まち・ひと・くらし-けんちくの風景-

建築設計を通してまち・ひと・くらしを考えます。また目に映るまち・人・くらしの風景から建築のあるべき姿を考えています。

泉パークタウンは緑豊かな環境を守っていました

2009-07-21 21:17:10 | 建築まち巡礼東北北海道 Tohoku, Hokkaido

都市環境デザイン会議の09年仙台総会に参加しました。

3日間にわたる日程のうち1日目を除き、2日目の総会、judi賞選考会、3日目のエクスカーションに参加しました。

judi賞の発表会はまさに多彩で充実した内容でした。地元大学の皆さんがそれぞれのやり方で地域の課題に取り組む姿勢にも好感が持てました。また地元東北ブロックの皆さんの「おもてなし空間の付加改造による街並み再生提案」など、プロの味が光る研究プロジェクトも多く見られました。

Izumiparktown02 Izumiparktown01

 

次の日には住宅地開発の成功モデルとされる泉パークタウンを訪れました。

上の写真にあるように大変緑豊かな住環境が実現しています。案内してくれた三菱地所の方によると上左写真の歩行者通路を含む右側は移管済みの公道、左はそれぞれの画地に付帯した緑地の連続したもので管理組合が維持管理をしているとのこと。共有ではなく敷地の面する個人が間口分を所有しています。フランクロイドのまちオークパーク(下写真)で見た住宅地と風景やシステム(個人が管理する道路的スペース)が似ています。

上右の写真は、泉パークタウンの中でももっとも景観がよいとされる地区の風景です。ここには500㎡最低宅地制限がついています。本家のオークパークではないですが、ライト風をモチーフにしたような住宅が並んでいます。この町にはハウスメーカーの注文住宅がよく似合います。豪華さを演出するためのノーハウを知り尽くした注文住宅のプロにとっては腕のふるいがいがある町のように思えます。しかし、「住宅の外観はシンプルで出来るだけさりげなくありたい、住む人の気品が時とともに自然な表情を作ってくれるはず」と信じているような建築家にとっては大変難しい敷地かもしれません。

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整備された公共空間、地区計画の存在、住民の街並み景観に対する意識の高さ、このコミュニティにふさわしい住宅のスタイルなど、美しい住宅地景観をみながら大いに考えさせられました。

 

 

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高谷時彦記 Tokihiko Takatani


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