やまぼうしー自然の記録帳ー

富山県内の自然を中心に、自然や自然現象を記録にとどめておきたいと思っています。

ヤマトシジミ(交尾)(富山市)

2020-08-31 09:15:26 | 昆虫類

夕方、庭に水遣りをしていると、視界の片隅をシジミチョウにしては大きなチョウが横切りました。水遣りを中断、そのチョウの行方を追うと、シソの葉の上にとまっていました。交尾中の2頭のヤマトシジミです。

ヤマトシジミは、本州では最もふつううに見られるチョウの一つで、もちろん我が家の庭ではいちばんよく見られます。幼虫の食草はカタバミで、抜いても抜いても生えてくるしぶとい雑草(我が家の庭では、です)。


《シソの葉にとまっていた交尾中のヤマトシジミ 2020/08/29》


《シソの葉にとまっていた交尾中のヤマトシジミ 2020/08/29》

※『わくわく昆虫記ー憧れの虫たちー』(丸山宗利著・山口進写真)の虫たち 20/56 トノサマバッタ(夏)

「トノサマバッタ」の副題は、「クタクタになるまで追いかけ続けた憧れのバッタ」です。なかなか捕まえることはできなかったが、たくさんのトノサマバッタがいる場所を見つけて、なんとか捕まえることができた丸山さん。
私にも、ショウリョウバッタのいた同じ空き地で、トノサマバッタを追いかけた覚えがあります。捕まえた時の重量感、脚の蹴り、口から出す黒く丸い液体、…。
下の写真は、丘の夢牧場の牧草地の間を抜ける車道です。アスファルトの上にたくさんのトノサマバッタがとまっていて、車を進めると次々に飛びあがりました。ペアのトノサマバッタもいて、組み合わせも〈緑色♀×緑色♂〉〈緑色♀×褐色♂〉〈褐色♀×緑色♂〉などさまざまでした。


《〈緑色♀×緑色♂〉のペア 2016/09/30 丘の夢牧場》


《〈緑色♀×褐色♂〉のペア 2016/09/30 丘の夢牧場》


《〈褐色♀×緑色♂〉のペア 2016/09/30 丘の夢牧場》

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キタキチョウ(産卵)(富山市布市~石屋)

2020-08-30 06:06:38 | 昆虫類

北陸自動車道に沿って設けられた道の脇に生えたメドハギに、キタキチョウが産卵していました。ここでは、よく見かける光景です。

従来「キチョウ」とされていた種は、最近キチョウ(ミナミキチョウ、南西諸島に分布)とキタキチョウ(本州~南西諸島に分布)の2種に分けられましたが、外見による識別は困難です。(当然のことながら、私にキチョウの厳密な同定はできず、富山県で見かけたのでキタキチョウとしているだけです…)。また、キチョウとひじょうによく似たツマグロキチョウは、近年その数を激減させており、環境省のレッドデータブックの絶滅危惧II類 に指定されています。(以上、ウェブサイト『ウィキペディア(Wikipedia)/キチョウ』を参照2020/08/30)。


《路傍のメドハギに産卵するキタキチョウ 2020/08/27》

※ 市立図書館から8月29日(土曜日)に借りだしてきた本です(妻の本も含まれています)。
   1 『ずかん虫の巣』(岡島秀治監)
   2 『海とジイ』(藤岡陽子著)
   3 『居酒屋兆治』(山口瞳著)
           4 『オロロ畑でつかまえて』(荻原浩著)
   5 『中上健次集①』(中上健次著)

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オオエグリシャチホコ?(死骸)(富山市布市~石屋)

2020-08-29 07:59:01 | 昆虫類

北陸自動車道に沿って設けられた道の脇に生えたススキの葉に、何か薄茶色っぽいものがついていました。よく見ると、蛾の死骸です。「下唇鬚が長い」ことや「前翅後縁部が大きくえぐれている」ことなどの特徴から、以前(一番下の写真)見たことがあるオオエグリシャチホコではないかと思います。昨晩いったい何に食べられたのでしょうか?


