野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

涼を求めて御岳山ロックガーデンへ

2012-07-27 | ハイキング

 

 

 休みの日、余りの暑さに耐えきれず奥多摩御岳山まで出かけてきた。往復1090円のロープウェイ切符を買ったら、何とスイカでも買えるとは!知らなかった。

 

 わずか6分で上に着いた、シーズン端境期の平日。人は少なく閑散としている。

 

 だんだんの山並みが青色のグラデーションとなっていて見ていて飽きない。

 

山道ではノカンゾウや山百合が咲きだしていた。

 

 

 ヤマホタルブクロも、ユキノシタも夏の日差しを受け今が盛りと咲いている。

 

 

 

 これは植栽したものだろうか、八重ドクダミの姿も見かける。

 

 切り立った傾斜にはオカトラノオが所狭しと群生している

 

 

ギボウシは咲きだしたばかり

 

 マムシグサの仲間も実をつけていた

 

レンゲショウマは7月下旬のこの時点ではまだ早かったようだ。青みが抜けて開花を待つばかりの蕾がたくさん見られた。この分では8月に入ってからでないと花の群生は見られないのだろう。

 

 それでも数株気の早いものがいて、花を見ることが出来たのは嬉しかった

 

大塚園地からの出合い

 

 神社には登らずに左に折れロックガーデンを目指す。

 

ノリウツギ

 

 このシモツケの花は自生ではないかもしれない

 

 長尾平の展望台の取っ付きには登山家長谷川恒男の碑が建立されていた。初めて見たので、後で調べてみたら去年の10月10日にできたものらしい。

 

 その前を一礼しながら静かに通ってロックガーデンへ下っていく

 

暫くするとタマアジサイの花が見えてくるようになった

 

 こちらは咲き残りのヤマアジサイ

 

ナンテンハギ

 

ジャノヒゲ

 

葉っぱの上で休んでいるバッタ

 

 降りきった辺りから渓谷沿いの道となる、涼しい風が吹き抜けていく。来たかいがあったというものだ。

 

 今の時期の旬の花は何と言ってもギンバイソウ。ユキノシタ科の花で山地の木陰を好む。和名は銀梅草で花の姿が白梅に似ているところから名づけられたという。淡い紅紫色の蕊がなんとも可愛い花だ

 

 

 背が低いうえに多くが垂れ下がるように咲いているので、結構カメラでは撮りづらい花だ。

 

 同じ林床に咲く、クサアジサイを見つけた。この花も同じユキノシタ科である。

 

 

そうか、ロックガーデンは和名では岩石園というのか

 

 

 外科医の暑さを忘れる苔の色。古緑色とでもいう癒しの色だ。

 

 イワタバコの蕾。時期が早かったのか、それとも遅かったのか満足に咲いている花には、残念なことに出会えずじまい。

 

 

タマガワホトトギス。

 

 岩が狭まり、緑色は濃くなっていく。その割には空気は乾いていて涼しく、心地良い。

 

 綾広の滝

 

 

 滝を少し登ったところが大岳山への登山道との出会い。今回のハイキングはここまで。

 

 ほんの束の間ではあったが、都会の暑さを忘れることが出来た。心の中に渓谷の涼を抱いて猛暑を乗り切っていこうと思う。

 

 おまけは御岳渓谷の川下り

 


谷川岳に咲く7月の花

2012-07-22 | 登山

 前回からの続き、登山中出会えた花を標高の低い順から紹介して行こう。

ヤマブキショウマ

 

ツクバネソウ

 

 ツルアリドオシ。やや湿った林縁にみかけるアカネ科の花。花は二こずつつけるが、実は合体して一つになる。

 

 ミヤマシシウドは風の通り道の稜線に大きな花を咲かし、たくさんの虫を集めていた。

 

 7月のこの時期ではとうに花は終わっていた、茶色の実もまたかわいいマイヅルソウ

 

岩に絡みつくように咲くイブキジャコウソウは、香気を放って咲いている

 

 シモツケソウ

 

 花はナナカマドに似ているのだが、葉は全く違う、なんという花だろうか

 

 こちらは本物のナナカマド

 

 コメツツジ

 

 せり科の白い大きな花

 

 雪渓の傍に咲き残っていたイワカガミ

 

