野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

足利フラワーパーク夜景

2012-11-30 | イルミネーション

 日光の帰りは足利フラワーパークに寄った。

点灯は午後4時半から

 

 入口にある巨大ツリーに灯がともる

 

  待ちかねた大勢の人が園内に入っていく

 

  アメジストセージが灯りにともされて不思議な花になっていく

 

  子供連れが多いせいか、イルミネーションも子供に合わせたものが多い

 

 

 

 此処では橇に乗って記念写真が撮れる

 

 フラワーファンタジーがテーマで、関東三大イルミネーションの一つなのだとか。ちなみに後二つは千葉にある東京ドイツ村と、江の島なのだそう。さらに付け加えると、夜景観光コンベンション・ビューローというところが認定したもので、夜景鑑定士なる資格もあるのだとか……。

これはレインボーマジック

 

 途中雷が表れて雨のシーンとなる

 

 黄花フジのトンネル

 

 

天空のお花畑と天の川

 

 

 スノーワールド

 

 

 オオフジ

 

  23mのイルミネーションタワーがみえる

 

 色と雰囲気を変えていく

 

 一際原色にあふれたゾーンが奥の方にあった。日本の四季「心の故郷」なのだとか…

 

 

 簡単なストーリー仕立てになっていて、左上から正月、鯉のぼり、七夕、アカトンボ、天の川、雪景色などが展開されていく。

 

 花占いができるイルミネーション

 

 光のピラミッドは池の中に作られているので、水面に映った像も楽しめる。

 

 

フラワーカーペットの下から見たピラミッド

 

 イルミを楽しんだ帰りはここでお土産を買う。うーんうまくできているなぁ。

 

  この辺で。


やがては土に還る

2012-11-27 | 旅行

 

 二日だけ休みが取れたので、栃木の辺りを一泊旅行してきた。朝早く高速に乗って日光の植物園へ。思ったより早く9時の開園より10分前に着いた。この時期来園者は殆どいないようだ。2時間いた間ほかの人を見ることはなかった。

 辺りはすっかり枯葉色に覆われている。もう初冬といってもいい雰囲気だ。

 

 それでも花や花の名残を見つけることができるのが嬉しい。

 海星のような形をした真紅のマルバマンサクの花

 

 リンドウは葉を紅葉させたまま花をつけていた。

 

 タマアジサイだろうか

 

 殆どの花は終わり名札だけがかつての花のあった証として残されている。実は滅びて名だけ残される。

 

  サラシナショウマの枯れたものか

 

 イカリソウの葉が鮮やかに紅葉している、葉脈が血脈のようで痛々しい。

 

 果肉が削げ落ち、種だけが残されたマムシ草の仲間

 

 花たちは今年もそれぞれの終わりを迎え、そしてやがては土に還っていく。何の感懐も持たず、滅び行く定めへの未練や煩悶も抱くことなくあっさりと土に還っていく。

 道は敷き詰められた枯葉でいっぱいだ。土に還る寸前の枯れ葉たちは、踏みしだいても最早音を立てることもない。

 

 ひとしきり吹いた風がまた枯葉を落とし、木々はむき出しの樹肌をさらけ出し、己が身から生き物の気配を振り落していく。

 

 それでもまだしぶとく色を残した大木が此処にはあった。

 

 

 僅かに残された色が池の水面を紅く染めている。まるで鏡面に写しわが身の最後の姿を目に焼き付けているようだ。

 

 園の奥へ歩を進める

 

 旧田母沢御用邸の塀を抜ける

 

 人の来なくなった園内は枯草で覆われていて、水芭蕉池も埋もれて見えない。

 

 せわしなく奇声を発しているのはカケスのようだ

 

 頻りに餌を啄んでは此方を窺っている。

 

 

 中空に残されたウメモドキの赤が命の残り火のようでジンと胸に来る

 

 不意に何かに怯えたかのようにリスが木の根元を駆け抜けていった。

 

 通御橋を渡った

 

 下を流れる田母沢川は、初冬の穏やかな日差しを浴びて煌めきながら、ゆったりと音も立てずに流れていた。今流れている川の水は、遥か遠い昔にこの川を流れたことが果たしてあったのだろうか。

 

