野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

笠取林道から倉掛山へ

2012-05-30 | ハイキング

 今にも雨が降り出しそうだった。奥多摩湖を過ぎ。大菩薩ラインを登って柳沢峠の手前で右に折れ曲がった。笠取林道に入ると、途中望遠のレンズを構えた一団に出会った。珍しい夏鳥が来ているのだろうか。すぐ傍らを通り過ぎるのもはばかられるほどだ。

予定では板橋峠までは車で入れるはずだったのだが、電波塔のあるところで通行禁止となっていた。仕方がないのでその傍らの空き地に車を止め歩くことにした。あちらこちらで野鳥が囀っている。新緑がまぶしい。車が通らない林道歩きは心地よい。

 

鶏冠山の頂が見える

 

標高1500m近くのこの付近ではカラマツも芽吹いたばかりで、優しい色をしている

 

 

路傍のフデリンドウもここではまだ蕾の状態だ

 

 ニシキゴロモ

 

 30分ほどで板橋峠まできた、ここからは登山道に入っていく

 

 ヤマザクラがまだ咲き残っている

 

 

 周囲はやっと雪が解け、新緑の季節を迎えたところ

 

 快適な防火帯の尾根歩きが続く

 

 カラ類のヒガラやコガラの声がしきりに聞こえてくる

 

 なだらかな起伏が心地よい。道にはシカやその他の動物たちのの糞が多くみられる。去年はアライグマに出会ったことがあった。

 

 

 見られる花のほとんどは菫の仲間だ

 

 

 

 

 

 気に咲く花はムシカリの花が多い

 

 時折不似合いなほど派手なヤマザクラが咲いていて驚かされる。

 

平日でしかもこの今にも雨の降りそうな天気のせいか、人には全く出会うことなく静かな山歩きが味わえる。と思ったら下の林道のあたりで人声がした。山菜でも取りに来ているようだ。そういえば蕨やゼンマイの姿もよく見かけた。

 

 雲行きが怪しくなってきた。

  

 

 まだ蕾のヤマツツジ

 

 標高がいくらか高くなったせいだろうか、ミヤマカタバミの花も目につきだした。

 

 

これも山地でよく見かけるワチガイソウ、蕊がかわいい花だ。

 

 コナシはまだ蕾。咲くのは6月に入ってからか。

  

少し雨が降り出したところで倉掛山だ。

 

この後は白沢峠まで行く予定だったのだが、雨が強くなってきたのでやむを得ず引き返すことにした。

 

 

6月に入ればレンゲつつじの大群落がみられる三窪高原だが、シカの食害除けの金網が随所に張られていて、何とも痛々しい。

  小雨のぱらつく中、あずまやで昼食とした。

 

ハンゼの頭

 

 

 この雨では富士も拝めない。体も冷え切ってしまったところで下山した。

 


5月植物園の花

2012-05-25 | 植物園

 東大和にある薬用植物園と武蔵丘陵森林植物園の花をまとめてアップしてみました。

ポピー

 

 

 春の野の花は一段落して、5月も下旬になると花の種類が少ない。そんな時期に林床にひっそりとシライトソウが咲く。

 

 

 ヤマオダマキは一株しか見つけられなかった

 

 日当たりのよい原っぱではアザミや帰化種のマツバウンランがたくさん見られた。

 

 

 森林公園の中にある都市緑化植物園には珍しい花が多い。緑色のしべを持つケシ科(恐らく)の花、メモを忘れたので名前は……。

 

ジギタリス、奥多摩のある地区ではこの花をサル除けとして畑の周囲に植えていた。

 

 アリウムギガンチウム

 

 日付は変わって薬用植物園。ハギの名がつく二つの花が咲いていた。

 

シナガワハギ

 

 ムラサキセンダイハギ

 

最近庭先で見かけることが多い、カルミア(別名アメリカシャクナゲ)、咲く前のコンペイトウのような蕾が何ともかわいい。

 

 マリアアザミ。やさしい名前が付けられているのに、棘はいや増して強烈に痛そう

 

