私のつれづれ草子

書き手はいささかネガティブです。
夢や希望、癒し、活力を求められる方の深入りはお薦めしません。

管理・把握される日

2014-03-22 | 5考える
近い将来、私たちは管理・把握されるようになる。
従順で穏やかな普通の日本人は、もう逃れようもない。

とりあえず、新規口座開設の時に、マイナンバーの確認がされることになるという。
落ち着けば、金融機関の本人確認作業が粛々となされたように、既存の口座についてもマイナンバー管理の網がかけられる。

我が国の管理システムは精巧で正確、そして現実に対応させてきた実績をもつ。

小市民の私は、脱税行為などには一切関係ないが、ささやかな私の財布の中であってもこと細かにのぞかれ、危機的な国家財政をまわしてゆく為のプランづくりの参考データとされるのは何とも歯がゆい。

日本社会が守ってきた、ある種の特権階級である専業主婦という優雅な存在は、これからどんどん減っていくだろう。
男女平等の名のものとに、高度に教育され鍛えられてきた半分の国民を、労働力として頼めないのは、国にとって大いなる損失であるから。
専業主婦でいることのメリットは、おそらく順次剥ぎ取られてゆくはずだ。

それは、我が国において本当の意味での男女平等への道を開くことになるだろうけれど。
男女雇用機会均等法なんて形式的な法のもたらすものとは次元の違う、生活底辺からの根本的な均等化が進むはずだ。

管理の触手はそこにもここにも伸びてきている。
小さな政策のひとつひとつが、小市民の私にも降りかかり、網の目に捉えられてしまうのを予感している。
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日本人の価値観

2014-03-07 | 5考える
わたしは、推理ドラマや時代劇が好きだ。
勧善懲悪で、最後には悪い奴がつかまり、ハッピーエンドのストーリーが私を幸せな気分にしてくれる。
しかし、一方で、現実はそんな単純なものではなく、勧善懲悪の分かりやすい世界観が人間と人生を薄っぺらなものにしてしまうという認識も持っている。

白黒つけることは現代社会において必要なことだろう。
しかし、白とも黒とも判じが難く、灰色のまま存在している事象のなんと世に多いことか。
そうして、灰色のままあるものにこそ、真実は埋もれているような気がしないでもない。

歴史が勝者のものであるならば、敗者は歴史のなかでは必ず悪人となる。
白黒つける文化のなかでは、敗者である悪人を尊ぶことなどタブーであろうが、日本においては、敗者である悪人を丁重に弔い祀ることで、社会の守護とする文化が古より存在する。

善悪の価値観でその文化は理解されにくいだろう。
勝敗も善悪も超えたところに日本人の価値観はある。

出雲大社の神、大国主命も敗者であり、祟り神であった。
関東の強力な守護神である平将門も敗者であり、勝者からすれば悪人であった。
悪人は壮絶な死を迎え、祟り神となる。
そこで丁重に弔われ、転じて強大な力を有する守護神として尊ばれた。

こうした善悪を超えた文化を、現代世界の人々に理解してもらうことは大変難しいことだろうが、今こそ必要とされていることだと思われてならない。
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