野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

大菩薩峠紅葉歩き

2011-10-27 | 探鳥

 <前回からの続き>大菩薩峠に着いたのは11時を少し回った頃、峠付近には登山客が数組。介山荘の主人が「最近は日帰りの客がほとんどでねぇ」としきりに嘆いていた。紅葉の様子を聞くと、頂上付近は今がピークであと一霜で枯れ始めるだろうとのこと。それにしても今年はあまりきれいには紅葉しなかったなぁと再び嘆いた。

 

 昼飯用の水を2L買って石丸峠に向かった。

 

 シカの鳴き声はするが姿は見えない。

 

 見晴らしの良い防火林帯のところで、少し早いがお昼にした。

 

 小金沢山の左手に見えるのは丹沢の峰々。

 

南西側には富士山が見える。

 

 

 すぐ近くの真っ赤に染まった木はツツジの仲間のようだ・

 

 南アルプスの峰々も遠望できる。

 

 ゆっくりとご飯を食べてから、少し寝転がって雲を眺めて時を過ごした。

まだ12時を回ったばかりなので石丸峠に荷物を置いて、小金沢山方面へちょっとだけ足を延ばした。

 

 

 振り返ると

 

 10分もかからずに小ピークに到達、特に頂上の標識はない。地図では狼平となっている辺り。

 

 少し休んで風に当たっていると傍らにバッタがやってきた。

 

 あれっ何だろう、 木に引っ掛かっている模型飛行機を発見。登山客もあまり通らないこんなところで、いったいどんな人が飛ばしたのだろうか。

 

 この先は小金沢山、牛奥ノ雁ガ腹摺山、湯ノ沢峠をへて滝子山と続く小金沢連嶺。いつか縦走してみたいと思ってはいるのだが、なかなか果たせない。

 

 引き返して熊沢山を右に巻いていく。

 

 

 再びリンドウに出会えた。

 

 

 ぐるっと回って狼平方面を眺める

 

 左手に富士を眺めながらのこの山道は開放感があって好きな場所の一つだ。 

 

 しばらくすると紅葉真っ盛りのカラマツ林に入っていった。

 

 

 大菩薩湖へと下っていく。

 

 

 山道の傍らにヤマラッキョウの咲き残りを見つけた。周囲を丹念に探してみたのだが、咲いていたのはこの一株だけだった。霜にも負けず健気にも咲き残っていてくれたのだ、ありがとう。

 

 向かいの山の紅葉はもうあと一息といったところ

 

 

 

 林道を二回横切り、随分と下ってきた。この辺は上日川峠からの自然遊歩道となっている。夏訪れた時はたくさんのアサギマダラが飛んでいた。

 

 

小沢を渡る。

 

 

 石丸峠から二時間半、少し登るとロッジ長兵衛の建物が見えてきた。

 

 この辺で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


秋色に染まる大菩薩峠

2011-10-23 | 登山

 

 

 紅葉の便りを聞き大菩薩峠上日川峠まで車を走らせた。峠に着いたのは8時半を少し回った頃、ロッジ前の駐車場にはすでに車が十台ほど止められていた。

 

 

 素早く靴をはきかえ、必要なものだけサックに詰め替え歩き始める。カラマツ林はもうすっかり色づいている。

 

 20分ほどで福ちゃん荘。

 

 ここからやっと本格的な登りが始まる。ひときわ鮮やかなモミジの紅葉

 

 

 

 

 紅葉の林の中を歩いていると、自分の心までが染め上げられ、妙にしみじみとしたしかも華やかな気持ちになる。このしみじみとウキウキという二つの相反する気持ちをなんと言い表したらいいのだろう。古語の「あはれ」にちかい、物悲しい高揚感とでも言ったら良いのだろうか。

 聞こえるのは落ち葉を踏みしめる自分の足音と、時折聞こえる小鳥たちのさえずりだけ。さえずりの終わった後、辺りに静けさがさっと広がる。 

 

 

 

 シジュウカラの一群がカラマツの大木にやってきた。

 

 

 登り始めてちょうど一時間。森林限界を超え、視界が急に開けてきた。

 

 南西側には富士山が見える。とうに冠雪していると思っていたが今年はまだのようだ。

 ススキはすっかり枯れかかっている。

 

 

