私のつれづれ草子

書き手はいささかネガティブです。
夢や希望、癒し、活力を求められる方の深入りはお薦めしません。

リフォーム流行を嘆く

2010-06-28 | 10住む・暮らす
不況下ニッポンである。

首都圏はちと様子が違っているようだが、地方の不動産業界は不況環境に陥って久しく、未だ底を這っている。

不況とリフォーム流行とで、築30年、40年といった古屋をもリフォームして普通に住むということがまかり通る。
解体費用コミコミで安く売りましたって物件に、まさかまさかで家具が運び込まれ、新しい一家が生活を始めたりする。

古い物件だから、住み始めて何か起こってもオーナーに責任は要求しないってところだけは了解済みらしい。

でも、色々な歴史の詰まった古い家に、見ず知らずの人たちがそのまま生活をする事を好ましく思わない人間がいたって不思議ではないのだ。

リフォーム封じで住宅メーカーなどに直接売却しようとすると、メーカーサイドは何やかや理由をつけて30%~50%の価格ダウンを平気で要求してくる。

アパレルの値引きとは異なる。
不動産の値引きはあざとく、すざまじきものである。

加えて昨今はエコだ、環境保護だと解体費用が馬鹿にならない。

解体業者さんは、家屋を解体した後、丁寧に廃棄物を仕分けして、必要な物については費用を付加して公式処理ルートにのせるらしい。

売却価額はどんどんダウンし、解体費用はあれよあれよと膨れ上がる。

ただただ、昨今の環境を恨めしく思うしかない所有者である。
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値段

2010-06-24 | 10住む・暮らす
家たたむ片づけをしていると、生涯に一度出会うかどうかの値段に遭遇する。

例えば耐火金庫の処分にかかる費用。

家の権利書や有価証券などをしまっていたものだが、これを廃棄したくても行政では引き取ってくれない。

昨年度までは「専門業者に引き取り依頼してください」という冷淡な記載を備考欄に目にするだけだったのだが、当年になってゴミ出しの手引きに依頼業者の連絡先が記されている。

耐火金庫なんてものは、プロの手にかかれば防犯上ひとたまりもないのだろうが、耐火という点においては耐火時間○○時間なんて記載が一応されていて、とにかく尋常ではない重さを誇っている。

我が家にあったものは最小サイズの耐火金庫だったと思われるが、それでも40kgを超える重量だったと思う。

業者に問い合わせてみると、基準が50kgで設定されていて、処分費用と引取費用で約15,000円だという。

もしも、金庫が2階に設置してあるようであれば、1階まで降ろす費用として+10,000円。
また、50kgを超える重量であれば更に+10,000円とまぁ実に大雑把な料金体系である。

しかし、違法投棄する訳にもゆかず、おそらくその耐火金庫の購入額と遜色ない金額を支払って廃棄処理をお願いすることになる。

最近「何でも引き取ります」とスピーカーで大音量の誘い文句を流しながら街をゆく軽トラを呼びとめるよりは、正しい処理をしてくれるのだろうが、電話をしてみるといささか怪しげな印象を持たざるを得ない点もあったりして…それでも、善良な市民が取るべき対応として他に選択肢はない。

実際に対応してくれたのは、行政の案内に名前のある業者ではなく、そこから依頼を受けたと思われる別の名前の運送業者で、電話対応こそスマートなものの、現場を任された人物は酔いが残っているのではないかと思しき赤ら顔。

依頼主が警察関係者であったなら、担当ドライバーは無傷ではなかったでしょうに…という有り様だ。

行政推奨の処理手順をとったつもりだが、ニッポンの現実とはそうしたものなのだろうか。
生涯に一度あるかないかの場面でも、出くわす現実は哀しい限りのものであった。
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供養

2010-06-19 | 10住む・暮らす
亡き父の住んでいた、古い家のある不動産を売却しようとしている。

その為に少しずつ、少しずつ40年、50年と父の生きた足跡を整理している。

捨てられない世代の部屋からはありとあらゆるものが出てくる。
それらを分類し、あるものはシュレッダーにかけ、処分する。

整理をしながら、確かに父は私の親だったのだと、自分の中にも息づく同じ傾向を見つけてはため息をつく。

強烈なストレスを私にもたらすこの作業が、最近、本当の意味での父の供養だという気がしてきている。

否応なしに父の人生を辿っている訳で、良いも悪いもひっくるめて、その生涯を見つめることになる。

一通りの片づけが終われば、家屋自体を取り壊してもらって、きれいな更地にし、そこで全く見ず知らずの別の家族に、新しい生活を築いてもらいたいと思っている。
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両方良いは頬かぶり

2010-06-13 | 5考える
あれもこれも強化って…そんな旨い話があるわけがない。

「両方良いは頬かぶり」っていうのは下町育ちの祖母が言っていた言葉。
右の耳も左の耳も寒くないように、両方覆っているスタイルはドロボーさんの格好でしょう。
そんな旨い話があるわけがない訳で、お気をつけ遊ばせってことらしい。

少し前に、黄金色の設計図を見せられて、結局材料の手当てなんていっそ出来ていなくって「絵に描いた餅」でしたものね。

その餅にくれべればいくらかましなのかも知れないけれど、コロッと騙されるかなぁ…そんなに。
みんな純朴で疑うことを知らないから。

また同じ罠にかかってしまうかな。

でも、今度罠にかかってしまえば、もうアウトね。
だってほら、本丸は山伏になって更なる修行中だもの。
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