。伊江島は今現在も
     米軍基地だらけだ。しかし「負けてもいない抵抗の旗を
     降ろしてもいないし、辺野古に、高江に、宮古に、石垣に、
     その精神は確実に受け継がれているから》

   『●《現地の慣習や風土、文化を尊重…平和主義を貫いた医師の理念》
       《治安が悪化しても人々を見捨てず、見下すこともなかった》
    《「すべて剣をとるものは剣にて滅ぶ」。》

 「すべて剣をとるものは剣にて滅ぶ」…《伊江島の土地闘争のリーダー、故・阿波根昌鴻さんが反戦平和資料館ヌチドゥタカラの家の前に掲げた言葉だ…▼阿波根さんの生き方は、非政府組織(NGO)「ペシャワール会」代表の中村哲さんに重なる。「非暴力による平和の貢献として沖縄県民が認めてくれた」「暴力によって立つ者が暴力によって滅びることは、人類史上の鉄則である」》(琉球新報)。


   『●無謀な辺野古破壊開始から3年…たとえ万に一つも新基地が完成しても、

       普天間飛行場は返還されることは無く、辺野古は単なる破壊「損」

   『●長周新聞《まるで地獄の沙汰もカネ次第 名護市を丸ごと買収する国
     ミサイルの標的と引き換えの「繁栄」》…渡具知武豊名護市長再選の闇
   『●長周新聞【『命どう宝県民の会』設立 沖縄の知識人やジャーナリスト
     琉球弧の島々を攻撃の標的にさせない為に】《…事務局長・山城博冶》

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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1470501.html

<金口木舌>命どぅ宝
2022年2月15日 05:00
金口木舌 劇団文化座 命どぅ宝 阿波根昌鴻

 1969年製作の映画「沖縄」の舞台は伊江島銃剣とブルドーザーで先祖から受け継いだ土地を奪う米軍に「1坪たりともわたすまい」と非暴力で立ち向かったのが阿波根昌鴻(しょうこう)さん(1901~2002年)だ

▼阿波根さんを演じた地井武男さんが亡くなって10年。伊江島の土地闘争がテーマの「命どぅ宝」が上演された。「沖縄」で地井さんと共に主演を務めた劇団文化座代表の佐々木愛さん肝入りの作品だ

▼13日の名護公演には伊江島から足を運ぶ人も。佐々木さんは「沖縄で合格点をもらえるか心配だった」と上演後に吐露したが、伊江島での入念な取材に基づいた台本は、当時を知る人たちもうならせた

▼圧倒的な力で住民を抑え込んだ米軍に対し、諦めず立ち向かった1950年代の市井の人たちが確かにそこにいた。ホールには観客のすすり泣く声が響いた

▼「沖縄だけでなく、日本、世界が良い方向ではない今こそ原点を見詰めてほしい」。作品に込められた劇団の思いは、「命どぅ宝の言葉を世界に伝える道しるべになる。
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●映画『主戦場』で、〝否定派〟の論客の皆さん《杉田水脈衆院議員やケント・ギルバート氏…藤岡信勝氏、テキサス親父…櫻井よしこ氏》は…

2022年02月21日 00時00分48秒 | Weblog

(2022年02月13日[日])
リテラの記事【右派論客のトンデモ発言を収録した映画『主戦場』の裁判で、ケント・ギルバート、テキサス親父らの上映禁止請求が棄却!】(https://lite-ra.com/2022/02/post-6158.html)。

 《そんななか、最近、歴史否認歴史修正主義者たちの言論封殺の動きがNOを突きつけられる判決があった。旧日本軍の従軍慰安婦問題をめぐる論争を扱った映画『主戦場』(ミキ・デザキ監督)に関し、同作に出演するケント・ギルバート氏や藤岡信勝氏など右派論客が上映禁止を求めていた裁判で、1月27日請求が棄却されたのだ》。

   『●《内閣官房は文化審議会とは別の有識者会議を設けて「明治日本の
     産業革命遺産を推薦する」と…。最後は官邸主導の政治決断となり…》
   『●軍艦島を始めとする「明治日本の産業革命遺産」が世界文化遺産に…
     ユネスコでの日本側のアノ「約束」から履行してみては如何だろうか?

 《保守》? 《プロパガンダ》?? 〝否定派〟の論客の皆さん《自民党・杉田水脈衆院議員やケント・ギルバート氏、「新しい歴史教科書をつくる会」の藤岡信勝氏、テキサス親父ことトニー・マラーノ氏、櫻井よしこ氏など》は…カメラの前で、言いたいことを言ったんでしょうに、何が御不満のなのか? 
 (リテラ)《彼らは、2019年6月、同作の上映禁止と損害賠償1300万円を求めてデザキ監督と配給会社・東風を提訴したのだが、2年半もの長い裁判を経て、今回、東京地裁で請求が棄却されたのだ。当然の判決だろう》。

   『●《○○しかいない》お維の《言論の自由…憲法に反する発言を
           言論府が放置することこそ自らの首を絞める行為》
           ↓   ↓   ↓
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
 デマ屋・ヘイト者についての話題。…言いたいことを言ったんでしょうに、何が御不満なのか
 東京新聞の小倉貞俊記者による記事【慰安婦問題に迫るドキュメンタリー 映画「主戦場」めぐりバトル】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201905/CK2019053102000136.html)によると、《旧日本軍の慰安婦問題に迫るドキュメンタリー映画「主戦場」をめぐり、場外バトルが過熱している。四月に封切られるや、ネットを中心に賛否が噴出。出演した保守系論客らは三十日、都内で会見を開き「だまされた」と抗議した。日系米国人で来日中の監督側は六月三日に反論の会見を開くという。 (小倉貞俊)…元慰安婦の支援団体や研究者だけではなく、慰安婦問題に否定的な立場からも「新しい歴史教科書をつくる会」の藤岡信勝副会長や米国の弁護士ケント・ギルバート氏、ジャーナリスト櫻井よしこ氏、杉田水脈衆院議員らが出演し、持論を展開している…作品中では複数の保守系出演者から差別的な発言が続出する。会見ではこの点もただされたが、発言内容の訂正などはなかった…デザキ監督は公式サイトで「彼らの発言は、彼らの自由意思。一般公開も考えている、との合意書を交わしている」とコメント…慰安婦問題の激戦地となりつつある作品について映画監督の森達也氏は「慰安婦問題を取り上げる映画は多いが、主張が対立する人たちが同じ作品中で語る例はほとんどなく意義がある。ドキュメンタリーは作家性もあり、完全な中立にはなり得ない。対象者が主張したいことと、監督が聞きたいことが食い違うのは当然だ」と話した》。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -


   『●国連《表現の自由侵害許されぬ》…アベ様や最低の官房長官ら
                 馬さんや鹿さんの耳には、哀しき馬耳東風…
           ↓   ↓   ↓
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 ところで、映画『主戦場』について。《保守》? 《プロパガンダ》?? カメラの前で、言いたいことを言ったんでしょうに、何が御不満のなか? 与党自公や癒党お維を支えているニセ保守・ニセ右翼な人たちは、恣意的な言論の自由、表現の自由の使い分けがお好きだね。アベ様の《メディアコントロール》を放置した〝毒〟は、ニッポンの社会のいろいろな部分に相当な悪影響を及ぼしている。
 マガジン9のコラム【こちら編集部/映画『主戦場』その後〜デザキ監督の記者会見から】(https://maga9.jp/190605-5/)によると、《藤岡氏らの記者会見では、内容が「フェア」なものになっておらず、「一方的なプロパガンダ映画だ」との主張も展開されました。デザキ氏は、「物事がフェアであるかどうかという判断は常に主観的なものです。もし、映画が彼らの主張に沿った(『慰安婦』問題の存在を否定するような)内容になっていたら、彼らはこれ以上フェアな映画はないと言っていただろうと確信しています」と指摘…「さまざまな意見に耳を傾けた上で、自分なりの結論を映画の中に入れることが、責任を果たすことだと考えました。すべての主張に同等の説得力があるわけではないことを示すのが重要だと思ったのです。私は、どちらの意見に説得力があるかを自分で判断して結論を導いたし、そのプロセスは映画の中で明らかになっています。それを見た上で、観客は私の結論に同意することも、同意しないこともできるのだから、プロパガンダとはいえません。私の出した結論そのものは重要ではなくて、観客自身が映画を見てそれぞれの論点について検証することを推奨しているのです」…そうした状況を生み出してきた責任の一端が、「慰安婦」問題を「タブー」としてなかなか扱わず、歴史修正主義の言説のおかしさをきちんと指摘してこなかったメディアにあることは言うまでもありません》。
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https://lite-ra.com/2022/02/post-6158.html

