仏教を興した釈尊(ブッダ)は、500年を一つの時代で教えている。仏教が立宗された最初の500年は、皆神仏の意味を理解し、神仏を信じ、神仏の教え通り生活し、その、みんなが神・仏になれる時代であったが、ブッダ没後の2500年後には神・仏の教えは廃れ、自分中心の世界になり、暗黒の時代(末法)を迎えるであろうと予言されていた。
インドに行くと、子供の乞食が群がって来る。本当に邪魔になるぐらい群がって来るゆえに、優しい裕福な日本人は、子供達にお菓子を上げようとするが、受け取らなくお金を要求する。良く観察すると、子供たちが見える位置に親が隠れ、子供たちを見張っているのである。そして親の満足がいく結果が出ないと、子供たちは親から殴られるのである。
私は、何度も目撃しているし、実際、インド人の富裕層は、日本人の行為を嫌う。インドの子供たちの将来を台無しにしているのは、お前たちだと言わんばかりに、顔をしかめる。そのインド人も、障害がある大人の乞食には、チャパティー一枚くらい買える金銭は与えるのである。が、子供たちには厳しいので、決して子供たちはインド人には求めないのである。
良く考えて見よう。子供たちに与える行為が良い行為であろうか?与えられた子供たちは、まともに働く大人になるであろうか?良いことをしたと思う日本人は、無責任ではないだろうか?子供たちの将来の事は考えていないのである。良いと思ってした行為がカルマになるかも知れない。
これが国ごとに行われている現実もある。ユニセフ等の団体はアフリカの飢饉を大げさに報じ寄付を募る。あなたの一か月300円があれば、多くの貧しい子ど達の命が守られると煽る。本当だろうか?現実は何十年経っても、その活動は終わらないし、戦争も終わらない。何か矛盾している。人道支援された物資は、本当に困った人々には与えられず、政府や軍属に管理され、それが兵器の購入費に回されると聞く。もしかしたら、ワクチンが兵器に代わっているかも知れない。
インド独立のリーダーだったガンジーは、インドの将来を決める時に、悩みに悩んでカースト制度を残したと聞く。カースト制度を廃止したら、多くの国民は職を失い、国が亡ぶことを案じ、苦渋の選択をしたのであろう。それがいまだに続いている。そしてインドは、経済大国になろうとしている。
経済大国にしたのは、我々知識層だと言わんばかりに、贅沢三昧を繰り返す。カルマを認める国でも、共産国でも所詮は自分が一番大事なのである。先ず国の富裕層が、ぜいたくをやめれば、貧しい飢えに苦しむ人々をいくらかでも救う事が出来るであろう。豊かな国の人民が質素に暮らせば、貧しい国々にも物資はいきわたるであろう。燃料も衣服も食もである。
牛に乗るシヴァ神
神は腹八分に病無しと言っているのである。宮沢賢治も云っているではないか。大きな根本を見失い、自己満足をして、貧しい者に与え、自分を納得させている人々の事を、神は心の貧しい人と言っているのである。貴方がいくら寄付しても、貧しい国を救う事は出来ないであろう。本当にその気があるなら、生活を質素にすることであり、まず家庭から残飯を出さない事である。
この根本が分からず、理解しようとしない、理解できない、うわべの心が蔓延るのが末法の時代であり、暗黒の時代と予言されていたのである。その間違った行為の繰り返しで、カルマだらけの時代ゆえに、難病や戦争が絶えないのである。地球のカルマが噴出しているのであろう。そのカルマから起こる悪魔を退治しなければならない時代が暗黒の時代である。
平穏に暮らせた時代は、パルヴァティーの時代・少し神の教えから遠ざかり、自分の我が出て来る時代がドゥルガーの時代であり、完全に自分中心主義な生き方をし、大きなカルマを積む時代がカーリーの時代と解釈しても良いだろう。カーリー神は黒で象徴され、破壊の神であるシヴァ神(大黒天)も黒で象徴されている。また、黒焼きも黒である。
悪魔を退治する怖い形相のカーリー神
宇宙を創造したのは、ブラフマー神であり、その宇宙の秩序を維持するのがビシュヌ神で、溜まったカルマを破壊し、新しい物を創るのがシヴァ神なら、今こそ、まさにカルマの清算を行い、新しい自分の魂を創る時代と云えよう。それを行えるのは、シヴァ神とカーリー神だと私は思っており、解脱しやすいチャンスの時代に生かされていると思っているところです。