67camper's Blog

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あるエリントニアンの他流試合

2007-08-09 05:19:25 | jazz & vocal
Gettin' Together/Paul Gonsalves
(Jazzland JLP36)


 エリントン楽団出身者は御大傘下の数人が集って多くのコンボ演奏を残しています。ラビットことジョニー・ホッジスなどはこの典型ですよね。時として,一人のエリントニアンが全く毛色の変わったプレーヤーと共演し佳作を作り上げる場合もあります。まさに他流試合ですね。本日は,エリントン楽団のサックスセクションを支えたポール・ゴンザルヴェスの他流試合とも思えるジャズランド盤をアップいたします。

 録音は1960年,花形コンボであったマイルスバンドからウィントン・ケリーのピアノとジミー・コブのドラムス,キャノンボールのグループからコルネットのナット・アダレイとベースのサム・ジョーンズを交えてのセッションです。ゴンザルヴェスのリッチで丸みのあるbig toneは健在でアップテンポ,バラードを交えて8 曲が演奏されています。A-3の"I Surrender Dear", B-2の"I Cover The Waterfront"とB-4の"Walkin'"がナットを除いて,ゴンザルヴェスのワンホーンでの仕上がりになっています。A-2の"J. and B. Blues", A-4の"Hard Groove"、B-1の”Low Gravy”やB-3のタイトル曲"Gettin' Together"等ではナットの鋭いコルネットも聴けます。でも,このアルバムで特筆すべきはやはりケリーのピアノでしょう!バラードではリリカルに,アップテンポやブルースではグルービーでスィングするスタイルでまさに縦横無尽です。重厚なサムのベースもいいですね。

 所有盤はジャズランドのモノラルオリジナルでオレンジラベル,DG付きです。この時代のケリーは本当に好調ですね。