 急な登りをジグザグに登りきると大きな雷岩が見えてくる。

 背後にたなびく秋の雲が何とも清々しい。疲れは感じなかったので、休まず大菩薩嶺までピストンしてからその後休憩することにした。

 

 今日は高速を使ってきたので思ったより時間に余裕がある。その時間をのんびりとした尾根歩きに使うことにしよう。

デッドツリーの右隣に見える山は南アルプスの甲斐駒だろうか。

 

 登山口付近はまだ5分ほどの紅葉だったが、頂上付近は今が紅葉酣のようだ。何とも美しくてため息が次から次へと洩れてしまう。

 

 

 南アルプスの名峰たち甲斐駒ケ岳、北岳、農鳥岳などがくっきりと雲上に並んでいる。

 

 

 富士山の手前の湖は以前は上日川ダムと呼んでいたが、最近は大菩薩湖と呼ぶ人が増えたようだ。まぁそのほうが名前としては趣があるとは思うのだが……。

 

  妙見の頭から賽の河原をみる。賽の河原の避難小屋は紅葉の真っただ中だ。

 

 登っている最中、ずっと探していたのだが見つけられず、諦めかけていたリンドウを稜線でやっと発見、うーん嬉しい。結局今回の登山中、見つけられたリンドウは合計3株だけだった。

 

 

 弱弱しく岩に止まっていて、一向に飛び立とうとしなかったヒオドシチョウ。花がないということは、チョウにとっては食べ物がないということ。命を終えるまでの間少しでも花の蜜にありつくことができるだろうか。

 

  10分ほど歩いては適当な岩に腰掛け、紅葉と富士と南アルプスと流れゆく空の雲を眺めている。 風も心地よい。

 

 

 ナナカマドの赤い実がふもとから吹き上げてくる風に揺れている。

 

 

 振り返った妙見の頭方面。

 

 左上に見える二つの鳥影はカラスと鳶。巣を守るためか、縄張りを守るためかしばらく争いを続けていた。

 

 

 雲の形が素晴らしいので腰を落として空を見上げているとつい時間を忘れてしまう。

 

 

 

 賽の河原を超えたあたりからポツリポツリと登山客に出会うようになってきた。

 

 

 

 時刻は11時を回ったころ、眼下に介山荘が見えてきた。

 

 この後は石丸峠、小金沢山へと回ったのだがそれは次回へ。

 この辺で。

 

 

 

 

 

 


生田緑地に秋バラを訪ねる

2011-10-19 | 植物園

登戸向ヶ丘遊園跡地の生田緑地公園出かけてきた。ここに春秋のどちらこのバラを見に行くのが、ここ数年の習わしとなっている。

 

 フォトチャンネルの見方は、右下のボタンが拡大。その隣が写真の切り替わるスピードとなっている。


秋の花咲く陣馬山

2011-10-15 | 探鳥

 

 

 晩秋の花を求めて陣馬山に登ってきた。登っといっても和田峠からだからゆっくり登っても30分ほど。早起きしなくても登れる手近な山が陣馬山のいいところ。その割には、結構山野草が豊富にあるので侮れない。

  着いたのは9時半ごろ、峠の駐車場は有料で600円、すでに3分の一ほどが埋まっている。茶店のわきの階段が陣馬山への登り口だ。

 

スギやヒノキの針葉樹林の切れ目に秋の花がちらほら咲いている。時節がらキク科の花が多い。左上からアキノキリンソウ、ヤクシソウ、左下はカントウヨメナだろうか、おしまいは色づき始めたノブドウの実

 

 

 左上はしそ科の花らしいが自信ない、次の二つはゲンノショウコ、右下はキバナアキギリ

 

 

 

 シモバシラとムコナともいわれるシラヤマギクのようだ 

 

ヤマゼリやツリフネソウも咲いていた。

 

 

 景信山との分岐のところに咲いていたトリカブトとサラシナショウマ

 

 

枯れかけのメタカラコウ

 

 

 頂上が近づいてきたら周囲が明るくなってきた。

 

 

 陣馬山のシンボル馬の像の周りは登山客でにぎわっている。

 

 

頂上の南西側には富士山が、さすがにくっきりとではないが見える。

 

 

 静かなところで昼を取る予定だったが、何分まだ11時と早いので茶店でコーヒーをいただいて小休止とすることにした。

そのあと荷物を置いて周りを野外観察。咲き始めたばかりのセンブリを発見。

 

