野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

夏の昭和記念公園

2011-07-30 | 公園

  

 

 夏の真っ盛り、近くの昭和記念公園を訪ねた。この日は休日だったが、花のないこの時季来園者(プールを除いて)は極端に少ない。

 

 こもれびの里まで来ても、ボランティアの人たちがのんびりと作業をしているだけ。他に人影は見当たらなず閑散としている。

 

 みんなの広場もすっからかんで、伸びやかな気持ちになる。

 

 はるか遠く富士山が頭だけ覗かせている。

 

 山野草ガーデンで咲きだしたレンゲショウマ

 

 タマアジサイもまだ蕾の状態なのが殆ど。

 

 蓮池では数人のカメラマンがハスやスイレンをを熱心に撮っている。

 

 スイレン池の草むらの中にサギソウを見つけた。

 

 

 おやこれは珍しい、ミゾカクシだ。

 

 キキョウ科の花だが、田んぼや湿地を好む花で、日本全国に分布している。と図鑑には書いてあるが、田んぼのないこの辺りでは、なかなかお目にかかれない花だ。

 

 水鳥の池の向こう岸には巨大プールがあるので、歓声が対岸のこちらまで聞こえてくる。

 

 じっと動かないアオサギ

 

 

 池の近くにはには数種類のユリが植えられていた。その間を歩いていると、濃密な香りに立ちくらみしそうになる。

 

 

 

 ねむの木の花はそろそろ終わりに懸かっていた。

 

 イイギリの実

 

野性味満天のホオノキの実。下を歩いていてこの実が落ちてきたら痛いだろうなあ。

  

 プールを左手に過ぎてバーベキューガーデンの方まで来ると、ヒマワリ畑が設けられている。今年は暑さが不十分なのか、開花はまだ5分咲き程度。

  バーベキューガーデンはこの暑さにもかかわらず、たくさんの若者たちで賑っていた。

 トンボの湿地を抜けた先には近年整備された、こもれびの丘がある。ここは武蔵野の自然林を再現したゾーン。まだ未完成のようだが、山野草好きの僕としてはこれからがたのしみな施設だ。

 

  オレンジ色のウワミズザクラの実。今は綺麗だがやがては、普通の桜の実と同じように熟すと黒くなってしまう。

 

 一輪だけ咲いていたフシグロセンノウ

 

オミナエシ

 

 メハジキにはキチョウが止まっていた。

 

 今が見ごろのヤマユリの花

 

 芋の時期では見られる花はこんなもの。

 

 不意にニイニイゼミが鳴きだした。

 

 散策路を一周した後は隣接する日本庭園へ。この時季は池のトンボが楽しみだ。

 

 ノシメトンボ

 

 シオカラトンボ

 

 ショウジョウトンボ

 

 

 お目当てのチョウトンボ

 

 飛んでいる姿を撮りたいのだが、なかなか難しい

 

 今回初めて知ったのだが、上から見た羽の色は青色が強く、下から見上げると随分黒っぽく見える。

 

 

 大きな葉の上にアオイトトンボを見つけた。

 

 花が少ないせいか、蝶はあまり見かけなかった。

ゴマダラチョウ

 

 帰り道、高い木の梢でホオジロが気持ちよさそうに囀っていた。

 

 今日はこの辺で。


河口湖天上山

2011-07-27 | 探鳥

 久しぶりに河口湖に出かけてきた。高速を使って僅か一時間半足らずで湖畔に着いた。晴れているのに雲が思ったより多い。すぐ近くにあるはずの富士山は厚い雲に隠れて裾野までしか見えない。

 

 スイスのレマン湖を想わせる湖畔。

 

 広い公営駐車場 

 

 湖畔の無料駐車場に車を止めて、そこから100mほど歩くと、カチカチ山ロープウェイの乗車口だ。思ったより早く着いたので運転開始の9時まで15分ぐらい待った。

 

 ロープウェイは大人一人片道400円、僅か3分ほどで標高差200m少しを登り、あっけなく頂上に着いた。

 

 一番上の展望台から富士山の方を眺めても全く見えない。厚い雲ですそ野から覆われている。

 

 反対側の河口湖大橋方面。

 

暫し富士の見えない風景を眺めた後、下山することにした。 殆どの人は往復チケットを買っているようで、徒歩で下山するのは我々だけだった。

 

 標高は1000mちょい。コマツナギが咲いていた。

 

オカトラノオ

 

 キヌタソウと山野草は盛夏の花が殆ど。

 

 ゆっくり20分ほどで央平(なかだいら)に着いた。ここには太宰治の碑があった。

 

 傍にユウスゲが一輪寄り添うように咲いていた。

 

