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車中泊によるきままな旅
<名所旧跡を訪ねる>

札幌芸術の森 野外美術館 その3(北海道札幌市南区 芸術の森)

2013年09月29日 | 博物館・美術館・記念館
芸術の判断は大変難しい。作家に対して大変失礼だが「これが芸術作品なの」と思うものもある。
今回が3回目の作品の紹介であるが、同じ作品で複数の写真を掲載しているいるのが私の好みの作品である。
作者名の後の説明文は入場の際に配布される「彫刻鑑賞のワンポイント」から記載している。


20 若きカフカス人の追幻想譜<ブロンズ>
鈴木 実:人間の形を解体し再構成した時に生じるズレに美を求めている。
よく見ると頭部と胴体、胴体と脚部が離れている。脚がまっすぐに伸びていて面白い。



胴体のない像だが凜とした顔が印象的だ。




21 ユカタンの女<ブロンズ>
細川宗英:ユカタン半島のマヤ遺跡のレリーフに消えゆくものの哀れさと存在を主張し続ける魅力を女性像に託されている。



どこの国の女性かなという疑問が、体つきも特に腹部が印象に残る魅力的な作品である。




22 ひとNo.16-Ⅰ<御影石>
高橋 清:古代メキシコ文化に共鳴した神秘的で象徴的な世界観。



23 間(げん)<大理石>
安田 侃:手前の直方体と丘の上のロの字型の大理石が対をなす。 



24 SAPPORO’90<御影石>
速水 史朗:札幌の歴史と未来が託されている。



25 夏引<御影石>
下川 昭宣:「夏引」とは鎌倉時代の名牛の名前。芸術の森アトリエで制作された。



26 交叉する赤錆の壁<コールテン鋼>
保田 春彦:重厚な壁と格子が組み合わされ、古代の遺跡や都市の風景をイメージさせる。



27 うつろい<ステンレス>
宮脇 愛子:空に自由に線を描いたような8本の曲線が、小高い丘の上で風景ととけあう。



森の中の浅黄色の風景から、青空の見える風景に。この作品は青空ととても合う。




28 挑発しあう形<石・コールテン鋼>
土谷 武:自然の石と鉄との構成がスケールの大きい空間を感じさせる。



子供アトリエ前にある像。作者は不明であるがとても可愛い作品である。



29 鶏を抱く女<ブロンズ>
本郷 新:大地を踏みしめて立つ、野生的でたくましい女性像。



30 女・夏<ブロンズ>
佐藤 忠良:池を背景に存在を主張するのびやかな女性像。

野外美術館を紹介する1枚目に使用した写真がこの作品。



現代的な女性の下半身だけ裸像という作品。写真を写していると周囲の視線が気になる。




31 浮遊<ブロンズ>
山内 杜夫:薄衣を身にまとい、空に漂う単純化された天女の姿。 



32 はやぶさ<ブロンズ>
山内 杜夫:すばやく飛ぶハヤブサの勇壮な動きを、単純化した形で表している。 



33 幼いキリン・堅い土<ブロンズ>
淀井 敏夫:動物園の固い土の上で生まれたキリンの宿命。

歩道の横に置かれている小さな作品だが存在感があり、つい立ち止まって見とれてしまう。 




34 風の中の道化<ブロンズ> 
坂 坦道:年老いたピエロが不安定な台座の上で必死にバランスをとっている。

自分と重なる部分が多く、笑うことができない。 




35 風と舞う日<ブロンズ>
峯田 敏郎:春の訪れの歓びが二人の女性に託され、少女たちは軽やかに風に舞う。 



36 コタンクルカムイの詩<ブロンズ・木他>
米坂 ヒデノリ:コタンの人々の守護神であるフクロウが墓標を見守る。 



37 北の大地の詩<ブロンズ>
鈴木 徹:遠野地方に伝わる「オシラサマ伝説」を題材にしている。 



38 二人の空<ブロンズ>
峯田 義郎:木立の中で寄り添う若い二人。春を待つまなざしに詩情が漂う。 



歩道から少し離れたところにこの作品が置かれている。中央でなく右寄りに寄り添っているのもいい。



若い二人の目線が上を向いているので後方に回ってその方角を撮ってみた。「二人の空」というタイトルに沿った写真ができあがったように感じる。




撮影 平成25年9月27日

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