右派論客のトンデモ発言を収録した映画『主戦場』の裁判で、ケント・ギルバート、テキサス親父らの上映禁止請求が棄却!
2022.02.06 05:00

     (『主戦場』公式HPより)

 戦時中に朝鮮人の強制労働が行われていた歴史をめぐり韓国が異を唱えていた、「佐渡島の金山」の世界遺産登録への推薦に踏み切った岸田政権。「登録が見込めない」としていったんは推薦見送り方針だったにもかかわらず、「歴史戦」とやらを連呼する安倍晋三元首相ら極右勢力に媚びる形で一転、推薦強行に転じたのだ。

 戦時中、佐渡鉱山でも長崎の端島をはじめとする地域と同様、朝鮮人が強制的に連行された上で危険な労働を強いられていたことは新潟県が編纂した通史でも記述されている史実にもかかわらず、「韓国人強制労働の痛ましい歴史に目を背けている」という韓国政府からの当然の抗議に、林芳正外相は「韓国側の独自の主張は受け入れられず遺憾」などとフェイクまがいの反論

 「ハト派」「リベラル」を自称する岸田首相だが、岸田政権になっても歴史修正主義・韓国ヘイト路線を改めるつもりはまったくないらしい

 そんななか、最近、歴史否認歴史修正主義者たちの言論封殺の動きがNOを突きつけられる判決があった。

 旧日本軍の従軍慰安婦問題をめぐる論争を扱った映画『主戦場』(ミキ・デザキ監督)に関し、同作に出演するケント・ギルバート氏や藤岡信勝氏など右派論客が上映禁止を求めていた裁判で、1月27日請求が棄却されたのだ。

 2019年に公開された映画『主戦場』は、日系アメリカ人のデザキ監督が、慰安婦問題をめぐる“否定派”と“リベラル派”双方の主張を対比させ、一次資料を分析しつつ検証するという内容。なかでも見所は、自民党・杉田水脈衆院議員やケント・ギルバート氏、「新しい歴史教科書をつくる会」の藤岡信勝氏、テキサス親父ことトニー・マラーノ氏、櫻井よしこ氏など右派論客が垂れ流す歴史修正や差別主義丸出しの言辞の数々だ

 たとえば、テキサス親父のマネージャーである藤木俊一氏は「フェミニズムを始めたのはブサイクな人たちなんですよ。ようするに誰にも相手されないような女性。心も汚い、見た目も汚い。こういう人たちなんですよ」と性差別を剥き出しに。杉田水脈議員は「どんなに頑張っても中国や韓国は日本より優れた技術が持てないからプロパガンダで日本を貶めている」などと陰謀論をぶちまけている

 同作はこうした“否定派”のトンデモ発言や、監督によって緻密に論点整理された構成が話題を呼び、国内外の多くのメディアに取り上げられた。2019年4月の東京を皮切りに全国順次公開し、大きな話題になったのだが、これに対してインタビューでトンデモ発言を口にしていた一部の右派論客が上映を中止させようと裁判を起こしたのである。

 訴えたのは、“否定派”の出演者であるケント・ギルバート氏、テキサス親父ことトニー・マラーノ氏、「新しい歴史教科書をつくる会」の藤岡信勝氏、テキサス親父のマネージャーである藤木俊一氏、元「在日特権を許さない市民の会」の山本優美子氏(「なでしこアクション」代表)ら5名。彼らは、2019年6月、同作の上映禁止と損害賠償1300万円を求めてデザキ監督と配給会社・東風を提訴したのだが、2年半もの長い裁判を経て、今回、東京地裁で請求が棄却されたのだ。

 当然の判決だろう。実際、藤岡氏らの主張は説得力に欠けるものばかり。たとえば映画で「歴史修正主義者」「否定論者」「ナショナリスト」「極右」「性差別主義者」などと紹介されたことで著作者人格権を侵害されたと主張したが、その発言や主張から考えれば、正当な論評であると言っていい。

 また、「商業映画と知らされていなかった」などと難癖をつけていたが、事前にデザキ監督側の用意した「承諾書」「合意書」にサインしていた。この経緯については、2019年藤岡氏らが上映中止要求の会見を開いた際、本サイトでも報じていたが(https://lite-ra.com/2019/06/post-4752.html)、今回の判決でも退けられた。

 デザキ監督は判決後の会見で「この裁判の勝利は、日本における表現の自由の勝利」と判決を評価したうえで、右派連中の狙いについてもこう喝破した。

裁判の目的は、この映画の評価を毀損し、上映を止めるためのものだと明らかになったと思います」
「裁判に負けてしまうと、原告は慰安婦自体をフェイク、嘘の話と言ったはずですそういうことがあってはいけないということで、裁判に対して非常に重みを感じながら今日にいたりました」

 デザキ監督の言うとおり、歴史戦叫ぶ極右連中のやり口は、慰安婦問題の本質とは関係のない裁判を持ち出して「慰安婦はフェイク」「慰安婦は嘘」など史実を捻じ曲げるものだ。実際、映画『主戦場』でも彼らの歴史否認の本音がどこにあるかが否応なく伝わってくる。

 本サイトでは、2019年4月映画公開当時、デザキ監督のインタビューとともに映画『主戦場』を紹介する記事を配信した。以下に再録するので、歴史修正主義がいかに差別と表裏一体であるか、極右連中の「歴史戦」なるものの正体をあらためて認識してほしい。

(編集部)


■テキサス親父は慰安婦像を「ブサイクのガラクタ」杉田水脈は韓国を「嘘は当たり前の社会」と、加瀬英明は吉見義明も秦郁彦も「読んだことない」

 戦中の日本軍による慰安婦問題を題材にした映画『主戦場』が、反響を呼んでいる。

 出演者には杉田水脈衆院議員やケント・ギルバート氏、藤岡信勝氏、テキサス親父ことトニー・マラーノ氏、櫻井よしこ氏などといった従軍慰安婦を否定・矮小化する極右ネトウヨ論客が勢揃い。「慰安婦はフェイク」と喧伝する歴史修正主義者たちと、慰安婦問題に取り組むリベラル派の学者や運動家らがスクリーンのなかで“激突”するドキュメンタリー作品だ。

 同作の見所は何と言っても、慰安婦問題をめぐる国内外の“論客”を中心とする30名余りへのインタビューだろう。

 櫻井よしこ氏ら“極右オールスターズ”の面々は「慰安婦は売春婦だった」「合法であり犯罪ではない」「慰安婦像設置の背景には中国の思惑がある」などの主張を展開。これに対して、吉見義明・中央大学名誉教授や「女たちの戦争と平和資料館」の渡辺美奈事務局長、韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)の尹美香常任代表らが反論を展開する。

 出演者らは顔を付き合わせて討論するわけではないが、論点を明確にして構成されていることで主張の対立点や強度を意識しやすく、ハイテンポなカット割りも相まって飽きさせない。映画は双方の主張を取材や資料を用いて細かく比較・検証し、その矛盾や恣意性を明らかにしていく