 ここから先がアジサイ公園となっているようだが、手入れが悪いせいか道も荒れ、花も雑草や蔓草に覆われてしまっているのが残念。

 

 

 ヤマホタルブクロ

 

 

 シデシャジン

 

 オトギリソウ

 

 半時間もしないうちに駐車場まで戻ってきた。まだ時間があるので西湖の青木が原樹海に向かうことにする。

観光客が集中するので今まで敬遠していた、鳴沢氷穴を思い切って訪ねてみることにした。

 

 入口はすんなり通れたのだが、洞穴の中は見物客で渋滞中。

 

 子供やお年寄りには狭い洞穴の中の通路が歩きにくいようで、列がなかなか進まないのだ。待つこと十数分やっと氷点下の地下の中心部に入ることが出来た。

 

 最近は温暖化のせいで中の天然氷がとけるので、わざわざ外から氷を入れて冷やしているのだとか……。

 確かにこんな整然とした天然氷はない。

 

 鉄格子がはめてある奥にあるのが本来の天然の氷らしい。

 

 後からどんどん人がやってくるので、とてもゆっくり眺めている余裕はない。また夏の軽装では寒くもあって、押し出されるようにすぐに退場。

その後は近くの樹海ハイキングコースを小半時散策した。

 

 自殺を思いとどまらせるための看板。

 

 

 その後樹海を少し歩いて鳴沢道の駅に寄った。広い駐車場もいっぱいになるほど、余りの人と車の多さに辟易して、昼過ぎた所で帰ることにした。ま時間が早かったので帰りも渋滞は巻き込まれることは全くなく、家に帰りついたのは2時半頃だった。総じて収穫の少ない休日だった。

 

 

 

 


神代植物園 盛夏

2011-07-23 | 植物園

 夏の日差しが容赦なく照りつける一日、調布市にある神代植物園を訪ねた。、春秋のバラの開花時期には何度となく訪ねているのだが、真夏のこの時期には数えるほどしか来たことがない。

 入口すぐに水生植物の展示があった。オニバスだ。

 

 アサザ

 

 ミソハギもある

 

 ダリア園脇の一際大きなヒマラヤスギの枝先に三個の実が生っていた。ヒマラヤスギはマツ科なので、これも松ぼっくりと呼んでいいのだろうか。

  秋になり、油脂分を落とすとブローチのような松笠になる。

 

 その隣にはタイサンボクのこれも大きな花。

 

 ダリア園脇の草むらに咲くヤマユリは花の重さに耐えかねて、地に触れんばかりだった。そもそもどうしてこんなに大きな花を咲かすようになってしまったのだろう。

 

 大温室前まで来た。ここには二つ池があって、夏の時期には西洋睡蓮が野外展示される。

 

 

 良く見ると二番目の生に突入したばかりのアマガエルがいる。尻尾付きのカエルジャクシだ。

 

 

 

 温室の中に入るとうだるような外気の暑さから逃れ、幾分ひんやりとするのが嬉しい。

 ストレリチア、極楽鳥花だ。アフリカ原産のバショウ科の花。

 

 温室の中の小さな池にはサガリバナの落花が浮かんでいた。

 

 純白のハイビスカス。

 

 イエライシアン(夜来香)はガガイモ科のインド原産の花。花の香気はそれほど強くはない。

 

 ここの温室はベゴニアの展示も有名、大きな盥(たらい)に飾られたカラフルなベゴニアの花

 

 温室を出て深大寺門へ向かう、途中雑木林の林床でヤブミョウガの清楚な花が見頃を迎えていた。

 

 

 

 この付近の林床では毎年この限られた時期に咲く、ランの一種マヤランが見られる。他ではあまり見られない貴重な腐生蘭だ。

 

  笹藪の中にひっそりと咲く、余りに地味な花なので、誰も気づかないで通り過ぎてしまう。温室の中で見た胡蝶蘭と同じ蘭の仲間なのに何という違いなのか。

 

 深大寺の境内に咲くムクロジの花、秋に出来るコロコロと種が鳴る実走っていたが、花を意識したことは今までなかった。

 

用水路に沿って咲くコバノギボウシ

 

 深大寺周辺は結構な一で賑っていた。開催されて今年で三年になるという深大寺鬼灯市のことは初めて知った。

 

 

 

 鬼太郎茶屋でかき氷を頂き、植物園へ再入園。この時季見ごろを迎えているムクゲ園へ寄ってみた。

 

 

 

 木の幹にタマムシを発見、もっと近づいて撮ろうとしたら逃げられてしまった。

 

 

大芝生の脇ではハスが数種類みられる。

 

 

 これはコりウスの花

 

 宿根草園で見つけた、ユリアザミとあったが、どう見たってユリにもアザミにも似ていない花だ。

 