 

夢中で花に近づいて撮っていたら、すぐ近くの草むらから野兎が飛び出していったのには驚いた。

 

 

 

 ナギナタコウジュも咲いている

 

 ハイカーが多く手近に上れるせいか市街地にみられる雑草の花も多く咲いている。

 

マツヨイグサやネジバナ。

 

 

 木の根元に町ではとっくにかれた彼岸花が咲き残っていた。

 

 山百合の実

 

 ヤマハッカ

 

 ヤマトウバナ

 

 センニンソウの

 

 キク科の花を中心としたお花畑には数少なくなった蜜源を求めて、蜂やチョウが飛び回っている。

 

ヒョウモンチョウ

 

 アカタテハ

 

 嬉しいことに渡りチョウアサギマダラもいる

 

 タムラソウの陰に隠れているので近づいたらさっと逃げられた。残念!

 

 

 

 おしまいにちょっとした草紅葉を。これはトウダイグサの仲間のよう

 

 エノコログサ

 

 タデの仲間

 

 帰りは藤野町側に降りて陣馬山自然公園センターでお昼にした。

この辺で。

 

 

 

 

 

 


都立薬用植物園に立ち寄る

2011-10-13 | 植物園

 久しぶりに薬用植物園に寄った。この季節、花は数少ないがそれでもいくつかは見ることができた。

 

野生種ではない観賞用のフジバカマ

 

 スイフヨウ(酔芙蓉)。名からわかるように朝には白い花が、午後からピンクに変わり、酔った人間のようにだんだんと赤みが強くなり、翌朝には萎んでしまう。

 

 シュウメイギク(秋明菊)

 

 ユウガギクはカントウヨメナに似ている。が、カントウヨメナと違って白く、横に広がって咲く、花弁数も少ない。

 

 OKマークのような形のカリガネソウ

 

 イヌサフランはユリ科、よく似たサフランはアヤメ科。サフランは鎮静・鎮痛・通経薬として使われるガ、イヌサフランは毒草。

 

 一輪だけ咲き残っていたアーモンドの花

 

 萩の花

 

 少し萎びてしまったクコの花。クコの実の効能は、強壮や視野の改善、顔肌の色つや改善、老化予防など。

 

 オオベンケイソウの花にはたくさんのハチやチョウたちが群がっていた。

 

 これはしそ科イヌゴマ属のカッコウチョロギの花。原産地はヨーロッパで健胃薬として用いられるようだ。

 

 花より実の方がこの時期は見るべきものが多い。

 雅な感じのするツリバナの実

 

 

 ジュズダマは実の色が多彩だ

 

 ヨウシュゴボウは葉も紅葉を始めていた。

 

ミカン科の フユザンショウの実。匂いはあるがサンショウほどではない

 

 メモ忘れた、何かの実

 

 スズランの実は堅そうに見えて意外とやわらかい。口にすると毒で手で扱っても人によってはかぶれるとのこと。

 

 これはカンレンボクの実

 

 これは珍しい、シナノキ科のウオトリギという木の実。7月ごろに黄色い雄蕊の目立つきれいな花を咲かす。よく見ると2つの実がくっついているようなものもある。

 

 初めは梨、次にはカリンの実と思ったのですが。どうも違うようで調べたらクサボケの実のようでした。

 

 綿の実

 

 はじけると

 

なお花は意外ときれいでこんな感じ

 

 ラシャカキグサについてはよくわからない。ただ独特な形の実をしているだけ

 

 ハナヒョウタンボク(別名金銀木)の実。この実もウオトリギと同じように二個ずつくっついている。

 

 トウガラシの実

 

 ゴジカ(午時花)の実。アオギリ科の花は名の通り昼ごろから咲きはじめ、夜から翌朝にかけて散ってしまう。花の色は朱色。

 

 カラスウリの実

 

 ザクロの実。中国の詩人・王安石は「万緑叢中紅一点」と詠んだのはこの実のことだという。

 

 ノブドウの実。見た目は美しいが食用にはならない。もっとも有毒成分はないようだが食べると苦いらしい……。

 

 最後はおなじみハナミズキの実。私は食べたことはないのですが、やはり食べると強烈に苦いとのこと。

 

 この辺で