ブログ日和。

映画と、『ER緊急救命室』『ザ・ホワイトハウス』などの海外ドラマと、世間に対してのツッコミを徒然に書いていきます。

『時をかける少女』 久々にアニメで感動!

2006-08-23 23:45:46 | 映画
甲子園決勝再試合、早実のピッチャー斎藤が、ハンカチで汗ふきふきしているその最中に、満員のテアトル新宿で、話題の『時をかける少女』を観て参りました。

結論から言うと、「観れ!」。巷じゃ、『ゲド戦記』VS『ブレイブストーリー』なんて言ってるけど、このトキカケの方がはるかに上。今年の夏アニメは、これで決まり!  …ブレイブ、まだ観てないけどさ…。

まずね、映像のクオリティがイイ。キャラクターの動き、フレームワーク、テンポ、背景と、一つ一つがとても丁寧。夏の匂いが伝わってくる。吾朗ちゃん、ここからいろいろ盗んで!

脚本も良し!筒井康隆原作の20年後の現代が舞台になってるんだけど、原作の主人公・芳山和子が、今作の主人公・紺野真琴の叔母として登場する。その和子と勤務先の国立博物館が、物語に深みを加えている。この物語では、分岐点が強調されてる。進学先の理系文系、学校帰りの分かれ道、そして仲良しの男子二人。「もしあの時…」という思いは誰にもある。その心理を巧く突いた展開。

原作は、悲恋の側面が強かったけれど、このアニメ版は、ポジティブシンキングな主人公。それでいて、哲学的でもあり、感情の交差する青春ドラマでもあり、成長物語でもあり、単なる「胸キュンアニメ」という言葉に収めてしまうのは、もったいない。MOTTAINAI!

過去にしか戻れない能力のはずなのに、少女の決意する姿に、未来を感じた。