 早咲きコスモス

 

ヘメロカリス

 

 最近民家の庭でもよく見かけるハクチョウソウ、チョウは蝶の字。

 

 アカンサス(葉アザミ)は竿灯に似た花

 

 ぐるっと一周してお終いは山野草園。ハグロソウはキツネノマゴの仲間だ。

 

 これは珍しいスズムシソウ

 

 イラクサの仲間だろうか

 

キキョウ

 

 

 思いがけずたくさんの花に出会えて、満足の一日だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ヤマユリの咲く鳩ノ巣渓谷

2011-07-19 | ハイキング

 3連休なのに行くところも計画もなく、家にいてもただ暑いだけなので、奥多摩の鳩ノ巣渓谷まで涼を求めて出かけてきた。

 

 

 

 駅すぐの公営の駐車場に車を止め、川へと急坂を下っていく。思ったよりハイカーが多い。川縁にはギボウシの花が見られた。

 

 

 崖には咲くのはヤマユリ。この花が見たくてやって来たようなものだ。別名ヨシノユリ(吉野百合),エイザンユリ(叡山百合),ホウライジユリ(鳳来寺百合)など。

 

 

 

 日本で咲く自生種としては稀な大型の花だ。余りに大きすぎて茎が自らの花を支えきれないほどだ。

 

 崖の上から降り落ちてくる花の香りがたまらない。

 

 

 ヤブミョウガの花

 

 一輪だけ開花を始めたタマアジサイも見つけた。

 

 

 夫のリュックを治してあげる老妻

 

 急坂を登りきった休憩所ではたくさんの人が憩っている。

 

 コウゾの実、以前木イチゴと勘違いして食べて、舌がピリピリして困ったことがあった。

 

 1kmも歩かないうちに白丸ダムまでやってきた。これから先ダム湖沿いの山道は崖崩れで通行禁止。何と今回のハイキングはここまでとなった。

 

 ダム脇につくられた魚道

 

 とても短いが、この辺で。


オオムラサキの森

2011-07-16 | 公園

 埼玉県の北西部嵐山町にあるオオムラサキの森に行ってきた。

 

 付近を流れる都幾(とき)川

 

 夏の里山を彩るノカンゾウやアザミが咲き始めていた。

 

 

 武蔵嵐山の駅から1kmほどの所にあるオオムラサキの森は、2haに満たない小さなビオトープだ。

入口をはいると榎の木に囲まれるように活動センターがある。

 

 館内

 

 

この日は暑く木陰でも汗が滴り落ちるほどだった。

 

 周囲にはホタルの里や昔の館の跡が公園になったりしていて思ったより広く感じる。

 

 足元から飛び立ってクヌギに幹に飛びついたキリギリスの仲間

 

 アオカナブン

 

 随分高い所にカタツムリがいた。

 

 前回も紹介したアオメアブ

 

 ジャノメチョウ

 

 

 

 菅谷館の本廓跡

 

 急に大きなトンボが近づいてきた。私の周りを回り出した。手を伸ばすと大人しく親指に止まってくれた。よく見るとオニヤンマのようだ。

 

 こんな間近で見たのは初めてだ。何時までも居たそうだったが、草の上にそっと放しておいたら、少ししてから飛び立っていった。羽化したばかりのトンボは容易に捕まえることが出来るのだが、羽は乾いていてそうは思えなかったので、一体どういう訳だったのだろう。

 

 

 チダケサシ

 

 森に設けられた道をひとしきり廻ってみたのだが、見かけるのは大量のハグロトンボ。歩くたびに数匹が飛び立つ。

 

 やっと樹液の出ているクヌギの木を見つけた。オオムラサキや甲虫たちが集まっている。

 

 

 樹液に夢中で近寄っても逃げようとはしない。

 

 

 

 中には羽のぼろぼろになった個体もある

 

 もう少し粘って探してみたのだが、この周辺の木だけしか見当たらず場所を変えてみることにした。隣の小川町にはカタクリとオオムラサキの林というのがあるらしい。地元の人に聞いて見た所、最近見晴らしの丘公園でオオムラサキの放蝶が行われたというので行ってみた。

 

 確かにオオムラサキやカブト虫などを見ることは出来た。が樹液を出すために、クヌギの木に電動のこぎりで傷をつけて居るのを見たら、何か興ざめしてしまった。

 

 スズメバチが多い、二三回威嚇され、刺されそうになった。

 

 

 

 なわばりを守ろうとして羽で他の虫を追い払う。

 

 

 図鑑の写真で見るような青紫色の綺麗な個体には出会えなかったが、それでも初めて野でオオムラサキを観察できたのだからまぁ満足としよう。