フクロウは夕暮れに

接触場面研究の個人備忘録です

第17回定例研究会

2008-11-23 23:18:17 | research
昨日の22日は今年度(9月から)最初の言語管理研究会が神田外語大で開催される。

朝から素晴らしい天気。

今年は「接触場面の変容」というテーマで、外国人居住者の出身社会やその他の外国での接触場面を背景にすることで、点としての接触場面研究から線あるいは面としての研究へと拡大していきたいと思っている。そこから我々が接触場面をどのように管理していこうとしているかを理論的にさぐっていくことも考えてみたい。

昨日は、フィリピン人、ベトナム人、香港人を対象に、それぞれゆかりの深い3人の発題者にお願いして、国の概要、言語状況、接触場面の研究文献などについて紹介をしてもらった。当たり前のことながら、こうした背景からアプローチをしていくと、言語外のさまざまな事実、とくに歴史的要因が目立つことになる。個人の言語バイオグラフィーにもこの歴史的要因が色濃く反映している様子が感じられることだろう。それはそれで意図してきたことだし、とても重要な側面だと思う。

しかし、ぼくなどが思うのは、そうした歴史的・文化的特殊性を一時括弧に入れて、ぼくらは接触場面に入っていくことが出来るし、接触場面は参加者によってさまざまに築かれていくということのほうが、当事者にとっては現実的で重要なのだ。

というか、言いたいのは線や面に広げる中で、歴史などの言語外事実に足をすくわれるなかれということなのだけど。
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