 とくに、本サイトがオススメする同作の鑑賞法は、歴史修正主義者の口から発せられる主張のトンデモさをじっくりと吟味することだ。

 たとえば保守派の重鎮で、慰安婦否定論者の加瀬英明氏(日本会議代表委員)の場合、「慰安婦問題に関して正しい歴史認識をしている歴史家は?」と聞かれて「私がそのひとり」と自認する。しかし驚くことに、加瀬は慰安婦問題研究の第一人者のひとりである吉見名誉教授のことは「知りません」と嘯く。それどころか、保守派の歴史家である秦郁彦・千葉大学名誉教授の著書すら「読んだことない」「人の書いたものあまり読まないんです。怠け者なもんで」などと宣うのだ。

 ちなみに、加瀬氏は「『慰安婦の真実』国民運動」という団体の代表も務めている。この極右団体は昨年、監事(当時)の藤井実彦氏が台湾で慰安婦像を蹴り、大きな国際問題になったことも記憶に新しい。他にも、同会は加瀬氏自身の名義で地方地自体が慰安婦問題を扱う映画を後援することにクレームをつけている。そんな人物が、基本的な慰安婦研究すら「知らない」「読んだことない」などと恥ずかしげもなく開陳するのだから、呆れてものも言えない。

 もちろん、右派のトンデモはこれだけではない。右派陣営のインタビューからは明確な人種差別・性差別の意識が浮かび上がる。

 たとえば杉田水脈は“米国での慰安婦像設置のバックにいるのは中国”などと言い出し、「どんなに頑張っても中国や韓国は日本より優れた技術が持てないからプロパガンダで日本を貶めている」と陰謀論を全開。さらには「日本が特殊なんだと思います。日本人は子どものころから嘘をついちゃいけませんよと(教えられてきた)」「嘘は当たり前っていう社会と、嘘はダメなのでほとんど嘘がない社会とのギャップだというふうに私は思っています」とヘイトスピーチを連発する。

 また、テキサス親父は「慰安婦像を見に言ったとき、私は(像の顔にかぶせるための)紙袋を持って行った。それがふさわしいと思ってね。ブサイクのガラクタには紙袋がお似合いだ」などと笑いながら語り、テキサス親父のマネージャーである藤木俊一氏は、「フェニミズムを始めたのはブサイクな人たちなんですよ。ようするに誰にも相手されないような女性。心も汚い、見た目も汚い。こういう人たちなんですよ」と言い放つ

 映画のなかでもナレーションで「差別意識が元慰安婦は偽証しているとの考えに繋がっているようだとはっきり指摘されていたが、まさにその通りとしか言いようがないだろう。


■暴かれるIWG報告書の虚構と櫻井よしこの調査費支払いの事実

 慰安婦問題をめぐる右派の性差別的・人種差別的な態度については、映画の後半でも「元修正主義者」と紹介される女性が証言する。保守界隈に身を置いた立場から否定主義者たちの振る舞いについて語るのだが、実はこの女性は、数年前まで「ネクスト櫻井よしこ」として保守論壇で注目を浴び、実際、右派の月刊誌にも何度か寄稿したことのある人物。だが、あるときから「ナショナリスト」たちの主張を疑うようになり、今は距離を置いているという。

 さらに、この女性が“否定主義者の嘘”を告白する場面は、映画『主戦場』のハイライトのひとつとなっている。詳しくは劇場で直接見ていただきたいのだが、ここでは予備知識として、あるいは鑑賞後のための補足情報として記しておこう。

 はじまりは、産経新聞が2014年11月1日の紙面で〈著名な米国のジャーナリストが日本の慰安婦問題の調査に本格的に取り組み始めた〉として、マイケル・ヨン氏というフリージャーナリストを紹介したことだった。これに続けて産経は、同月27日付で「慰安婦『奴隷化』文書なし 米政府2007年報告に明記」と題した記事を掲載。ともに古森義久・ワシントン駐在客員特派員による署名記事である。書き出しはこうだ。

〈米政府がクリントン、ブッシュ両政権下で8年かけて実施したドイツと日本の戦争犯罪の大規模な再調査で、日本の慰安婦にかかわる戦争犯罪や「女性の組織的な奴隷化」の主張を裏づける米側の政府・軍の文書は一点も発見されなかったことが明らかとなった。〉

 記事の言う「大規模な再調査」というのは、2007年に米政府がまとめた「ナチス戦争犯罪と日本帝国政府の記録の各省庁作業班米国議会あて最終報告」(通称・IWG報告書)のことを指している。産経は、〈慰安婦問題の分析を進める米国人ジャーナリスト、マイケル・ヨン氏とその調査班と産経新聞の取材により、慰安婦問題に関する調査結果部分の全容が確認された〉として、IWG報告書のなかに「慰安婦関連は皆無」だったことを根拠に〈日本側の慰安婦問題での主張の強力な補強になることも期待される〉と書いた。

 マイケル・ヨン氏は「IWG報告書をスクープ」ともてはやされ、「正論」(産経新聞社)や「週刊文春」(文藝春秋)でも「報告書は『二十万人の女性を強制連行して性奴隷にした』という事実が一切ないことを証明している」などと触れ回った。これ以降、保守界隈では「結果的にIWGは『慰安婦を軍が強制連行などして性奴隷とした証拠はなかった』とするもの」(ケント・ギルバート)などとして広く流通。ようするに、IWG報告書は右派陣営から“慰安婦問題の犯罪性を否定する切り札”として扱われてきた。

 ところが、である。映画『主戦場』では、このIWG報告書をめぐる右派の言説が見事にひっくり返される。実は、前述の「元修正主義者」の女性こそ、ヨン氏とは別の米国人とともにくだんの報告書を「発見」した人物で、いわば真のオリジネーター。その彼女が、映画のなかで後悔の言葉とともに語るのが、“IWG報告書をめぐる右派の宣伝がいかに虚構であるか”という具体的な説明なのだ。

 しかも、映画のなかでは名指しこそされていないが、マイケル・ヨン氏は慰安婦問題をめぐって、普通では到底考えられない額の「調査費」まで受け取っていたとされる。実際、ヨン氏は自身のブログに〈櫻井女史らは、私に調査をするようにお金を支払った〉と記しているのだ。あまりに生臭い話だが、映画ではこの「高額調査費」問題についても監督が櫻井氏に直撃しているので、ぜひ櫻井氏の“反応”をスクリーンで確認してほしい。


■『主戦場』ミキ・デザキ監督が本サイトに語った「どっちもどっち」批判

 ちなみに、映画の公開前には、出演者に極右歴史修正主義者やネトウヨ文化人が多数ラインナップされていることから「否定派の宣伝になるのではないか」との懸念の声もネット上で散見された。だが、この映画は単なる「両論併記」で終わらない。

 本作が映画デビュー作となるミキ・デザキ監督は、1983年生まれの日系アメリカ人2世。日本での英語教師やYouTuber、タイでの僧侶経験もあるという異色の映像作家だ。2013年にYouTubeで日本社会のなかのレイシズムの存在を指摘したところ、ネトウヨに炎上させられた。そうしたなかで、朝日新聞の植村隆・元記者に対するバッシングを目の当たりし、慰安婦問題への関心を高めたという。両陣営から介入されないため、クラウドファウンディングで資金を集めて『主戦場』を製作した。

 デザキ氏は本サイトの取材に対し、「両方の主張のどちらがより筋が通っているかを比較するべき」と語る。

「論点を並べて“どっちもどっちだ”というやり方は、実のところ政治的なスタンスの表明に他なりません。慰安婦問題に関しては、いま日本では右派の主張がメインストリームになっている。そこに挑戦を示さないことは、彼らの言いなりになるということであり、その現状を容認することに他なりませんから。日本のメディアの多くは両論併記を落としどころにしていますが、それは、客観主義を装うこと語るべきことにライトを当てていないということ。単に並べるだけでなく、比較することで生まれる結論があります」

