野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

奥武蔵のアカヤシオ

2012-04-26 | ハイキング

 近場でアカヤシオを見ようと思ったら、見られるところは奥武蔵と奥多摩のでは数えるほどの山しかない。

 標高600mほどは登った山道

 

 日の当たるところではヒナスミレやエイザンスミレが見られる

 

 

 山に咲く桜もまだまだこの高さでは散っていない

 

こぶし

 

キブシ

 

ミツバツツジが多くなってきた

 

 

 やや時期が遅かったかと諦めかけたとき、やっとアカヤシオに会えた。

 

 

 

 

 はっと目の覚めるようなミツバツツジの色とは違って、アカヤシオの花弁はちょっと癒し系の色合いだ。

 

 

 

 

 辺りに花が少ないのか、たくさんの虫が蜜を求めて周囲を飛び交っていた。

 

 

 

 崖の上にも

 

 

 ミツバツツジとのツーショット

 

ついでにアオゲラと夏鳥のキビタキにもあえて満足

 

 

 

 

この辺で。

 

 

 

 

 


春の妖精

2012-04-21 | 探鳥

 Spring Ephemeralというとカタクリなどに代表される春植物が一般的である。がもともとの語義は「春先の短い、儚い命」とでも言ったもので、その意味では植物だけでなく、春先にだけ成虫が出現するギフチョウやウスバシロチョウにも当てはまる。ここ数年、数の少なくなったギフチョウを求めて、関東の低山をさまようことが春先の恒例となってしまった。

 

 河原の土手では土筆が勢ぞろいして迎えてくれた。

 

 崖の枝垂れるレンギョウが目を奪う

 

 細い山道を入っていくと、近年多くなったガビチョウの囀りが喧しく鶯やシジュウカラの鳴き声を圧倒している。

 

 

 山道にはセンボンヤリ

 

 赤い色が目立つ株も見かける

 

 ヒトリシズカやスミレも多い

 

 

 

 

 これはキランソウ

 

 おなじみのシュンランやヤブレガサも、あちらこちらで厚く積もった枯葉から顔を出し始めている。

 

 

 低木の花も多い。ヤマツツジの花はほころび始めたばかり

 

キブシ

 

カエデの若葉も美しい

 

 キイチゴも花を咲かせ始めた、葉先でハエがこちらを窺っていた。

 

4,500mほどの標高になったあたりから蝶が周囲を飛び始めた。越冬して羽がぼろぼろになってしまったタテハチョウの仲間

 

ヒカゲチョウの仲間

 

 

 林床に食草のカンアオイが見え始めると、そこはギフチョウの生態ゾーンだ。春先に羽化したばかりのギフチョウは、交尾してすぐに青い翡翠のような卵をこの葉の裏側に産み付ける。

 

先ほどからギフチョウの姿は見かけるのだが、交尾相手を見つけるのに忙しいのか一向に止まってくれない。飛んでる姿を撮る腕は僕にはないので、仕方なく持ってきた弁当を食べながら、止まるまで気長に待つことにした。

その甲斐あってやっと地上に止まってくれた。

 

近づいてアップを撮ることができた。相変わらず尾羽の部分が色鮮やかだ。

 

 もう少し先に行ったところ茂みの中で、数頭のギフチョウがバタバタと激しく絡み合っているのに出会った。

 

 

 暫くすると一頭が諦めたのか離れて行った。あとに残されたのは仲睦まじげな雌雄のつがいのギフチョウ。どうやら先ほどまでは一頭お邪魔虫がいたようだ。

 

 数年通っているが交尾シーンを見たのは今回が初めて。動画に撮りたかったのだが、カメラが不具合で上手く撮ることができなかったのが残念。それでもこんなシーンに巡り合えただけで嬉しかった、うーん時にはいいこともあるものだ。

まぁ、こんなところで。

 

 

 

 

 

 

 

 


城山カタクリの里

2012-04-18 | 植物園

 今年もここ数年恒例となった、城山カタクリの里を訪ねた。今回は訪ねた時期が遅かったせいか、カタクリは見頃を過ぎていたが、キバナカタクリやホウキモモが見ごろで、また近くの城山湖のヤマザクラがちょうどよい時期を迎えていた。

 

紅花と黄花のミツマタ

 

 

 キブシ

 

 イカリソウ

 

 ヒメリュウキンカ

 

キバナスミレ

 

 オオイワウチワ

 

 ミヤマシキミ

 

 ヤマブキソウ

 

ヒトリシズカ

 

 ミスミソウ(通称雪割草)

 

ショウジョウバカマ

 

 

 

 終わりかけのアカヤシオ

 

 今回お目当てのキバナカタクリ

 

 

 

 

花弁が大振りなゴテンバザクラ

 

シモクレン

 

こちらはシデコブシ

 

 

 

 今では雑草と化してしまったショカツサイ

 

 シラネアオイが咲いていた

 

 チョウジュザクラ

 

 枯れてなくて、まだ写真に撮れるカタクリはごくわずか

 

 

 ホウキモモはまだまだこれからといったところ

 

 この辺で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


奥武蔵の低山

2012-04-15 | 探鳥

 天気の良い日だった。

 

 

 それでも日差しの届かない渓谷では風は冷たい

 チャルメルソウ

 

 ハナネコノメ

 

 一足遅れてニリンソウも咲き出した

 

 スミレも幾種類か咲き始めた

 

 

 

 顔を上げると木々の枝先にも花が咲いている

 

 フサザクラ

 

 

 キブシの花も控えめで好ましい

 

 ウグイスカグラ

 

 目当ての花は谷間の林床に咲くアズマイチゲとカタクリ。厚く積もった枯葉の下から、どのようにして春の到来を知ったのか。

 

 

 

 

 

 カタクリはこの辺ではまだ咲き出したばかりで、まだまだこれからといったところ。

 それ以外ではセツブンソウの咲き残りとセントウソウが目に付いた。

 

 

 この辺で。

 

 

 

 


桜散りて

2012-04-14 | Weblog

 やっと咲いた桜もここ二,三日の風と雨ですっかり葉桜となってしまった。今年の桜は愛でる間もなく散ってしまった

 

 

 井の頭公園はそんな桜の季節に自らの人生を間に合わせようという人でごった返していた。

 

 恋人たちも急かされるのようにスワンボートを漕ぎ、早口で愛を語り合い結論を求めている。

 

 

 

 子を持つ親たちも慌ただしく、あるだろうはずの絆を確かめ合っている

 

 人々はすぐそこに世界の終わりが待っているかのように、スケジュールに従い急ぎ足で世界と時を消化している。

 

水面には薄紅色の絨毯が敷かれ、揺れ、捻じれ、揺蕩い、無性に心を掻き立てる。

 

 何もなされることもないのに人々は心をざわめかせ、虚ろな高揚で充たす

 

 

 

 

 喧騒をよそに水鳥は午睡し

 

 きらめいて揺れる花筏、乱反射する色彩の中、喧騒はやがて実りなき幸福感とともに虚空へ吸い込まれ

 

 

 残されるのは澄み切った青空、そしていつの間にか葉桜の季節へと変わっていく