手書きの効能

2021-05-27 10:59:59 | 司法試験関連

プレレジデント・オンラインで面白い記事を見つけました。「パソコンでアイデア整理をする人は仕事ができない」。記事自体はアイディア整理の仕方の話なのですが、その中でこんな箇所がありました。下線部は私が引きました。

手書きの効能は、実は脳科学の観点からも立証されています。「手書きで文字を書く」のと「キーボードを打つ」のでは、脳の働きがかなり違うというのです。 ノルウェーのスタヴァンゲル大学とフランスのマルセイユ大学の共同研究では、手書きとタイピングの双方の状態で脳の働きをMRIスキャンした結果、手書きをしている人の脳でのみ、言語処理に関わる「ブローカ野」が活性化することがわかりました。また東北大学の研究でも、自分の指先を使う手書きが脳の前頭前野を活性化させるのに対して、デジタルツールを使った場合には活性化しないという結果が出ています。

前頭前野というのは、記憶や学習にも深く関連する部位で、思考や創造性、理性をつかさどっています。簡単に言えば、手書きで文字を書く行為は、タイピングやスマホのフリック操作とは違って、指先を繊細に動かす必要があるので、脳がフル活動しているということです。その分、脳が活発に働くので、記憶にも残りやすくなります。 デジタル入力した内容は、必ずしも我々の脳内で情報処理されるとは限りません。パソコンやスマホで入力したのに覚えていないということは割とよくありますが、手書きで書くと、身体が行為そのものを記憶します。ですから内容を思い出そうとしたときにも、「ああ、あのときこんなふうに書いたはず」という具合に、すんなり記憶を呼び起こすことができるのです。

なんか納得。経験則的にはまさにその通りと言う感じですし、感覚的には従来から記憶の際には手を動かせとか、アイディアを出すときには書きなぐれ、みたいなことは言われてきました。となると、やはり「写経」も原則手書きの方がいいということになりますかね。

Comments (3)
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