野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

晩秋の箱根湿生花園

2013-10-28 | 植物園

 足のケガ以来遠出は控えてきたが、この間の休日は思い切って高速バスに乗り箱根まで出かけた。

天気予報とは違い、仙石原の高原は時折弱い雨がぱらつく、あいにくの天気。

 

10月下旬のこの時期は花はほとんど終わり、紅葉には少し早いという中途半端な時期。そんなわけで今まで来たことがなかったが、実際はどうだろうか。

林床にちらほら見えるのはキク科の花が多い。シロヨメナやノコンギク、リュウノウギクといった質素な花たち。

 

 

まだアキノキリンソウやマツムシソウも咲いている

 

 

オクトリカブト、ソバナは花が残されているのは数株のみ。

 

 

サラシナショウマは今が見ごろ、たくさんの虫たちを集めていた。

 

 花は少ないが、それに応じて入園者も少ないので嬉しい。

 

 アキチョウジ。花の終わりが亀のようで、またペンギンにも似て面白い。

 

 晩秋を彩るリンドウ、ややピークは過ぎたようだ。

 

湿原を埋め尽くしたサワギキョウはもうほとんど色を落とした

 

サクラタデもまた然り。

 

 アザミ

 

 撮っていたらキタテハが止まった。

 

 エンシュウハグマはわずかにピンクがかっている。

 

ヒゴタイ

 

静かな園内を風が微かに吹き過ぎていく、その風はほんの少し冷気を含んでいて肌寒く間近の冬を予感させる

 

いち早く真っ赤に紅葉したのは何の木だろうか

 

花は少ないが、赤く黄色く染まった葉や実が楽しめる。これはノブドウの実。

 

 雨に濡れたニシキギの実、奴さんのようだ。

 

池の傍にはひときわ鮮やかなムラサキシキブの実

 

 ウメモドキでいいのか?

 

シオデの実

 

 カマツカの実

 

 コバノガマズミ

 

クサレダマ

 

 ニッコウキスゲの殻

 

 細い水路が一本真っ直ぐに通っている。ここで依然キジを見たことがあった。

 

 仙石原の湿原、稜線はすっかりガスで覆われてしまった。

 

花はほとんど終わっていたといったが、ヤマラッキョウだけはちょうど旬だった。

 

 

 

 ユリ科ネギ属の多年草。

 

 分布は本州福島県以南、台湾、朝鮮半島南部、中国でも見られる。9,10月にかけて日当たりのよい山地の草原に生える。ラッキョウとは鱗茎が似ているだけで食用にはならないそうだ。

 

広い草原に咲いているのはヤマラッキョウだけ、ひっきりなしに虫たちが訪れる。 ホソタヒラアブがやって来た。

 

セセリチョウも蜜を吸っている

 

 ワレモコウと一緒に

 

 ヤマラッキョウは晩秋の花の少ない時期に山歩きをしていると、よく見かける。リンドウとともに、過ぎ去っていく一年の掉尾を飾る花なので、私には他の花に比べていっそう思い入れが深く感じられるようだ。

 

 おまけは色づき始めたジュズサンゴの実

 

  この辺で。

 


京成バラ園の秋バラ

2013-10-22 | 植物園

 新種のバラの作出で知られる京成バラ園を訪ねた。平日あいにくの天気とあって 訪れる人は少ない。

 

 

 小雨がぱらついている天気だが、派手な色のバラを撮るにはこれ位がちょうど良い。

 アメジストバビロン 12年オランダ

 

 ヨハネパウロ2世 アメリカJ&P社2008年。

 

 オーバーナイトセンセーション アメリカ ノアイースト社 1998年

 

 

 フレグラントアプリコット アメリカJ&P社 99年

 

 ラブ アメリカJ&P社 99年

 

 これも同じJ&P社の99年に作出されたコティヨン

 

 ホープスアンドドリームズ イギリス ディクソン社2008年

 

 

 チャールストン フランスメイアン社 63年

 

  ザ マッカートニーローズ フランスメイアン社 91年

 

 ミミエデン フランスメイアン社

 

 ジュビレドゥプリンスオブモナコ フランスメイアン社 2000年

 

 

 訪れたこの日はドイツウィーク開催中だった。

 ブルーリバー ドイツコルデス84年

 