《ススキの葉の上のオオエグリシャチホコ?の死骸 2020/08/28》


《ススキの葉の上のオオエグリシャチホコ?の死骸(前翅後縁部が大きくえぐれています) 2020/08/28》


《以前に見たオオエグリシャチホコ 2017/06/02 富山市小杉》 

※『わくわく昆虫記ー憧れの虫たちー』(丸山宗利著・山口進写真)の虫たち 19/56 ショウリョウバッタ(夏)

「ショウリョウバッタ」の副題は、「胸部裏のすべすべと細長い顔が魅力」です。バッタは丸山さんが今でも好きな昆虫の仲間。ショウリョウバッタの♀は、身近では一番大きな昆虫の一つで、子どもでも簡単に捕まえることができるほど鈍重。
私の子どものころ、近くの大通りに面した空き地があり、凧揚げやスズメ捕り、宝探しなど絶好の遊び場でした。この草原で大きなショウリョウバッタの♀をつかまえ、後脚を揃えて持って「お辞儀」をさせて遊んでいました。「おじぎバッタ」と呼んでいたように思います。また、「きちきちバッタ」と呼んでいたショウリョウバッタの♂(大きさがずいぶん違うので、当時は同じ種とは思いませんでした)は、近づくと「キチキチキチ」と音をたてながら遠くへ飛んで逃げ、素手ではなかなか捕まえられませんでした。


《ショウリョウバッタ♀は後脚を揃えて持つと体を縦に振ることから「おじぎバッタ」と呼んでいました 2018/09/02 富山市萩原》  


《草むらの中のショウリョウバッタ♂ 2018/09/02 富山市萩原》

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ヒメシャチホコ(幼虫)(富山市布市~石屋)

2020-08-28 08:57:59 | 昆虫類

ここ数日天気はよいのですが猛暑が続くため、炎天下の遠出はひかえています。この日も暑くなりそうなので、早朝に2時間ほど、いつものように北陸自動車道に沿った道の自転車散歩(「ポタリング」。いつまでたっても覚えられません…。)にでかけました。

道の脇に生えているメドハギに付いていた枯葉のようなものが気になり、自転車をとめました。なんとも形容しがたい形とポーズ。シャチホコガの幼虫にそっくりですが、それよりかなり小さめです。

後で『イモムシハンドブック』で調べると、ヒメシャチホコの幼虫(30mmほど)です。よく似たシャチホコガの幼虫(45mmほど)とは、大きさ以外に、「背部の隆起の形」や「第3腹脚の斑紋」などが異なるようです。シャチホコガの幼虫と同じように、危険を察すると体を大きく反り返らせ、鯱(しゃちほこ)のような姿勢で静止します。


《メドハギの茎の上で鯱(しゃちほこ)のような姿勢で静止するヒメシャチホコの幼虫 2020/08/27》


《メドハギの茎の上で鯱(しゃちほこ)のような姿勢で静止するヒメシャチホコの幼虫 2020/08/27》


《メドハギの茎の上で鯱(しゃちほこ)のような姿勢で静止するヒメシャチホコの幼虫 2020/08/27》

※『わくわく昆虫記ー憧れの虫たちー』(丸山宗利著・山口進写真)の虫たち 18/56 オニヤンマ(夏)

丸山さんが「オニヤンマ」に付けた副題は、「吸い込まれるような深緑の瞳、蘇る悔しい思い出」です。小学校のころ、とまっていたオニヤンマに緊張のあまり網をかぶせることができず、そのまま飛んで逃げられた思い出。
私にも、郊外などでたまに出会ったオニヤンマに、何度網を振っても数10㎝離れたところをフワリと飛んで悠然とかわされた思い出があります。
下の写真は、早朝6時50分ころ、羽化殻につかまって翅を伸ばしていたオニヤンマです。羽化したばかりで、複眼も灰色をしていました。この公園の敷地の周囲に植えてある高木で、毎年オニヤンマの羽化殻が見られますが、横に小さなコンクリートの側溝があるだけの環境なので、どこでヤゴが育つのか不思議です。


《羽化していたオニヤンマ 2013/06/29 富山市営農サポートセンター》

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ヒメスズメバチ(フタモンアシナガバチの巣の襲撃)(その①)(富山市)

2020-08-27 09:21:30 | 昆虫類

2020/08/23

テラスの屋根に営巣しているフタモンアシナガバチの巣もそうとう大きくなり、♂も羽化し始めていました。このとき(朝6時ころ)まで、巣に大きな変化はなかったと思います。

   ウェブサイト『都市のスズメバチ/アシナガバチカレンダー』によると、アシナガバチは「8月に入るとオスバチ
   の羽化が始まり、中旬を過ぎた頃から新女王バチの羽化も始まります。営巣活動もまもなく終末をむかえます.巣
   には子育てを終えた働きバチや、新女王バチ、オスバチが、一緒にジッと止まっているようになります」。