 従軍慰安婦をめぐる否定派/肯定派の「論争」にスポットライトを当てながらも、決して“どっちもどっちにならない映画『主戦場』。終盤では、日本の歴史修正主義の背景にある極右団体「日本会議」や安倍晋三首相に連なる戦後日本政治の流れもフォーカスされる。

 一般公開に先駆けて行われた日本外国特派員協会での上映会後の質疑応答では、デザキ監督に対し否定派の言論人から批判的な質問も飛んだ。4月19日には、日本会議が〈この映画には、日本会議に関して著しい事実誤認が含まれている〉などとする声明をHPで公表。4月25日発売の「正論」ではケント・ギルバート氏が「とても見るに値しない映画」などとこき下ろしている。まさに大慌てといった感じだが、ようするに、それだけ否定論者たちの核心に迫った映画だということだろう。いずれにせよ、判断するのは観客だ。

(編集部)
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●《戦争の記憶を継承…なぜ継承するのか。端的に言えば、過ちを繰り返さないためである…過ちを繰り返さないために過去の過ちから学ぶ》

2021年07月04日 00時00分16秒 | Weblog

 (2021年06月27日[日])
野村創記者による、西日本新聞の記事【「沖縄の犠牲は後世に伝える必要ある」平和資料館に集まる支援】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/758191/)。
沖縄タイムスの【社説[コロナ下の慰霊の日]記憶継承へ支援の輪を】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/774549)。
琉球新報の【<社説>「慰霊の日」に誓う 沖縄戦の教訓を後世に】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1342597.html)。

 《新型コロナウイルスの影響で厳しい経営が続く、沖縄県の平和資料館に全国から寄付が寄せられている。太平洋戦争末期の地上戦で多くの住民が犠牲になった沖縄。その体験を後世に継承する資料館の存続を願う人々の思いは、職員の心の支えにもなっている》。
 《休館中の県平和祈念資料館は23日も開けないという。慰霊の日のさまざまな行事は、沖縄戦体験を継承していく上で重要な役割を果たしてきた。コロナの影響でそれができなくなったのである。ひめゆり平和祈念資料館など沖縄の代表的な資料館はコロナの影響で来館者が激減し、軒並み、苦しい運営を強いられている》。
 《県民の4人に1人が犠牲になった沖縄戦の組織的戦闘が終結してから76年。昨年同様、コロナ禍の中で「慰霊の日」を迎えた。防衛隊鉄血勤皇隊女子学徒として戦場に動員された90歳以上の世代は県人口の1.4%。小学生だった80歳以上を含めても7%にすぎない(2020年「住民基本台帳年齢別人口」)。体験者から証言を聞くことがますます難しくなった》。

   『●対馬丸事件の教訓…《この悲劇は、いったん戦争に巻き
     込まれればいかなる対象も、攻撃される対象となる危険性》
    「沖縄タイムスの記事【「いつまでも忘れないこと」 吉永小百合さん
     対馬丸記念館へメッセージ 戦争で撃沈、犠牲の児童らに想い】…
     《メッセージの中で対馬丸で犠牲になった子どもたちについて触れ、
     「私達はしっかりと胸に刻んで、いまを生きる。いつまでも忘れない
     ことが大切です二度と戦争をしないという強い思いのなかで
     吉永小百合」と色紙にしたためた》」

   『●《「忘れない、風化させない、なかったことにしないために」
      …反戦平和、反核、反原発を明確に打ち出す発言》を躊躇わず
   『●戦争の記憶の継承…《大谷昭宏さんから伺った話。「戦争の記憶が
     風化する中、語り継ぐ一つの手段が見えるのでは」と水を向けられ…》
   『●沖縄イジメ、辺野古は破壊「損」の張本人が元最低の官房長官。
     そして今、さらなるデタラメ・ヒトデナシをやろうとしているオジサン
   『●《自民党右派の議員秘書にトランプの評価を問うと「戦争をしなかった
       大統領」と胸を張った。米国は分断という内戦を戦っていたのだ》
   『●「自衛隊派遣によって治安はかえって悪化する」、政府の政策に
     逆らえば…衆院テロ対策特別委員会委員は国会参考人の発言を打ち切り…
   『●《「真実を後世に伝えることが生き残った自分の義務」と心の傷を
     押して語り部を続け大きな足跡を残した》安里要江さんがお亡くなりに…
    「平和な社会への《語り部》の皆さんの重要な貢献。特に、
     《沖縄戦の語り部》の皆さんは高齢化している。そんな中、
     戦争の記憶をどのように継承していくのか。
     《「真実を後世に伝えることが生き残った自分の義務」と心の傷を
     押して語り部を続け大きな足跡を残した》安里要江さんがお亡くなりに
     なったそうです」

   『●大矢英代さん《沖縄の状況がいかに理不尽かということも、今回の
     アメリカ大統領選から日本人は学ぶべきなのではないでしょうか》!

 平和な社会への《語り部》の皆さんの重要な貢献。特に、《沖縄戦の語り部》の皆さんは高齢化している。そんな中、戦争の記憶をどのように継承していくのか。《「真実を後世に伝えることが生き残った自分の義務」と心の傷を押して語り部を続け大きな足跡を残した》安里要江さん。どう戦争の記憶を残し、戦争を回避するのか。戦争の記憶の継承、《語り継ぐ》。でも、今のような自公政権やお維が幅を利かす世の中では…。まず、そこから変えていかないと。
 《「忘れない、風化させない、なかったことにしないために」》。(沖縄タイムス社説)《戦争の記憶を継承していくためには、継承する理由がはっきりしなければならない。なぜ継承するのか。端的に言えば、過ちを繰り返さないためである。アジア・太平洋戦争は日本を破滅に導いた過誤に満ちた戦争だった。…過ちを繰り返さないために過去の過ちから学ぶ。慰霊の日は、戦没者を追悼するとともに、そのことを再確認する日でもある》。(琉球新報社説)《「慰霊の日」は鎮魂と同時に沖縄戦の書き換えを許さないことを確認したい。そして世界の人々と共に、軍事力に頼らず人権侵害、難民、飢餓、貧困、抑圧のない積極的平和の実現を誓いたい》。

   『●目を逸らす本土…「米国側からみた心温まる
      ヒューマン・ストーリーだけではなく、そこに暮らす人々」に…
    「「慰霊の日」に際して、「沖縄全戦没者追悼式」でのアベ様の挨拶の
     前に、「平和の礎あらゆる戦争を正当化させない思いでつくった
     県民の礎でしょ。そこへ戦争屋の安倍がのうのうと挨拶すること自体が
     県民として許せません」(『報道特集』2017年6月24日)。
     県民の怒りの声は届かないロバ耳東風な「戦争屋のアベ様」」

   『●《「慰霊の日」を迎えた。…鉄血勤皇隊やひめゆり学徒隊の悲劇が
     伝わる一方、護郷隊の過酷な運命は長年ほとんど知られていなかった》
   『●水木しげるさんの言葉を…《戦争に向かうハードルが低く…
       戦争の怖さが(若者の)耳に届きづらい》恐ろしい世に
    《沖縄タイムスの【社説[慰霊の日に]知ることから始めよう】…
     《こういう時期だからこそ、沖縄戦の実相をより深く学び、
     戦争の記憶を引き継ぐ意味を心に刻みたい。きょう沖縄は
     「慰霊の日」を迎える。県民の4人に1人が犠牲になった
     沖縄戦から75年の節目となるが、今年の「6・23」は新型コロナ
     ウイルスの影響で慰霊祭の中止や規模縮小を余儀なくされている》》

