杏林大学呼吸器内科 『あんずの呼吸 part2』

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Acute appendicitis

2006年09月12日 | Kanpo-Master の部屋
Kanpo-Masterです。どうして今さらアッペちゃん?と言わないで、、
僕も忘れかけていたのですが
■Rovsig's sign
■ Psoas sign
■Obturator sign
の3つは虫垂炎を疑う際には使えると思います。
これは下記のサイトで見れます。
Obturator signをとりあえず載せておきます。
http://www.usuhs.mil/fap/capcon/AbdominalPain.ppt

今週のBMJのclinical reviewはAcute appendicitisなのです。
http://bmj.bmjjournals.com/cgi/content/extract/333/7567/530
虫垂炎は10代から20代に多いが実はどの年齢でも起こりえるようです。
小児科の先生に聞くと小児では大体4歳から5歳くらいで虫垂炎が
出始めると聞きますが、、
英国では生涯の虫垂炎のリスクは男性で8.6%,女性で6.7%だそうです。
消化器症状では便秘になったり、直腸刺激症状で下痢になったりもします。
嘔吐もよくありますね。microscopic hematuriaやleucocytesも尿所見で
見られることがあるようです。あまり気にしてなかったなあ、、
患者さんが女性の場合には妊娠の可能性も常に考えることが大事ですね。
ちなみに妊婦さんでは1000人あたり0.15~0.2%程度に虫垂炎を合併するようです。

perforationなどは症状の訴えにくい小さい子供や症状が出にくい
高齢者に多いようです。症状出現から36時間後のperforationは
16%~36%程度でそのリスクはその後12時間毎に5%ずつ増加する。
BMJのこの文献で印象深かったのは昔、指導医にジギタールで9時方向の圧痛を
調べるようによく言われたのですが、診断に関してはnon-specificだったり
(もちろんやった方がいいと思うが)、鎮痛剤を処方することは臨床症状を
マスクするので控えるべきだ、ということにはevidenceはないということです。
あと咳払いをさせて右下腹部の痛みを見たりするのもいいかも知れません。
僕は診察室で患者さんにジャンプしてもらって右下腹部に響くかどうか
を調べていますが、、

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