Portrait Of Wes/Wes Montgomery
(Riverside 9492, OJC-reissue OJC-144)
ジャズファンならWesの名前を知らない者は恐らく誰もいないでしょうが,その親指からくり出される甘いトーンと代名詞のオクターブ奏法でオールジャンルのギタリストから注目されるプレイヤーだと推測いたします。有名盤はジャズの基本コレクションに必ず入っていますが,本日アップのレギュラートリオのこのアルバムなども知名度は劣るモノの捨て難い魅力を持った一枚ですね。
メンバーはWes Montgomery(g), Mel Rhyne(org), George Brown(ds)のジミー・スミスばりのトリオ演奏です。どうも当時のレギュラートリオであったらしくまとまりのいい演奏はビッグネームの競演ではないところで却って渋みをかんじますね。曲目も6曲中3曲がWesのオリジナルでソロイストが少ない分,彼の特徴あるギタープレイを満喫出来ます。このオリジナル曲のプレイがタイトルのWesの肖像的演奏でしょうが,個人的に好みは,A-1"Freddie The Freeloader"ですね。ご存知のマイルスの名盤"Kind Of Blue"でケリーがコロコロ演った奴です。オルガン/ギターのユニゾンで始まるテーマからウェスのソロにつながって行くくだりが何ともカッコいいのです。本ちゃんのマイルス盤よりは短いですが,モーダルなスウィング感は最高ですね。
所有盤はOJCの再発ですが,聴き応え十分の好盤です。オリジナルでも聴いてみたい一枚ですね。