野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

薬師池公園

2011-06-30 | 探鳥

 

 連日記録的な猛暑が続いている。どういうことだろう。まき散らされた、放射能の影響でもあるのかと、他愛もなく愚かなことを想ったりもする。

そんな暑さしのぎに、三日前に訪ねた町田の薬師池公園の写真をどうぞ。

 風車小屋

 

 アジサイの咲く小径

 

 時期的に盛りは過ぎたものの、まだアップに耐える花も幾らか残っている。

 

 

 

 

 ガクから真花が覗いている。

 

軒先でも見かけることの多くなったカシワバアジサイ

 

 ここでしか見たことがないバイカアマチャの花

 

 山道をぐるっと回ってハナショウブ田のある方へ。

 

 

 

 ちょうど小雨模様になってくれた。ハナショウブにはやはり雨が良く似合う。

 

 ここの菖蒲田は花の時期が少し遅いのだが、それでも最盛期は越してしまったようだ。枯れ花が目立ってきている。

 

 

 

 

 今年の花菖蒲の見納めということだろうか、思わしくない天候の中でもたくさんの人が訪れている。

 

 

 

 観光も兼ねている枯れ花摘みの娘さん(1人は元、1人は男と間違うほど立派な体格だった)

 

 締めくくりはここに来た時は必ず寄る萬葉草花苑。

入口脇で目についたセイヨウノコギリソウ

 

シモツケ

 

 トモエソウ

 

 一斉に咲きだしたオカトラノオ

 

 お終いは7月中旬ごろには花を咲かすハス田の風景。もちろん今は花穂すらなく、ザリガニ釣りの子供たちが嬌声をあげていた。

 

 この辺で。

 

 

 

 

 

 

 


梅雨の晴れ間の高尾山

2011-06-27 | 探鳥

 

 何度も登っている高尾山だが、時期は紅葉の始まる10月終わりからスミレの多い4月まで、それ以外の時期は今まで登ったことがなかった。

 未見のイナモリソウ(出来ればムヨウランやセッコクの花)に会いたくて、梅雨の晴れ間に登ってみることにした。足慣らしを兼ねてjr高尾駅から歩いて見たのだが、他に山登りするような人は歩いておらず、20分ぐらいで高尾山登山口に到着。

 

 一号路は東海自然歩道の起点でもある。9時45分ここから登り始めた。

 

 色づき始めたヤマアジサイ

 

 葉を白化させたマタタビ杉の木に絡みついている、その葉の下には清楚な花を隠している。

 

 ムラサキシキブも咲き始めていた。

 

 10時15分展望台のある金比羅台に着いた。

 

 靄の向こうに何とかスカイツリーが見える。

 

 ケーブルカーの駅を過ぎて浄心門、ここを左折して3号路と入った。

 

 この道を行く人は殆どいない。

 

 下はギンリョウソウとキイチゴ。探していたイナモリソウは全く見当たらず、ムヨウランもセッコクの花も残念ながら空振りだった。頂上でビジターセンターの人に聞いたところでは、今年は6月中旬で殆ど枯れてしまったとのことで残念。また来年に期待しよう。

 

 キビタキの囀りには思わず聞き惚れてしまった

 

 ハクウンボクにシロチョウが止まっていた。

 

 11時55分高尾山頂上、人は何時もより少ない。

 

 あいにく富士山は雲の彼方

 

 真っ赤なバライチゴ

 

 更に一時間かけて城山へ、こちらも人は普段の半分以下。

 

 売店でビールを買おうと思っていたのだが、平日のせいか休業中だった。

 

 ここで昼食。ここ数日は雨がちだったせいか、久しぶりの晴れ間にチョウチョたちが花の蜜を求めて乱舞していた。花と言ってもほとんどがアザミなのだが……。

 今年初めて渡りチョウアサギマダラに出会えた。

 

 上空で2羽戯れているのはカラスアゲハのようだ

 

 むくむくした体が可愛らしいハナアブ

 

 ナミアゲハ

 

 キチョウッて緑色の目をしていたんだ。

 

ヒョウモンチョウの仲間とまでしかわからない。

 

 なかなか羽ばたきをやめてくれないカラスアゲハ

 

 色が違うのは光線の具合?

