係りになっている先生が一念発起して医局のテレビやソファーの配置ががらりと変わった。(きっと10年以上変わりなかった)普段何気なく使っていても、意外に無駄なスペースや物があった事に気づかされる・・・。どこの病院でも見られる光景なんじゃないかと思われます。
すっかり梅雨明けして暑い日々。先日の若セミは、青木先生の「原則」の話。日頃、診療で安易に行っているあれこれ(耳が痛い、いや胸が痛い!?)・・をあらためて軌道修正させていただけるような話でした。はじめて聴いた1年目の面々も満足げな顔。今年の1年生は結構参加していて熱心。
他の科が入っている病棟に行った時、その科を回っているresidentの先生達が声をかけてくれた。短期間で科を渡り歩くので、診療内容、病棟のルールを覚えたりするのはさぞかし大変だろうなと思うのに、まったく明るい先生たちで頼もしい限り。さらに言うと女性の方が元気な印象。その当時とても自分は笑顔を作れていなかったと思うのに・・。
機会あって、(自分としては)小三J読影法で存じ上げている、佐藤雅史先生も参加されていた胸部写真の読影会に参加できた。先日の若手医師セミナーでは山中克郎先生が、「優れた臨床医は、キーワードを抽出するのが上手い」というような事を言われていたが、まさにキーワードが次々に出て大変勉強になりました。
Cope本の勉強会が小さく始まって、Cope本の購入者も増えてきた。朝の勉強会も、学生さんや他の科のレジデントまで参加したり、昨年よりは盛り上がりを見せている。やや控えめな先生も、自分が担当の会はきちんとまとめてくれる。そういう協力的な雰囲気に感謝。
500回を超える田辺三菱の研究会で、S先生が「マイコプラズマの基礎と臨床」でミニレクチャーをされた。自分には難しい部分もあったが、溢れんばかりの情熱だった。帰路は医局長、S先生、同期の4人となった。それにしても、今年度は早朝勉強会が、参加人数も多くやれているね、なんて話になった。個人的な感想だが、病棟医にとっても情報交換が出来、業務上よい効果が得られているように思う。出来そうでなかなか運営できないものだ。エリマキラーメンを4人で食べながら、(同期とともに)医局長、S先生に感謝、感謝、、。
多摩地区の病院が集まって行われる画像の研究会があった。当院の症例も、呼吸器をまわっているレジデントが上手にプレゼンテーションしてくれた。画像研究会は、読影と、鑑別診断をあげるわけだが前に出て「とにかく」鑑別をあげたり所見を言う事(勇気!?)が大事だ。(とS先生もよく言う)たいていは、最終診断が出た後で、周囲に「自分はわかっていた」的な発言をしている光景を目にする(自分もか・・)。シニアレジデントがあてられていたけど頑張っていた。
新しいジュニアレジデントが呼吸器をまわりはじめた。前にまわった科の先生と親しくなっているため、コンサルトをした時にはいい橋渡し役として活躍をしてくれる。そういえば、Cope本の割り当てをして、さっそく有志の中の有志の勉強会が近々開始予定。
学生さんに胸腔ドレーンや、肺炎の解説をしたら、こちらが拍子抜けするほど(ごめんなさい)目を輝かせて喜んでくれた。コソ染め太郎先生の登場であんずの呼吸のアクセス数が急上昇した。こういう事があって上級医たちの診療行動や指導に影響を与えているのがいい。近頃はカンファレンスでも、「コソ染め、いや堂々とでいいので確認を」と。
学会期間中は病棟内のスタッフが少なくなります。Ku,Sa先生が守護神のように眼を光らせてくださり、頭が下がります。そんな週の早朝の勉強会は、こそ染め日記報告や若セミエッセンス、心音と盛り沢山だった。勉強会前日は、漫画トキワ荘のように何人か深夜まで準備する光景が見られる。真夜中に、心音の動画をいろんなところから突然再生する音が聴こえて(英語のアナウンス)、それこそドキっとする。
先日の医局草野球に参加出来なかったのは残念だった。ところで、先日の山中克郎先生の若手医師セミナーのエッセンスをこそ染め太郎先生が披露してくれることになった。一方で講演でもあがっていたCopeのEarly Diagnosis of the Acute Abdomenについてセミナー後からSara先生が悔しそうに「もっときちんと読みこまなきゃなあ・・」とこぼしていた。次の瞬間からCope本の有志の勉強会が企画された(週1回の早朝勉強会も十分有志なのだが・・)
「こそ」っと流用して、セミナーに参加出来なかったDrや、他の科から来たての1年生に情報を共有させていただいている。(○ァイザーさんには申し訳ない!?けど)(毎年行われている多摩感染症セミナーの様子)
「こそ」っと流用して、セミナーに参加出来なかったDrや、他の科から来たての1年生に情報を共有させていただいている。(○ァイザーさんには申し訳ない!?けど)(毎年行われている多摩感染症セミナーの様子)
内科の某科を回っているコソ染め太郎先生を見かけた。彼の後ろには、その某科を回っている1年目のresidentがくっついていた。確かに感染症は臓器横断的である。コソ染め太郎先生が何科をまわっていようと、彼と彼の隣にくっついている1年生は大抵、検体をもってワイワイガヤガヤやっている。コソ染め太郎先生が染めているものは検体だけではないことに気づいた。
当科小出卓先生らの経験した症例が、日本呼吸器学会誌に掲載されます。学会発表の時も含めて小出先生は頑張っていました。
「胸腔鏡下肺生検で類上皮細胞性肉芽腫を認めたメシル酸イマチニブの薬剤性肺障害の1例」
小出 卓1), 皿谷 健1), 中本 啓太郎1), 中島 明1), 石井 晴之1), 藤原 正親2), 柴田 英克3), 岡 輝明4), 呉屋 朝幸3), 後藤 元1)
1)杏林大学医学部付属病院呼吸器内科 2)同 病院病理部 3)同 外科(呼吸器・甲状腺)4)関東中央病院病理科
要 旨
症例は79歳男性,慢性骨髄性白血病の診断でメシル酸イマチニブ(グリベック®)の内服を開始後272日目より咳嗽,微熱,呼吸困難が出現し薬剤性肺炎と診断された.HRCT上はびまん性に広がる小粒状影とスリガラス影であり,小粒状影を呈する部位より経気管支肺生検,胸腔鏡下肺生検を施行した.胸腔鏡下肺生検では画像上,小葉構造と無関係に分布した小粒状影に一致して類上皮細胞性肉芽腫,器質化病変を認め,それらの多くは細気管支周囲から離れた肺胞腔内に分布していた.本症例は休薬のみで自然軽快した.