ムシヨケギクとあるが,所謂除虫菊。でも花は可憐だ・

 

 シャクヤク

 

 これは珍しいナツロウバイ、私はここでしか見たことがない。一月に咲くロウバイとは花の形も異なり、香りもさしてない。でもしっかりロウバイ科の花なのだ。

 

暗い林床に咲くサイハイラン。腐生植物の仲間で栽培は難しい。

 

 ギョウジャニンニクの花

 

 チョウジソウはキョウチクトウ科の花、清楚な姿をしてはいるのだが、アルカロイドを持つので有毒。

 

 ヤマアジサイが一株だけ色づいていた

 

レッドキャンピオンは見た目通りナデシコ科の花で、分布はヨーロッパからアジアにかけての広い地域

 

 この花は覚えていたのでメモしなかったのだが、帰ってきたら忘れてしまっていた。あぁー日ごとにいや増す老人力!

 

 アルカネット(ムラサキ科)、これもヨーロッパから西アジアにかけて分布。

 

 チャイブ、アリウムやギョウジャニンニクも同じネギ目

 

 コエンドコロ。コリアンダーの名の方が通りが良いようだ。せり科の香草で葉、根、茎、実すべてが食用になる。そのうえ花も美しい。

 

変わって木の花をいくつか。10m以上離れても香りが漂ってくる、カラタネオガタマ。

 

 アメリカニワトコはよくみられるセイヨウニワトコと異なり、実が黒い。それ以外にはどこが違うのか……。

 

イイギリの花。根元には大量の花が散り落ちていた。

 

ユリノキの花

 

 カキの花は本当に地味だ、探してやっとここと知れる。

 

おまけはアゲハチョウと羽化したばかりのイトトンボ

 

 

 今日はコメントをいっぱい書いて疲れた。この辺で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


深大寺バラ園

2012-05-22 | 探鳥

 私の住む町はまだ住宅地のわきに畑も残されていて、5月の下旬になるとジャガイモの花が咲く。この花を見ると私は、どういうわけかああバラの咲く季節が来たと思い至る。ジャガイモの花とバラの花、この二つの対照的な花が同じ時期に咲くとは何という自然の妙だろう。

 今年も深大寺植物園を訪ねた。カラッと晴れ上がった初夏を思わせる一日だった。

 

今回は品種名をメモするのはやめにした。

 

 

 

 

 

 生クリームを連想させる白バラ

 

 

 昼ごろになると日差しはいっそう強くなり、暑さに耐えきれず売店のバラのソフトクリームに手が出てしまった。

 

 

 

 

 初なのか、妖艶なのか、バラの正体知れず。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 甘い香りに誘われたのか虫たちも集まって来ていた

 

 あまりの暑さに耐えかねて、外よりは日差しのない分だけ涼しかろうと温室へ逃げ込んだ。

名の知らぬ花、

 

 涼しげな西洋スイレンは、ほとんどが咲き出したばかり。

 

 

 

 

これはキショウブ

 

 外ではホオノキやトチノキの花が咲いていた。こうした大木の花が咲き始めたのだから、もう季節は夏ということだろう。

 

 

 

おしまいはユリノキの花

 

 

 この辺で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


雨の新緑

2012-05-18 | ハイキング

 起きてみると結構激しい雨振りで、楽しみにしていた奥多摩の新緑登山は断念した。

それでも山の傍に行きたいという思いが捨てきれず、車に乗ってドライブだけでもと奥多摩方面へ出かけた。

奥多摩湖を一周する道路の月夜野駐車場から、雨に煙る新緑が何とも心を落ち着かせてくれる

 

 車を止めて森の中に分け入る

 

 

 先ほどまで激しかった雨は上がったようだ、新緑の迷宮の中を彷徨う

 

 咲き残りのミツバツツジ

 

 オオモミジの若葉も雨にぬれ瑞々しい

 

 

 下草にはキイチゴの花

 

梢越しに見えるのは奥多摩湖

 