 

 アカタテハの仲間

 

 あ、珍しいものに出会えた、スズメガの仲間オオスカシバだ、これだけは自信を持って言える。

 

 2匹で花を廻っての空中戦は、ホバーリングが得意なこの種ならではの技

 

 ミドリヒョウモン

 

 ダイミョウセセリ

 

 ウラナミジャノメ

 

 ミスジチョウ

 

 ルリシジミ

 

以上チョウの名には全く自信がないので、間違っていたら失礼。 頂上で暫くチョウ見を楽しんでから、日影沢に下山することにした。午後を回ったばかりの日差しがきつかった。

 

 ゴマノハグサ科のミゾホオズキ

 

 ラショウモンカズラ

 

 これは初見だったウリノキ、花びらがくるくると巻いていて黄色い蕊だけが突き出ている、ユニークな形をした花だ。

 

 バス停近くまでやってきた。森の図書館前で不審げな顔で出迎えてくれた二匹の猫、どちらも残念な顔をした猫だった。

 

  日影沢でバスに乗ったのは15時13分、運の良いことに殆ど待つことなく乗ることが出来た。

 総歩数24000歩、出会った人は多数。目的のイナモリソウは空振りだったが、たくさんのチョウに出会えたのでまぁ満足の一日だった。

 

 


甘利山

2011-06-23 | 探鳥

 

 ETC割引休日千円が終了する日、久しぶりに早起きをし遠出をした。出かけたのは中央高速韮崎ICを下りた先にある甘利山。れんげつつじの名所だ。

 

途中椹池を通り、登りに登って着いた広河原の駐車場は標高1500mを越えている。午前8時を回ったばかりだが、広い駐車場はもう半分以上車で埋まっていた。思ったよりガスが濃い。

 

 

 この付近は7,8分咲きといったところか

 

 早速車を置いて甘利山頂上へと向かう。と言っても標高差100mちょっと、時間にして30分ぐらいの楽な登りだ。

 

 6月下旬は山野草の端境期なので、出会える花はそんなに多くはない。ツツジの花の下を白く覆っていたマイヅルソウとシロバナノヘビイチゴ。

 

 ベニバナツクバネウツギとウマノアシガタ

 

 サクラスミレとスズラン。スズランは少なく2株しか発見できなかった。

 

 カノコガに似ているが……

 

 少し歩いただけで鬱蒼とした森にいるような雰囲気になる。

 

 サルオガセ

 

 東屋のあるところまできた。

 

 アズキナシの木の花が最盛期を迎えていた。アズキナシはナナカマドの仲間、秋には小豆のような赤い実をつけることからその名がつけられた。別名に樹皮にあるダイヤ型の白い皮目を秤の目盛に見立てたハカリノメというのがある。

 

レンゲツツジはレンゲ色から付けられたのだろうが、花の色は真紅に近いものもある。

 

 標高の高い山地でしか出会えないツマトリソウが足元で咲いていた。

 

 左上からヤマドリゼンマイ、ヘビニガイチゴ、オオヤマフスマと一株しか残っていなかったフデリンドウ。

 

 頂上が近くなってくると未開花のレンゲツツジが増えてきた。この辺りは2,3分咲きと言ったところか

 

 

 

 頂上にはたくさんの人がいる。

 

 ゆっくりと登ってきたつもりだがそれでもあっけなく着いた、いやもう着いてしまったというべきか。

 

 ガスが時折吹き払われていくものの、すぐにまた新たなガスで覆われてしまう。この先千頭星山までの道は背の低い笹原に覆われ、南アルプス方面の展望が良いのだが、このガスでは全く見られないだろう。暫く頂上付近で休んだあと、人の多くなり騒がしくなり始めたので早々に下りることに決めた。

 

 帰りは左側の下山路を下りた。

 

 朝霧に煙る白樺林

 

 水滴のついたレースのような蜘蛛の糸

 

 帰り着いた時には更にガスが濃くなっていた。ゆっくりと登り下りしたので二時間ほどの滞在だったのだが、駐車場には大型バスも数台きていて満杯、後から来た車は少し下った先の第二駐車場に誘導されていた。

 

 まだ早いのでその先の青木鉱泉の方に向かった。良く舗装された林道を30分ほど走って、鉱泉手前の橋の所に車を止めた。そこから20分ほど青木鉱泉の所まで、林道脇の花を見ながら歩くことにした。

ハタザオ

 

 これは珍しい、サルナシの花

 

 フタリシズカはこの辺りではやっと花穂を白くさせ始めた所

 

 時折ハクウンボクの大木が白い花を豪勢に咲かせている。

 

 同じエゴノキの仲間で、花の色形も似ているがこちらはオオバアサガラの花。ブドウのように花穂を垂れ下げるようにして咲いている。

 

 

 道端にはヤグルマソウ

 

 

 鳳凰三山の登山基地青木鉱泉

 

 甘利山の騒々しさはなくひっそりとしたそれでいてどこか優雅な佇まいを見せていた。あぁここに一回は泊まってみたいなあと思わせる山中の宿だった。

 

 庭に咲いていたアヤメ

 

 この辺で。

 

 

 

 

 

 