 こうして季節はあっという間に巡り去り、私を喜ばせてくれた花たちも色を失い、ひとまずは土へと還っていった。そしてそれを愛でる私も幾度かそれを繰り返した後、やがては共に大地へと還っていくのだろう。今の私の体を作っている原子たちも、昔は何かの生き物の体の一部だったように、土に化した私の原子たちも何時かは他の生き物の体に入り、違う生命を得て見たことのない世界を歓喜とともに駆け巡るのだろうか。

 

 物言わぬ含満ヶ淵の石仏たちがじっと川面を見つめていた。

 


むかしみちを歩く

2012-11-24 | ハイキング

 

 紅葉の見頃を迎えたむかしみちを歩いてきた。

ゆっくり歩いても4時間の道のり、道標やトイレも整備されアップダウンは大してない。車でも電車でもアクセスに恵まれ、コースも変化に富んでいるので紅葉を手軽に愛でるにはおすすめのコースだ。ただ高尾山ほどではないにしても、人気はかなり高いので人出は多く、土日はスタート時間が遅いとかなりの混雑に巻き込まれてしまう。

 この日は奥多摩駅前から8時半の出発。

 

 トロッコ軌道の廃線。このトンネル前の鉄橋付近が一番往時の雰囲気を残している。

 

 むかしみちのハイキングは道祖神や石塔、石仏なども楽しみの一つ。集落に住む手桶を持ったお婆さんが手入れをしてくれていた。

 

 桧村橋からの紅葉

 

 白髭神社の銀杏

 

 白髭トンネル付近の旧軌道

 

 しだくら橋のあたりは針葉樹越しに見える川端の楓が美しい

 しだらく橋ではあいにく仮面ライダーショーのロケの最中で、吊り橋を渡ることができなかった。

 

 集落で売っていたゆず(4,5個で百円と安かった)を購入。

 

 突然目の前に現れた紅葉に驚かされる

 

 

 

 このあたりは縁結びの地蔵尊、馬の水飲み場、むしば地蔵尊(穴の開いた石を祀って耳の病の治癒を祈願した)や、川合玉堂の碑などと見所が多い。

 道所の吊り橋を渡った。

 

 

 対岸にはイイギリの木があり、紅葉のこの時期赤い実がなる。

 

 大きくカーブしたら視界が開け、世界が再び原色に塗り替えさえれた

 

 網膜を焼き尽くす鮮烈な赤、目を逸らしても暫く赤色が抜けない。

 

 谷底にさし始めた日差しが水面で煌めいている。

 

 いったん林道を跨いで折り返すとここからはちょっとした登りになる。山道脇でリンドウがまだ咲き残っていた。

 

 

急坂を登りきると、モミジやカエデ以外の樹木の紅葉が目立つようになってきた。

 この日は随分とコースを逆歩きする人が多く、狭い山道を何度も大勢の人とすれ違った。

 

 

  青目不動尊を過ぎてやっと小川内ダムが見えてきた。風もなく湖面は収まり返っている。

 

 登りはここで終わり、あとはだらだらと巻道を繰り返しながら水根の集落へと降りていく。

途中一本だけ見事に黄葉したモミジの木があった。

 

 水根集落ではシカやサル除けのため、畑にジギタリスを植えている。道案内の看板にさえジギタリス集落とあったのには少し驚いた。

 

 

 奥多摩湖畔のバス停に着いたのは12時半前。たくさんの人がバス待ちをしていて、やっと乗ることができた。

  今日もいい一日を過ごせた、ではこの辺で。

 

 

 

 


都立薬用植物園のちょっと珍しい植物

2012-11-21 | 植物園

 

  11月中旬久しぶりに東大和市にある都薬用植物園を訪ねた。一部色づき始めた木はあるものの、まだ紅葉には間があるようだ。

  カエンキセワタ

 

 トウワタ

 

 これは恐らくツメレンゲの仲間だったか、メモをし忘れたので自信ない

 

 色づき始めたミミガタテンナンショウの実

 

  マネキグサ(シソ科オドリコソウ属)は暗紅紫色の花を咲かし、人を手招きするような花の形から名がついた。花に劣らず、実も何ともユニークな形をしている。

 

 モリアザミ

 

 

