野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

雨の三頭山

2011-05-28 | 登山

 この日は朝からの激しい雨で、予定していた登山は中止。でも自然の中を歩きたい欲求は収まらず、車で行け行程が比較的短い都民の森へ出かけるとことにした。 この時季シロヤシオやヤマツツジを期待していたのだが、シロヤシオには間に合わず、ヤマツツジはまだ蕾の状態だった。

 行程概略;10時20分檜原都民の森駐車場→11時半三頭大滝→12時10分ムシカリ峠→12時半三頭山頂上→14時05分野鳥観察小屋→15時20分駐車場に戻る

 途中であった人;3パーティー、10人と2人とシングル

 

  平日でしかも雨降りということで駐車場は閑散としている。

 

 

 土産物屋の脇にナナカマドが咲いていた。

 

 森林館に登って行く途中には山野草が植栽されている。

ラショウモンカズラ

 

 エンレイソウ

 

 ヤマシャクヤク

 

 マムシグサの仲間

 

 ウッドチップを敷き詰めた、踏み心地のよい山道を登っていく。眼下に見えるのは奥多摩湖周遊道路、何時も聞こえるけたたましいバイク音もさすがにこの雨ではせず、周囲は静まり返っている。時折聞こえる野鳥の声が、いっそう山の静けさを際立たせる。

 

 頭上ではサラサドウダンツツジが満開だ。

 

 ウツギの花もちょうど見ごろを迎えている。

 

 これは何と言うのか、( 後でわかった、スイカズラ科のオトコヨウゾメのようだ)

 

 ガクウツギは咲き始め

 

大滝の見えるところまでやってきた。吊り橋が新緑の中に見える。

 

 三頭大滝

 

 おいしそうなキノコだ。

 

 滝からは沢沿いの道を登っていく。スミレ類は全く見当たらず、クワガタソウも蕾のまま。林床にはヤマウツボがたくさん発生していた。

 

 

 

 

 

 小沢ではミソサザイの独演会が始まった。

 

 林の中のテラス

 

 急坂が続く

 

 オヤマボクチの枯れ花

 

 ムシカリ峠までやってきた。

 

  付近の林の中を探してみるが、咲いているのはチゴユリとユキザサのみ

 

 

 避難小屋

 

 小屋から10分ほどの登りで頂上

 

 晴れて視界がきけばこの先に富士山が見えるのだが……

 

 反対側も見えず

 

 持ってきたおにぎりを食べてから下山。ガスが一段と濃くなってきた。

 

 周囲を飛び回っていた鳥、尾羽が青みがかっている所からオオルリの雌のようだ。

 

 期待していたヤマツツジはまだ蕾、代わりにもうとっくに枯れていると思っていたミツバツツジが見られた。

 

 

 ワチガイソウ

 

 帰りは今まであまり行ったことのない野鳥コースへと下りた。山道にはもたれかかるようにツクバネウツギが咲いている。

 

 

 壊れかかった橋。

 

 

 もみの木の巨木

 

下山中は時折日が差すことはあったものの、帰りついた駐車場は再び雨の中だった。花の数は少し物足らなかったが、半日静かな山行を楽しむことが出来た。

 この辺で。

 

 

 

 


神代植物公園

2011-05-25 | 植物園

 晴れ上がった休日、近くの神代植物公園を訪ねた。ちょうどバラが見頃ということで、たくさんの人で賑っていて、久しぶりに臨時駐車場の方に廻された。その分駐車料金が一日500円と安くなったのは少し嬉しかった。

 

 まずはバラから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 バラを見に行ったのに、バラ園にいたのは30分余り。余りの日差しの強さと、人いきれでとっとと逃げてしまった。外の暑さに耐えかねて逃げ込んだ、温室内の方が幾分涼しく感じられたほどだった。

 

 温室内の西洋スイレンは咲き始めたばかりで初々しい。

 

 

温室を出て日差しを避けるように林内を散策した。初夏のこの時季はたくさんの木の花が咲き始める。

 

  まずはヤマボウシから

 

 

 高くてなかなか写すのは大変なユリノキの花、ちょうど一枝だけ垂れ下っているのがあった。

 

 

 すぐ近くで香ばしい香りを発していたカラタネオガタマ

 

 地味な柿の木の花

 

 街路樹として最近よく見かける西洋トチノキ、通称マロニエ。

 

 これもユリノキと同じく高木の花、ホオノキの花

 

 たくさんの人が集まってカメラを向けている木があった。栴檀の木だ、名の如くとてもいい香りを放っている。

 

 

 薄桃色の衣をまとったサラサウツギ

 

 ノイバラ

 

 ガマズミの木

 

