やまぼうしー自然の記録帳ー

富山県内の自然を中心に、自然や自然現象を記録にとどめておきたいと思っています。

マツヘリカメムシ(寺家公園/富山市[大沢野町]寺家)

2022-03-14 04:00:40 | 昆虫類

2021年12月上旬の観察記録です。

猿倉山森林公園の近く、寺家公園の公衆便所の壁に、ヘリカメムシの仲間と思われる2cmほどの細長いカメムシが数匹とまっていました。

ウェブサイト『理科教材データベース/昆虫図鑑TOP/カメムシの仲間/カメムシ亜目』などで調べると、北米原産の外来種でマツに寄生するマツヘリカメムシ(ヘリカメムシ科)のようです。

ウエブサイトで、マツヘリカメムシの富山県内の記録を確かめましたが、見つかりませんでした。石川県の記録については、ウェブサイト『きゃんつくばっと/マツヘリカメムシ、青リンゴのような甘い香り』(2020/1/14)に初採集記録が載っていました。
「マツヘリカメムシが石川県内で初めて採集されました。…甘い香りを出すカメムシです。見つけたのは、昨秋…石川県ふれあい昆虫館を訪れた能美市湯野小学校の本多柚音君と友人。本多君らは昨年10月下旬、ふれあい昆虫館屋上の展望台の壁に張り付く1匹のマツヘリカメムシを発見しました。…展望台で新たにもう1匹が見つかり、こちらも採集しました。石川県内で初めて標本として記録される昆虫と判明しました。…石川県内では輪島市沖北約50キロにある舳倉島で、写真記録が残されています。発見を受け渡部晃平学芸員が論文を執筆…発見者として本多柚音君らの名前を盛り込み、専門誌「月刊むし」に掲載されました。」
ひょっとすると、この記録が、マツヘリカメムシの富山県内初記録なのでは…。「ふつう」と思われている生き物を記録しておくことが大切と言っていながら、「珍しいもの」「珍しい生態」「美しいもの」など「ふつう」でないものに出会うと、なぜかうれしくなります。

少し長くなりますが、ウェブサイト『ウィキペディア(Wikipedia)/マツヘリカメムシ』による説明を紹介しておきます。
「マツヘリカメムシ(松縁椿象・松縁亀虫)… は北米大陸西部原産のヘリカメムシ科の昆虫の一種。主にマツ類に付き、その種子や新芽などから吸汁する。
 北米大陸では20世紀中期に在来地である西部から東部に分布を拡げるとともに、…欧州各国で急速に分布を拡大させた。日本の外来個体群は、2008年に東京の複数箇所で確認報告されたのが最初で、ほぼ同時期に埼玉県や神奈川県を含む首都圏からも記録されたが、その後10年あまりで東北地方から九州までの広い範囲で確認されるようになった。」
「成虫は体長15-20mm、体幅5-7mmでカメムシとしてはやや大型。胴体も頭部も縦長で全体に赤褐色〜褐色、…光沢はなく錆色に見える。後脚の脛節に先端方向に広がるオール状の葉状片をもつのがこのグループの目立つ特徴で、本種の葉状片は脛節本体を挟んでほぼ左右対称で、…後脚全体は他の脚よりも太く発達しており、腿節後縁には7個前後の小棘が並ぶ。…背面に重ねた翅の中央付近には横切るようなジグザグ状の白線斑か、もしくはその一部のみが残った小さい菱形状の紋があるが、これらは時に不明瞭となることもある。翅の外縁からはみ出している腹部側縁(結合板)も濃淡のダンダラ模様となる。」


《公衆便所の壁にとまっていたマツヘリカメムシ 2021/12/10》


《公衆便所の壁にとまっていたマツヘリカメムシ 2021/12/10》


《公衆便所の壁にとまっていたマツヘリカメムシ 2021/12/10》


《マツヘリカメムシ (後脚の脛節に先端方向に広がるオール状の葉状片)2021/12/10》

2022/03/14
ウェブサイト『2022年1月25日富山市ねいの里(色々な虫の仲間Ⅰ)①』に、マツヘリカメムシの記録がありました。


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