   『●《8月ジャーナリズム》と《沖縄にとって戦争は遠い昔話ではない。
     沖縄は、今も一年中、戦争の延長線上を生きている》(大矢英代さん)

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https://www.nishinippon.co.jp/item/n/758191/

「沖縄の犠牲は後世に伝える必要ある」平和資料館に集まる支援
2021/6/21 6:00 (2021/6/21 11:44 更新)
野村創

     (武田正勝さんの手紙を持つ対馬丸記念館
      外間邦子常務理事=那覇市)

 新型コロナウイルスの影響で厳しい経営が続く、沖縄県の平和資料館に全国から寄付が寄せられている。太平洋戦争末期の地上戦で多くの住民が犠牲になった沖縄。その体験を後世に継承する資料館の存続を願う人々の思いは、職員の心の支えにもなっている。

 ひめゆり平和祈念資料館(糸満市)には6~20日に7429件、3200万円超の寄付が集まった。職員がツイッターで「危機に直面している」と協力を呼び掛けると瞬く間に拡散。「戦争を知らない世代が増える中、皆様の取り組みに敬服いたします」などのメッセージも添えられた。

 ひめゆり学徒隊の惨劇を紹介する資料館は昨年度、入館者が前年度から9割近く減った。公的補助は受けておらず、職員の賞与を減額して運営を続ける。普天間朝佳(ちょうけい)館長(61)は「平和の尊さを学ぶ大事な場所だと受け止めてもらったと感謝している。コロナ禍を耐え、難局を乗り切る努力を続けたい」と話した。

 対馬丸記念館(那覇市)にも寄付が相次いでいる。

 「大切な記念館存続のためにお使いください」。5月上旬、福岡市の医師武田正勝さん(85)からこう記した手紙が届いた。

 記念館は、1944年に沖縄を出港した対馬丸が米潜水艦に撃沈され、疎開学童ら1500人近くが犠牲になった歴史を伝える。自らも戦争を体験した武田さんは本紙で記念館の窮状を知り、寄付を思い立ったという。「沖縄の犠牲は後世に伝える必要がある。生きている限り支援を続ける」と語った。

 記念館によると、2019年度の寄付金は744万円、20年度は933万円だった。特に年会費2千円の協力会員が増えているという。23日には沖縄戦の戦没者を悼む「慰霊の日」を迎える。外間(ほかま)邦子常務理事(82)は「平和のため、未来の子どもたちのため、自分ができることはないかと、多くの人が考えてくれたことがうれしい」と感謝する。

(那覇駐在・野村創)
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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/774549

社説[コロナ下の慰霊の日]記憶継承へ支援の輪を
2021年6月23日 06:27

 対馬丸記念館の裏手、那覇市若狭の旭ヶ丘公園に「海鳴りの像」がある。

 米軍の攻撃で撃沈された戦時遭難船舶の犠牲者を祭る慰霊碑である。刻銘されている犠牲者の数は1900人を超える。

 アジア・太平洋戦争で艦船が撃沈されて亡くなった海没死者の総数は、35万8千人に達するという。

 「海鳴りの像」は戦争死のもう一つの側面を伝えるモニュメントでもある。

 遺族会はコロナ禍で昨年に続き今年も、慰霊祭を中止せざるを得なくなった。

 新型コロナウイルスが猛威を振るう中、沖縄はきょう23日、緊急事態宣言下の慰霊の日を迎える。

 糸満市摩文仁平和祈念公園で行われる県主催の沖縄全戦没者追悼式は、参加人数を26人まで絞る。

 通常、5千人規模で開かれることを考えれば、縮小ぶりが際立つ。

 休館中の県平和祈念資料館は23日も開けないという。

 慰霊の日のさまざまな行事は、沖縄戦体験を継承していく上で重要な役割を果たしてきた。コロナの影響でそれができなくなったのである。

 ひめゆり平和祈念資料館など沖縄の代表的な資料館はコロナの影響で来館者が激減し、軒並み、苦しい運営を強いられている。

 とりわけ、ひめゆり資料館は展示内容をリニューアルし、再スタートしたばかり。見てくれる客がいないのは、スタッフにとって精神的にもきつい。

 かつてない事態だ。

■    ■

 支援の動きはさまざまな形で表れ始めている。

 MONGOL800のキヨサクさんの呼び掛けに民謡歌手の古謝美佐子さん、Kiroroの玉城千春さんが応え、ひめゆりの塔前でミニライブが開かれた。

 慰霊の日にネットで有料配信し、寄付を募るという。

 「平和と呼ぶには遠く、歴史にするには早い」。キヨサクさんの歌のメッセージは、若者に届く言葉の大切さに気付かせてくれる。

 白梅学徒隊の体験を継承するために結成された「若梅会」(いのうえちず代表)の活動もユニークだ。

 学徒の足跡をたどれる地図作りやリモート講話など、インターネットを駆使した継承に取り組む。糸満市真栄里にある白梅之塔が老朽化しているため、修繕に必要な費用の支援も呼び掛けている。

 次世代継承の「新しい形」が、さまざまな場で生まれつつある。

■    ■

 戦争の記憶を継承していくためには、継承する理由がはっきりしなければならない。なぜ継承するのか。端的に言えば、過ちを繰り返さないためである。

 アジア・太平洋戦争は日本を破滅に導いた過誤に満ちた戦争だった

 首里を撤退した後、6月に入って非戦闘員の死者が激増したのはなぜか。

 過ちを繰り返さないために過去の過ちから学ぶ。慰霊の日は、戦没者を追悼するとともに、そのことを再確認する日でもある。
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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1342597.html

<社説>「慰霊の日」に誓う 沖縄戦の教訓を後世に
2021年6月23日 05:00

 県民の4人に1人が犠牲になった沖縄戦の組織的戦闘が終結してから76年。昨年同様、コロナ禍の中で「慰霊の日」を迎えた。

 防衛隊鉄血勤皇隊女子学徒として戦場に動員された90歳以上の世代は県人口の1.4%。小学生だった80歳以上を含めても7%にすぎない(2020年「住民基本台帳年齢別人口」)。体験者から証言を聞くことがますます難しくなった

 一人でも多くの貴重な体験を記録し、「命どぅ宝」「軍隊は住民を守らない」という沖縄戦の教訓を後世に伝える決意を新たにしたい。

 76年経過した今、沖縄戦の実相が国家のお墨付きを得てゆがめられている。容認できない事態だ。2022年度から使う教科書検定に合格した自由社の中学歴史教科書は、沖縄戦をこう記述している。

 「日本軍はよく戦い、沖縄住民もよく協力しました

 県民が「よく協力しました」という表現は実態と異なる。沖縄戦直前、日本軍は大規模な防衛召集を実施し約2万人の県民を動員した。師範学校や旧制中学校など14歳以上の男子学徒も防衛召集された。しかし法的な根拠ははっきりしない。女子学徒についても軍の看護婦として召集するような法的根拠はない。

 「沖縄県史」は「県、特にその責任者である知事が、当時の法に則って軍の要求に抵抗していれば、学徒たちの悲劇は避けられたか、少なくとも大きく軽減できた可能性は高い」と指摘している。

 さらに防衛召集の対象ではない多くの民間人まで義勇隊、救護班、炊事班として根こそぎ動員した。

 本紙連載「国策の果て・根こそぎ動員の実態」(15日付)に登場する大城富美さん(92)は、救護班として負傷兵の看護に当たるよう命じられた。大城さんは当時16歳。皇民化教育に染まった住民にとっては断ることのできない、いわば「強制」だった。「言われた通りにしなければ、生きていけなかった」と大城さん。「ありったけの地獄を一つにまとめた」と米軍が表現するほどの戦場で負傷兵の看護に当たった。

