二つ折りなど虫などに細工された葉を見かけると、つい開いて中に何が潜んでいるのか見たくなります。
エノキの葉を二つ折りにした巣の中に潜んでいたのは、ミツボシキリガの幼虫でした。しかし、写真の幼虫の頭部の黒いのが気になります(『イモムシハンドブック③』には「頭部は赤褐色で光沢がある」とあります)。
《エノキの葉を二つ折りにしたミツボシキリガ幼虫の巣 2017/05/18》
《エノキの葉を二つ折りにした巣の中のミツボシキリガ幼虫 2017/05/18》
二つ折りなど虫などに細工された葉を見かけると、つい開いて中に何が潜んでいるのか見たくなります。
エノキの葉を二つ折りにした巣の中に潜んでいたのは、ミツボシキリガの幼虫でした。しかし、写真の幼虫の頭部の黒いのが気になります(『イモムシハンドブック③』には「頭部は赤褐色で光沢がある」とあります)。
《エノキの葉を二つ折りにしたミツボシキリガ幼虫の巣 2017/05/18》
《エノキの葉を二つ折りにした巣の中のミツボシキリガ幼虫 2017/05/18》
2017/04/21に小さめの石に産み付けられていたものを石ごと採取し、屋外に置いて観察していたウスバカマキリ?の卵鞘から、幼虫が孵化していました。朝から何度か確かめていましたが、気づいたときには孵化が終わった後のようで、アリのように小さな幼虫がすばやく歩きまわっていました。
http://blog.goo.ne.jp/1948goodspring/e/83c22290f3086e213dd278273f12c073
《孵化した直後のウスバカマキリ?の卵鞘 2017/05/29》
《孵化して間もないウスバカマキリ?の幼虫 2017/05/29》
公園に植栽されたブナの幹に、ガ(蛾)がとまっていました。前翅の黒い線が特徴的です。展開図から元の立体を思い浮かべる能力に欠ける私は、展翅されたガの写真から生きてとまっているガの姿を想像することも苦手なので、生きた昆虫の写真を使った図鑑『日本の昆虫1400』は自然の中で撮った昆虫の名前を知るのにとても便利です。
今回のガも、『日本の昆虫1400➀チョウ・バッタ・セミ』をパラパラめくって、シマケンモンにたどりつきました。
『原色日本蛾類図鑑』には、シマケンモンは、「南の系統の蛾で…京阪神地方の平地では4月から6月、また、9月に出現し…幼虫はネズミミチ・ヒイラギ・モクセイを食べる」とあります。
《公園に植栽されたブナの幹にとまるシマケンモン 2017/05/08》
《公園に植栽されたブナの幹にとまるシマケンモン 2017/05/08》
《公園に植栽されたブナの幹にとまるシマケンモン 2017/05/08》
《『原色日本蛾類図鑑』(左)と『日本の昆虫1400➀チョウ・バッタ・セミ』(右)に載せられたシマケンモン》
エノキの葉上に、4個の黒い紋が特徴的なヨツボシハムシがとまっていました。これだけ目立つ虫ですが、私がヨツボシハムシと意識して見たのは、これが初めてです(写しているとき名前はしりませんでした)。
《エノキ葉上のヨツボシハムシ 2017/05/27》
《エノキ葉上のヨツボシハムシ 2017/05/27》
モリアオガエルの産卵が本格的に始まりました。キショウブの株元近くで、1匹の♀に3匹の♂が群がって産卵行動をしているのをもかけました。この池には、産卵に適していると思われる張り出したケヤキなどの枝があるのに、それらには産卵せず、キショウブなど池の縁などに生えた草本に産卵しています。
この池で今年初めて卵塊を見たのは5月16日でした。
《キショウブの葉で産卵するモリアオガエル 2017/05/26》
《キショウブの葉で産卵するモリアオガエル 2017/05/26》
午前中は雨でしたが午後には晴れ間もでてきたので、ヤンマ類などの羽化の様子をみようと営農サポートセンターに行きました。雨のせいか羽化殻はありませんでしたが、10羽あまりのヒナを連れたカルガモが池を泳いでいました。この池には10数年通っていますが、ヒナ連れのカルガモを見かけるのは初めてです(カルガモ成鳥は通年この池で見かけています)。
《10数羽のヒナを連れて泳ぐカルガモ 2017/05/25》
《10数羽のヒナを連れてショウブの葉陰に身を隠すカルガモ 2017/05/25》
《この日の池の様子 2017/05/25》
※ この日、エノキの2mほどの高さの葉上にアカスジキンカメムシらしきカメムシを見つけ、手繰り寄せて写真を撮ろうとしましたが、草むらに落下、しばらく探しましたが残念ながら見つかりませんでした。
家の壁にウスチャコガネの♂がとまっていました。ウスチャコガネは芝生で発生するようなので、家の前の緑地帯で発生しているのかも知れません。5/24には、飛んでいるウスチャコガネのような甲虫を、ハクセキレイが空中で捕食したところを見ています。
ウスチャコガネについては、富山市科学博物館の岩田さんにアドバイスしていただきました。
《家の壁にとまるウスチャコガネ♂ 2017/05/12》
《家の壁にとまるウスチャコガネ♂ 2017/05/12》
昨年キクスイカミキリを見かけた地鉄上滝線の線路沿いに生えたヨモギの群落は、今年も通りかかるたびに注意して見ています。先端が垂れ下がり萎れたものが目立ってきたので、探してみると、キクスイカミキリが交尾していました。http://blog.goo.ne.jp/1948goodspring/e/243aff3f85b4c74c4d583ccddf051323
《ヨモギの上で交尾するキクスイカミキリ 2017/05/20》
毎年今頃の時期になると、季節の話題として、新聞でアユの遡上が始まったことが報じられます。今年も、5月17日付けの北日本新聞朝刊に「若アユはねる」の記事が写真付きで一面に出ていました。