ウラジロヨウラク別名ツリガネツツジ。ツツジ科の小低木は山でよく見かけるのだが、この花はその代表格の一つ

 

 同じツツジ科のベニサラダドウダン

 

イワイチョウ

 

 クロウスゴの実

  

ヨツバシオガマ

 

 

 オノエラン、少々時機を失していたが、初めて野に咲く姿を見ることができて嬉しかった。

 

 

カイタカラコウかオタカラコウか一体どっち

 

 

 稜線にたくさん咲いていたシナノオトギリ

 

ウスユキソウ

 

ミネウスユキソウ

 

1800mを超えたあたりから姿を見せ始めたハクサンフウロ

 

 風よけのためか岩陰に寄り添うように咲いていたミヤマダイモンジソウ

 

ウサギギク

 

 ツマトリソウ。標高の低いところでは花は終わっていたが、この辺りではまだ姿を見ることが出来た。この花の名はを聞くと私はいつも「妻と理想」を連想してしまう。

 

ミヤマウツボグサ

 

 コゴメグサのなかまも僅かながら見つけることが出来た。この花はよく見るとほんとに愛らしい形をしている。

 

 ハクサンシャクナゲ

 

アカモノ

 

 ラン科ツレサギソウの仲間

 

 ムシトリナデシコは白馬に登った時以来、久しぶりのご対面。

 

 日本の山にもこんな派手でゴージャスな花が咲いているのです。タカネバラ

 

 ハクサンチドリ

 

 おしまいはガスの中、稜線にぽつんと咲いていたニッコウキスゲ

 

 嬉しいことに谷川岳は思ったより花の多い山だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


初めての谷川岳

2012-07-19 | 探鳥

 ロープウェイのある山は余り登りたくないのだが、時間がなく、体力もなくなってきた今となっては、そうも言ってられない。それでも登りだけロープウエイで、下りは西黒尾根か厳剛新道を降りるつもりだったのだが、途中から雨になってきたので断念。結局ピストンということに。

 行程概略:8時10分土合口→8時20分天神平→9時熊沢ノ頭避難小屋→10時20分肩の小屋→10時40分トマノ耳→11時オキノ耳、ここで昼食→12時肩の小屋→12時45分熊沢避難小屋→13時20分天神平→13時40分土合口

 

 私の古い登山本では料金は片道1000円だったが、1200円となっていた。

 

 並ばずに乗れてしかも貸切状態はやはり嬉しい

 

 あっという間に700m位の高さを稼いでくれた、風が心地よい

 

 ゲレンデにはヤグルマソウやヨツバヒヨドリ、クガイソウの花が群生している

 

 

 

なだらかな曲がりくねった道が続く、木道が足にやさしい

 

 道のわきには黄色と白のハナニガナ

 

 雪渓が見えてきた。

 

 30分ほどで避難小屋に着いた。先に登っていた2組のパーティーが休憩を取っていた。

 

天神山からの合流点

 

 あっという間に雲行きが怪しくなってきた

 

 シシウド

 

稜線に出たようだ、一気に視界が広がり気持ちがいい

 

 振り返ると避難小屋も随分下に見える

 

 

岩にへばりつくようにイブキジャコウソウが咲いている。

 

ザンゲ岩

 

風がひんやりとして来たと思ったら雪渓がすぐ近くまで迫ってきた。岩の間には早春の高山植物ショウジョウバカマがまだ咲き残っていた。

 

 ガスが深くなってきた

 

 

やっと肩の小屋だ、甘く見ていたが結構息を切らし、膝もがたついてきた。こまめな休憩をはさみながら何とか登ってきた。

 

 道標

 

 次から次へと稜線をガスの塊が吹きすぎていく

 

 前を行く30人ばかりの集団

 

 

 肩の小屋も随分下の方になった

 

 ギボウシが咲いている

 

 

 

 

 やっとトマノ耳(1963m)

 

 ガスがなければ見えている山の名、思わず恨めしくてため息が出るのだがこればかりはしょうがない

 

 狭いところにたくさんの人がいるので休まず先を急ぐ

 

ヤマブキショウマが風に遊んでいる 

 

 ヨツバシオガマもガスの中で消えたり、現れたり変幻自在だ。

 

岩の隙間にはミヤマダイモンジが身を寄せ合っている

 

 振り返ると

 

