今、出発の刻(たびだちのとき)

車中泊によるきままな旅
<名所旧跡を訪ねる>

極楽山 浄土寺(兵庫県小野市浄谷町2094)

2024年08月12日 | 神社・仏閣
訪問日令和6年5月26日
極楽山 浄土寺
高野山真言宗の寺院
開山は重源で、建久5年(1194年)の創建

浄土堂<阿弥陀堂>(国宝)
治承4年(1180年)、平重衡の軍勢による南都焼討で、東大寺や興福寺は壊滅的な打撃を受け、東大寺の大仏殿も焼け落ちた
この大仏・大仏殿の再興の大勧進(総責任者)となったのが、当時61歳の重源であった



重源は大仏再興事業の拠点として、伊賀国(現・三重県)、周防国(現・山口県)など日本の7か所に東大寺の「別所」を創設した
七別所のうちの「播磨別所」がこの浄土寺である
この地は播磨国大部荘(おおべのしょう)といい、東大寺領であった



この地から西に約2kmのところに、奈良時代の僧・行基が建立したとされる浄土寺の前身寺院とされる「広渡寺」があった
建久5年(1194年)に広渡寺を現在地に移転して寺名を浄土寺へ改めた
建久8年(1197年)に本堂の薬師堂と浄土堂が大仏様で建立された



屋根は宝形造(四角錐状の屋根形)、本瓦葺きで平面の大きさの割に立ちが低い
屋根の形づくる線にほとんど反りがなく直線的であることが特色



堂内に入る(仏像拝観料:500円)



阿弥陀三尊像(国宝)
仏師快慶の代表作
巨大な三尊像で、阿弥陀如来は像高5m30cm(須弥壇を含めると7m50cm)
両脇侍、右・観音菩薩と左・勢至菩薩の像高は各々3m70cm



*写真の阿弥陀三尊像は駐車場案内板を撮影したもの
この阿弥陀三尊像を拝観するために、浄土寺を何度も訪れている

浄土堂は極楽浄土の位置する西側に建てられ、阿弥陀三尊は東向きに立つ
堂の背後の蔀戸(しとみど、建物の内側または外側へ跳ね上げる形式の戸)を開け放つと背後からの西光が入る
晴れた日の夕刻には堂内全体が朱赤に深く輝くように染まり、雲座の上に位置する三尊像が浮かびあがって来迎の風景を現す



浩宮徳仁親王殿下御参拝記念樹(今上天皇)









鐘楼堂(兵庫県指定文化財)






鎮守八幡神社






拝殿(重要文化財)
延応元年(1239年)創建
鎌倉時代後期の再建



本殿(重要文化財)
文暦2年(1235年)創建
室町時代中期の再建



不動堂






薬師堂(重要文化財)
浄土寺の本堂である
もとは建久8年(1197年)創建で、浄土堂と同じ大仏様であったとされる
現在のものは明応7年(1498年)に焼失後の永正14年(1517年)の再建



本尊:薬師如来






開山堂(兵庫県指定文化財)



経蔵



阿弥陀三尊像は何度観ても感動する
今度は晴れた日の夕刻に訪れ、来迎の風景を見たい



撮影令和6年5月26日

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