写真①《ヒメスズメバチに襲われる前のフタモンアシナガバチの巣 2020/08/23/06:17》

夕方5時ころ、庭に水遣りをしていると、大きなハチが何かを探すように、フタモンアシナガバチ(以下は略して「アシナガバチ」)の巣の近く、ゴーヤのカーテンあたりを飛んでいるのに気づきました。「ひょっとして」と、水遣りを中断してテラスの屋根のアシナガバチの巣を見にいくと、案の定、巣の上に1頭のスズメバチがとまっていました。ヒメスズメバチ(以下は略して「スズメバチ」)です。アシナガバチの幼虫を育房から引き抜いて食べています。

   ウェブサイト『都市のスズメバチ/スズメバチの採餌習性』によると、「ヒメスズメバチはアシナガバチ巣を襲い、
   幼虫や蛹の体液をそ嚢に蓄えて巣に満ち帰り、幼虫の餌として利用」する”専門家”で、…、他の昆虫を狩ることはあ
   りません.

巣の表面には、アシナガバチも何頭かいますが、抵抗する様子はまったくありません。写真②を見ると、何頭かのアシナガバチは巣の裏側に避難(?)しているように見えます。スズメバチは、好き放題にアシナガバチの巣の上を歩き回り、幼虫を引き抜いては食べています。
スズメバチの襲撃に気づいてから15分ほどして、スズメバチは南西の方向に飛んでいきました。


写真②《フタモンアシナガバチの巣にとまっていたヒメスズメバチ 2020/08/23:17:06》


写真③《フタモンアシナガバチの幼虫を引き抜いて食べているヒメスズメバチ 2020/08/23/17:06》


写真④《フタモンアシナガバチの幼虫を引き抜いて食べているヒメスズメバチ 2020/08/23/17:12》

それから20分ほどしてから、スズメバチが1頭飛んできました。前のスズメバチと同じ個体かどうかはわかりません。何故かまっすぐアシナガバチの巣には来ないで、数分間あちこち探してから、アシナガバチの巣を襲いました。前回と同じように、アシナガバチの幼虫を食べています。このスズメバチがいつ飛んでいったかは、わかりません。


写真⑤《フタモンアシナガバチの幼虫を引き抜いて食べているヒメスズメバチ 2020/08/23/17:36》

次にアシナガバチの巣にやってきたスズメバチに気づいたのは、18:06ころ。やはり1頭だけです。アシナガバチの抵抗のない巣で、やはり幼虫を引き抜いて食べています。すっとこの巣を観察してたわけではないので、いつの間にかこのスズメバチもいなくなりました。


写真⑥《フタモンアシナガバチの幼虫を引き抜いて食べているヒメスズメバチ 2020/08/23/18:09》

18:30ころ、薄暗くなり始めたので、もうスズメバチは来ないだろうと、観察を止めました。巣には、白い蓋のかぶった蛹がまだ多数残っており、よく見えませんが幼虫も残っているようです。巣の表面には数頭のアシナガバチ成虫、巣の裏側にもかなりいるようです。


写真⑦《この日のヒメスズメバチの襲撃が終わったあとのフタモンアシナガバチの巣 2020/08/23/18:32》

まとめると、この日、1頭(同じ個体かどうかはわかりません)のスズメバチが、17時過ぎから18時過ぎの1時間余りの間に、少なくとも3回、アシナガバチの巣を襲い、幼虫を引き抜いて食べました。この間、アシナガバチはまったく抵抗しませんでした。

※『わくわく昆虫記ー憧れの虫たちー』(丸山宗利著・山口進写真)の虫たち 17/56 ギンヤンマ(夏)

「ギンヤンマ」の副題は「壮麗で美しく、決して勝つことのできなかった相手」。子どものころに虫好きだった人の思い出には、ギンヤンマが必ず出てきます。しかも「かなわない相手」として。
私のこどものころの思い出に、ギンヤンマは出てきません。出てくるのは赤トンボ、シオカラトンボ、ウスバキトンボ、ハグロトンボ、オニヤンマくらいです。ギンヤンマの棲むような場所に行かなかったのかも知れません。大人になってから「とる」のは写真ですが、技術・忍耐不足のため、飛行中などの写真はほとんど撮れません。
下の写真は、公園にあるまったく水草のない人工池で、♂♀連結して池の中の岩にとまり、♀が腹部を水の中に入れ、産卵の姿勢をとっていたところのもので、産卵していたのではないかと思います。