 文金高島田のような趣のオオヤマレンゲ

  

 変わった花を幾つか

 クロバナロウバイ、ロウバイのような強い香りはしなかった。

 

ブラシの木の花

 

 カンヒザクラの実がこんなにきれいだとは、見るからにうまそうだ。

 

 カラフトイバラ

 

 この辺で。

 

 


滝子山を登る

2011-05-22 | 登山

 

 

 滝子山は初めての山だ。私の住んでいる所からは中途半端に遠いのと、標高も1600m程というどっちつかずの高さなので、今まで食指が動かなかった。が、登ってみると、コースも変化に富んでいて、花も思ったよりたくさん見られ、おまけに人の少ない静かな登山が楽しめて、思わぬ拾いものをした気分だった。

 行程概略;9時半笹子駅→10時20分道証(みちあかし)地蔵→12時10分大谷ヶ丸との分岐→12時40分鎮西ヶ池→12時55分頂上→13時半檜平→14時半林道終点→15時初狩駅

 途中出会った人;かなり年配の男3人のパーティーだけ

  笹子駅を下りた客は一人。国道20号を大月方面に15分ほど戻る。左折し坂道を登ると水が張られ、苗を植えられたばかりの田んぼが広がる。

 

 中央線のガード下をくぐり、その先中央高速の上に架かる橋を渡った。朽ち果てた公園の脇を通過し、人気のない林道を登っていく。山藤がちょうど見ごろを迎えていた。

 

 田通乃姥神とある。見たことのない細長い石神が祀られていた。

 

 スミレはすっかり花を終えているが、代わりにチゴユリが一斉に咲き始めていた。

 

一時間ほどでやっと登山口である道証地蔵に着いた。道証とはあまり聞かない名前だが、ネットで調べても謂われは分からなかった。

 

 

 

 

 暫く針葉樹林帯の薄暗い登山道を大鹿川に沿って登っていく。標高が高くなるにつれ、山の花たちが出迎えてくれた。

ミヤマエンレイソウ

 

 ツクバネソウ

 

 ツクバネウツギ

 

 オウギカズラ

 

 沢付近はカエデやモミジの新緑が美しい、秋になると見事な紅葉を見せてくれるのだろう。

 

 ナメ滝

 

 標高1200mを越えた。咲き残ったヒトリシズカとこれから咲くユキザサ

 

 モミジイチゴとミツバツチグリ

 

 スミレとミネザクラ

 

 道標は完備し、迷う心配はまずない。

 

 作業小屋

 

 登ること2時間余、狭く曲がりくねった薄暗い山道から解放され、開けた防火林帯に出た。風が心地よい。

 

 大谷ヶ丸との分岐まできた、ここで小休憩。

 

 

 クロモジやムシカリの花が目立つようになってきた。

 

 

 標高も1500mを越えた辺りだろうか、まだこの辺ではスミレが咲き残っている。

 

 林下に嬉しい、思いがけない花を見つけた。ルイヨウボタンだ。

 

 

 思わずザックを置いて時間をたっぷりかけてたくさんの写真を撮った。私の腕では緑色の花はピントを外すことが多いので、たっぷり取っておかないと後で使える写真がなかったりするのだ。

 

 最後の一登りを終えて頂上直下の鎮西ヶ池まで来た。鳥居と小さな祠がある。

 

 その下の小さな水溜りが由緒ある池ということのようだ。

 

 傍のミネザクラが折しも満開だった。

 

 大きな声が聞こえ3人組のパーティーが下りてきた。70代を越えているように思える登山者たちは挨拶を交わすこともせず、ただ自分たちの話に夢中だった。

ワチガイソウ

 

 頂上前の分岐

 

 もう一息で咲こうとするマイヅルソウ

 

 池からゆっくり登って10分少々、やっと頂上に到着。

 

 ここから大月市の秀麗冨嶽12景の4番に選定されている富士山や、南アルプスの大展望が望めるはずなのだが、今回はあいにくの雲行きで残念。

 

 それでも眼下には大月の町

 

頂上の一本白樺

  ここで昼食をとった。が、食べ始めて5分もしないうちに、空が暗くなり雨がぱらつきだした。やむを得ず急いで食べて下山することにした。

 

 下山時は雷と豪雨に追いたてられるようにして慌てて下りてきた。

 

 

  約二時間かかって辿り着いた初狩駅、駅で乗った乗客は来た時と同じように私一人だった。

 

  今日はこの辺で。

 


近所のビオラ

2011-05-19 | 散歩

 晴れた日の午後、近所を散歩した。私の住む集合住宅の一角では春から夏へのこの季節、花壇は色とりどりの花たちで飾られている。私は地名をとって秘かに〇◇植物園と呼んでいるほど、咲いている花の種類は豊富だ。その中で冬の終わりから春いっぱいにかけてよく見かけるのはビオラ。その色彩の豊富さは群を抜いている。

