野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

近所散策~珍しいランを見に行ったこと

2010-07-18 | 野の花
 季節は変わり、昨日から小暑の第三候「鷹乃学習」(たかすなわちわざをならう)へと移り変わった。もうすぐ大暑の夏がやってくる。涼を求め、近くの野川観察園に寄り道をした。

 梅雨明けが近いのか、照りつける日差しは強さを増している。が、空気が乾燥してきているせいか、木陰ははっとするほど涼しく心地よい。



 枯れかかったアジサイの花の上で可愛くにらむ子カマキリ



 アサギマダラの好きなヒヨドリバナも咲きだした



 チダケサシは残念ながら旬を過ぎたようだ



 葉蔭にはサネカズラ、小さな赤い和菓子のような実をつけるのはまだずいぶん先のことだ。



 緑のじゅうたんの中、白く点々と見えるのはハエドクソウの小さな花。名の由来は根の絞り汁から蠅取り紙を作ったことからという。



 この時期、暗い林内ではヤブミョウガが一斉に咲きだす。よく見るときれいな花なのだが、大体は蜘蛛の巣がかけられて見栄えは良くない。今日のは咲きだしたばかりでかなり美人の花だ。



 アキノタムラソウ。学名はSalvia japonicaで、日本のサルビアという意味か



 観察園の小径に沿って珍しくノカンゾウが咲いている。






 こちらは比較的よく見かけるヤブカンゾウ


 夏の光と水を得て丈高く生い茂る夏草の中では、結構目立たない花も咲いている。
メハジキ、益母草(やくもそう)ともいい、漢方としても使われている。



 林床にはヤブランとヒメヤブラン、ムサシアブミ、ホタルブクロ、オカトラノオなどが見られる。







 









 渦巻状の隠れ帯、主は後ろに隠れて窺っていた。
 


 イヌゴマの花、日本全国に自生するとあるが私は植物園以外では見たことが無い。名は実がゴマに似ているが食用には適さないことから。



 木の花はなんといってもこの時期はリョウブが見事だ



 実ほど目だないが良く見るときれいなムラサキシキブの花



 こちらはシロシキブ



 木に蔓が絡まっていてその先に小さな羽根つきの羽根のような花が咲いている。ヒヨドリジョウゴの花だ。



 通勤途中のわずか一時間余りの観察で結構たくさんの花たちに会うことができた。



 日を変えて、再び近くの森に出かけた。ここでは貴重な珍しいランに出会うことができたので、場所は残念ながら明かせない。

 念入りに肌の露出した部分に防虫スプレーをかけてから林内に入る。食べられるものかどうかわからないキノコが多い。


 コナラの幹に樹液を吸いに虫たちが集まっていた。たくさんのカブトムシがいるが殆どはメス。オスは子供たちに採集されてしまったのだろうか



やっとオスを一匹だけ見つけることができた。



 オアカナブンもいる



 これは珍しいタマムシだ。生きているのを見たのは子供の時以来だ。



 
 これは図鑑で調べても分からなかったので、ネットでやっと名前が知ることができたアカホシゴマダラチョウだ。スズメバチとカブトムシの3匹で仲良く?樹液を分け合っている。同じ種だとすぐ争いになるのだが、種が違うとこんな状況をよく見かけるのは何故なんだろう。



 さてお目当てのマヤランとサガミランモドキだが,人に教わって大体の所在地は聞いてあるのだがそれでも探せない。2,30分踏みつけないように注意深く探し回って、やっと足元の笹藪の中に見つけた時は思わず小躍りしてしまった。

 これがマヤラン












 こちらはサガミランモドキ、花期が少し早いのか枯れ始めている株が多かった。



 自然は思っている数倍も奥深く、私には興味が尽きることはない。生きている間どれだけの生き物たちとの出会いがもてるのだろうか。願わくはその喜びの多大なることを。

 「追記」今日は夜行バスで尾瀬を歩いてきます。未見の花や虫たちに出会えたらいいのだが…。