 こうして多くの住民が根こそぎ動員によって戦闘に巻き込まれた。日本軍は「軍官民共生共死」の方針によって、住民にも軍人同様に死ぬことを求めた。

 「日本軍はよく戦い」という表記も適切ではない。日本軍は兵士に生還を許さない陸、海、空の特攻を命じた。大本営が作成した沖縄戦の戦訓は「爆薬肉攻は威力大なり」と記述している。つまり「よく戦い」の実例として、爆薬を抱えた自殺攻撃を挙げている。これが実態である。

 「慰霊の日」は鎮魂と同時に沖縄戦の書き換えを許さないことを確認したい。そして世界の人々と共に、軍事力に頼らず人権侵害、難民、飢餓、貧困、抑圧のない積極的平和の実現を誓いたい。
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●アベ様の「積極的平和主義」とガルトゥング博士の「積極的平和主義」と中村哲さんが実践してきた「平和主義」と

2019年12月30日 00時00分31秒 | Weblog


日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/中村哲さんが貫いた「支援」とは】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201912110000098.html)。

 《中村哲は、07年に東洋経済に「殺しながら助ける支援というものがありうるのか干渉せず、生命を尊ぶ協力こそが、対立を和らげ、武力以上の現実的な『安全保障』になることがある。これまで現地が親日的であった歴史的根拠の一つは、戦後日本が他国の紛争に軍事介入しなかったことにあった」と寄稿…政府には人道支援についても中村の遺志を継ぐ積極的評価をしてもらいたい》。

   『●NGO「ペシャワール会」の中村哲さんが亡くなる…《平和憲法の
          もとでの日本の国際貢献のありようを体現した人だった》
    「NGO「ペシャワール会」の中村哲さんが亡くなる…
     《平和憲法のもとでの日本の国際貢献のありようを体現した人だった》。
     《「治安を良くするのは武力ではない」という先生の志を、
     絶やしてはいけない》」

   『●《現地の慣習や風土、文化を尊重…平和主義を貫いた医師の理念》
       《治安が悪化しても人々を見捨てず、見下すこともなかった》
    《「すべて剣をとるものは剣にて滅ぶ」。伊江島の土地闘争のリーダー、
     故・阿波根昌鴻さんが反戦平和資料館ヌチドゥタカラの家の前に
     掲げた言葉だ…▼阿波根さんの生き方は、非政府組織(NGO)
     「ペシャワール会」代表の中村哲さんに重なる。
     「非暴力による平和の貢献として沖縄県民が認めてくれた
     「暴力によって立つ者が暴力によって滅びることは、
     人類史上の鉄則である」》

 《暴力によって立つ者が暴力によって滅びることは、人類史上の鉄則である》《平和憲法のもとでの日本の国際貢献のありようを体現した人だった》《治安を良くするのは武力ではない》。日本は、平和主義を貫くべきだ。ガルトゥング博士の「積極的平和主義」に徹するべきだ。人の親として、子や孫をそんなに人殺しに行かせたいものか?

   『●アベ様がコピー(?)した「積極的平和主義」は、
            ある平和学者の原義を跡形も無く破壊
    《この言葉を提唱したノルウェーの平和学者、ヨハン・ガルトゥング博士
     
(84)が定義する意味とは異なる。博士は19日に来日し、
     「本当の平和とは何か」を語りかける。ガルトゥング博士は1969年の
     論文で、戦争のない状態を「消極的平和」としたのに対して、
     貧困や差別といった構造的な暴力のない状態を積極的平和主義
     定義した……「私は、日本がこう主張するのを夢見てやまない。
     『欠点もあるが憲法9条を守っていく』『憲法9条が当たり前の世の中に
     しよう』『軍隊は持たず、外国の攻撃に備えることもない
     『そして核兵器は持たない』と」》

   『●ガルトゥングさん「両国政府は恥を知るべきである」…
       沖縄に対して「恥ずかしくない対応」などする気なし
   『●「差別意識に基づく、官憲による歴史的暴言」…
      ガルトゥング氏「非常に深刻な状況となる兆候…」と警鐘
    《土人とは、土着の人を指す言葉で、軽蔑や侮辱の意味を含んで使われる。
     かつてアイヌの人々に対しても使われたことがある。官憲が沖縄に
     住む人を土人と呼んだことは先例に従えば、琉球民族が日本人とは違う
     歴史を持つ先住民族であると公に認めたことになる

   『●(政界地獄耳)《一方、日本では一体何が起きているか。
       官製嫌韓ヘイトをメディアがあおっているお粗末さだ》
    「日本の唯一の看板だった「平和主義」も、アベ様のおかげで、
     風前の灯火だ。平和憲法を捨て去ろうとしている愚かさ。
     ガルトゥングさんの唱える「積極的平和主義」を理解できない
     アベ様…というよりも、その言葉を悪用」

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201912110000098.html

コラム
政界地獄耳
2019年12月11日8時18分
中村哲さんが貫いた「支援」とは

積極的平和主義という言葉が政治の世界で使われたのは15年8月14日、首相・安倍晋三が出した「終戦70周年談話」でだが、その前の民主党の首相・野田佳彦の下に開かれた国家戦略室フロンティア分科会の報告書には「能動的な平和主義」という言葉が使われている。13年に安倍政権の下、国家安全保障会議NSC)が設置され、国家安全保障戦略第11章1項には「我が国の平和と安全は我が国一国では確保できず、国際社会もまた、我が国がその国力にふさわしい形で、国際社会の平和と安定のため一層積極的な役割を果たすことを期待している」と記される。

★それは「日本が軍事的活動を行わない事が国際平和に寄与する」とした考えを「消極的平和主義」と認定し戦後の平和主義は受け身であり、能動的に平和への関与をすべきという世界の要請に応えるものと定義づけられているが、それがすべて正しいとは言い難い。この考えに沿えば人道支援も結構だが、軍事的関与の方がより平和的だという理屈になる本当にそうだろうか

★4日、アフガニスタン東部で銃撃され死亡した非政府組織(NGO)「ペシャワール会」現地代表で医師の中村哲は、07年に東洋経済に「『殺しながら助ける支援というものがありうるのか干渉せず、生命を尊ぶ協力こそが、対立を和らげ、武力以上の現実的な『安全保障』になることがある。これまで現地が親日的であった歴史的根拠の一つは、戦後日本が他国の紛争に軍事介入しなかったことにあった」と寄稿している。

★8日午後、成田空港に到着した中村の亡きがらは外務副大臣・鈴木馨祐が迎えた。9日午後、衆院本会議場では同議長・大島理森が「犠牲者の方々のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族の方々に衷心より哀悼の意を表する」と述べ中村ら犠牲者に黙とうをささげた。政府には人道支援についても中村の遺志を継ぐ積極的評価をしてもらいたい。(K)※敬称略
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●《現地の慣習や風土、文化を尊重…平和主義を貫いた医師の理念》《治安が悪化しても人々を見捨てず、見下すこともなかった》

2019年12月12日 00時00分43秒 | Weblog

琉球新報のコラム【<金口木舌>中村哲さんの生き方に学ぶ】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1038281.html)。
東京新聞のコラム【筆洗】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2019120602000127.html)。

 《「すべて剣をとるものは剣にて滅ぶ」。伊江島の土地闘争のリーダー、故・阿波根昌鴻さんが反戦平和資料館ヌチドゥタカラの家の前に掲げた言葉だ…▼阿波根さんの生き方は、非政府組織(NGO)「ペシャワール会」代表の中村哲さんに重なる。「非暴力による平和の貢献として沖縄県民が認めてくれた」「暴力によって立つ者が暴力によって滅びることは、人類史上の鉄則である」》。
 《▼生きる希望が尽きそうになっていた人たちの前に現れ、三十年以上の長きにわたって共に汗を流してきた遠い国で本望という言葉を使って感謝の言葉を贈られる日本人は多くないだろう治安が悪化しても人々を見捨てず、見下すこともなかった。その生き方は忘れることができない》。