それもガスの中へ消えていく

 

しばらく行くとツクバネウツギが人の通ることの少ない山道で、ひっそりと花の盛りを迎えていた。

 

 

 

 足元にはミミガタテンナンショウやハシリドコロの花

 

 

季節も進んだようで、山に入ってもスミレはほとんど見かけることがなくなった

 

水量を増した谷川の水

 

 

 沢沿いで見かけるワチガイソウ

 

 コチャルメルソウもまだまだ咲き残っている

 

 チゴユリ

 

 咲き出したラショウモンカズラ

 

 雫のたれ落ちる岩壁にはイワタバコ、花の咲くのはもう少し先だ

 

 フタバアオイもひっそりと花をつけていた

 

風がガスとともに里のほうから吹き上げてきて、視界が突然きかなくなる

 

 今は山の花たちも春から夏へと主役が交代する時期なのだろうか。スミレに変わって、ツクバネソウやユキザサの蕾が目立つようになってきた。

 

 

 これは珍しいヤマシャクヤクの蕾、今では奥多摩の山を歩いていてもなかなか見つけることができない

 

 

 

 ガスはますます濃くなってきた

 

 

シオジの幹からも若芽が

 

 奥多摩の三頭大滝

 

 滝から引き返したら、雲が晴れ日差しが差し込んできた

フデリンドウの立派な株

 

咲き始めたウノハナに飛んできたウスバシロチョウ

 

 季節は少しずつ夏に向かっているようだ

 

この辺で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


奥多摩の新緑を浴びる

2012-05-13 | ハイキング

行程概略;川乗橋8:00→東日原8:50→11時一杯水避難小屋→ハナド岩12時→七跳分岐12時半→小川谷林道出合13時20分→日原鍾乳洞14時50分→川乗橋15時50分

 (反省)バス時間と合わず、川乗橋と東日原の間を歩いてしまったので、歩行距離がずいぶん伸びてしまった。

 

 稲村岩

 

 日原の集落付近はちょうど新緑が見ごろ

 

 

 

 

 ウワミズザクラもあちこちで見られた

 

 

 採石場が山間に見えてきた

 

森林館の手前で登山道に入る

 

ミミガタテンナンショウがトリオでお出迎え

 

 針葉樹林帯のジグザグ急斜面を何とか登りきった。何回来てもここの登りはつらい。

 

1200mぐらいの標高ではこの時期でもミツバツツジがまだ見られる

 

足元のツボスミレとフデリンドウ

 

 

野鳥も姿を見せてくれた、エナガ

 

 これは頭の感じからするとヒガラだろうか、きれいな声で囀っていた。

 

カエデの花

 

やっと一杯水の避難小屋に着いた。ここまで出会った人はたった一人。近くの川苔山と比べて、こちらは行程が長くなるせいか登山者が少ない。でもそれが良い。

 

 ここで軽めの昼食。

ここからはアップダウンの少ない尾根歩き。ゆっくり行こうとしたのだが、どうやら雲行きが怪しくなってきたので、余りゆっくりとはしていられない。

 

この辺の標高は1600mを超えているので、まだまだ冬の気配が濃厚だ。緑は少なく寒々とした景色が続く。

 

ハナド岩

 

崖下に赤い木の花が見えるのだが、アカヤシオだろうか

 

ハンギョウ尾根の斜面はまだ早春の風情

 

時間も押してきて、天気も一雨来そうな雰囲気なので酉谷山は断念。七跳山の分岐から七跳尾根を下ることにした。

 

 途中から、季節がどんどん進行したかのように緑が増えてきて、足元にも菫が多くみられるようになってきた。

 

 

 

何というキノコだろうか

 

林道に出たのだが、通行禁止になっているのか車には全く出会わなかった。

 

 隣の斜面のヤマザクラがきれいだ。

 

 

 長い林道歩きもやっと終わり、日原の鍾乳洞が見えてきた。

 

 新緑を浴びることで世俗の塵埃を少しは拭い去ることができただろうか。

 

 この辺で。