 

 

 

 この花の形を見ていると、かつてブラウン管を賑わせていたくしゃおじさんを連想してしまうのは私だけであろうか。

 

 図鑑で調べて初めて知ったのだが、ビオラもパンジーも同じ花だという。5cm以上になるとパンジーで、それより小さいのはビオラとは知らなかった。

 こちらは小さいからビオラで良いのだろうか

 

 

 

 パンジーの名は、花が人の顔に似て前に少し傾いて咲くことから、思索を意味するフランス語の「パンセ」が由来だという。対してビオラはラテン語のスミレを意味する言葉で、こちらは少し素っ気ない。

 

 それにしても花色が豊富だ。ない色は緑色ぐらいだろうか。

 

 

 

 

 種苗業界大手のサカタやタキイからは毎年新色が発表されているそうだ。19世紀前半には、交配が盛んに行われて既に400品種を越えていたというから、現在では一体どれだけの数になっているのだろう。ネットで検索してみてもその数は分からなかった。新しく開発された品種が、物によっては数年で姿を消してしまう現状では、誰も数を把握しきれていないのかもしれない。

 

 

 

 これは今回一番のお気に入りのオレンジ色の品種。

 

 

 

 ちょっと豆知識。楽器のビオラも英語のスペルは同じだが、発音とアクセントが少し違っていて、スミレはヴァイオラ、楽器の方はヴィウラとなるそうだ。(太字部分がアクセント)

 

 

 

  それにしても僅か一時間足らずの散歩でこんなに発見できるとは驚いてしまった。

 口直しに近くで咲いていた、クレマチスとセイヨウオダマキをどうぞ

 

 

 更には野に咲くスミレを二枚ほど。エイザンスミレとアケボノスミレ

 

 

 この辺で。

 


秩父ミューズパーク花の回廊

2011-05-17 | 植物園

 秩父ミューズパーク「癒しの森花の回廊」は春秋の二回季節開園する。去年秋にチチブムラサキランを見に行って、大いに期待を裏切られた所なのですが、今回も懲りもせずに訪ねてきました。入園料300円が花未開花ということで250円にされていたのですが、そもそもお金を取るだけのレベルになっていませんでした。尤も埼玉県の副市長を務めた田代某が社長の秩父開発機構がやっている事業だから、天下り先の確保さえ出来れば、何だってかまわないのだろう。。

 

 この日はスポーツイベントが行われていて、スポーツの森は大混雑だった。人ごみをかき分け早速入園料を払って中へ入る。係りの人たちが皆一様に申し訳なさそうな表情を浮かべている。何故だろう、気になる。

 

 入口すぐのヒメキンギョソウ。

 

 ヤグルマギクも混じっている。

 

 

 

 奥秩父の峰々が青い稜線を見せている。ここは元ゴルフコースだった場所のようで、あちこちにその面影が残っている。入口すぐの展望休憩場所も打ちっぱなしのゴルフ練習場のようで、お昼近かったのでここで持参の昼食を食べることにした。

 

 ピンク花回廊と名付けられたヒメキンギョソウの群生地。花がスカスカしている。腹ばいになって視線を低くして見たが、

 

 

 アイスランドポピーは更にスカスカ

 

 

 300mの望遠を使って圧縮しているのでそれなりに見えるが、肉眼では殆ど緑の絨毯。

 

 

 しょうがないのでマクロでごまかすことにしよう

 

 

 

ゴルフ場当時の除草剤の影響だろうか、周囲に生えている草花は自然のものが少なく、市街地で見かけるような雑草が逞しく繁茂している。

 周囲に生えていたスミレ

 

 キツネノアザミ

 

 ここの唯一良いのは、武甲山と両神山が見られること

 

 

 他は見るところなし、ツツジやサクラは完全に終わっていて、菜の花畑は更に悲惨な状態で、後は秋の花が準備されているだけ。僅かながらの入園者の殆どが、えーこれだけと言って帰ってしまう始末。このままじゃ、観光客はそっぽを向いてしまうのは間違いない。

 せっかくのロケーションなんだから、提案を一つ。 入園料を1000円ほどにして、しっかりした庭園デザイナーに設計委託すること。

 

 ここでの唯一の拾いものは、キバネツノトンボに初めて出会えたこと。草原の上を飛び回っていた時には、余りにすばしっこくて正体が判らなかったのだが、枯れ草の茎に止まったので何とか撮ることが出来た。

 

   「花の回廊」私的にはお粗末の一言。

 この辺で。