《池の中の岩に連結して産卵?するギンヤンマ 2014/08/07 富山県空港スポーツ緑地》 

写真をもう1枚。雨のあがった夕方、羽化したギンヤンマが、羽化殻のそばで羽を伸ばしていました。


《羽化したギンヤンマ 2011/07/21 富山市営農サポートセンター》

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ハグロトンボ(富山市営農サポートセンター/富山市月岡町)

2020-08-26 08:56:34 | 昆虫類

お盆を過ぎ、聞こえてくるセミの声はほとんどツクツクボウシです。虫たちの姿もめっきり少なく感じます。

農業用水から公園内に引き込まれている小さな水路のそばの草に、ハグロトンボ♀がとまっていました。この水路は、冬には水がとめられ、毎年溝浚いがされて、水草はありません。ハグロトンボは水面近くの水中植物に産卵するので、ここに産卵に適した水中植物などはありませんが、この♀は水から離れた草の葉に産卵するポーズ?をとっていました。


《小水路のそばの草の葉にとまっていたハグロトンボ♀ 2020/08/22》


《小水路のそばの草の葉で産卵するポーズ?をとっていたハグロトンボ♀ 2020/08/22》

※『わくわく昆虫記ー憧れの虫たちー』(丸山宗利著・山口進写真)の虫たち 16/56 フタモンアシナガバチ(夏)

「フタモンアシナガバチ」の副題は、「正々堂々と戦いを挑んで遊んだ思い出」。丸山さんが小学校高学年のときには、アシナガバチの仲間が絶好の遊び相手。巣を竹竿で叩いては逃げることを繰り返し、ハチがいなくなった巣をもぎ取って遊ぶ。正面から堂々と戦うことこそ面白さがあったそうだ。
私には、子どものころに、このような遊びをした覚えも、アシナガバチの思い出もありません。
今の家では、テラスの屋根にフタモンアシナガバチやセグロアシナガバチがときどき巣をかけますが、家族が刺されるといやなので、これまでは初期に取り除いていました。今年は、少し考えを変え、庭の野菜や草花につく虫をとってくれるフタモンアシナガバチの巣を撤去しないで様子を見ることにしました。下の写真が、女王バチ1頭で作り始めたばかりの巣です。この巣は、順調に大きくなり、2020/08/23朝の写真には、♂も写っていました。 


《テラスの屋根の裏側に営巣し始めたフタモンアシナガバチ 2020/06/08 富山市》


《大きくなり、♂も現れたフタモンアシナガバチの巣 2020/08/23 富山市》

このフタモンアシナガバチの巣が、この日の夕方、大きな悲劇に見舞われるのですが、詳細はこのブログで紹介します。

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カゲロウの仲間(亜成虫)(富山市)

2020-08-25 09:09:26 | 昆虫類

真夏日の午後、犬との散歩を終えて帰宅すると、勝手口のドアに見慣れない、奇妙な小さい虫がとまっているのに気づきました(最近、とみに記憶力が衰えているので、ひょっとすると以前にも何度も見ていた虫かも知れません…)。5mmほどで、身体に比べて異様に大きな赤い眼が印象的です。

いろいろ心当たりを調べましたが、さっぱり見当がつかないので、Nさん(元富山市科学博物館学芸員)にメールで尋ねました。答えは、「カゲロウ類の亜成虫です」。

ウェブサイト『ウィキペディア(Wikipedia)/カゲロウ』を見ると(2020/08/24)、「頭には3個の単眼と、よく発達した1対の複眼が頭のかなりの部分を占める。特にオスの複眼は大きく、上下2段に分かれた複眼のうち、上の複眼が巨大な円柱型になるものもある。これはその形から「ターバン眼」と呼ばれ、カゲロウ目に特有のものである。」とありました。ナルホド…。

「亜成虫」なる言葉も初めて聞いたような気がします。おなじウェブサイトによると、カゲロウが「羽化したものは亜成虫 (subimago) と呼ばれる。この亜成虫は、飛び立って後、別の場所で改めて脱皮を行い、そこで初めて真の成虫になる。…亜成虫は成虫とほぼ同形であるが、成虫に比べて毛が多く、脚や尾がやや太短く、翅が不透明であるなどの違いが見られ、性的には未成熟である。なお、翅が伸びた後に脱皮する昆虫は他にいない。」とありました。つまり、カゲロウは、卵⇒幼虫⇒亜成虫⇒成虫と変態する(不完全変態)昆虫なのです。


