まち・ひと・くらし-けんちくの風景-

建築設計を通してまち・ひと・くらしを考えます。また目に映るまち・人・くらしの風景から建築のあるべき姿を考えています。

鶴岡中央児童館再訪

2022-06-05 15:23:19 | 公共建築 Public architecture

久しぶりに鶴岡中央児童館を訪れました。雨漏りをしていたのが気になっていたのですが、今日は中にも入らせてもらいました。突然の訪問にもかかわらず、大変親切に案内してくださり、お話も聞かせていただきました。

児童館と学童の教室をつなぐ廊下。明るく子供たちが走り出すような雰囲気を目指しました。雰囲気はそのままでしたが、この上部のトップライトが雨漏りしているようでした。

プレイルーム。交差した梁・・・確か岐阜で製作してもらいました。

施工は地元のS工務店。今も担当してくれた所長さん(会社の大幹部になられていると思います)が見てくれるということをお聞きして、うれしくなりました。職人気質が今も息づく鶴岡らしいお話です。

これは、2,009年に行った増築部分。

今もきれいです。

自分としては、結構気に入ったエレベーションなのですが・・・・。

ちょうど5月の節句ということで、こいのぼりも元気に泳いでいました。

いつも同じアングルで撮ってしまいますが、池の上からの全景。池の設計は初めてでしたが、何とか今も現役で使われているので安心します。

そして、月山(下写真)。児童館の工事は1999年、その数年前から基本計画が始まりました。そのころには、ここに第2小学校の校舎が残っていました。スキーの練習をするためと聞きましたが、かわいらしい築山もありました。築山に上って敷地を一望しようとした私は、家並みの向こうに見える雄大な月山の姿に出会いました。それから数年後、不思議な縁で、東北公益文科大学大学院に関わるようになり、鶴岡と頻繁に行き来する中で、私は地域風景という概念で建築のことを考えるようになりました。この小学校の築山から見た家並みと月山の風景が、地域風景というものを考えるきっかけの一つであったことを思い出します。

個々の建築は変わっても、人々の暮らしとそれを包み込む大きな風景は変わらないものです。

 

 



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