やまぼうしー自然の記録帳ー

富山県内の自然を中心に、自然や自然現象を記録にとどめておきたいと思っています。

マダラマルハヒロズコガ(巣)(富山市[大山町]東黒牧)

2022-04-17 04:30:42 | 昆虫類

富山市(旧大山町)南部、立山連峰の麓・東黒牧台地にある、きれいに下刈りされた小さな雑木林。天気がいいので、生きものと出会いに出かけましたが、まだ早いのか、ヒオドシチョウも飛んでいませんでした。

こんなときにするのが、手ごろな石をひっくり返して何かいないか探すこと(生きものには迷惑なことですが…)。いくつかひっくり返した後で出てきたのが、マダラマルハヒロズコガの巣です。

マダラマルハヒロズコガは、ヒロズコガ科の一種。ヒロズコガ科は、ウエブサイト『日本大百科全書(ニッポニカ/「ヒロズコガ」の解説』によると、非常に多くの種を含む大きな科で、大部分の種は小形でじみな色彩をしています。全世界に分布し、日本では30種余りしか知られていませんが、将来、研究が進めば多くの未発見種が登録されるはずだそうです。幼虫は、生きた種子植物を餌にせず、乾燥植物質、キノコ、蘚苔(せんたい)類、地衣類、朽ち木などを食べるものが多いとのこと。

マダラマルハヒロズコガの幼虫は、ツヅミミノムシと呼ばれ、樹皮などで作ったと思われる二枚貝のような扁平な巣の中にいて、巣に入ったままミノムシのように活動します。幼虫は落ち葉や樹皮などを食べると考えられていましたが、近年アリ類の幼虫を食べる肉食であることが判明したそうです。(ウェブサイト『虫ナビ/マダラマルハヒロズコガ』参照)


《石の裏に付いていたマダラマルハヒロズコガの巣 2022/04/01》


《石の裏に付いていたマダラマルハヒロズコガの巣 2022/04/01》

雑木林の一部のそれほど広くない範囲が整理され、林床はきれいになっています。


《林床がきれいにされていて明るい雑木林 2022/04/01》


《コナラの芽吹きは遅い 2022/04/01》

明るく茶色一辺倒の雑木林に、マメザクラの白い花が目立ちます。北陸から中国地方の日本海側を中心とした地域に生育にするのが、マメザクラの変種のキンキマメザクラ(近畿豆桜)。
キンキマメザクラの識別点は、
 ・ 萼筒は細長く、長さ7mm以上
 ・ 葉は大型で、長さ5cm以上
 ・ 葉縁の大きな鋸歯は片側20個以上
だそうです。(『ハンドブック サクラ』参照)


《キンキマメザクラの花 2022/04/01》

※ 市立図書館から4月16日(土曜日)に借りだしてきた本です(妻の本も含まれています)。
   1 『かおりの生態学ー葉の香りがつなげる生き物たちー』(塩尻かおり・著)
   2 『暮らしの中の二十四節気 丁寧に生きてみる』(黛まどか・著)
   3 『俳句世がたり』(小沢信男・著)
   4 『風景と出会い』(安野光雅・著)


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