《勝手口のドアにとまっていたカゲロウの仲間の亜成虫 2020/08/18》


《勝手口のドアにとまっていたカゲロウの仲間の亜成虫 2020/08/18》

※『わくわく昆虫記ー憧れの虫たちー』(丸山宗利著・山口進写真)の虫たち 13/56 アサギマダラ(夏)

丸山さんのつけた副題は「優しく美しい浅葱色。なんとも日本的で優雅な蝶」です。アサギマダラは日本で指折りの美しいチョウだと思う、と丸山さん。
私がこのチョウを初めて見たのは、バスで1時間ほど北へ行った里山、高校時代のことだったと思います。ゆらゆらと、本当に優雅に飛んでいました。
下の写真は、立山の室堂平で生活していたときの1枚。弥陀ヶ原の国民宿舎展望立山荘の周辺(標高2,000mほど)などでは、年によっては数多くのアサギマダラを見かけたことがありました。 


《アサギマダラ 1999/08/04 立山弥陀ヶ原》

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ニッコウフサヤガ?(幼虫)(富山市営農サポートセンター/富山市月岡町)

2020-08-24 09:50:31 | 昆虫類

池のそばのモミジバフウの葉が、何かに食害されていました。ちょっと気になって、近寄ってみると、葉裏の葉脈にゴミのようなものが付いていました。手元に引き寄せてよく見ると、どこかで写真を見たことがある、ゴミをまとった幼虫のようです。

後で、『イモムシハンドブック』で調べると、ニッコウフサヤガの幼虫によく似ていました。?を付けているのは、ニッコウフサヤガの幼虫が食べるのはムクロジ目ムクロジ科(旧カエデ科)の落葉樹カエデ類なのに対して、見つけた幼虫はユキノシタ目フウ科の落葉高木モミジバフウの葉を食べていたからです。

『イモムシハンドブック②』の表現によると、ニッコウフサヤガの幼虫は、「ラクダのコブのごとく、噛みとった植物破片を高く盛り上げて付着させる小さなイモムシ」です。


《モミジバフウの葉裏についていたニッコウフサヤガ?の幼虫 2020/08/22》


《モミジバフウの葉裏についていたニッコウフサヤガ?の幼虫 2020/08/22》


《モミジバフウの葉裏についていたニッコウフサヤガ?の幼虫 2020/08/22》

※『わくわく昆虫記ー憧れの虫たちー』(丸山宗利著・山口進写真)の虫たち 14/56 アケビコノハ(夏)

「アケビコノハ」の副題は、「ものすごい見た目の幼虫に、悲鳴をあげるほど驚いた」です。昆虫学者でありながら、丸山さんは毛虫や大きな芋虫が苦手。しかし、ガ(蛾)、しかも胴体の太いガは昔から好きで、そんな自分がどうして毛虫や芋虫が苦手なのかよくわからないそうです。そういえば、虫好きで有名な養老孟司さんも「蝶は大好きなのに蛾は大嫌い」「ゲジゲジが大嫌い」…。
その丸山さんが大嫌いなアケビコノハの幼虫は、蛇の目をもつ昆虫(標識的擬態)の例などとして紹介されることが多く、一度は見てみたいと思っていました。下の写真は、アケビのそばのアカメガシワの葉にいたもので、見つけたときは嬉しかったのを覚えています。もちろん高齢者になってからの経験で、子どものころはその名前も知りませんでした。ちなみに、私はガ(蛾)、特に胴体の太いガは苦手中の苦手です。


《アカメガシワの葉の裏にいたアケビコノハの幼虫 2017/05/15 富山市営農サポートセンター》

「夏の虫」の紹介にふさわしくありませんが、12月に入り寒波が襲来して富山で初雪が降った日、車庫の戸を開けると、枯葉のように見えるアケビコノハがとまっていました。アケビコノハは成虫で越冬します。 


《まるで枯葉そのもののアケビコノハ 2014/12/02 富山市》 

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キアシナガバチ(営巣)(猿倉山/富山市[大沢野町]舟倉)

2020-08-23 09:52:27 | 昆虫類

山頂下にある公衆便所に、キアシナガバチの巣が2個作られていました。

写真の2個の巣の概要です(ただし、見た時間が午前8時ころで既に活動していて巣から離れている成虫がいること、営巣途中の巣でまだこれから大きくなる可能性があること、見えない部分があること、数え間違いがあることなど不確定要素が多くあります)。
 ①の巣   成虫:16頭 育房数:207房
 ②の巣   成虫:18頭 育房数:162房 