 ニコール ドイツコルデス社 84年

 

シュペールバルク ドイツコルデス社 99年

 

 バイオリーナ ドイツタンタウ社 2000年

 

 アルブレヒト デューラーローズ  ドイツタンタウ社 2002年

 

 ノバーリス ドイツコルデス社 2010年

 

 

 お終いはここのバラ園で作出された名花たち

 丹頂  86年

 

 夢  94年

 

 

 黒真珠 88年

 

 

 錦 2000年

 

 きらり 2003年

 

 

 ほのか2004年

 

 

 るる 2006年

 

 薫乃 2008年

 

 メモし忘れた

 

 花ぼんぼり 11年

 

 杏奈 12年

 

 アプリコットキャンディ 2012年発売予定とだけあった

 

 

 この辺で。


神代植物公園の秋バラ

2013-10-16 | 探鳥

 

 「秋のバラフェスタ」を開催中の神代植物公園を訪ねた。今回は趣向を変えて産出国ごとにまとめてみた、さしずめ薔薇リンピックとでも言っておこう。

 

まずはフランスから マチルダ。パステルカラーのピンクとフリルのついた花弁が可愛らしい。

 

 鮮やかな朱色よりオレンジ色の方がしっとりして美しい、インターフローラ

 

 プリンセスドゥモナコ。フランス メイアン社1981年作出。 モナコ公国王妃となった故グレース ケリーに捧げられたバラ。

 

 ピース。世界バラ会連合初代殿堂入りを果たしたバラ。「20世紀を代表するバラ」といわれ数々のエピソードを持つ。

 

 これもフランスメイアン社が83年に作出したバラ、ピンクメイディランド。修景バラなので横に広がりたくさんの花をつける。

 

 チャールストンは咲き始めと散り際の花色が大きく変化するバラ

 

 

 次はアメリカで作られたバラ。落ち着いた深みのあるピンク色が美しいブライダルピンク

 

 フレンチレース

 

98年にアメリカのJ&P社が作出したダイアナプリンセスオブウェールズ。故ダイアナ元英国皇太子妃に捧げられたバラで、売上の一部が「ダイアナ・プリンセス・オブ・ウェールズ記念基金」に寄付されている。

 

  フロリック 。53年アメリカ、ショッキングピンクとでも言った色合いがとても華やか。

 

アメリカズジュニアミス。アメリカの若い淑女という意味か。ピンク色というより肌色に近い色合いが初々しい処女性を表している。

 

 ポリネシアンサンセット。よく耳にしていたのだが、太平洋に浮かぶハワイ、ニュージーランド、イースター島に囲まれた三角形の海域がポリネシアとは知らなかった。黄昏時、海と空と島がこの色に染まる景色をいつかは見てみたいものだ。

 

 ファンファーレはとても早い時期に咲くので、なかなか見ごろに間に合わなかった。今回はぎりぎり間に合ったようだ、¥。花弁のピンクと花芯部のイエローがグラデーションとなって咲き進むにつれ色が変わっていく

 

 レッドデビル。赤い悪魔の名前にふさわしい大輪の濃い深紅の花を咲かす。

 

 

 彫刻の下のバラはクイーンエリザベス

 

 アメリカの次はドイツ。コルデス社が93年に作出したブルーバユー 。青色を目指したバラの一つだが、花弁の色は藤色といったところ 

 

 ジャニナは花弁の表裏で色が異なる。表は朱色の強いオレンジ、裏はイエロー。

 

 

 ゴールドマリー84

 

 

 イギリスは アイリッシュミスト(アイルランドの霧)という薔薇から。ペンタックスのカメラにある「銀残し」というカラーイメージを使ってみた。

 

バイオレットカーソンはイギリスの女優の名からつけられたバラ。花色は銀白色を帯びたサーモンピンクと言われる

 

 フラワーガール。これは一輪だが、本来はスプレー咲きで、一枝に数輪の花をつける

 

スベニールドアンネフランクはベルギーのバラ。オレンジ色から黄色へと花色を変えて咲く

 

 

 お終いは日本のバラの作出家でミスターローズと言われた鈴木省三氏の作ったバラを数種

 銀嶺

 

 賛美

 

 聖火

 

 名前のわからないものも

 

 

 錦絵

 

