まち・ひと・くらし-けんちくの風景-

建築設計を通してまち・ひと・くらしを考えます。また目に映るまち・人・くらしの風景から建築のあるべき姿を考えています。

夕張のまちを散策しました

2018-11-10 17:16:12 | 建築まち巡礼東北北海道 Tohoku, Hokkaido

JR石勝線の夕張支線(新夕張から夕張)がまもなく廃線になります・・・ということで、かみさんに促され、最後の試乗に出かけました。

ついでに、夕張の町も見たいと思い、ぶらぶらと歩いてみました。といっても夕張の町は広い!いくつかある地区の一つ本町のあたりを歩いただけです。目的地は石炭博物館です。他と同じく本町も谷筋の集落です。カラフルな色彩が意外とうるさくありません。

途中には、予想通り、廃屋が・・・。しかし、実に味があります。腰壁をスクラッチタイルとした医院。昭和のはじめの建物でしょうか。

もう少し時代を降るかも知れませんが、いわゆる看板建築もあります。ただ、本家?(関東大震災後の復興時に建てられた銅版やスレート葺きで外壁を覆い、古典意匠とアールデコなどの混在した『看板建築』)のような凝ったものではありません。しかしこういう建物を見ると、この地区が賑わっていたことが髣髴とされます。

斜面地ですから、こんな迫力ある建築もあります。

こんなスローガンもあります。ただ、まちの再生を「大企業誘致」に託すと言うのはどうでしょうか。こういう思いも否定はできませんが、まずは今あるものを生かしつつ、くらしの基盤をみんなで守っていくという視点も必要だと思います。

途中に市庁舎もありましたが、公会堂(市民ホール?)と庁舎の一部は閉鎖されていました。しかし、丹念に手をかけてつくられ、好感の持てるデザインです。地方都市が「よかった」時代を象徴しています。

まち歩きの最後は、石炭博物館。なかなかよかった・・・・というのは本物?(擬似坑道)の採掘現場を見ることができるからです。今も働いている人がいました(下写真)。お疲れ様です。

私も、採掘の現場に立ち会いました。

坑道を実地で体験できることはめったにありません。

ここにもまだ働いている方が!

時間があれば、町の全体を歩いてみたかったですね。最盛期には11.7万人(1960)、そして現在は8,800人(2016)というまちの盛衰をもう少し見せてもらいたいとおもいました。また次の機会に訪れたいものです。

JR line YUBARI SHISEN is scheduled to be abolished next spring. I vited Yubari city with my wife,  a railroad fan or enthusiast. Yubari city got famous when it went bankrupt several years ago. It is a typical example of Shrinking City. Population decreased from 120,000 in 1960 to 8800 now. 

But it has many things that attract us including the Coal Mine Museum where I enjoyed and experienced the real mining tunnel, exiting!

 

高谷時彦

東北公益文科大学大学院/鶴岡・山形

設計計画高谷時彦事務所/東京

Tokihiko Takatani  Architect/Professor

Graduate School of Tohoku Koeki University. Tsuruoka City. Yamagata Prefecture

Tokihiko Takatani and Associates. Tokyo

 

 

 

 


最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (まさにゃんこ)
2021-09-24 21:37:40
こんにちは。大企業誘致のスローガンを掲げた建物ですが故・羽柴誠三秀吉さんの選挙事務所です。6年前に他界され事務所も無くなったと思っていたのですが2018年にはまだ残っていたのですね。貴重なお写真を見せて頂きありがとうございました☆
返信する

コメントを投稿