ウェブサイト『都市のアシナガバチ/キアシナガバチ』には、キアシナガバチについて、こう書かれています。「体長21~26mmとセグロアシナガバチとほぼ同じ大きさ…市街地には少なく、周辺に雑木林や緑地が多い…で普通に見られます。大きさのよく似たセグロアシナガバチと較べると、体全体が黄色っぽい感じ…。4月中旬頃から人家の軒下や木の枝などに巣を作り…巣はセグロアシナガバチよりも大きくなることが多く、大きな巣では育房数は300~400房、働きバチは50頭以上…。アシナガバチの中では攻撃性は強く…。」


《公衆便所に作られたキアシナガバチの巣① 2020/08/21》


《公衆便所に作られたキアシナガバチの巣① 2020/08/21》


《公衆便所に作られたキアシナガバチの巣② 2020/08/21》

※ 市立図書館から8月22(土曜日)に借りだしてきた本です(妻の本も含まれています)。
   1 『ずかん落ち葉の下の生きもの』(ミミズくらぶ・文構成)
   2 『家の中のすごい生きもの図鑑』(久留飛克明著)
   3 『自分史ときどき昭和史』(山藤章二著)
           4 『リンボウ先生の大人の知的旅行術』(林望著)
   5 『美しい日本語の風景』(中西進著)
   6 『藤井恵の野菜たっぷり食べるワザ!』(藤井恵著)
   7 『世界チーズ大図鑑』(ジュリエット・ハーバット著)

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イヨシロオビアブ(猿倉山/富山市[大沢野町]舟倉)

2020-08-22 12:12:12 | 昆虫類

山頂下の駐車場に車をとめたとたん、近寄ってきたのはアブの群れです。すぐに窓を閉めましたが、1匹が中に入ってしまいました。小形ですが獰猛?で知られたオロロ(地方名で、標準和名はイヨシロオビアブ)です。

『富山県第百科事典』では、「オロロ」について次のように書かれています。「アブ科イヨシロオビアブの地方名。体長15ミリ内外の小形のアブで、北海道から九州まで分布するが、県下の山間地には特に多い。…雌成虫は8月中旬をピークに朝夕川岸近くで人畜からはげしく吸血するが、第1回目の産卵をすでに無吸血ですませているため、駆除が困難である。幼虫は山林内のコケ下に生息する(上村清)」


《車の中にはいってきたイヨシロオビアブ 2020/08/21》


《車の中にはいってきたイヨシロオビアブ 2020/08/21》

※ 『オロロのいる村』(遠藤和子著、あすなろ創作シリーズ15)は、オロロの棲む南砺市(旧福光町)刀利地区にあった、ダム建設によって廃村になる前の分校を舞台にした児童文学書です。
  同書の箱(裏)には、こう書かれています。「山と山の谷間にある野坂分校ーしんまいの産休先生・大木山先生はいさんで出かける。ところが、そこにはオロロが住んでいるというのです。80頭のクマより、怪獣よりおそれられているオロロとは?さあ、野坂村はもうすぐそこです!」
  4、50年前に買って読んだ本ですが、この機会に読み直したくなり、倉庫から探し出してきました。
  AMAZONで調べると、この本は「中古品:1 ¥49,980より」となっていました。この類の本(郷土書)はダンボール箱に何箱もあるので、本当にこのような値段で処分できるなら小金持ち、少なくとも小遣いに不自由しなくなるのですが…。


《『オロロのいる村』》

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イラガ(終齢幼虫)(富山市)

2020-08-21 13:28:05 | 昆虫類

猛暑の夕方、庭に水遣りをしていて気づきました。ウメの葉がだいぶ食べられています。食べられた葉の近くを探すと、丸々と太ったイラガの終齢幼虫がついていました。庭に薬散はほとんどしませんが、イラガは別です。家族が知らずに触れるとたいへんなことになるので、さっそく殺虫剤をまきました。


《ウメの葉を食べていたイラガの終齢幼虫 2020/08/20》


《ウメの葉を食べていたイラガの終齢幼虫 2020/08/20》


《ウメの葉を食べていたイラガの終齢幼虫 2020/08/20》

※『わくわく昆虫記ー憧れの虫たちー』(丸山宗利著・山口進写真)の虫たち 12/56 ゴマダラカミキリ(夏)