 ガスの向こうにトマノ耳が小さく人を乗せて天空に浮かんでいる。

 

 

 あと一登りでオキノ耳

 

 何とか山頂にたどり着けた 

 

奥ノ院

 

 今日はこの辺で。後半は花を中心に

 

 

 

 

 

 

 


古代蓮の里を訪ねる

2012-07-15 | 探鳥

 台風並みの暴風雨の中、埼玉県行田市の古代蓮の里を訪ねた。この施設は入園料はなく(つまり周囲が囲われていない)、駐車料金も一日500円と安い。更に300m位歩くのを厭わなければ無料駐車場だってある。私の推し植物園の一つである。

 それにしても風の強い日だった。

 

 

入り口すぐには様々な品種の蓮が植えられている

小舞妃蓮。チャイナ服を着た少女が剣舞をしているようなイメージ。

 

剣舞蓮、風にあおられてこんな姿に

 

 王子蓮

 

濃い赤と多弁が特徴の天上蓮

 

 ピンク色の縁取りのある酔妃蓮は上手いネーミングだ。

 

  雨線が写るほど雨が激しくなってきた。中国古代蓮は白から赤へのグラデーションが美しい。

 

 即妃蓮は深紅の際立つ条紋が特徴だとか

 

蓮は仏教と関わりが深い。ということで中国蓮だけではなくインド蓮もあった。

 

 

黄蓮

 

 大賀蓮と黄蓮を掛け合わせて生まれた甲斐姫蓮

 

 西光寺白蓮

 

 もっとたくさんの品種があったのだが、強風の吹きすさぶ中まともに撮れたのはこれだけ。

古代蓮の池

 

 

 その奥の方には水生植物園もある。オニバスの花が咲き始めていた

 

 シオカラトンボが止まっているのはミズカンナ

 

広い蓮池にはたくさんの表情をした蓮が植えられている。 色形とも桃のような蓮。

 

 

 蓮は水面から花茎を高く出して花を咲かすのだが、これはどういうわけか睡蓮のように水面に浮かんで咲いていた。

 

花弁の間から蕊が覗いている

 

 

 

 強風を避けるかのように葉陰で咲く

 

 寄り添って

 

 

 激しさを増した風が蓮の表情を様々に変えていく

 

 

 

 

 まるで舞を踊っているかのようにとりどりの姿態を見せてくれる

 

 

 

 

 

 風に煽られ舞い落ちた花弁が水面に浮かんでいる

 

 

  風があったけどいい一日でした。

 


東京サマーランド アジサイ祭り

2012-07-11 | 探鳥

 貴重な平日の休み、山に行きたかったのだがあいにくの雨模様。出かけるところを探しあぐねていたが、新聞記事の多摩版の片隅に「東京サマーランドでは今アナベルの雪山が見ごろになっています」というのを発見。もう見頃を過ぎたと思っていたアジサイがまだ見られるとはコレハイカネバ。しかも入園料はわずか500円、さらにネットの割引で400円になるというのを知ってすっかり心は決まった。

東京サマーランドアジサイ祭り

 

 

 さっそくアナベルがお出迎え

 

 

 

 ウズアジサイ

 

 ブローチやペンダントの飾りのような

 

 

  これはちょっと少女のような清楚な感じ

 

 水車小屋がアジサイにはよく似合う

 

 

雨に濡れてまた一段と鮮やかさを増す

 

 

 手毬咲きのアジサイ

 

 ヤマアジサイ系の花も多種多様な色合いに咲く

 

 

 

 坂を登っていくと次から次へと様々な表情のアジサイが出迎えてくれる

 

 真っ赤なウズアジサイは余り見たことがない

 

 

 色の抜けたような淡い色のアジサイも結構好きだ

 

 

坂を登りつめた先にアナベルの咲く雪山がある

 

 

 

 

 

 

 

 漢字では紫陽花。異名は七変化や七花、山口では幽霊花とも

 

 

 

 

 よく見ると装飾花の中にまた真花があり、立体的で複雑な相を見せる花だ。

 

 

 この品種は装飾花がすっきりとしていて見ていて清々しい

 

 

 

 

 

 

 子規には「思ひだし また紫陽花の 染かふる」と花色の移ろいを詠んだ句がある。

 

 

 

 

 

 お陰様でいい一日だった。