「ブッシュ暗殺」っていう邦題を付けようとして、映倫にとがめられたいわく付の作品。そんな騒動があったから政権を皮肉る、アンチ・ブッシュ的な映画と思っていたら、内容はとっても硬派なものだった。
2007年10月。シカゴで行われた講演の会場から出てきた大統領。市民と握手している最中に銃声が鳴り響き、大統領は2発を被弾。そして、治療の甲斐なく亡くなる。その様子をまるで数年後の検証番組化のような回顧モキュメンタリーとして、展開させてゆく。すごく不思議な感覚に陥る、巧妙な手法。
大統領が銃撃された瞬間、隣の席の白人男性がガッツポーズをした。相当、ブッシュのことが憎らしかったのだろう。しかし、映画は、大統領が殺された後の非情な現実を描く。折からの情勢でCIAは、イスラム人男性に目星をつけ、「国策捜査」の道を走り続ける。市民もまたそれを受け入れてしまう。乏しい物証にもかかわらず。
後味の悪い結末が、暴力行為が政府のみならず、社会全体を硬直化させることを浮き彫りにしている。あのガッツポーズの男性は、エンドロールの最後まで席を立たなかった。ラストシーンに何を思ったのだろう。
2007年10月。シカゴで行われた講演の会場から出てきた大統領。市民と握手している最中に銃声が鳴り響き、大統領は2発を被弾。そして、治療の甲斐なく亡くなる。その様子をまるで数年後の検証番組化のような回顧モキュメンタリーとして、展開させてゆく。すごく不思議な感覚に陥る、巧妙な手法。
大統領が銃撃された瞬間、隣の席の白人男性がガッツポーズをした。相当、ブッシュのことが憎らしかったのだろう。しかし、映画は、大統領が殺された後の非情な現実を描く。折からの情勢でCIAは、イスラム人男性に目星をつけ、「国策捜査」の道を走り続ける。市民もまたそれを受け入れてしまう。乏しい物証にもかかわらず。
後味の悪い結末が、暴力行為が政府のみならず、社会全体を硬直化させることを浮き彫りにしている。あのガッツポーズの男性は、エンドロールの最後まで席を立たなかった。ラストシーンに何を思ったのだろう。