丸山さんのつけた副題は「よく見ると水玉模様が可愛らしい」です。ゴマダラカミキリは、シロテンハナムグリと並んで、街中でも見られる大型甲虫の一つ。といっても一度見つけた場所で何度も見られるはずがないのに、何度もその場所を見てしまう癖がついたそうです。
小さいころ、私が虫好きなことを父親が職場で話したのか、父の職場の同僚がくれたのがゴマダラカミキリでした。私にとって意識した初めてのカミキリムシで、以来、これが私のカミキリムシの標準となりました。このゴマダラカミキリで、本当に髪の毛を切れるのか試してみたような気もします。手で捕むと、やはりキーキーと音を出しました。
写真のゴマダラカミキリは、公園のプラタナスの幹にとまっていたもので、その幹の根元近くにはゴマダラカミキリのものと思われる脱出口がいくつかありました。
丸山さんが書いておられるように「一度珍しい昆虫を見つけると、なんどもその見つけた場所を観察してしまう」ことが、私も癖になってしまっています(まさしく「待ちぼうけ」の心境…)。「餌などがあるならともかく、まったく同じ場所に別の個体がたまたま来ることなど確率的にあり得ないのに。その時のうれしさを反芻しつつ、淡い期待を抱かずにはいられない」のです。


《プラタナスの幹のゴマダラカミキリ 2013/06/24》

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ニジュウヤホシテントウ類(富山市)

2020-08-20 11:19:56 | 昆虫類

プランター植えの賀茂ナスの葉に、ニジュウヤホシテントウ類がついていました。今年、ナスの出来はよくありませんが、この虫もこれまではほとんど見かけませんでした。(そういえば、キュウリやゴーヤにたくさんやってくるウリハムシも今年は少なかったように思います)。

『日本の昆虫1400②』には、この仲間は「類似種が多く、識別は困難なため、"ニジュウヤホシテントウ類“として扱う。」と書かれています。

成虫も幼虫もナス科植物の葉を食べるナス科農作物の害虫です。


《賀茂ナスの葉のニジュウヤホシテントウ類 2020/08/18》


《賀茂ナスの葉のニジュウヤホシテントウ類 2020/08/18》

※『わくわく昆虫記ー憧れの虫たちー』(丸山宗利著・山口進写真)の虫たち 11/56 シロスジカミキリ(夏)

「シロスジカミキリ」の副題は、「ー少年時代の私を圧倒した大きさと力の持ち主ー」です。関東では、少し郊外の公園のクリやコナラの木などで見つけることができるそうです。
私が意識してシロスジカミキリの成虫の姿を確認したのは、3~40数年前の一度だけ。小佐波御前山への途中のコナラの木で見かけましたが、写真は撮っていません。その後、シロスジカミキリの産卵痕がある木などで気にかけて探していますが、見つけることができません。
成虫の写真がないので、下の写真は産卵痕の写真です。シロスジカミキリの♀は、生木の幹の低い所にやってきて、木の皮をかじって円形の穴をあけて産卵、横に移動しながら次々と産卵するので、木の幹には独特の産卵痕が輪状に残ります(ウェブサイト『ウィキペディア(Wikipedia)/シロスジカミキリ』参照2020/08/19)。


《コナラの幹のシロスジカミキリ産卵痕 2012/07/07 頼成の森》

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ジャノメチョウ♀(猿倉山/富山市[大沢野町]舟倉)

2020-08-19 12:56:41 | 昆虫類

少し前、梅雨最中の観察記録です。

梅雨の合間に訪れた猿倉山森林公園で、どこからかゆるやかに飛んできた、少し大きくて茶色いジャノメチョウの仲間が、アジサイの植込みの中に潜り込みました。近づいてよく見ると、ジャノメチョウ♀です。

ジャノメチョウは比較的よく見られる蝶とされていますが、富山県ではそれほど普通ではないような気がします


《アジサイの葉陰に潜り込んだジャノメチョウ♀ 2020/07/13》


《アジサイの葉陰に潜り込んだジャノメチョウ♀ 2020/07/13》

※『わくわく昆虫記ー憧れの虫たちー』(丸山宗利著・山口進写真)の虫たち 10/56 タマムシ(夏)

「タマムシ(ヤマトタマムシ)」の副題は、「暑い夏の日。サクラ並木を見上げると飛んでいる。」です。丸山さんにもタマムシは縁遠い珍しい虫だったようですが、「タマムシの成虫は木の高いところを飛ぶ」という盲点を知ったら、実は普通にいる虫だったとのこと。
私も、小さいころに桜並木の下でタマムシの翅を拾って感激しましたが、還暦を過ぎるまで生きた成虫を見たことがありませんでした。甲虫に詳しいNさんに「タマムシはエノキの梢付近を飛んでいることが多い」(これは私にとっての盲点)ことを教えてもらってから、何度か成虫に出会うことができました。
下の写真は、線下伐採されそのまま放置されていたコナラの丸太に産卵にきていた(ヤマト)タマムシです。