 おまけは深紅のバラとカマキリ

 

 

 そしてグリーンローズ。庚申バラの一種で、花弁ではなく葉の変化したものとのこと

 

 

この辺で。

 

 

 


野川公園

2013-10-12 | 散歩

 医者に無理をしない程度に歩いたほうがいいと言われ、久しぶりに野川観察園に出かけてきた。

 

 川面を渡る風が心地よい

 

アザミの仲間

 

開き始めたばかりの八重咲きシュウメイギク

 

この香りのよい花はナギナタコウジュ。しそ科の一年草で漢名は薙刀香薷で花の様子を端的に言い表している。

 

 ジュズダマの実

 

この可愛らしい、金平糖のような花はミゾソバ

 

 ツリフネソウとキツリフネは少しだけ分かれて咲いている

 

 

 

 背の低い木の枝に絡まるように咲いているのはヒヨドリジョウゴ

 

花は見過ごしてしまうほど小さいがよく見ると可愛らしいサクラタデ

 

 

 マツカゼソウはミカン科の花

 

 芭蕉の句に「秋海棠 西瓜の色に 咲きにけり」とあるシュウカイドウ、瓔珞草の名もある。

 

ミズヒキはうまく撮れたためしがない。名の由来となる紅白の花の色がなかなか出せない

 

 ヤマハギとゲンノショウコの赤花

 

 林床のあちらこちらで見かけたイヌショウマ

 

ベニシジミ

 

 ウバユリの上にはバッタ

 

 ノダケについている幼虫はキアゲハのようだ

 

ヤブツルアズキにも小さな虫が

 

じっと見ていたらちょっとだけ目線をくれたツマグロヒョウモン

 

 オケラの花

 

 ニシキギの実

 

この大きな実はムサシアブミ、もうすく真っ赤に熟れる

 

キバナアキギリとシモバシラ

 

 

見上げると空はすっかり秋の空になっていた

 

この辺で。


都立薬用植物園

2013-10-08 | 探鳥

 怪我から20日余りたち、リハビリを兼ねて東大和にある都立薬用植物園を訪ねた。入口すぐの大温室は後回しにして園内をゆっくり巡る。

 

 鉢植えのシュウメイギクが開花中。名前は菊だが、キンポウゲの仲間らしい。そう言われてみればちんまりした花弁がキク科とは思えぬ可愛らしさだ。

 

 頭上から強烈な香りを降らしているのはキンモクセイ

 

天気が良いので虫やチョウたちも大忙しだ。オオベンケイソウの上のセセリチョウ

 

こちらのフジバカマも虫を集めていた

 

 この時期はアオイ科の花が目につく

 カイトウメンは漢字では海島綿

 

サキシマフヨウ。先島(さきしま)は宮古・八重山諸島の総称。

 

 ピンクの縁取りが可愛いムクゲ

 

 これは分かるだろうか、ケナフの花だ。この花の繊維を利用したのがボンベイ麻(今風にいうとムンバイ麻というのだろうか)。

 

 これはビールの原料ホップの花

 

 真っ赤に紅葉するので珍重されているホウキグサ

 

 オケラ

 

 これはナス科のクコ。酒やお茶で有名

 

実も同じ株になっていた

 

ソバの花

 

 これは数えるほど見たことがないスズムシバナ、キツネノマゴ科に属する

 

 ネコジャラシは正式名はエノコログサ、犬コロ草が転訛したとのこと。

 

 シモバシラは、花より冬の朝茎にできる氷花シモバシラの方が名高い

 

 カリガネソウ

 

 だんだんと疲れてきてカメラがぶれる様になってきた、トリカブトの花

 

クサボタン

 

紅白のゲンノショウコ

 

 

イヌゴマ

この辺で花は終わり。花の次とくれば当然果実、これは

キブシの実

 

 おいしそうなオオミサンザシの実

 

 センニンソウの実

 

これはサンショウの実

 

ツリバナ

 

 真っ赤な唐辛子の実

 

ちょっとグロテスクなヘビウリ

 

 おまけは温室の花二つ

シクンシ

 

もう一つはインドジャボク、インドじゃ僕なんちゃって

 

 痛む足を少し引きずりながらも、久しぶりに充実した時間を過ごすことが出来た。

この辺で。