初夏の三窪高原を歩く

2011-06-20 | 探鳥

 大菩薩ラインを登りつめた柳沢峠の駐車場に車を置いた。先客の車は5,6台、10人ほどのハイカーが屯ろしていた。雲行きが怪しいので早々に準備して歩き始めた。

ちょっと登った所から見た柳沢峠の駐車場

 

 標高は1480m、ナナカマドの白い花が咲いている。

 

 早速ヒガラがお出迎え

 

 頭上にはサラサドウダン

 

 花の少ないこの時期でもそれなりに楽しめる。左上からクワガタソウ、ツクバキンモンソウ、ヘビイチゴ、サクラスミレ

 

 レンゲツツジ、フデリンドウ、アズキナシ、キノコとしか分からない

 

 ツクバキンモンソウはちょっと自信がない。花の色が白から薄紫まで、葉の色にも変異があった。ニシキゴロモかもしれない。

 

 柳沢ノ頭についた。この頭はあたまと読むのかかしらと読むのか、気になって調べてみたのだがどちらでもよさそうだ。頭の語義は「渓谷、渓流の源に当る峰、または隆起を指す」とあった。

 

  レンゲツツジは少なくヤマツツジばかりが目立っていた。

 

 

 アズキナシ

 

 

 ウマノアシガタと右はマムシグサの仲間

 

 一時間ほどでハンゼノ頭、この辺で標高は1685m

 

頂上には誰もいない、そして残念なことに眺望もきかない

 

 笠取山方面 

 

 まだこの辺ではスミレも僅かながら目につく

 

 フモトスミレ

 

 天気がまだ持ちそうなので板橋峠の先まで歩くことにした。

 

 シカ避けの柵が前来た時よりも増えていた。

 

御花畑にある東屋、この周辺は柵で殆ど仕切られてしまっていた。

 

 白樺の間にまだミツバツツジが見える

 

 

 広い防火林帯に出た。前回来た時はこの先でアナグマに出会った。今回は遠くから甲高い(ハルゼミも鳴き止むほどの)笑い声が聞こえてきて、中年のオバサマ4人グループにであった。挨拶も豪傑だった。

 

 ガスで覆われた笠取山や飛龍山を背景に木の花が見える。ピンク色が混じっていることからズミの花だろうか

 

 板橋峠まで来た。車で来られるのはここまで。

 

 まだ時間に余裕があったので柵を越えて、この先を一時間ほど歩いて見た。ずーっと鳴いていたハルゼミを暫く探していたのだが、何とか小枝の先に発見した。

 

 防火林帯のスロープの所でヒメハギに出会えた。

 

 

倉掛山までピストンをしようと思っていたが、どうやらだんだん雲行きが怪しくなってきたので、30分ほどの歩きで引き返すことにした。

 

 葉を白化し始めたマタタビ、鶴の先に蕾も付いていた。

 

美しいブナの幹

 

何とか雨に降られずに駐車場に戻ることが出来た。幸いなことに激しいザーザー雨に出遭ったのは一時間後、帰りの奥多摩湖付近だった。

 

 この辺で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


雨の晴れ間に菖蒲園へ

2011-06-17 | 植物園

 今年も埼玉浦和市の郊外にある染谷菖蒲園を訪ねてきた。(去年の6月28日に記事が残っている。) 今回は去年より2週間ほど早かったので、満開見頃とまでは行かなかったが、その分一番花が多く、花色が際立って艶やかに見えた。

 

 

 

 

 

 

 この辺で言わずもがなのおさらいを一つ。アヤメとカキツバタとハナショウブの見分けについて。私は基本的に花弁の弁元の色で見分けることにしている。ハナショウブは黄色で、カキツバタは白、あやめは紫色の筋(文目模様)が入る。大体はこれで見分けられる。咲く時期はアヤメが最も早く、カキツバタ、お終いがハナショウブとなっている。

 

 

 これは幾つかあるキショウブとの交雑種の一つ。同じ梅雨時に咲くアジサイにはこの色はない。

 

 

 

 凛として尚妖艶な一株

 

 

 

 

 

 

 ずっと飛び回っていたシロチョウがやっと花に止まってくれた。

 

 

 

 じっと見ていると心に優しさが満ちてくる風景だ。 

 

 

 

 ここの菖蒲園の特徴は混植されていること、品種を表す札がなくすっきりしていること、そして狭いながらも非常に手入れが行き届いていること。埼玉には他に菖蒲町や川島町、そして両神村等にも菖蒲園があるが、ここが一番の名園だと私は思う。

 

 

 

 

 

 

 

 花開く前の蕾にも風情がある。

 

 

 

 

 

 

 

 まだ十日ほどあるが 、夏至の第二候は「菖蒲華」(しょうぶはなさく)となっている。

 

 

 

 この辺で。