《コナラの道管(年輪に沿って環状に配列)に産卵するヤマトタマムシ 2019/07/17》 

丸山さんは、こうも言っておられます。「…アオマダラタマムシについては、日本で一番きれいなタマムシ科昆虫だと言う人も少なくない。…」私も、このアオマダラタマムシをアオハダの半枯死木で何度か見かけています(実はKさんから言われてから気にして探していました)。通好みの渋い色合いです。

 
《アオハダの枯れ木で交尾するアオマダラタマムシ 2013/07/06》

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アオバハゴロモ(富山市太田南町)

2020-08-18 08:56:29 | 昆虫類

北陸自動車道と交差する農道のトンネルを、何かを見つけるだけのために往復しています。この日壁にとまっていたのは、小さなアオバハゴロモ。ふつう、このあたりでもアカメガシワなどでたくさん見かけていますが、このトンネルの壁で見かけるのは初めてです。風で飛ばされてきて、休んでいたのでしょうか?


《トンネルの壁面にとまるアオバハゴロモ 2020/08/16》


《トンネルの壁面にとまるアオバハゴロモ 2020/08/16》

※『わくわく昆虫記ー憧れの虫たちー』(丸山宗利著・山口進写真)の虫たち 9/56 ゲンジボタル(夏)

「ゲンジボタル」の副題は「『将来何になりたい?』と聞かれ『ホタル』と答えた。」です。幼児期の丸山さんにとって、それくらい思い出深い昆虫だったそうです。
私は子どものときに、ホタルが飛ぶのを見た記憶がありません。蚊帳の中にホタルを放して遊んだことがあるような気もしますが、これも定かではありません。はっきりしているのは、学生時代、1学年に20数名しかいない学科の数日かけての泊りがけ実習。山の中の宿舎のそばを流れる大きな谷川の上を流れるように乱れ飛ぶゲンジボタルの群れ。これは、ほんとうに幻想的でした(近眼乱視なのに裸眼で見ていたからなおさらでした…)。
下の写真は、富山市南部の公園で写したものです(近くにゲンジボタルが発生するような流れはなく、どこから飛んできたのか、不思議です)。


《葉にとまるゲンジボタル♀ 2016/06/18 富山市月岡町》

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ヤマトシジミ(睡眠)(富山市)

2020-08-17 09:44:37 | 昆虫類

早朝、庭に水遣りをしていると、ラベンダーの葉にヤマトシジミがとまっているのに気づきました。触るくらいにまで近づいても逃げません。翅を閉じて前翅を下に落とし、触角は前方に倒しています。眠っているようです。


《ラベンダーの葉で眠っていたヤマトシジミ 2020/08/17》


《ラベンダーの葉で眠っていたヤマトシジミ 2020/08/17》

※『わくわく昆虫記ー憧れの虫たちー』(丸山宗利著・山口進写真)の虫たち 8/56 カナブン(夏)

「カナブン」の副題は「-銅色の艶に立派な体躯。私にとっては珍しかった虫。-」。カナブンは東京周辺では局地的で、丸山さんもなかなか見られない虫だったようです。
子どものころの私も、カナブンはシロテンハナムグリの10倍ほど(?)採れにくかった気がします。もっとも、このカナブンも樹液にきているところではなく、偶然飛んできたものを捕まえるものですから…。希少性とシロテンハナムグリよりよく飛ぶことから、子どもの私には一番人気で、同じような虫ではカナブン>シロテンハナムグリ>ドウガネブイブイの順でした。最下位のドウガネブイブイは、「へ(屁)こきぶんぶん」と呼んで見向きもしませんでした。そんな人気のカナブンでしたが、カブトムシやクワガタを捕るようになると、見向きもしなくなってしまいました。
丸山さんが「ただただ美しさの衝撃とその色彩の細かな様子だけが記憶に残った」とされるアオカナブンやクロカナブンに(それと意識して)出会ったのは、還暦を過ぎてからです。


《2階の部屋の網戸にとまっていたところを孫娘が見つけたカナブン 2020/06/21 富山市》


《交尾するアオカナブン 2016/07/08 頼成の森》 


《シラカシの樹液を舐めるクロカナブン 2011/07/26 富山市》

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