 東京新聞の記事【中村哲さん、福岡に帰郷 NGO会長「全て継ぐ」】(https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2019120901002423.html)によると、《アフガニスタン東部で殺害された福岡市の非政府組織(NGO)「ペシャワール会」現地代表の医師中村哲さん(73)の遺体が9日朝、羽田空港から遺族と共に福岡空港に到着した。中村さんは福岡県大牟田市に自宅がある。同会によると、11日に福岡市の斎場で告別式が執り行われる予定。ペシャワール会の村上優会長(70)は「中村先生が実践してきた全てを継続していきたい」と遺志を継ぐ決意を表明。国内外の多くの人が喪失感を共有し、励ましの言葉を寄せてくれたことで「今後の事業継続への力となった」と述べた。福岡空港では、九州在住のアフガン人らも花や中村さんの顔写真を手に集まった》。

   『●NGO「ペシャワール会」の中村哲さんが亡くなる…《平和憲法の
          もとでの日本の国際貢献のありようを体現した人だった》
    「NGO「ペシャワール会」の中村哲さんが亡くなる…
     《平和憲法のもとでの日本の国際貢献のありようを体現した人だった》。
     《「治安を良くするのは武力ではない」という先生の志を、
     絶やしてはいけない》」

 先日お亡くなりになった中村哲さんが、家族に付き添われて帰国されました。警備のアフガンの方々も含めて、銃弾により命を落とされました。
 「ペシャワール会」は、《「中村先生が実践してきた全てを継続していきたい」と遺志を継ぐ決意》をしたそうです。《平和憲法のもとでの日本の国際貢献のありようを体現した人だった》《「治安を良くするのは武力ではない」という先生の志を、絶やしてはいけない》と。
 《「非暴力による平和の貢献…」「暴力によって立つ者が暴力によって滅びることは、人類史上の鉄則である」》ことを肝に銘じ、《戦争という名前で他国の人々を殺したことがない》平和憲法の下、アベ様らによって日本〝軍〟が暴走するような世の中にしてはいけない。《未来はわれわれ主権者に託されている》、日本は《非暴力による平和の貢献》を。戦争や暴力に頼らない国際貢献を。《近代国家の強制ではなく、現地の慣習や風土、文化を尊重し「一番いい治療法、一番いい生き方を準備するというのが私たちの仕事」》と中村さんは仰っていたそうだ。《平和主義を貫》くべき。

   『●「防衛装備移転三原則」と「武器見本市」…《歴代政権が
     踏襲していた武器輸出禁止政策に立ち戻るべき》(琉球新報)
   『●《戦争という名前で他国の人々を殺したことがない》
     『憲法くん』の《未来はわれわれ主権者に託されている》

 涌井雅之さん「中村哲さんにこそ、国民栄誉賞を」(2019年12月8日 サンデーモーニング)。アベ様は、「嵐」にあげたいようですが…。一方、ニッポンは再び「化石賞」を受賞する恥さらし。3.11のモラトリアムは終了しているのに…。この国は、本当に、恥ずかしい。

   『●内省の〝無い〟国 ~不適切かつ無責任で、道徳的に誤った国~

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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1038281.html

<金口木舌>中村哲さんの生き方に学ぶ
2019年12月7日 06:00
中村哲 非暴力 沖縄戦 金口木舌

 「すべて剣をとるものは剣にて滅ぶ」。伊江島の土地闘争のリーダー、故・阿波根昌鴻さんが反戦平和資料館ヌチドゥタカラの家の前に掲げた言葉だ

▼「聖書と歴史から学んだことである」と著書「命こそ宝」に記す。阿波根さんは沖縄戦で一人息子を失った。戦後は軍用地契約に応じない「反戦地主」として非暴力の闘いを続けた

▼阿波根さんの生き方は、非政府組織(NGO)「ペシャワール会」代表の中村哲さんに重なる。「非暴力による平和の貢献として沖縄県民が認めてくれた」「暴力によって立つ者が暴力によって滅びることは、人類史上の鉄則である」。2002年、第1回沖縄平和賞の授賞式でこう述べた

▼1984年、パキスタンのペシャワールに赴任し難民らの治療に従事する。その後、アフガニスタンでかんがい事業や医療支援に尽力した

▼活動は危険と隣り合わせだった。アフガン東部で銃撃され、志半ばで命を奪われた。無念でならない。この地域は反政府武装勢力タリバン、過激派組織「イスラム国」も活動していて治安が悪い

▼アフガンの復興支援について中村さんは、近代国家の強制ではなく、現地の慣習や風土、文化を尊重し「一番いい治療法、一番いい生き方を準備するというのが私たちの仕事」と著書で説いた。平和主義を貫いた医師の理念を深く心に刻む。魂の安息を祈るばかりだ。
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2019120602000127.html

【コラム】
筆洗
2019年12月6日

 掘っていた井戸で事故が起きた。地元のアフガニスタン人作業員が死亡している。非政府組織代表の中村哲さんが作業員の村を訪ねると、高齢の父親は悲しみを押し殺して言ったという▼「こんなところに自ら入って助けてくれる外国人はいませんでした。息子はあなたたちと共に働き、村を救う仕事で死んだのですから、本望です…泉が涸(か)れ果て、小川の水も尽きたとき…あなたたちが現れたのです」(著書『医者井戸を掘る』)▼生きる希望が尽きそうになっていた人たちの前に現れ、三十年以上の長きにわたって共に汗を流してきた遠い国で本望という言葉を使って感謝の言葉を贈られる日本人は多くないだろう。アフガニスタンでも、中村さんの突然の死に悲しみが広がっている▼「生きるとは旅である」と書いている。昆虫が好きで山を愛した。登山隊に参加したのが、かの地との出会いだった。数年後、医師として難民救援などにかかわることになる。やがて活動を「天命」と知ったという▼作家火野葦平は伯父。葦平が『花と龍』で主人公にした玉井金五郎は祖父にあたる。四国から流れて来た福岡・若松で零細な港湾労働者たちのために、命をはったと伝えられる人物だ。生き方は重なる▼凶弾で旅は突然終わった。治安が悪化しても人々を見捨てず、見下すこともなかった。その生き方は忘れることができない。
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●写真家・嬉野京子さん…「自分は逃げられるが、沖縄の人たちは逃げられない」

2017年12月15日 00時00分45秒 | Weblog

[※ 三上智恵監督『標的の島 風かたか』公式ページ(http://hyotekinoshima.com)より↑]



琉球新報のコラム【<金口木舌>27度線の分断』(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-606578.html)。

 《写真家、嬉野京子さん…「自分は逃げられるが、沖縄の人たちは逃げられない」 ▼嬉野さんの写真と証言を基に沖縄戦後史をつづった記録映画「OKINAWA1965」が東京で公開された…今も続く沖縄と本土の“溝”に思いを重ねて》。


 記録映画「OKINAWA1965」の公式サイトは以下の通り:

   《OKINAWA1965
    (http://longrun.main.jp/okinawa1965/index.html

 作品情報によると…:

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http://longrun.main.jp/okinawa1965/film.html

作品情報

▶『OKINAWA1965』を紐解く3つのキーワード

祖国復帰行進

日本への本土復帰を掲げる広範な団体が、それぞれの主張の違いを脇に置き、「祖国復帰」という一点で共同した沖縄県祖国復帰協議会(復帰協)が、主催した初の統一した行進運動。復帰協には、沖縄人民党、社会党、社会大衆党などに加え、保守系の会派も参加。労働組合や県内各地の青年団や婦人連合会、宗教者の団体も参加していた。

