まち・ひと・くらし-けんちくの風景-

建築設計を通してまち・ひと・くらしを考えます。また目に映るまち・人・くらしの風景から建築のあるべき姿を考えています。

世田谷文学館

2009-04-22 00:42:51 | 建築まち巡礼東京 Tokyo

Mon 松本清張展が開かれているときき久しぶりに世田谷文学館に足を運びました。

世田谷文学館の魅力は展示だけでなくその周辺にもあります。巨木にに覆われた緑陰の歩道や、蘆花の居宅のある芦花公園など緑多い環境に囲まれた文学館です。

しかし今回訪れて驚いたことに、文学館前にあった化粧品会社ウテナの創業者(?)のお屋敷が老人ホームの建設用地となっていました。

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Kanban 幸い、門や蔵、屋敷周りの池は残されるようで、文学館に面した部分ではロビーの中から相変わらず伝統的なお屋敷の風情は楽しめるものと推察されます。もともと文学館に面した部分は区の所有となっていたのかもしれませんが世田谷風景資産にも推薦されていたこの付近のたたずまいが継承されていくことを祈るばかりです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

清張展はなかなか楽しいものでした。何より自筆の手紙や原稿がまじかで見れることがうれしいものです。また会場構成も主催者に順路を指定されるのではなく(実篤記念館などと同じように)自由に好きなところから見れるようになっており、清張をめぐる気ままな散歩が楽しめました。ミュージアムショップも大盛況で私も小説を買い込んでしまいました。

Danchi 帰りに、駅前の蘆花団地を歩いてみました。ここは古い公団の団地でしたがこの10年余りで建て替えを進めています。電車から見る限り以前の団地にあった巨木を残したりしながらきめ細かく建て替えているように見えましたが、中に入ってみると、谷筋にそって形成されていた緑の背骨が見当たりません。工事中で仮囲いが多くうまく見つけられなかったのかもしれませんが、地形の文脈が保存継承されていることを願い、また後日みにいきたいと思います。

 

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高谷時彦記 Tokihiko Takatani


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