野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

初夏を彩る木の花

2014-05-30 | 野の花

 スミレの花が山道から姿を消したころ、見上げると木の花が咲き出している。

 ヤマツツジが咲くのは、早春のミツバツツジやヤシオツツジが花を終えた後

 

 

 

 更に五月も中下旬になると、ニセアカシアの大木も甘い香りをまき散らしながら花を咲かす

 

 

どういうわけかこの時期の樹木の花は白花が多い、ヤマボウシもヤブデマリもそうだ。

 

 

ヤマレンゲの花

 

ネジキの花

 

これは白くはないがユリノキの花

 

20m近くにもなる背の高い木なのでいまだ花の香りを嗅いだことがない

 

同じ位背の高いホオノキの花、花の数はユリノキに比べるととても少ないが、その分一つ一つの花が大きい

 

山だけでなく街中や公園でも5~6月にかけて咲く木の花は多い

サラサウツギ

 

タニウツギ

 

これは非常に香るカラタネオガタマ

 

 センダンの花も香りが良い

 

公園で見かけた珍しい花をいくつか

ナツロウバイ

 

最近は庭木でもよく見かけるようになったカルミア

 

クロロウバイ

 

花は終わってしまったハナイカダの実

 

おまけは木本ではないが八重咲きドクダミと

 

 昼咲きツキミソウの白花

 

この辺で。

 

 

 


雨の日の深大寺バラ園

2014-05-26 | 植物園

雨の日の方がバラの色が良く映えるのじゃないかと思って、雨降りの日選んで深大寺植物園を訪ねた。が、余りの雨の強さににバラはすっかり水浸し状態になってしまっていた。水滴はバラの色や香りを引き立てるのだが、傘を差すには及ばない位の御湿りじゃないとダメなようだ。

 深大寺のバラフェスタは今週末が最後。

 

 ブルーバリュー 独。非常に香りが良い

 

 ダイアナ プリンセス オブウェールズ 米。 あの悲劇の王妃の名を冠したバラだと思うと感懐が深い

 

セブンティーン 米 。作られたのは1959年と古いが、名の通り色合いに若々しさが感じられる。

 

 バラの中でも名花とたたえられるピース 仏。香りもよい。

 

日本で作られたバラ 芳醇。

 

 ゴールデン メダイヨン 独。 それにしても黄バラは雨に映えるなぁ。

 

 これもドイツのバラ、メルヘンケニギン。

 

 降りが激しくなってきたが、人出は相変わらず多い。午後からは幾つものグループに分かれてバラのガイドツアーが催されていた。

 

 雨脚が写真にも目立つぐらいになってきた。殿堂入りしているダブルデライト 米。

 

 白バラは雨に弱いようで、その中では比較的ましだったパスカリ 白(と書いても分からないと思われるので 白耳義 うーんつまりベルギーのこと)

 

 

これは日本の錦絵というバラ

 

 名前はブルームーン 独。 青色は何処に?

 

シカゴピース 米 。作られたのは50年以上前。

 

母に寄り添う子のようなバラ。フランスのシルバ、ちょうど半世紀前に作られた。

 

 プリンセスドゥモナコ 仏。王族の名を冠したバラは多い。小ぶりだが凛々しくて品がある。

 

 フランスのマジョレット

 

 

レディラック 米。訳すと幸運の女神か。花弁の先が割れているのはこの品種の特徴なのだろうか。

 

これも有名人の名のついたバラ。ジョンFケネディ、もちろん 米。

 

フランスのデスティニー(運命)。

 

殿堂入りのバラの一つ、アイスバーグ 独。

 

 平成21年度の国際バラ新品種コンクールで金賞を取ったバラ。3年前にクイーンオブ神代という名がつけられた。

 

こちらの方はクイーンエリザベス

 

コンフィダンス、仏。

 

 フランスのパパメイアン。殿堂入りしている大振りで香りもよいバラ。

 

 

 ジャニナ、独。

 

日本の秋月という黄バラ。

 

 ローズゴジャール 仏。 光の弱い雨の日でも色飽和してしまった。

 

 濃艶な3姉妹といった風情のこのバラは モンパルナス、仏。

 

 ブライダルピンク 米。

 

雨のバラ園はバラの香りが濃くて1時間以上いたら、ほろ酔い状態となってしまった。その後自然の木の花、ユリノキやヤマボウシなどで目と心の火照りを冷やしてから退園した。


蕎麦粒山に登る

2014-05-22 | 登山

  稜線のシロヤシオ

 

 奥多摩と奥武蔵の境にある標高1472mの蕎麦粒山に登ってきた。3度目の登山となるので今回は登り口を倉沢にした。

日原から8時10分発のバスにのって倉沢バス停で降りる

 日原街道は崖崩れの工事中だった。

 

 ここから先は林道歩きなのだが、車は通行止めでかなりの悪路となっていた。

 

ヤマツツジやウツギの花が見ごろ

 

これはイヌザクラ

 

足元ではラショウモンカズラやクワガタソウも咲き出している。

 

 

ウワバミソウかな?