1964年に初めて行われた祖国復帰行進が、復帰協としてのコンセンサスを取れずに、沖縄人民党だけが取り組んだ結果、米軍の弾圧を受けたため、「祖国復帰の思いは共通。取り組むなら、やはり統一してやるべき」という声が強まり、1965年に実現。嬉野さんはこの初めての祖国復帰行進に参加している最中、米軍トラックによる女児轢殺事件の写真を撮影した。


人間らしい生き方を求めて~阿波根昌鴻さんと非暴力平和運動~

嬉野さんが沖縄の中でも大切にしている場所がある。

伊江島の一般財団法人「わびあいの里」だ。

ここには反戦平和資料館「ヌチドゥタカラ(命こそ宝)の家」があり、戦争と基地被害の証拠が所狭しと並べられている。

「ヌチドゥタカラの家」は農民の立場から非暴力平和運動を提唱し、基地反対闘争の先頭に立ってきた故・阿波根昌鴻さんが1992年に建立した平和をつくる実践活動の拠点である。

非暴力平和運動はその名の通り、暴力に頼らず、話し合いによって問題を解決していくというもの。

沖縄戦やその後の様々な運動による経験で「暴力は何も生まない」と実感した阿波根さんの精神が産んだ運動方針である。

「ヌチドゥタカラの家」には、福祉施設「やすらぎの家」が併設されている。

障がいを持った人間にも老いた人間にも優しくなれる福祉の精神を持った社会づくりこそ、平和への第一歩であるという理念で造られた場所である。

阿波根さんは「福祉と平和の村」を目指していたのだ。

平和運動と福祉というと全く別なもののように思ってしまうが、よく考えて見ると両方とも、思考する能力と理性を持った「人間」でなければ出来ないもっとも「人間らしい」思考と言っても過言ではない。

まさに憲法9条(反戦平和)や憲法25条(社会保障)の精神を具現化しようとする精神がここにはある。


アレン・ネルソン~『沖縄に基地はいらない』を提唱した元・米軍海兵隊員~

元海兵隊員のアレン・ネルソンさんは、1966年に沖縄のキャンプハンセンで訓練を受けて、ベトナム戦争に投入された。1995年に起きた12歳の少女レイプ事件について、自分で調べ、沖縄の基地が以前にもまして強化されていることを知り、翌年、沖縄で平和運動をしているグループに呼ばれる形で30年ぶりに沖縄を訪れた。アレンさんはアメリカで「沖縄駐留米軍をアメリカに連れ戻すネットワーク」を立ち上げ、年に一度はかならず沖縄に行った。

嬉野さんはアレンさんがこうした活動を日本でするのであれば、自分にできる手伝いをしたいと申し出た。アレンさんが日本で講演活動をするとき、ニューヨークから嬉野さんの家にやってきて、講演に出かけていく。移動の合間には嬉野さんの家で休息する。嬉野さんは、東北、甲信越、関東近辺は講演主催者との連絡も引き受け、会場まで案内していた。


嬉野京子(報道写真家/ディレクター)
◉ Profile
1940年東京都出身。著書に『沖縄100万の叫び-嬉野京子写真集』、『戦場が見える島 沖縄 50年間の取材から』(ともに新日本出版)等。2016年JCJ特別賞を受賞。
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   『●日本国憲法第九条「国権の発動たる戦争と、
      武力による威嚇又は武力の行使は、永久にこれを放棄する」
    「《NNNドキュメント’15》の番組案内『9条を抱きしめて 
     ~元米海兵隊員が語る戦争と平和~』」
    《戦後70年、日本は国家として他国民を誰一人殺さず、
     また殺されもしなかった非戦を貫けたのは、戦争の放棄を定めた
     憲法9条があったからにほかならない。戦争は、国家間の争いだが、
     実際に戦闘に携わるのは紛れもなく人間。人殺し、殺し合いに
     他ならないアレン・ネルソンさん。ベトナム戦争に従軍した
     元米海兵隊員だ。戦場で数えきれないくらいの人を殺害し、
     帰還後PTSDに苦しめられるが、自らの過ちを認めることを
     きっかけに立ち直った。96年から日本で講演活動を開始した彼が
     最も大切にしたのが憲法9条暴力的な方法に頼らない唯一の道は
     9条の理念にあると訴え続けた。ネルソンさんの半生、証言を通し、
     9条’が日本で、そして国際社会で果たしてきた役割、意味を問い直す》

 沖縄の心は踏みにじられっぱなし。ストロンチウムは頭上をかすめ飛び、《生物多様性の生きた教科書》な沖縄の「森」や「海」を何の躊躇もなく殺しっぱなし。さらには、沖縄に番犬様を押し付け、基地の恒久化を「謀る」。「統合エアシーバトル構想」のために戦争の「防波堤」を押し付ける…。(島袋文子さん)《それをやっているのが今の安倍である/戦争のできる国を作りだそうとしている》。司法の正義は機能せず、「本土」は無関心…。
 《沖縄の人たちは逃げられない》《今も続く沖縄と本土の“溝”》…何も変わりなし。

   『●消された放射能汚染: 米軍ヘリ墜落ストロンチウム消失事件
   『●普天間「番犬様」基地: 「毎日頭上を飛ぶヘリの機体に
            ストロンチウム」…墜落により放射性物質が飛散
   『●「沖縄国際大学米軍ヘリ墜落事件」でも
        「沖縄は放ったらかし」……アベ様らは、今も、沖縄差別継続中
   『●「日米安保の根幹を成す地位協定の不平等性を
        そのままにしておいて、もう一方の9条だけをいじり…」
   『●高江ヘリ「墜落」、何時もの如く「見え透いた
      “茶番劇”が再び繰り返されるようなら、事故はまた起きる」
   『●「在日米軍特権」…《事故の検証すらできない日本は
         むしろ、法的従属を“放置”した国家》<金口木舌>
   『●ストロンチウム内部被曝…翁長雄志知事「悲しい、悔しい。
                 沖縄にとって“国難”とはこういった状況だ」
   『●本土ではアベ様が「さらなる強硬手段に出る権力基盤を手に」し、
                       《強烈な異義申立》が続く沖縄は無視…
   『●沖縄の心は踏みにじられっぱなし…
      「在日米軍特権」「日米共犯」の下、《牧草地から土をどっさり》と盗難

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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-606578.html

<金口木舌>27度線の分断
2017年11月2日 06:00

 黒い車輪のブレーキ痕の上に幼い女の子があおむけに倒れ、うなだれている。それを軍服の米兵たちが取り囲む。少女れき殺現場を映した1枚の写真は全国に衝撃を与えた

▼1965年4月。撮影した東京都の写真家、嬉野京子さんは「祖国復帰行進団」の中にいて、事件に遭遇した。撮影するため現場に近づくと、行進団メンバーに制止された

▼行進団は米軍の弾圧を恐れたのだ。メンバーは嬉野さんに二つの条件を付けた。米兵に隠れて撮ることとフィルムを団に預けることだ。その結果、写真は白日の下にさらされた

▼2年後、嬉野さんは伊江島土地闘争の団結道場を取材し、米軍に拘束された。尋問した憲兵は「嬉野さんですね」と断定し、殺害をほのめかす脅迫をしたという。伊江島の住民は米兵の監視の目をくぐり、彼女を逃がした

▼東京へ向かう飛行機の中で嬉野さんは27度線を越えるまで強い恐怖に駆られたという。同時に自身のふがいなさと悔しさが胸に湧いた。「自分は逃げられるが沖縄の人たちは逃げられない

▼嬉野さんの写真と証言を基に沖縄戦後史をつづった記録映画「OKINAWA1965」が東京で公開された。試写会で「映画を広めてほしい」と語った嬉野さん。胸中には27度線上で、ひき裂かれた自分に気付いた時の悔しさが残る。今も続く沖縄と本土の“溝”に思いを重ねて。
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