今年こそこの目で若アユのはねるところを見ようと、午前10時ごろ熊野川に出かけました。それらしい堰堤のところまで踏み跡が続いているので下りていきましたが、遡上するアユの姿はまったくありませんでした。
午後4時ごろ、再び同じ場所に出かけると、堰堤のそばに人影がありました。これは遡上が見られるかも知れないと堰堤に近づくと、ものすごい数の稚アユが次々に堰堤を乗り越えようとジャンプしていました。その姿は感動的で、いつまで見ていても飽きませんでした(でも、先客が一等席でずーっと撮影を続けておられたので、撮れた写真には少し心残りがあります)。
《熊野川の堰堤を越えようとジャンプする稚アユ 2017/05/21》
《熊野川の堰堤を越えようとジャンプする稚アユ 2017/05/21》
《アユの遡上が見られる堰堤 2017/05/21》
《熊野川のアユの遡上を伝える北日本新聞朝刊 2017/05/17》
ハラビロトンボの県内生息についての「確実な記録としては2000年7月1日に…採集したものが初めて」(『富山県のトンボ』)ですが、最近はあちこちで確認されています。2002年3月発行の『富山県の絶滅のおそれのある野生生物』では、「県内では2000年に初めて発見され、以後少数の成虫が記録されているのみ」として、【情報不足】のカテゴリーに位置づけられていましたが、『富山県の絶滅のおそれのある野生生物2012』には取り上げられていません。
この池でも、複数のハラビロトンボが姿を現し、交尾しているペアや産卵している♀もいました。
《交尾するハラビロトンボ 2017/05/21》
《ハラビロトンボ♀ 2017/05/21》
《ハラビロトンボ♂ 2017/05/21》
この池で今年初めて、羽化したばかりのギンヤンマを確認しました(2017/05/20)。昨年は2016/05/08に写した写真があるので、少し遅いような気がします。しかし、正確にはこれまでに集めた羽化殻を調べる必要があります。(毎年、きちんと発生消長を調べようと羽化殻集めを始めるのですが、途中で挫折してしまいます。)
ちなみに、『富山県のトンボ』によると、県内では、ギンヤンマの「成虫は6~10月を中心に4月中旬からから11月中旬の記録」があり、クロスジギンヤンマの「成虫は5~6月を中心に4月中旬からから10月上旬の記録」があるようです。
この池では、5月2日に、羽化したばかりのクロスジギンヤンマを今年初めて確認しています。http://blog.goo.ne.jp/1948goodspring/e/aa6620e47d5f9c6b1472f9c31ca850bb
《羽化したばかりのギンヤンマ 2017/05/20》
《羽化したばかりのギンヤンマ 2017/05/20》
岐阜県境に近い神通川右岸山腹の放棄耕作地付近で、1頭のウスバシロチョウがスーッと未舗装農道の土の上に降りきて、1点を回る様に動きながら口吻を伸ばして吸水し始めました。腹部に交尾嚢があることから、♀だと思います。
チョウ成虫の吸水行動について、「羽化直後と思われる♂でとくに顕著であり、♀ではカラスアゲハなど数種類について、少数の観察例があるにすぎない」と言われています(『原色日本昆虫生態図鑑Ⅲチョウ編』)。
《未舗装農道の上に降りたウスバシロチョウ♀ 2017/05/19》
ブドウの葉に、虹色にきらめくハムシの仲間がいました。
アカガネサルハムシは「林縁などで見られ、ブドウ類の葉の上に集まる普通種」(『日本の昆虫1400②』)だそうですが、私の撮影技術と使用カメラでは小さい虫はうまく写すことができないため、小さい虫などはこれまであまり注目してきませんでした。このハムシも、初めて意識して写しました。風で葉が揺れるうえ、手持ちでせっかちに写しているので、虹色にきらめく美しさが充分にお伝えできないのが残念です。
《ブドウの葉を食べるアカガネサルハムシ 2017/05/14》
《ブドウの葉を食べるアカガネサルハムシ 2017/05/14》
岸辺のキショウブの根元近くで、シオカラトンボショウジョウトンボが羽化していました。今年この池で羽化した状態のトンボを確認したのは、クロスジギンヤンマ、ヨツボシトンボに次いで3種目です。羽化殻に掴っているシオカラトンボショウジョウトンボの奥に見えるのは、クロスジギンヤンマの羽化殻です。
《キショウブの根元近くで羽化していたシオカラトンボショウジョウトンボ 2017/05/16》
《キショウブの根元近くで羽化していたシオカラトンボショウジョウトンボ 2017/05/16》
※ 2017/05/18一部訂正しました。
盛土して造成された北陸自動車道の法尻には、アカメガシワなどの陽樹が侵入して生育旺盛です。少し時間があったので、アカメガシワの葉裏を覗いていると、大きめのチョウバエのような小さな虫がとまっていました。近づいてよく見ると、その虫はミノムシにとまっていました。もう少しよく見ると、その虫はそのミノムシと交尾しているようで、刺激を与えてもミノムシから離れませんでした。
気になって、翌日小雨の中、同じ場所に見に行くと、まだ交尾したままでした(結局、最後に確認した2017/05/15の昼過ぎも、同じ状態でした)。
名前については、ウェブサイトや図鑑などを調べ、富山県産蛾類WEB博物館のKさん、富山市科学博物館の岩田さんにアドバイスしていただき、キタクロミノガにたどりつきました。
《アカメガシワで交尾するキタクロミノガ 2017/05/13》
《アカメガシワで交尾するキタクロミノガ 2017/05/13》
《翌日になっても交尾していたキタクロミノガ? 2017/05/13》