67camper's Blog

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鼻づまりトーンのハーブ・エリス

2007-07-14 00:06:32 | jazz & vocal
Ellis in Wonderland/Herb Ellis
(Norgran MGN-1081)


 オスカー・ピーターソン・トリオと言うと、やっぱりOP、Ray Brown(b)、Ed Thigpen(ds)のセットが何と言っても有名だと思います。その以前は,ナット・キング・コール・トリオスタイルと言うべきピアノ,ギター,ベースのトリオスタイルであったことはOPファンでなくとも皆さん衆知の通りです。そしてこのトリオのギターの座をしっかりと守ったのが,バーニー・ケッセルであり、本日の主役ハーブ・エリスであります。独特の鼻にかかったようなトーンが特徴的で、絶対主役を食うことがない堅実なバッキングプレイなど,結構ファンの多いギタリストだと思います。勿論,OPのトリオアルバムを挙げても良いのですが,彼名義のアルバムでと考え本日はこれをアップしますね。

 メンバーはエリスのギターに加え,Jimmy Giuffre(ts), Charlie Mariano(as), Harry Edison(tp), Oscar Peterson(p), Ray Brown(b), Alvin Stoller(ds)というこの時代の花形プレイヤーを揃えています。中でも,エジソン,ジュフリー,マリアーノのフロントラインのうち当時アトランティックに契約していたジュフリーのテナー,またベツレヘムと契約していたマリアーノのアルトが聴けるのも貴重ですね。ジュフリーはエリスとはカレッジ時代のルームメイトであったと言います。その2人の初共演がこのセッションであると紹介されていますね。A-1のSweetheart(S.H.とセンターラベルには記載) Bluesはエリスのカントリーミュージックの影響すら感じさせるブルースフィーリングがいいですね。A-3の"It Can Happen To You"(現在形になるとどう変わるのか教えて欲しい!)のバラードも良いですよ。そして,白眉のB-1!フロントラインのスモーキーなアンサンブルに乗ってでる独特な鼻づまりトーンで、この美しい曲を奏でるエリスのプレイが最高の"Detour Ahead"はエリスらしさがもっと出たトラックですね。

 所有盤はノーグランの黄色ラベルのオリジナルです。もちろんmonoですよね。輪郭のクッキリしたオリジナルの良さがでた秀逸なカバーも素晴らしいですね。