 

この樹の花はカマツカだろうか

 

深緑の間を滴り落ちる水飛沫が清々しい、思わず深呼吸をしてしまった

 

小一時間で林道終点の地蔵橋

 

オオルリが囀っていた

 

ブロックの塊のような残雪

 

林道から離れ左脇の急坂を登っていく。フモトスミレ

 

針葉樹林帯をひたすら登っていく。一時間ちょっと超えたあたりで何とか尾根道にたどり着いたようだ。

左側の急斜面に深緑真っ盛りの広葉樹林帯が見えてきた。

 

オオカメノキ

 

つらい棒杭尾根をやっと登りつめたようだ。標識が見えてきた。

少し休みたいところだが、この辺はコバエがうるさく休んでいられない。

 

ここから仙元峠までは緩やかなアップダウンの繰り返しで、今までの急登の疲れが抜けていく。

 

標高は1300mを超えているので北側の斜面(左手)はまだ木々の芽生えはこれからといったところ。暫く冬と春の季節の中を歩く。山道の花たちはミツバツチグリやスミレ類で春の花が多い。

  日当たりのよいところで群生していた。

 

 

美形のエイザンスミレも見かけた。

 

久しぶりのワチガイソウ

 

 モミジの花も咲き始め

 

11時過ぎ、3時間近くかけてやっと蕎麦粒山の頂上にたどり着いた。

 

落葉松の新緑が綺麗だ

 

うっすら富士山も望める

 

遠く山桜も見える。

 

 少し歩いて残雪の見えるところで昼食

 

山の楽しみはやはり稜線歩きに尽きる。開けた視界と穏やかに通り過ぎる風、シロヤシオツツジが咲いていた。

 

 

 

 

 日向沢ノ峰を通過し、踊平まできた。ここから大丹波方面に抜けるつもりだったが、途中がけ崩れで通行止めとなっていて行けない。

 

先の横ヶ谷平からもダメ。結局川苔山の東側を巻いて鳩ノ巣方面に抜けることにした。

 ここからの下山路は長かった。景色も見えず、花も少ない退屈な一時間半だった。唯一救いはルイヨウボタンを久しぶりに見つけたことぐらい。

 

 

  これで少しは救われた。

 それでは、この辺で。


浅間山のムサシノキスゲ

2014-05-16 | 探鳥

 

 

 5月中旬、多磨霊園の南側に隣接する浅間山公園を訪ねた。

 

浅間山は標高が80m足らずで、山というより小高い丘といった方がふさわしい。ボランティアの人たちの尽力で、自然が守られ、観察しやすく歩きやすい遊歩道が設けられている。

 

キツネノアザミ

 

5月も中旬になりムサシノキスゲはやや盛期を過ぎたようだ。

 

 

尾瀬などでみられるニッコウキスゲなどとどこが違うのか見分けがつかないが、咲く場所の標高(ほぼ平地)や咲く時期(5月初旬から)などはかなり異なっている。

 

ハナグモがじっと獲物を待ち構えていた。

 

 

 

 

訪ねた時期が遅かったせいか大きな群生を見ることはできなかった。

 

この時期、園内ではキンランやギンランも咲きだす。

 

 

 この日は天気がよく、日差しが林内に降り注いだせいかキンランはいっぱいに花を開いてくれた。

 清楚な花なのだが、こうやってみると大きな口をあけて笑っているように見えるのがおかしい。

 

 

こちらはギンラン

 

 

オオアマナやニガナの仲間も見かけた。

 

 

これはホウチャクソウ

 

木の花ではコゴメウツギやエゴノキなどが咲きだしていた。

 

 

背の高い、この花はトチノキの花

 

足元にはイチヤクソウの蕾、そしてやせウツボの花

 

 

 随分と伸びた草の上を時折、熱を持った風が吹きすぎていく。

いつの間にか季節は移り、この辺りも次第に夏の装いに変わりつつあるようだ。


残雪消えぬ春山を歩く

2014-05-14 | ハイキング

 

 巣材を口にくわえたヒガラ

 

 今年は雪が深かったせいか、奥多摩や奥秩父では連休を終えてもまだ雪の残っている山が多い。1400mほどの山でもまだまだ早春の気配が濃い。

 

1000mを超えたあたりでは新緑がとても美しい

 

よく見るといくつか花をつけている木もある。

これはツクバネウツギ

 

オオカメノキ別名ムシカリ

 

カエデの仲間

 

山道わきではスミレもいくつか咲いている。

 

 

 

ツクバネソウやユキザサはまだ蕾

 

 

標高が少し高くなってきたらヒメイチゲを見ることができた

 

 

1400mを超えると残雪はいたるところにある

 

日当たりのよいところでオサムシの仲間を発見

 

タテハチョウの仲間も飛んでいる。これはキベリタテハ

 

 

カケスがけたたましい声を上げて飛び去って行った。

 

一番よく見かけるのはヒガラ

 

 

山道のわきに作られた巣箱に入っているようで、そばを通ると警戒して出てくる。雛がいるのだろうか、注意を自分に向けようと一生懸命だ。

 

 チャンスとばかりにアップを撮らせてもらう。

 

 少し離れたところではゴジュウカラが囀っている。

 

太い幹を自在に走り回っているが、警戒心が強くなかなか近寄ってはくれない。

 

 沢の音がすると思ったらミソサザイの澄んだソプラノの声が聞こえてきた。

 

 その直向きな囀りは命の迸り、暫し聞き入ってしまった。

 

花はまだまだ少ないが、山の上では春も少しずつ標高を上げて行っているようだ。 取り急ぎこの辺で。