キーワード:メシル酸イマチニブ, 胸腔鏡下肺生検, 薬剤性肺障害, 類上皮細胞性肉芽腫
受付日:平成22年12月9日
日呼吸会誌, 49(6): 465-471, 2011
「胸腔鏡下肺生検で類上皮細胞性肉芽腫を認めたメシル酸イマチニブの薬剤性肺障害の1例」
小出 卓1), 皿谷 健1), 中本 啓太郎1), 中島 明1), 石井 晴之1), 藤原 正親2), 柴田 英克3), 岡 輝明4), 呉屋 朝幸3), 後藤 元1)
1)杏林大学医学部付属病院呼吸器内科 2)同 病院病理部 3)同 外科(呼吸器・甲状腺)4)関東中央病院病理科
要 旨
症例は79歳男性,慢性骨髄性白血病の診断でメシル酸イマチニブ(グリベック®)の内服を開始後272日目より咳嗽,微熱,呼吸困難が出現し薬剤性肺炎と診断された.HRCT上はびまん性に広がる小粒状影とスリガラス影であり,小粒状影を呈する部位より経気管支肺生検,胸腔鏡下肺生検を施行した.胸腔鏡下肺生検では画像上,小葉構造と無関係に分布した小粒状影に一致して類上皮細胞性肉芽腫,器質化病変を認め,それらの多くは細気管支周囲から離れた肺胞腔内に分布していた.本症例は休薬のみで自然軽快した.
キーワード:メシル酸イマチニブ, 胸腔鏡下肺生検, 薬剤性肺障害, 類上皮細胞性肉芽腫
受付日:平成22年12月9日
日呼吸会誌, 49(6): 465-471, 2011
若手医師セミナーだった。residentやSara先生も参加していた。山中克郎先生は草食系救急医と自己紹介されていたが、とても熱いメッセージが伝わってきた。病院から会場まではそんなに近くはないのだが、1年目の先生たちは車を乗り合わせてみんな参加していた。誠に熱心だ(自分の数倍有能なDrになるに違いない)。ローテーション最終日にはお礼とともに、地元の名産品までくれた。(既に自分の数倍気が効くDrになっている)
Effect of β blockers in treatment of chronic obstructive pulmonary disease: a retrospective cohort study(BMJ. 2011 May 10;342:d2549)
慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療にβ遮断薬を標準的な吸入薬治療に追加すると、全死因死亡、急性増悪、入院のリスクが改善すると報告。この研究は、COPD治療におけるβ遮断薬の影響を評価するために、標準治療+β遮断薬の効果を「後ろ向きコホート試験」によって評価
・ICS+LABA+Tio併用治療では0.43(95% CI:0.38 to 0.48)、β遮断薬を追加した場合は0.28(95% CI 0.21 to 0.39)
・今回はβ遮断薬で心臓選択性が88%を占めていた。
・β選択性での比較ははっきりと書かれていなかった事や、観察期間中にCOPDの治療が変わりがなかったのかが疑問。
・COPD併存(かもしれない)症例で、メトプロロールなどすぐに作用が切れるような処方していたのがもっと堂々と処方できるようになるのでしょうか・・。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療にβ遮断薬を標準的な吸入薬治療に追加すると、全死因死亡、急性増悪、入院のリスクが改善すると報告。この研究は、COPD治療におけるβ遮断薬の影響を評価するために、標準治療+β遮断薬の効果を「後ろ向きコホート試験」によって評価
・ICS+LABA+Tio併用治療では0.43(95% CI:0.38 to 0.48)、β遮断薬を追加した場合は0.28(95% CI 0.21 to 0.39)
・今回はβ遮断薬で心臓選択性が88%を占めていた。
・β選択性での比較ははっきりと書かれていなかった事や、観察期間中にCOPDの治療が変わりがなかったのかが疑問。
・COPD併存(かもしれない)症例で、メトプロロールなどすぐに作用が切れるような処方していたのがもっと堂々と処方できるようになるのでしょうか・・。