静 夜 思

挙頭望西峰 傾杯忘憂酒

7月29日:最高気温41.1°C<栃木県佐野市> 過去最高記録更新の日は近い!  ・・・と、喜ぶわけにはいかず  これはオリンピックじゃない!

2024-07-30 07:56:55 | トーク・ネットTalk Net
★ イメージしていた姿に日本の気候が変わった。40°C超えが頻発する夏だ。高温化だけでなく夏の長期化も年々顕著になった。春と秋が短くなり冬が暖かくなっている。誰も否定しようがない。
  気温&海水温の上昇が農林水産業に及ぼす影響は絵空事じゃなく眼前の事実となり、経済活動の根底を変える事態となっている。農林水産業への影響に加え、降雨量の増大は日本だけでなく
  世界中で大規模な水害や土砂災害を起こしている。この被害は今後ますます悪化してゆくだろう。見たくない現実だが、容赦なく人間の毎日を変えている。目を背けたくても目は閉じられない。

☆ 今や、熱帯にあるシンガポール(星港)や東南アジア諸国の最高気温は東京や大阪ほか、西日本各地よりも低い。東北から北海道でも最高気温はどんどん更新されている。信じがたいことだが、
  温帯での気温上昇が熱帯を上回り、逆転したのだ。1980年代後半、星港に住んだ私にとり此の逆転現象はまことに衝撃であり、今昔の感は感傷ではなく、重い悲嘆を伴う。
   
★ 地球の温暖化が始まったのはざっと言って1980年代に入ってからだろう。70年代以前は戦後の経済回復が未だ拡大基調の緒に就いたばかりで、産業活動の排出物も多くはなかった。
  それは日本ばかりでなく、世界各国が同様の歩みだったと思う。日本は空襲爆撃で破壊された工業基盤をゼロから復元しようとしたので、他国よりも産業廃棄物の排出スピードが速くなり、
  「公害 Kogai」を世界に先駆けて発生させる顛末となった。幸い、日本は苦しみながら公害防止に成功し、他国の模範となれた。後遺症はあるが、不幸中の幸いとは此のことだ。
   おまけに90年代以降の経済停滞が産廃排出を抑え、2011年の震災以降、原発に依存せずとも電力を賄える皮肉な現実をもたらした。

☆ 然し、世界全体は足踏みする日本を尻目に経済拡大を続けており、人口も増えているので産廃排出に加え、食料創出のためのエネルギー消費も増え続けている。気温&海水温上昇から日本列島
  だけ逃れることはできない。唯一の希望は世界の人口が減るとの予測だが、それは今世紀末のハナシ。あと75年もある。75年前の1950年、世界人口は25億人、2022年は80億人で3.2倍に。
  
◆ 今世紀末までに地球環境はどうなるのか? 南極と北極の氷が融ける速度は上がり、海面上昇は海水温上昇をさらに加速させるだろう。世界各地の水没面積と喪失人口の予測が出ているが、
  どれほど人口減少に寄与するか? 2050年の予測は90億人となっている。仮に第三次世界大戦が核戦争となり人口が大幅に減ったとしても、核廃棄物にまみれた地上は生存できる環境ではない。
   核戦争にならずとも、増えすぎた人類は、ネズミ駆除の成功報酬の約束を破られた『ハーメルンの笛吹き男』に導かれる子供達のように意図せぬ集団自害に追い込まれるのだろうか?
             おそらく2050年まで私は生きられそうに思えないし、生きたくないので、地球の地獄を見ずにオサラバできるだろう、と思いたい。
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