6月12日(日) 兵庫県立芸術文化センター大ホールで
下野竜也 レニングラード
曲目は―
ショスタコーヴィチ◆ピアノ協奏曲第2番
ピアノ:石井楓子さん
ソロ奏者アンコールで―
ショスタコーヴィチ◆24のプレリュードより 第10番
ショスタコーヴィチ◆交響曲 第7番「レニングラード」
アンコールで―
プーランク(下野竜也編曲)◆平和のためにお祈り下さい
指揮:下野竜也さん
管弦楽:兵庫芸術文化センター管弦楽団(PAC)
PACの第134回定期演奏会はオール・ショスタコーヴィチ・プログラムです。
開演前に指揮の下野さんの短いお話がありました。
プログラムのインタビュー記事と組み合わせて、まとめてみました。
「交響曲第7番は戦争真っ只中、レニングラードがナチスに包囲される中書かれたものですから、スコアを見るたび、当時のことを思わずにはいられません。ショスタコーヴィチがソ連当局に配慮してつけた楽章の題を後で削除しているところからも、彼の本心はどこにあったのか考えさせられます。とはいえ彼の中に、祖国を廃墟にする戦争のような愚行を許してはならないという気持ちがあったことは確かです。
以前から決まっていた今回のプログラムが、結果的にロシアのウクライナ侵攻の起きる中演奏されることになりました。
今ショスタコーヴィチを演奏するの? と思う方も少なからずいらっしゃると思います。
人が命を奪われ住む場所を追われるというのは、起きてはならないことです。戦争体験から生まれた芸術はたくさんありますが、今この曲を演奏することで、そんな作品が二度と生まれない世の中、平和の大切さを訴えたい。
こうした問題提起になるプログラムを取り上げることは、以前から私の活動の柱の一つです」
大編成で80分を超える7番の演奏のあとに、「平和のためにお祈り下さい」というアンコール曲を用意していたのは下野さんのお気持ちの表れでしたね。
はじめ、ピアノ協奏曲のソリストはブルガリアに住むプラメナ・マンゴーヴァさんの予定でした。コロナ禍でソリストの変更を余儀なくされましたが、どの方の演奏でも、興味深く聴けた曲になったと思います。
弾むような楽しい曲でした。
休憩時間に3階のテラスに出ました。今年初めてのネジバナ発見です。
ピントが合った写真がほんの少し^^ありました。
ショスタコーヴィチの交響曲は演奏機会が少ないので、今回は貴重なコンサートでしたね。
オーケストラメンバーの中に、N響のコントラバス吉田秀さんを見つけ
ました。
彼をはじめ、ゲスト・スペシャルプレーヤーも加わり、素晴らしい
演奏が聴けました。