 インボルクラタ。ラクサ科ピレア属. 学名 Pilea involucrata. 原産地 パナマ~南アメリカ北部、西インド諸島. 多年草とある

 

 10年ほど前に健康被害で騒がれたアメマシバの実

 

 いかにもとげとげが強烈な毒性を思わせるケチョウセンアサガオの実

 

 これはそんなに珍しくない、クチナシの実

 

 この時期あまり花は咲いていない。頭上にはナツツバキの紅葉

 

 茶の花

 

 とりどりに染まったノブドウの実

 

 これはちょっと珍しいかなカンレンボク。中国の揚子江以南 が原産地で、日本には大正時代に入ってきたらしい。小さなバナナを寄せ集めたような実が特徴的だ。ミズキの仲間。

 

 最近はよく見かけるようになったコダチダリアの花。皇帝ダリアともいい花の高さは4,5mにも達する。原産地はメキシコだとか。

 

 アカソバの花

 

 奥多摩の低山を晩秋から初冬にかけて歩いていると、よく見かけるシモバシラ。最近ではこの花は本来の花より、冬の時期茎の吸い上げた水が氷結して氷の花を咲かすことで人々の関心を呼んでいる。

 

 ユニークな形の花のアキチョウジ

 

 虫にも同名のものがあるが、これはれっきとしたキク科の植物で生薬にも使われる。花は白いが枯れるとこうなる。

 

 もうすでに咲いていたアメリカマンサクの花

 

 ヤブムラサキはムラサキシキブと似ているが、葉に毛が多いので識別できる。

 

 クイズ、これは何の花だろう

答えは次の写真の下。

 

 フユザンショウの実。フユザンショウはサンショウ属の仲間だが常緑。

                          (答)トウガラシの花

 

 キンゴウカンの花。キンゴウカンと音で聴いても何の花かわからないが、漢字で「金合歓」と書くと合点がいく

 

 お終いは 縞々の赤や緑の実がかわいいリュウキュウカラスウリ

 

 おまけ、シジミチョウのオスがメス相手に一生懸命求愛ダンスをしていた。

 

 この辺で。

 

 

 

 


東郷公園と子の権現

2012-11-17 | ハイキング

  奥武蔵の紅葉はちょうど今が盛りだった。吾野の駅から歩いて20分で東郷神社に着く。

 

 もみじ祭りはまだ一週間ほど先なのだが、もう見頃といっても良いぐらい色づいていた。

 

 東郷神社では狛犬の代わりに砲弾と機雷が置かれている、平和主義の人(私もそうだが)にとってはとんでもない神社だ。

 

 そしてかつては軍国日本の象徴だった東郷将軍の銅像もある。

 

 

 でもそんなことには関係なく、紅葉は素晴らしい。

 

 

 竹林の中のもみじ

 

 神社は急な斜面に建てられているので、紅葉が幾重にも重なって見えるのが素晴らしい。

 

 浅見茶屋の軒下から

 

 洒落た洋館の屋根に降りかかるモミジ

 

 

 

  淡い色の重なりも

 

 はっと目を奪うような真紅も

 

  穏やかな黄葉も、

 いずれも捨て難く素晴らしい

 

 

 錦繍とは金銀、様々な色糸で織り上げられた絹織物を示す

 

 

 春の桜に負けない絢爛たる風景は、秋の女神龍田姫伝説を生んだ

 

 

 これで鹿が鳴いてくれたら、猿丸太夫の百人一首の歌の風景になるのだが…。

 

 

 

モミジの異名に妻恋草とあるのは、伴侶を求めてなく鹿に肖ったもので、因みに鹿の異名に紅葉鳥というのもあるとか。

 

 神社のさらに奥には秩父御嶽神社へと至る長い急階段がある。

 

  東郷神社の左わきの道を登っていくと 子の権現がある。

 

 本殿

 

 600mの標高にあるので、訪ねたときは紅葉はやや終りかけだった。

 

 駅からは随分離れていて、来るまでにはきつい登りの山道を登ってこなくてはいけないので、流石に東郷神社に比べると人気は少ない。

 

人の背丈よりも遥かに大きい大草鞋が有名。

 

  この山寺もやがては色を失い、訪れる人のない冬を迎えるのだろうか

 

 この辺で。