ETC割引休日千円が終了する日、久しぶりに早起きをし遠出をした。出かけたのは中央高速韮崎ICを下りた先にある甘利山。れんげつつじの名所だ。
途中椹池を通り、登りに登って着いた広河原の駐車場は標高1500mを越えている。午前8時を回ったばかりだが、広い駐車場はもう半分以上車で埋まっていた。思ったよりガスが濃い。
この付近は7,8分咲きといったところか
早速車を置いて甘利山頂上へと向かう。と言っても標高差100mちょっと、時間にして30分ぐらいの楽な登りだ。
6月下旬は山野草の端境期なので、出会える花はそんなに多くはない。ツツジの花の下を白く覆っていたマイヅルソウとシロバナノヘビイチゴ。
ベニバナツクバネウツギとウマノアシガタ
サクラスミレとスズラン。スズランは少なく2株しか発見できなかった。
カノコガに似ているが……
少し歩いただけで鬱蒼とした森にいるような雰囲気になる。
サルオガセ
東屋のあるところまできた。
アズキナシの木の花が最盛期を迎えていた。アズキナシはナナカマドの仲間、秋には小豆のような赤い実をつけることからその名がつけられた。別名に樹皮にあるダイヤ型の白い皮目を秤の目盛に見立てたハカリノメというのがある。
レンゲツツジはレンゲ色から付けられたのだろうが、花の色は真紅に近いものもある。
標高の高い山地でしか出会えないツマトリソウが足元で咲いていた。
左上からヤマドリゼンマイ、ヘビニガイチゴ、オオヤマフスマと一株しか残っていなかったフデリンドウ。
頂上が近くなってくると未開花のレンゲツツジが増えてきた。この辺りは2,3分咲きと言ったところか
頂上にはたくさんの人がいる。
ゆっくりと登ってきたつもりだがそれでもあっけなく着いた、いやもう着いてしまったというべきか。
ガスが時折吹き払われていくものの、すぐにまた新たなガスで覆われてしまう。この先千頭星山までの道は背の低い笹原に覆われ、南アルプス方面の展望が良いのだが、このガスでは全く見られないだろう。暫く頂上付近で休んだあと、人の多くなり騒がしくなり始めたので早々に下りることに決めた。
帰りは左側の下山路を下りた。
朝霧に煙る白樺林
水滴のついたレースのような蜘蛛の糸
帰り着いた時には更にガスが濃くなっていた。ゆっくりと登り下りしたので二時間ほどの滞在だったのだが、駐車場には大型バスも数台きていて満杯、後から来た車は少し下った先の第二駐車場に誘導されていた。
まだ早いのでその先の青木鉱泉の方に向かった。良く舗装された林道を30分ほど走って、鉱泉手前の橋の所に車を止めた。そこから20分ほど青木鉱泉の所まで、林道脇の花を見ながら歩くことにした。
ハタザオ
これは珍しい、サルナシの花
フタリシズカはこの辺りではやっと花穂を白くさせ始めた所
時折ハクウンボクの大木が白い花を豪勢に咲かせている。
同じエゴノキの仲間で、花の色形も似ているがこちらはオオバアサガラの花。ブドウのように花穂を垂れ下げるようにして咲いている。
道端にはヤグルマソウ
鳳凰三山の登山基地青木鉱泉
甘利山の騒々しさはなくひっそりとしたそれでいてどこか優雅な佇まいを見せていた。あぁここに一回は泊まってみたいなあと思わせる山中の宿だった。
庭に咲いていたアヤメ
この辺で。